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雪乃「私から見れば貴方は葉山君より…」【俺ガイルss/アニメss】

 

雪乃「お疲れ様でした」

 

店長「お疲れ様でした雪ノ下さん。今日は廃棄が多めに出たから好きなの持ってって頂戴」

 

雪乃「いつも有難うございます」<ガサゴソ

 

雪乃「あ、チャーハンがある…それに惣菜のハンバーグも…あとこれも…あ、これも」

 

店長「欲しければ好きなだけ持っていっていいから焦りなさんな」

 

雪乃「す…すみません。給料日前で…」

 

店長「まあたまには家でご飯つくりなさいな。コンビニ弁当や惣菜だけだと体に悪いから」

 

雪乃「は…はい…」

 

何時から私の人生はこんなになったのだろう

 

高校を卒業してから私は国立の有名大学に入学した。

勉強に勉強を重ね、父親のコネで大手企業に就職もできた。

しかし職場のいじめ。上司の重度のパワハラにセクハラ。

私はすべてに疲れてしまった。

比企谷君とは高校卒業以降会ってない

由比ヶ浜さんは短大を出て保母さんになった。

私は職場をやめてフリーター。

だらだらした生活の味を覚えてしまい気づけば20代末路

雪乃「人生終わってるわね私」

 

雪乃「ただいま。って私一人なのにね」

 

以前のような高級な住まいではなく今現在ボロアパート

親には愛想をつかれ姉には終始見下され

今のコンビニバイトで食いつなぐ毎日

そんな私にも楽しみはある。

 

雪乃「さて、ゲームでもしましょうか…」

 

PS3を起動させる。正直私は今までこんな人を駄目にする麻薬のような玩具は触れてはいけないと思って生きてきた。

 

雪乃「スパロボスパロボ…あった…」

 

ディスクを入れゲームを起動させる。

ビールを片手に。

ついでにパソコンも

 

雪乃「天獄篇はじめなきゃね」

 

昨日時獄編をやっとクリアした…

 

雪乃「ウイングゼロってどのシリーズでもなんでこんなに強いのかしら…中の人と組織となにかつながりでもあったりしてね…」

 

廃棄弁当と酒をあおりながらぶつくさ独り言を言いつつコントローラーを押す

 

雪乃「この主人公…煽っていくスタイルなのよね…なんか昔の私みたい」

 

あははとビール片手にゲーム画面をみて大爆笑する自分の姿の惨めさったらない。

しかしそんな生活ですら楽しく面白く思える。

なんか物事めんどくさく考えすぎてた今までの人生。

もっと楽に考えることにしたのだ。

ああゲーム楽しい。ネット楽しい。ビール美味しい

フリーター最高

 

結衣ヶ浜さん彼氏が出来たのよね…最初比企谷君と付き合ってると思ったのだけど。

まさかそんなのありえないわよねって…思ったら案の定。

彼氏は葉山君だったとさ…

 

雪乃「なんでほっとしてるのよ私…げぷ…ビール切れちゃった」

 

明日休みなのに…まだ飲み足りないな…

 

雪乃「ビールかってこ」

 

ゲームをセーブしてコートを羽織って外に出た。寒い…

 

バイト先にて

 

バイトA「いらっしゃいませ!って雪ノ下さんじゃないすか!」

 

雪乃「こんばんは。お酒が足りないから買いにきたわ」

 

バイトA「晩酌すか!いいっすねー!」

 

雪乃「がんばってるようね。ほら、ジュース代。休憩中に何か買いなさい」

 

バイトA「雪ノ下さん!マジ女神!さいこー!恩にきるっす!」

 

雪乃「馬鹿wwww仕事しろwww」

 

酒を購入しすぐさま店をでる

 

雪乃「あー専業になりたいって言ってた比企谷君の気持ちが今はよくわかるわ~」

 

家に戻りさっそくビールを煽る。

 

雪乃「ヒキガエル君。相変わらず今日も腐った目をしてるのね…だってwwwwww今一番腐ってるの私なんですけどwwwww」

 

自己嫌悪を通り越してなんかもう…笑える。

しかも今のこの生活がなぜか嫌じゃない…

考えるだけでも嫌になっちゃうな

 

由比ヶ浜さんが幸せに…わかる

 

比企谷君は…どうしてるんだろう…結婚しちゃったのかな?

それとも引きこもってるのかしら?

 

後者に違いないわw

常に彼の上を歩いてきた私だもの…きっと彼だって私と同じくらい落ちぶれてるに決まってるw

ある意味似たもの同士だもんねw

 

雪乃「久々に会ってみたいわ…今度お邪魔してみようかしら」

 

姉からの電話だった

 

陽乃「雪乃ちゃんひさしぶり~元気してる~ぅ?」

 

雪乃「死ねカス。二度と電話してこないで」

 

陽乃「うっわ~歪んだ雪乃ちゃんきもい~」

 

雪乃「ゴキブリが喋ったwってか気分悪くなるからもう切るわねw」

 

陽乃「言うようになったねー雪乃ちゃん…っていうか今の自分の立場…よく見直して…今ならまだ間に」

 

雪乃「ええ今の生活で十分まんぞくよ!もう二度と連絡してくんな!ぶぁか!」

 

ガチャ

 

雪乃「本当いっつもくだらない電話よこして。それしか楽しみがないの?愚姉」

 

さてさて…今日は休みですることもないし町中ぶらぶらしようかしら…

 

雪乃「あ…PSvita…買おうかな…」

 

前から欲しかったのだけれど…一人暮らしでアルバイトの建前無駄遣いなんて出来ない…

親からはほぼ縁を切られているし…ましてや27歳にもなってゲーム機買うお金貸してなんて死んでも言えるものか

 

雪乃「少し生活切り詰めて買っちゃうか?」

 

いいや、バイト上がりのビール、おつまみ…あの道楽が制限されるのだけは耐え難い…

 

雪乃「また来月考えればいっか」

 

自分でさえ認める駄目人間ぷりwww

落ちぶれ過ぎて笑いさえ出ちゃう

 

しばらく町をぶらぶらして私は昼食をとるためにケン○ッキーに来ていた

 

雪乃「レッドチキン5つくださいw全部サイでお願いしますwww」

 

店員「かしこまりました(うわこのおばさんうざ」

 

ドラムなんてお腹の足しにもならないわ…

一人暮らしで身についた知恵よw

チキンはドラムよりサイ!

ああ、なんて私って利口なのかしら…

 

ビールを煽りたくなるわね…って言っても私が飲んでるのは発泡酒だけどwwww

雪乃「家に帰ったらこれで一杯…もう最高の幸せね。涙が出るわ…」

水溜りに自分の顔が移る。すごく気持ちの悪い笑みね。不気味だわ。当初の比企谷君以上に不気味よ

っていうか…

 

雪乃「比企谷君てそこまで腐ってたっけ…?」

 

あーやだやだやだなんか自己嫌悪に…美味しいチキンとビールですべて忘れよう…

 

雪乃「家に向かってダッシュよ!スパロボ続きしないと!」

 

ドン!

 

雪乃「きゃっ!?」

 

誰かにぶつかった…

 

給料日前の財産で買った貴重なチキンが箱から飛び出して地面に散らばる

 

雪乃「あ…ア・・・あああああ!?!?」

 

ぶつかった人の事なんて気にする余裕もない。

砂にまみれたチキンを拾い上げて涙する。

なんと情けない光景か

 

チキンに付着した砂を払いようやく我に返る私

 

雪乃「ご…ごめんなさい…余所見して…お怪我はありませんか?」

 

私の貴重な食料をよくも…ふざけるな…謝れ…謝れえええって言う念の言葉を押さえ

相手に頭をさげる

 

???「大丈夫ですか…?俺も電話してて周りを見ていなくて…すみません…」

 

雪乃「あ…」

 

??「ん…?」

 

うそ…ありえない…

スーツ姿…ありえない…

腐ってない目…ありえない…

電話に対しての毅然とした態度…ありえない…

私のチキンを滅茶苦茶にして…ありえない…

再会できる日が来るなんて…ありえない…って思った

 

雪乃「比企谷…君?」

 

八幡「え…雪ノ下…か?」

 

雪乃「ひ…ひさしぶりね…」

 

目…目を合わせて喋れない…

 

八幡「ああ…久々だな…」

 

なによそんなドン引きしてるような顔して私をみないで

ああ死にたい。彼がなんか輝いてるオーラなんですけど

高校の時となんか違うんですけど

 

八幡「それよりもすまん。フライドチキン砂まみれにしちまって…」

 

雪乃「え…ああ、これ…別に構わないわ。ジャンクフードの一つや二つ失った程度で私の生活に支障なんて何もないのだから」

 

何言ってるの私、食べたくても食べていけない…貧しい難民の子供たちに土下座してあやまれ。この情けない死にたくなるような見栄は高校の頃から健在っ!

ああ、死にたい

 

八幡「弁償するよ。久々に再会したんだしな」

 

雪乃「ヒキガエル君にしては…はふはふ…もしゃもしゃ…中々良いサプライズじゃない…もぐもぐ」

 

八幡「良く噛んで食えよ。っていうか以前の上品な姿勢はどこに言ったんだっつの」

 

雪乃「腹が減っては戦はできぬってやつよ。まさか比企谷君がこんな高級な天丼を奢ってくれるなんて…ズズー」

 

味噌汁までもが美味しい。この男。まさかとは言わないけどそれなりに所得があるわね…?

 

八幡「心の声が表に出てるぞ…ほら、俺の海老天一本やるよ」

 

雪乃「人を馬鹿にするのをやめてくれないかしら?海老天一本で私の心を突き動かせるとでも思ってるの?もぐもぐ」

 

八幡「食ってから言いますか貴方は」

 

八幡「別におかわりしたきゃしていいぞ。今回は再会のプチお祝いってやつだ」

 

雪乃「安心しなさい比企谷君。私のお腹はもう満腹状態よ。でもまあその、お土産に天丼弁当を二つくらい貰ってあげてもいいわ」

 

八幡「お前本当に雪ノ下かっ」

 

雪乃「ふふ、失望した?ぽりぽり」

 

余った漬物をかじりお茶を飲みながら言葉を返す。

正直上手に目をあわせられなかった。

雰囲気がもうその。社会人というか社会人というかなんかその違うって言うか

比企谷君であって比企谷君となんか違うって言うか、解るんだけど解らないような

 

八幡「ほらよ。お土産用の天丼弁当二つ」

 

雪乃「まさか本当に…貴方何処かから借金したりクレジットカード使って無理してるんじゃないわよね?」

 

八幡「ねーよ。金に余裕ないんなら近くの牛丼屋にでもつれてくっての」

 

雪乃「あら、牛丼屋は馬鹿にできないのよ?低所得の人間がワンコインであれだけの高カロリーを得られるのだから。庶民の味方よ牛丼屋は」

 

八幡「いや、高所得でも忙しい社会人なら牛丼屋くらい利用するから…」

 

雪乃「へえ、貴方がその高所得で忙しい社会人とでも言いたいのかしら?」

 

まさか彼にとってね…?

どうせ私より多少収入の良い派遣社員なんでしょ?

いやまあ今の私より優れているのは確かだから敬意は称するわよ?

ね?そうなんでしょ?

 

八幡「お前から見りゃ大したことねーけど、一応公務員やってる」

 

雪乃「」

 

八幡「なんで白く燃え尽きてるのお前」

 

雪乃「専業主夫志望で毎日ボッチに組する将来駄目人間有望志望者の貴方が…公務員???悪い夢でも見てるのかしら?」

 

八幡「色々あったんだよ。昔は専業主夫で働かないで食う飯は美味い的な人生を目指してたけど」

 

雪乃「けどなに…?何が貴方をそんな人間にしたのよ?」

 

八幡「人並みに働いて平凡でも幸せつかめりゃそれでいいって思えるようにはなった…かな?」

 

何言ってるの彼は。

ってことは私が今現在奉仕部メンバーの中で一番の底辺ってこと?

やばくない?

 

八幡「給料も安定してるし、嫁さん食わしたり子供養うような状況になっても安心だしな。それに何より自分の時間を保持できる俺にとっては天職だよ」

 

わかった。わかったわよ比企谷君。それ以上喋らないで

そんな卑屈な発言でも今の私の前では毒針もいいところよ!

 

雪乃「そ、そう…貴方が…ここまで上り詰めたなんて…さすがね」

 

八幡「そりゃどうも。それより雪ノ下。なんで由比ヶ浜の結婚式に参加しなかったんだ?」

 

雪乃「」

 

えええええ結婚してたの?招待状届かなかったのだけれど?

なんで?私の見落とし?そんな…ポストの中に手紙が…?

ってそういえばポストの中もう3年は確認してないや…

由比ヶ浜さんに酷いことしてた?!メールの数が減ったのもまさかそれが原因!?

 

ああ死にたい

 

八幡「悔しいけどさ、葉山の奴かっこよかったよ。最後までかっこつけやがって」

 

葉山「俺は結衣と結婚して幸せになるよ…でも…最後まで君には勝てなかったな…」

八幡「だってよ。そんな風に思ったことなんて一度もないっての」

 

雪乃「そんなことないわよ。私から見れば貴方は葉山君より」

 

八幡「へいへい、んなことよりもう夜遅いんだからそろそろ解散、な?」

 

雪乃「…」

 

雪乃「ねえ、比企谷君は結婚とかしないの?」

 

八幡「考えなかった訳じゃないんだけどな、今安定してる生活のおかげであまり気にしないようにしてる…かな」

 

雪乃「ふふ、現実逃避ね、昔のままね貴方」

 

八幡「いいや、割と今は友達もいたりするぞ?職場の同僚とのみに行ったりするしな」

 

雪乃「なんかカチンときたわ…」

 

八幡「つーか成長すりゃ少なからず人は変わるっての。お前だってそうだろうが?」

 

雪乃「今の私…?何してるか知りたい…?」

 

八幡「いいや、別に…まあ話してくれるのなら聞くけどな」

 

雪乃「笑わない?」

 

八幡「笑えば罵倒してくるだろうがお前は」

 

雪乃「ふふ、解れば宜しい」

 

八幡「で?」

 

雪乃「コンビ…ニ…」

 

八幡「は?」

 

雪乃「今コンビニでバイトしながら一人暮らししてるのよ…」

 

うっわー私自分にとどめさしたー!

ほら!笑いなさいヒキガエル君!私今貴方よりゴミなのよ!

きっとドン引きして私と距離を置きたがるに違いないわ!

でもこれが現実。彼の反応も少し気になる…

高校時代散々罵倒した報いって奴?

 

八幡「ふーん…お前も大変なのな…色々」

 

雪乃「なんで笑わないのよ…可笑しいでしょ?こんな誰もが笑う底辺な私を」

 

八幡「あー、たしかにおかしいな。ただ何もしないで誰かに迷惑かけて生きてるよりは余程マシなんじゃね?」

 

雪乃「ごめんなさいフォローしてくれて。でもなんか傷つくわその台詞」

 

八幡「いや悪い、それしか台詞思いつかなくてな」

 

雪乃「貴方なりに気を使ってくれていたのね」

 

雪乃「久々に貴方の顔を見れてよかったわ…天丼ありがとう。給料日までの非常食にするわ。私は家に帰ってゲームでもして寝る」

 

八幡「ゲームって…お前もその手の遊びに目をつけたのか?」

 

雪乃「ええ、一人暮らししてるうちにそういった娯楽が愛おしくなったのよ。スパロボするわwスパロボw」

 

八幡「スパロボか…最近の奴か?」

 

雪乃「あら、ひょっとして知ってるの?」

 

八幡「ああ、PS3のは全部持ってるぞ」

 

雪乃「え?OGも?Zも?」

 

八幡「ああ、全クリした」

 

雪乃「!?」

 

雪乃「…クリアできないステージがあって…」

 

八幡「そうなのか…」

 

雪乃「良かったら私の家、遊びにこない?」

 

八幡「遊びにってスパロボしにか…こんな時間に…」

 

雪乃「私にとって先のシナリオが気になって眠れない状態なの。貴方に依頼するわ!隣で見てるから攻略して!私のデータで!」

 

八幡「10年ぶりだな依頼とか…」

 

 

雪乃のアパート

 

八幡「前の高級マンションはどうした?」

 

雪乃「今は親にほぼ絶縁されかけてて自力でこのボロアパートに住んでるわ」

 

八幡「生々しいなおい…」

 

雪乃「そんなことより何か飲む?発泡酒あるわよ?」

 

八幡「あ、ああ、ありがとう」

 

………

 

……

 

 

雪乃「ねえ、このアドヴ○ントとか言うキャラ葉山君と雰囲気にててうざくない?」

 

八幡「なんか本人に見えてしまうからやめろ」

 

雪乃「聖アドヴェントwwwwww吹いたwwwww」

 

八幡「俺にビールを吹くな!」

 

雪乃「はいはい、私の服でふいてあげるわ」

 

八幡「酔いすぎだっつーの。大体スパロボって一人で楽しむじゃねーのか。俺が攻略してるの見ててたのしいか?」

 

雪乃「ふふ、好きな人がやってるゲームの画面を眺めるの、すごく楽しいわよ」

 

八幡「へいへい完全に酔っ払ってんのな」

 

雪乃「比企谷君。早く聖葉山倒しなさいよ」

 

八幡「ぶーーー!」

 

雪乃「比企谷君もビール吹いたwwww」

 

八幡「お前が笑わすからだろうが!」

 

雪乃「ふふ、久々に再会しても比企谷君は比企谷君だぁ…」

 

八幡「人のひざを枕にすんなっての」

 

雪乃「嫌。我慢なさい。もう落ちぶれた私にはこのひざ枕でさえ幸福なのよ」

 

八幡「ひざがくすぐったいっての」

 

雪乃「Zzz」

 

八幡「しかも寝ちまうしこいつは…」

 

八幡「でも何歳になっても相変わらず綺麗だな、雪ノ下は…」

 

雪乃「Zzz」

 

八幡「高校卒業してからは疎遠になったけど、今も変わってないな。暮らしは変わったけど…」

 

ガバァ…ムギュ

 

雪乃「…」

 

八幡「寝てないだろお前…」

 

八幡「そろそろ帰るわ…、お前もそろそろアルバイトから足を洗って…」

 

雪乃「ごめんなさい…勝手なことだって解ってるけど…今だけでいいから…このままで…」

 

八幡「おいおい…」

 

雪乃「もうきっと…この後…会うことなんて殆ど無くなってしまうのだから…」

 

八幡「…」

 

雪乃「昔に戻ることなんて出来ない…出来れば戻りたい…でももう何もかも手遅れ…」

 

八幡「…」

 

雪乃「だから…お願い…今夜だけ…一緒にいて…その後もう二度と貴方の前に現れたりしないし迷惑かけたりもしない…だから」

 

雪乃「なんでも…いう事聞くから…だから…」

 

八幡「…」

 

雪乃「比企谷君…?」

 

八幡「知らねぇぞ…どうなっても…」

 

雪乃「…」

 

八幡「今さ、俺も酒で酔ってるから…後で何言われたって一切聞かねーからな」

 

………

 

……

 

 

八幡「ほらっ洗濯物は俺が全部持つから、お前は無理すんな。お腹の子にも響くだろ」

 

雪乃「それくらい大丈夫よ…そんなことより、貴方、仕事のほうは大丈夫なの?」

 

八幡「何時も通りだよ。まぁその…出産はかならず…立ち会うから」

 

雪乃「子供が大きくなって余裕が出来たら、またバイトでもなんでもするわ。少なくてもいいから貴方だけに負担は」

 

八幡「あの時なんでもいう事聞くっつったろ?」

 

雪乃「…」

 

八幡「俺と結婚して家を守ってくれってな」

 

雪乃「ええ、わかったわ…ふふ」

 

八幡「なんだよいきなり嬉しそうに笑って」

 

雪乃「だってずっと高校時代好きだった、結ばれる事なんて絶対ないって思ってた人とこんな些細なことで結ばれるなんて」

 

八幡「ぶっちゃけ些細すぎるよな…でも俺は…後悔なんてしてねーよ」

 

雪乃「私もよ…あ、それより生まれてくる子供の栄養のため、帰りフライドチキンを買ってきて頂戴…」

 

八幡「お前は多少なりとも食生活と生活リズムを高校生の頃にもどそうな」

 

雪乃「えー…」

出会いの切欠なんぞ些細なものだ。

ふと小さな再会が大きな進展を生むこともある。

 

 

子供が生まれてしばらくして

 

雪乃「今年も新年を平和に迎えれたわね」

 

タツのテーブルで剥いたミカンを半分まるごと齧る雪乃

 

八幡「お前本当再会して結婚してから色々と豪快になったよな」

 

雪乃「もぐもぐ。そうかしら?家族から絶縁されてグレて野生化したのかもしれないわね」

 

八幡「まあ、俺にとって雪乃は…」

 

雪乃「ん…?何よ?」

 

八幡「一度だけしかいわねーぞ?」

 

雪乃「だから何…?」

 

八幡「高校の時からずっと綺麗なままだよっ」

 

雪乃「!」

 

八幡「空白が多くて、再会して成り行きで結婚しちまったけどさ。これから色々と思い出作っていきたいなって…」

 

雪乃「腐ってない貴方って…やっぱり不自然…」

 

八幡「腐ったままじゃいられねー理由があるんだよっ。お前や娘と言った家族を守らないとだしな」

 

雪乃「以前の貴方が聞いたら発狂しそうな台詞ね」

 

八幡「まったくだ…」

 

雪乃「支えるわ…何があっても」

 

八幡「お、おう…」

 

雪乃「年越し蕎麦、どん○えだけだったし、後で丸○製麺でうどんたべにいかない?」

 

八幡「やっぱお前色々変わっただろ…」

 

八幡「家で雑煮食って酒飲んでまったりしようぜ。正月早々実家に子供預けるのもよくねーしな」

 

雪乃「ふふ、幸せね…」

 

八幡「だな…」

 

雪乃「貴方と生まれてきた娘と…こう言った平凡な日常を享受することが本当の幸せだったのね」

 

八幡「ああ…でもさ…どうする…?」

 

雪乃「え、ええ…むしゃむしゃ」

 

雪乃さんみかん10個目ですよ…せめて皮剥いて一つ一つ切り離して食べましょうよ

 

娘を抱っこしながら雪乃は口を開く

 

雪乃「葉山君が…この前他の女性と腕を組んで歩いてるのを本当に見たのよ…」

 

八幡「お前嘘をつける性格してねーしな…まあ事実だろうな」

 

雪乃「三浦さんぽかったのよね…」

 

八幡「ははまさかな…っていうか生々しくてそれ以上は…」

 

雪乃「もし由比ヶ浜さんが相談してきたら力になってあげましょう」

 

八幡「それは良いんだけどさ、何か解決策あるの?」

 

雪乃「スパロボZプレイさせるのよ」

 

八幡「へ?またなんで」

 

雪乃「聖アドヴェントwwwwww=聖葉山wwww」

 

八幡「おいやめろwwwww」

 

結局浮気疑惑は誤解だった。

同窓会で酔ってる三浦を解放して家まで送っただけだった。

 

後日由比ヶ浜から電話があった

 

由比ヶ浜「ヒッキーとゆきのん、同窓会こないね…子育てとか大変なのかな?」

 

八幡&雪乃「あ、ポスト半年以上みてないわ」

 

由比ヶ浜「」

 

 

 

 

 

 

元スレ

雪ノ下雪乃(27歳コンビニ店員)「ありがとうございましたー」

http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1433344933/