アニメssリーディングパーク

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小町「小町がお兄ちゃんの部屋掃除してあげよ!」【俺ガイルss/アニメss】

 

‐リビング‐

 

小町「お兄ちゃんは平塚先生に呼び出されて学校に行っちゃったなぁ」

 

小町「休日に先生に呼び出し喰らうなんて、またくだらない作文でも書いたのかな。ごみぃちゃんは」

 

小町「掃除も洗濯も終わっちゃったしヒマだなぁ……」

 

小町「………………」グダー

 

小町「………………」ゴロゴロ

 

小町「………………」ボケー

 

小町「ホントに暇だよ……」

 

小町「平塚先生のお説教長いしお兄ちゃんが帰ってくるまでどうやって時間潰そうかな……」ウーン

 

小町「………………」ウーン

 

小町「……………………」ウーン ウーン

 

小町「…………………………」ウーン ウーン ウーン

 

小町「……………………そうだ!小町ひらめき!」ピコーン

 

小町「最近、奉仕部の活動で忙しそうだし小町がお兄ちゃんの部屋掃除してあげよ!今の小町的にポイント高い!」

 

小町「さてと、そうと決まれば善は急げ!ってことでがんばるであります」ウキウキ

 

小町「どうせならお兄ちゃんがびっくりするくらいきれいにしてあげよ」

 

小町「とりあえず掃除機、ゴミ袋、埃叩き、と雑巾……は今使えるのないしお兄ちゃんのフェイスタオルでいっか」タタタッ

 

小町「…………でも先生にお説教されて帰ってくるのにお兄ちゃんのタオルは流石に可哀相かなぁ」ウーン

 

小町「仕方ない!今日はあたしのタオルでお掃除してあげよっか」

 

小町「お兄ちゃんが帰ってきたらお兄ちゃんの財布でララポートに行ってタオルとアイス買ってもらうっと」タタタッ

 

 

‐八幡’sルーム‐

 

小町「お兄ちゃんはいないけど勝手に入るよー」ガチャ

 

小町「うわ……っ。なんかMAXコーヒーの空き缶でタワー作ってるし……」

 

小町「こういうくだらないことするくらいなら結衣さんか雪乃さんをデートにでも誘えばいいのに……」

 

小町「この様子だと未来のお義姉さんは当分先だなぁ……」ヨイショ

 

小町「そう言えば川崎くんのお姉さんはごみぃちゃんのこと気になってる感じだったけど、どうなのかな?」キョロキョロ

 

小町「今度学校に遊びに行ったときに探りを入れてみよっと」ポイッ

 

小町「このMAXコーヒーで出来たタワーはどうしよっかな……」ジー

 

小町「………………あれ?」ヒョイ

 

小町「この空き缶洗ってないような……」クンクン

 

小町「うわ……っ。これホントに洗ってない……」ドンビキ

 

小町「ありえないよ……これはありえないよ、ごみぃちゃん……」

 

小町「こんな部屋じゃ彼女さんを呼ぶこともできないよ、ごみぃちゃん。今小町の中のポイントは暴落中だよ……」

 

小町「お兄ちゃんが楽しんでる物を捨てるのも可哀相な気がするけど…………」

 

小町「でもやっぱり汚いしなぁ……」ウーン

 

小町「ま、いっか。洗ってない缶で遊ぶっていうのも小町的にポイント低いし捨てちゃお」

 

小町「これからはちゃんと洗ったきれいな空き缶でタワー作って遊べばいいよねっ」

 

小町「というわけでここにある空き缶は全部捨てちゃえ!」ポイッ

 

小町「それにしてもこんなにMAXコーヒーばっかり飲んでたらそのうち糖尿病とかになっちゃいそうだなぁ」

 

スマホ「アザレア ヲ サカセテ‐」

 

小町「あれ?メールだ。しかもごみぃちゃんからだし」ポチポチ

 

From:お兄ちゃん

Sub :なぁ

本文:今お前、MAXコーヒーの悪口言わなかった?

 

小町「うわっ!気持ち悪いよ、お兄ちゃん!ホントに気持ち悪い」ポチポチ

 

To  :お兄ちゃん

Sub :Re

本文:別にコーヒーの悪口は言ってないよ?ただお兄ちゃんが気持ち悪いなーって思っただけ

 

From:お兄ちゃん

Sub :そっか

本文:それならいいや

 

小町「それでいいんだ、お兄ちゃん……」

 

To  :お兄ちゃん

Sub :Re

本文:そんなことよりあとどれくらいで帰って来れそう?

 

小町「そーしんっと!」

 

From:お兄ちゃん

Sub :もうしばらくかかりそうだな

本文:平塚先生(アラサー)がかなりご立腹だから当分かかりそうだな

なんで?

 

小町「やっぱり平塚先生を怒らせるような行動したんだ……」

 

To  :お兄ちゃん

Sub :Re

本文:お味噌とおしょうゆと砂糖が無くなりそうだから帰りに買ってきてほしかっただけだよ

 

小町「お掃除の途中で帰ってくるのはやめてほしいなぁ」

 

From:お兄ちゃん

Sub :とっても美人な

本文:平塚先生(美人女教師)のお話がもうしばらくかかりそうだからすぐに必要なら自分で買ってきてくれ

 

小町「ごみぃちゃん……」

 

 

To  :お兄ちゃん

Sub :Re

本文:お夕飯に間に合えばいいからお兄ちゃんが帰りに買ってきて

 

追伸 

あんまり平塚先生を困らせたらダメだよー

 

 

小町「不安だなぁ」

 

From:お兄ちゃん

Sub :あいよ

本文:わかった

 

追伸 

相変わらず兄妹仲が良くて羨ましい限りです

それから比企谷くんのことはわたしに任せておいてください

また今度学校に遊びに来てください

わたしも小町さんとお話がしたいです

 

小町「こうやってメールしてる分には平塚先生もマトモに見えるんだけどな」パタン

 

小町「よし。お兄ちゃんが帰ってくるまでもうしばらく時間がありそうだから徹底的にお掃除しよっと」スタッ

 

小町「そう言えばお兄ちゃんって机周りは整頓されてるなー」パタパタ

 

小町「死んだ魚の目みたいで友達や彼女はいないけど勉強はできるんだよね」

 

小町「頭はいいのに理系はからっきしだし、将来の夢が専業主夫じゃなければなぁ」

 

小町「そう言えばお兄ちゃんの本棚ってあんまりじっくり見たことなかったかも」ジー

 

小町「見事に文系の参考書ばっかりで理系の参考書がまったくない……」

 

小町「まぁ小町もお兄ちゃんのこと言えないんだけどね」

 

小町「小町もお兄ちゃんの学校に受かるように勉強がんばらないと」ハァ

 

小町「参考書のほかにはマンガもあるね」

 

小町「けどきれいにラブコメ系とかボーイミーツガール系はないなぁ」

 

小町「もしかしてごみぃちゃん実はホモとか……?戸塚さんの件もあるし疑わしいところだなぁ」ウーン

 

小町「“一人旅で行く千葉旅行”“これで千葉のすべてが分かる!”」

 

小町「うーん……。時々小町はお兄ちゃんの千葉愛が怖くなるよ」ペラペラ

 

小町「しかもしっかりと行きたいところにライン引いてあるし……」

 

小町「どうしてここで誰か女の子を誘うって思わないのかなぁ」

 

小町「…………あれ?“旅行をするなら鎌倉でしょ!”なんで千葉と敵対関係にある神奈川の本があるのかな?しかもなんか分厚い箱付きだし」ヨイショ

 

小町「……あれ?なんか箱と違うタイトルの本が出てきた」

 

小町「“COMICエルオー七月号”……?」ジー

 

小町「それにしてもきれいな表紙。もしかしてこれはいわゆる“お宝本”ってやつかな?これは妹として確かめる必要があるのであります」ペラッ

 

※   ※   ※   

 

JS『あ、アメのおじさんだー』テテテッ

 

[デブデブ]『る、ルミちゃん。デュフフ今日もかわゆいね』ジロジロ

 

JS『ありがと、えへへ。おじさんは今日も暑そうだねー』ニコニコ

 

[デブデブ]『きょ、今日もルミちゃんはいい子にしてたかな?』ニヤニヤ

 

JS『うんっ!今日はね!体育の時間に逆上がりしたんだよー』

 

 [デブデブ]『い、いい子にしてたルミちゃんには今日もアメちゃんをあげるね』ニヤニヤ

 

JS『わーいっ。おじさんいっつもルミにアメくれるからダイスキッ』ギュ

 

[デブデブ]『る、ルミちゃんはいい子だからね。きょ、今日のアメちゃんだよ』ジロジロ

 

JS『ママはね、虫歯になるからあまいの食べちゃダメっていうからきらいっ』ペロペロ

 

[デブデブ]『そ、そっかぁ……。ルミちゃんのママはひ、ひどいんだね』ギンギン

 

※   ※   ※

 

JS『おじさん、今日はどうしてベンチじゃなくておトイレなの?』キョトン

 

[デブデブ]『きょ、今日のアメちゃんは特別だから他の人に見られたら。と、取られちゃうんだよ』ギンギン

 

JS『ユカちゃんたちにもひみつなの?』

 

[デブデブ]『そ、そうだよ。きょ、今日のアメは1つしかないからいい子にしてたルミちゃんだけが食べるんだよ』ジロジロ

 

JS『ユカちゃんたちにわけてあげちゃダメなの?』

 

[デブデブ]『ゆ、ユカちゃんにあげちゃうとルミちゃんの分のアメはないけど。い、いいのかな?』ニヤニヤ

 

JS『うーん……。やっぱりルミがたべる!』

 

[デブデブ]『る、ルミちゃんはいい子だね』ナデナデ

 

JS『えへへー』

 

[デブデブ]『し、心配しなくても。そ、そのうちユカちゃんたちにも食べさせてあげるから大丈夫だよ』ニヤニヤ

 

JS『おじさんとってもやさしいね!』

 

[デブデブ]『そ、そうだよ。お、おじさんはとってもやさしいんだ』

 

デブ『じゃ、じゃあアメちゃんを食べるためにこの目隠しをつけようね』ハァハァ

 

JS『どうしてメカクシするの?』キョトン

 

デブ『きょ、今日のアメは特別だから目隠しするんだよ』

 

JS『へんなのー。……ねぇ、これで特別なアメ食べてもいい?』

 

デブ『い、いいよ。きょ、今日のアメは特別だから絶対に噛んじゃダメだよ。る、ルミちゃんなら守れるよね?』ギンギン

 

JS『……………』ペロペロ

 

デブ『ふ、ふぐぅ……っ』ビクビク

 

JS『…………このアメぜんぜんおいしくないよ?なんかしょっぱいし変な味がするよぉ』

 

デブ『も、もう少し舐めると特別なシロップが。で、出るんだよっ』ギンギン

 

JS『ふーん?へんなのー』ペロペロ

 

デブ『あ、イ…イくよ!シロップが出るから全部飲むんだよっ』ビュルルルルル

 

JS『ゴボ……ッ…………けほ……っ…………こほっ』

 

JS『…………このアメぜんぜんおいしくないっ』ペッペッ

 

デブ『そ、そっかぁ。ルミちゃんにはまだ少し早かったかなぁ』

 

JS『おじさんのウソツキっ!』

 

デブ『ご、ごめんね?じゃ、じゃあ今日はこれからケーキを。た、食べに行こうか』

 

JS『ホント……?こんどウソついたらハリセンボンだからね?』

 

デブ『も、もちろんだよ』ニヤニヤ

 

※   ※   ※   

 

小町「………………」

 

小町「………………」

 

小町「………………」

 

小町「………………」

 

小町「………………」ペタン

 

小町「…………なに、これ」ガクブル

 

小町「………………」

 

小町「………………」

 

小町「………………」

 

小町「………………」

 

小町「………………」

 

小町「………………」

 

小町「うそだよねお兄ちゃん……」

 

小町「きっとあれだよ……」

 

小町「お友達、あの変な人に預かっておいてくれ、とか言われて仕方なく預かってるだけだよね……」

 

小町「コレ……お父さんに相談したほうがいいのかな……?」

 

小町「でもそんなことしたらお兄ちゃんがお父さんに殺されちゃうかも……」

 

小町「ホントにコレどうしよ……。お兄ちゃんに黙って捨てちゃうとか……?」

 

小町「けどそんなことしたらお兄ちゃんにあたしが見たってバレちゃうし……」

 

小町「雪乃さんに相談してみるとか……?」

 

※   ※   ※   

 

雪乃『それで小町さん、相談っていうのは何かしら?』

 

小町『雪乃さん、実は……』

 

雪乃『そう……。もう何も心配しなくていいわ』ニッコリ

 

小町『雪乃さん……』ウルウル

 

雪乃『もしもし児童相談所ですか?実は保護してほしい子がいるのですが……』

 

小町『!?』

 

雪乃『もしもし警察福祉課ですか?実は児童虐待の恐れがあって……』

 

小町『雪乃さん!?』

 

雪乃『大丈夫。あなたは襲われないわ、私が守るもの』

 

小町『どうにかしてほしいのはあたしじゃなくてごみぃちゃんのことなんですけど!?』

 

雪乃『無理だわ。犯罪者は世間から隔離するのが最善なのよ。これからは親子三人で仲良く、力強く生きていきなさい』

 

小町『お兄ちゃん……』

 

※   ※   ※   

 

小町「このままじゃごみぃちゃんが刑務所で不味いご飯を食べることになっちゃうよ……」

 

小町「他に相談できそうなのは平塚先生とか?けど肉体言語だけで終わっちゃいそうだしなぁ」

 

小町「陽乃さんは面白がって火に油を注ぎそうだし、結衣さんは役に立つわけないし……」

 

小町「あとお兄ちゃんのことを知ってて相談できそうなのは……川崎くんのお姉さんとか?」

 

小町「でもさすがにクラスメイトのお姉さんにこんなこと相談できないし……」

 

小町「そうだ!お兄ちゃんってバレない上で相談するならネットだよね!」タタタッ

 

小町「さて、パソコンを起動させてっと」ポチッ

 

小町「えっと、yafooで検索しよっと。“にちゃんねる”だから」カタカタ

 

 

検索“に”

 

 

検索履歴  

“虹 ロリ”

“二次 ロリ 画像”

“二次 ロリ 陵辱”

“現代 ロリコン 合法”

ロリコン Yesロリータ Noタッチ”

“現代 光源氏計画”

“まったく、小学生は最高だぜ!!”

 

 

小町「ごみぃちゃん……」

 

小町「いくらお父さんとお母さんが仕事でいないからって家族用のパソコンでこんなの調べたらダメだよ……」

 

小町「こんなのお父さんに見つかったらお兄ちゃんが殺されちゃうよ

 

小町「…………履歴は消してっと」カタカタ

 

小町「よしっ。できるだけたくさんアドバイスほしいし、レスが伸びそうなタイトルにしないと……」ウーン

 

小町「よし、決めた!」カタカタ

 

 

小町「うーん……見事にマジメに相談に乗ってくれてる人がいないなぁ……」

 

小町「でもこのままじゃ本当に流刑か警察行き決定だよね……」

 

小町「別にごみぃちゃんも男の子だしそういう本持ってるのはいいんだけどペドはちょっとなぁ……」

 

小町「けどお兄ちゃんの瞳って腐った魚みたいだし懐く子供もいないかな?」

 

小町「でもやっぱりこのままはダメだよね……」

 

小町「うん、やっぱりお兄ちゃんには普通の女の子を好きになってもらおう!」カタカタ

 

 

小町「うーん……?」

 

小町「やっぱり同級生の女の子との恋愛が一番なのかなぁ」

 

小町「けどお兄ちゃん、雪乃さんや結衣さんがいるのに全然そんな感じにならないし」

 

小町「この際、戻ってきてもらうために一時的にでも陽乃さんの力を借りるべき……?」

 

小町「でも陽乃さん鋭いからお兄ちゃんがペドって気づいちゃうかも……」

 

スマホ「アザレア ヲ サカセテ‐」

 

小町「あれ?お兄ちゃんからメールだ。もう平塚先生のお説教は終わったのかな?」

 

From:お兄ちゃん

Sub :今から

本文:帰るわ

それとスーパーでこの前千葉村で会った子と出くわしたからつれて帰る

 

 

小町「え!?ネットしてたせいで全然お掃除してないし掃除道具も片付け終わってないよ」パタン

 

小町「急いで片付けなくちゃ!」タタタッ

 

 

‐八幡’sルーム‐

 

小町「それにしてもまさかあのお兄ちゃんがお友達を連れてくる日が来るなんて」

 

小町「騙まし討ちみたいになっちゃったけど連れて行って正解だったなぁ……」テキパキ

 

小町「でもこの前の合宿で仲良くなったなら誰だろ……?」

 

小町「葉山さんとかいうイケメンの人かな?うーんでもお兄ちゃん、ああいういかにもイケメン!って感じの人嫌いそうだし」

 

小町「それとも金髪のゆるふわ巻きの女の人とか?もっとありえないか」

 

小町「ならやっぱりあのメガネをかけたおとなしそうな人かな。けどあの人ちょっと変だし何より怖いんだよね」

 

小町「変な人だけどお兄ちゃんも変だし、マイナス×マイナスで案外プラスになったりするかも?」

 

小町「ま、なんにしてもお兄ちゃんがお友達を家に連れてくるんだからいいことだよね」

 

小町「女の子だったらやっぱり甘いものとか出したほうがいいかな?」ウーン

 

小町「仕方ない。小町秘蔵のロールケーキを特別に出してあげよう」

 

小町「よし、最後にファブリーズをかけまくって終わりっ」シュッシュッ

 

小町「紅茶はこの前雪乃さんからもらった頂き物のやつがいいよね」タタタッ

 

 

‐リビング‐

 

小町「ケーキよーしっ。紅茶よーしっ。コーヒーとついでに練乳もよしっ!」ウンウン

 

小町「お兄ちゃんたちが来るまで小町はケーキでも食べようかな」スタスタ

 

小町「けどまさかお兄ちゃんが女の子をつれてくる日が来るとは……」ホロリ

 

小町「小町としては嬉しいような、悲しいような……」

 

小町「………………」モグモグ

 

小町「そう言えば雪乃さんと結衣さんはどうするのかな?」

 

小町「これを機に情報をリークして呼び水にするのもありかな」

 

小町「でもお兄ちゃんの性格からして女の子を何人も侍らすなんてできるはずもないし」

 

小町「とりあえず今日連れてくるメガネの人がどんな性格かを見てから決めよっと」

 

八幡『ただいま。小町帰ったぞー』

 

??『お邪魔します』

 

小町「あ、帰ってきた!声からしてやっぱり女の子だったなぁ。とりあえず今日の夕食はお赤飯だね。おかえりー」タタタッ

 

八幡「おう小町。さっきメールで言ってた千葉村で知り合った鶴見留美、通称ルミルミだ」

 

留美「お久しぶりです。鶴見留美です。今日は突然お邪魔してすみません」フカブカ

 

小町「え…………?」

 

八幡「間抜けな顔してどうした?」

 

留美「………………」ジー

 

小町「え……?あ……こ、こんにちは比企谷八幡の妹で小町って言います」

 

八幡「まぁいつまでも玄関にいても仕方ないしあがれよ、ルミルミ」

 

留美「ルミルミって言わないでよ、恥ずかしいから。普通に留美って呼んでよ、八幡」

 

小町「」

 

八幡「バッカ。硬派な八幡くんが異性をファーストネームで呼ぶなんてマネできるか」

 

八幡「そういうのは誠氏ね、とかに任せておけばいいんだよ」

 

留美「まことしね?ってだれ?八幡っていっつも変なことばっかり言ってるよね」

 

小町「」

 

留美「あ、これつまらないものですが、良かったらお二人で食べてください」

 

留美「それとこっちは日持ちするのでご両親がお帰りになったらみなさんでどうぞ」つ袋

 

小町「」

 

八幡「……小町?」

 

小町「……あっ。これはどうもご丁寧に。今日父と母が帰ってきたらみんなでいただきます」

 

八幡「二、三日二人とも会社で缶詰めって言ってなかったか?」

 

小町「そうだっけ?小町忘れてた」チラッ

 

留美「」ニコッ

 

八幡「俺は別にいらないって言ったんだけど留美が『親しき者にも礼儀あり』って言うからさ」

 

小町「ふーん……。“親しき者”礼儀あり、ね。留美ちゃんは“子供”なのに難しい言葉よく知ってるね」ニコリ

 

留美「別に留美は子供じゃないですよ?気になる人もいるし」ニコリ

 

八幡「おい。俺の客なのに俺を放置して二人仲良くとかグレるぞ」

 

留美留美、小町ちゃんのこと好きだな」ニッコリ

 

小町「小町も留美ちゃんとは仲良く出来そうだよ」ニッコリ

 

八幡「何この既視感。ボッチなのか?またボッチになるのか?」

 

留美「八幡にはわたしがいるじゃん」ニギッ

 

小町「そうだよ。小町がいるし雪乃さんや結衣さん、川崎くんのお姉さんだっているよ」

 

八幡「ガハマや雪ノ下は部活仲間だし、川なんとかはただの同級生だから」

 

留美「八幡には留美がいるじゃん」

 

小町「」イラッ

 

八幡「そういう台詞は数年m…後に言ってくれ」

 

留美「ねぇ八幡。わたしそろそろ八幡の部屋に行きたいな」ニコリ

 

八幡「そうだな。そろそろ部屋に行くか」

 

小町「お兄ちゃん!小町お兄ちゃんのためにロールケーキ切っておいたんだ」ニコッ

 

小町「だからリビングで三人一緒に食べよ!」

 

八幡「冷蔵庫の奥に隠してたあのロールケーキ?食べたら絶縁とか言ってなかったか?」

 

小町「お兄ちゃんと一緒に食べようと思ってとっておいたんだよ。あっ今の小町的にポイント高いっ!」

 

留美「ねぇ八幡。八幡のアルバム見せてくれるって約束したよね?早く見せてよ」

 

八幡「あぁそう言えばそんな約束してたな。悪いけど先に部屋に上がってくれ」

 

留美「八幡は一緒に来ないの?」

 

八幡「俺はケーキを持っていくから後から行くわ」

 

小町「ケーキはあたしが持っていくから、お兄ちゃんは留美ちゃんを部屋に案内して上げなよ」

 

八幡「それもそうだな。じゃあ部屋にいくか」

 

小町「あっ留美ちゃんは飲み物紅茶がいいかな?」

 

留美「うーん……八幡と同じものがいいな」

 

小町「うん、分かった。ものすごーく甘くて濃いけどいい?」

 

留美「わたし甘いもの大好きだから全然大丈夫です」

 

八幡「千葉県民ならMAXコーヒーに決まってるだろ」

 

留美「アレすっごく甘いよね~」

 

八幡「ばっか。あのクドいくらいの甘さがいいんじゃねーか」ガチャ

 

留美「八幡の味覚ってなんていうか子供っぽいよねー」クスクス

 

小町「すぐに持っていくね、お兄ちゃん」ニコニコ

 

小町「………………」ニコニコ

 

小町「………………」ニコニコ

 

小町「………………」ニコニコ

 

小町「………………」

 

小町「…………さて」

 

小町「留美ちゃんのためにすっごくおいしいコーヒー淹れないと」

 

小町「お父さん秘蔵のキリマンジャロをフライパンで炒って」

 

小町「コーヒーミルで、親の仇の如く細かく砕いて」ガリガリ ガリガリ ガリガリ

 

小町「フィルターをセットして砕いた豆をセットしてボタンを押して」ポチッ

 

小町「コーヒーがドリップされてる間にクリープと練乳を用意して」ガサゴソ

 

小町「ついでにお母さんが昔使ってたヒルナミンラボナを用意して」ガサゴソ

 

小町「この二つをスプーンの背で潰して粉末にする」ガリッ

 

小町「お兄ちゃん専用のマグカップとお客さん用のマグカップを用意して」コトン

 

小町「ドリップが終わるまで待つ」ジー

 

小町「ドリップが終わったらコーヒーをお兄ちゃんとお客さんのカップに注いで」

 

小町「クリープと練乳をたっぷりと入れてよく混ぜて」マゼマゼ

 

小町「最後にお客さん用のカップに魔法の粉を入れてよく混ぜる」マゼマゼ マゼマゼ

 

小町「よし、できあがり!」

 

小町「あとは小町特製のMAXコーヒーと小町秘蔵のロールケーキをお盆に乗せて持っていくだけだね」

 

小町「………………」ガチャ

 

小町「………………」スタスタスタ

 

小町「………………」スタスタ

 

小町「………………」ピタ

 

小町「………………」ソッ

 

留美『あはは、八幡ってこの頃からもう死んだ魚みたいな目してたんだね』

 

八幡『人間三つ子の魂百まで、って言っただな……』

 

留美『それって意味違うじゃん』

 

八幡『ちげーよ。元々の意味はかの有名な諸葛亮孔明がだな……』

 

留美『絶対ウソでしょ。そんなの聞いたことないもん』

 

八幡『いいか。教師や親を尊敬しなさいなんて教わるけどあんなの日教組のワナなんだよ。みんな仲良くしましょう、とか無理に決まってるだろ』

 

小町「お兄ちゃん、ケーキ持ってきたよー」コンコン

 

八幡「サンキュー。……どうした?入ってこいよ」

 

小町「両手が塞がってるからお兄ちゃん開けて」

 

八幡「あぁ悪い気がつかなかったわ」ガチャ

 

小町「何話してたの」キョトン

 

留美「八幡の目って昔から腐ってたねーって話してたんだよ」

 

小町「あーこの写真お兄ちゃんが女の子の椅子に座って号泣されたころの写真だよねっ」ニコッ

 

八幡「おい、なんでそんなに嬉しそうに言うんだよ。お兄ちゃんの古傷エグって楽しいの?」

 

小町「あんまりにもションボリしてるから小町が頭ナデナデしてあげたよね」

 

八幡「ちちちちげーし。あれは飼ってたネコが死んで悲しくてだな……」

 

小町「そんなに照れなくてもいいでしょ。それにかーくんまだ生きてるし、そんなこと言ってると背中で爪磨がれちゃうよ?」

 

留美「」イラ

 

留美「ねぇ、ケーキ二人分しかないけど小町ちゃんの分は?」

 

小町「小町は下でまだ他にもすることがあるから後で食べるよ」

 

留美「そっか。することがあるのにいつまでも引き止めてたら悪いよね。ケーキいただくね」ニコリ

 

小町「そのケーキとってもおいしいから是非食べてみてね」ニコリ

 

小町「それじゃあ小町はリビングに戻るからまた後でね、お兄ちゃん」

 

八幡「おう。わざわざありがとな」ガチャ

 

留美『小町ちゃんっていい妹だね』

 

八幡『まぁな。俺に似ていい子だろ?』

 

留美『あはは、八幡おもしろーい』

 

八幡『え?俺冗談言ったつもりないんだけど?』

 

留美『ところでさー。八幡のマグカップ取っ手がネコのしっぽになっててかわいいねー』

 

八幡『そうか?まぁそれ貰ったもんだけどな』

 

小町「さて、小町もリビングでケーキ食べよっと」

 

小町「………………」スタスタスタ

 

小町「………………」スタスタ

 

小町「………………」ガチャ

 

小町「小町も紅茶を飲みながらケーキ食べようかな」

 

小町「……留美ちゃんが寝落ちするまで30分くらいかな?」ガサゴソ

 

小町「………………」モグモグ

 

小町「………………」チラッ

 

小町「……まだ十分も経ってないなぁ」

 

小町「………………」ゴクゴク

 

小町「………………」チラッ

 

小町「全然時間経ってない……」

 

小町「テレビでも見よ」ポチ

 

マダ シュワガ オワッテマセンヨ

 

小町「………………」チラッ

 

小町「やっと十分……」

 

200カイセイコウシマシタ  セイコウシタ ダイサンシャガ

 

小町「テレビもつまらないし……」ブチッ

 

小町「………………」モグモグ

 

小町「………………」ゴクゴク

 

小町「……やっと二十分」

 

小町「………………」

 

小町「………………」チラッ

 

小町「まだ二十五分しか経ってないけどいいよね?」スタッ

 

留美「小町ちゃん?」ガチャ

 

小町「……留美ちゃん?お兄ちゃんは?」

 

留美「なんかコーヒー飲んだら五分で寝ちゃったからお盆下げに来たよ」ニコリ

 

小町「……そっか。お兄ちゃんもケーキ食べてお腹いっぱいになったら寝るなんて子供みたいだね」ニコリ

 

留美「あはは」

 

小町「あはは」

 

留美「八幡も寝ちゃったしわたしはそろそろ帰るね」

 

小町「え……っ?」

 

留美「八幡と遊びに来たのにその八幡が眠らされちゃったらすることないし」

 

小町「そっか……ダメなごみぃちゃんでごめんね?」

 

留美「大丈夫、用事も出来たし。(用事も済ませたし)」

 

小町「え?今なんて言ったの?」

 

留美「別に何も言ってないよ」

 

小町「言った気がするんだけどなぁ……」

 

留美「気のせいだよ。ちょっと遅くなったけど家でお昼ご飯も食べないといけないし」

 

小町「ごめんね?お兄ちゃんが寝ちゃってるから小町が見送るよ」

 

留美「別にいいよ。洗い物とかお昼ご飯も作らないといけないし見送りもいいから」

 

小町「ホントにお兄ちゃんがごめんね?」

 

留美「ううん、気にしないで。バイバイ」

 

 

‐帰り道‐

 

小町『さて、洗い物を済ませてからお昼ご飯作ろうかな?』

 

小町『ちょっとお兄ちゃんのこと心配だったけど小町の考えすぎだったのかなぁ……』

 

小町『お兄ちゃんいつになったら目を覚ますんだろ……』ジャー

 

小町『結構キツい薬だってお母さん言ってたし、軽くサンドイッチでも作ろうかな?量が多いとお夕飯食べられなくなっちゃうし』ゴシゴシ

 

小町『それにしても留美ちゃんには意地悪が過ぎちゃった。今度遊びに来たときはもっと優しくしないとなぁ……』

 

留美「クスクス。別に気にしなくてもいいよ、小町ちゃん」

 

 

‐後日、喫茶店

 

店員『いらっしゃいませ、お一人様でしょうか?』

 

八幡『あ、待ち合わせっす』キョロキョロ

 

??『あ、ヒキタニくん。こっちだよ』

 

八幡『よぉ……』

 

??『場所分かりにくくてごめんな』

 

八幡『あ、俺ホットコーヒー1つ。あとあるなら練乳たっぷりお願いします』

 

店員『れん、にゅう……?かしこまりました、少々お待ちください』

 

八幡『確かに分かり辛いな。にしてもイケメンはこういう店よく知ってるな、葉山』

 

葉山『あぁ、ここは陽乃さんに教えてもらったんだよ』

 

八幡『強化外骨格の縄張りかよ……』

 

葉山『強化外骨格……?それって陽乃さんのことか?』

 

八幡『あいつ以外にあんな強靭な外面付けた奴いねーよ』

 

店員『れん、にゅう……?かしこまりました、少々お待ちください』

 

八幡『確かに分かり辛いな。にしてもイケメンはこういう店よく知ってるな、葉山』

 

葉山『あぁ、ここは陽乃さんに教えてもらったんだよ』

 

八幡『強化外骨格の縄張りかよ……』

 

葉山『強化外骨格……?それって陽乃さんのことか?』

 

八幡『あいつ以外にあんな強靭な外面付けた奴いねーよ』

 

葉山『陽乃さんが聞いたら怒りそうだなぁ……』ハハハ

 

八幡『てかお前なに飲んでるんだ?』

 

葉山『キャラメルマキアート。陽乃さんのおススメだよ』

 

八幡『なんだそれ。クッソ甘そうだな』

 

葉山『おいしいよ。ヒキタニくんも飲んでみる?』

 

店員『お待たせしました。こちら、練乳入りのホットコーヒーです』

 

葉山『練乳入り……?そんなのばかり飲んでいるとそのうち糖尿病になるよ』

 

八幡『千葉県民舐めんなよ。MAXコーヒーで鍛えられてるからな』

 

葉山『そんな鍛えられ方は遠慮したいな……』ハハハ

 

八幡『うるせぇ、ってそうだ。コレをお前に渡しに来たんだったな』つ本

 

葉山『あぁ、ありがとう。君には本当に感謝しているよ』

 

八幡『あの葉山様に頭を下げられたら、まぁ仕方ないだろ。にしてもお前も大変だな』

 

葉山『全くだよ。いきなり優美子たちが家に来たいって言い始めてさ』

 

八幡『リア充にはリア充の悩みがあるってか』

 

葉山『いつもは通販で取り寄せてからスキャニングしてSDに移してから処分してるんだけど、今回はそんな時間もなくてね』

 

八幡『おぉハイテクだな』

 

葉山『いくら隠しても不安は拭えないし、どうしようか困っていたんだ』

 

八幡『ま、困ったときはお互い様ってやつだな』

 

葉山『けど同じ趣味の同士が居てくれてよかったよ』

 

八幡『俺としては癪だがな』

 

葉山『なぁ、ヒキタニくん。俺たちは友達に……』

 

八幡『無理だな』

 

葉山『そうか……。君ならいい友達になれるとおも……』

 

八幡『イケメンな野郎と友達なんてクソ喰らえだ。…………俺たちは盟友、だろ』ニヤリ

 

 

‐後日、警察署‐

 

葉山「というわけで僕は彼――八幡と喫茶店で親睦を深めてから別々に別れました」

 

警官「わかりました。ご協力感謝します」

 

葉山「確かに彼は目が死んでいるし、憎まれ口を叩きます……」

 

葉山「――けど、それでも彼はいい奴なんです。決して妹さんに黙って家出するはずがない……!」

 

葉山「彼は僕の大切な友人…いえ、親友なんです……!必ず彼を見つけ出して、助けてください……。よろしくお願いします」

 

警官「大丈夫だよ。君のお友達は我々が必ず見つけ出してあげるから」ポンポン

 

葉山「よろしく、お願いします……」

 

 

 

 

 

 

 

 

小町「“COMICエルオー”……?」

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