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美琴『わ、わわわ私ね、アンタの事が///』【とあるss/アニメss】

 

 

【神奈川県 会員制スポーツジム】 

 

 

美鈴「やっほー詩菜さん」 

 

詩菜「おはようございます。美鈴さん」 

 

美鈴「今日も美しいですね」 

 

詩菜「美鈴さんには負けますわ」 

 

美鈴「そんなことないですよ。詩菜さんの若さはマドンナ級を誇ってますからね」 

 

詩菜「褒め過ぎですよ美鈴さん。それでしたら、美鈴さんだってどんな男も振り向く91センチある胸があるじゃないですか」 

 

美鈴「好きで大きくなった訳じゃないけどね」 

 

詩菜「美鈴さんの旦那さんは胸好きそうな気がしますけど」 

 

美鈴「旅掛君はそこだけで品定めした訳じゃないが、まぁ、若い頃のあの人は胸ばっか見てたけどね」 

 

詩菜「その胸でウチの刀夜さんが靡いてしまわないか心配で心配で」グス 

 

美鈴「ちょ!? 何言ってるのですか詩菜さん? それだと私が悪いみたいじゃないですか!」 

 

詩菜「フフフ、冗談ですよ」 

 

美鈴「なんだ冗談でしたか。詩菜さんの冗談って笑いごとにならないから怖いのよ」ヒヤヒヤ 

 

詩菜「それはごめんなさい」 

 

美鈴「いえ、謝らなくていいですよ。所で、旦那さんとは上手くやってますか?」 

 

詩菜「ええ、それなりには。美鈴さんの方は?」 

 

美鈴「ウチも同じですよ。刀夜さんと同じく海外で渡り歩いてるからね」 

 

詩菜「寂しくはないのですか?」 

 

美鈴「寂しくないっちゃ嘘になるけど、仕事だから仕方ないんですよ。旅掛君の場合は金を作るのが仕事だからね」 

 

詩菜「そういう仕事があったからこそ、美琴さんを常盤台中学に通わせることが出来たんですよね?」 

 

美鈴「まぁ、美琴ちゃんは教師の勧めで決めたからね。あそこ(常盤台)なら能力向上に力を入れてるし」 

 

詩菜「そのおかげでレベル5に到達したから美鈴さん的には良かったじゃありませんか」 

 

美鈴「まぁね」 

 

詩菜「ホント、美琴さんは凄い方です。その努力を当麻さんに見習いたいもんですわ...」 

 

美鈴「そのレベル5の能力が効かない当麻君の方が凄すぎですよ」 

 

詩菜「それでも、事実上無能力者扱いだからそうとは言えないんです」 

 

美鈴「当麻君の能力が無能力者扱いじゃ可哀想ですよ」 

 

詩菜「機械で計測されてますからね。機械では判明出来ない部分があるのかしら」 

 

美鈴「勿体無いなー」 

 

詩菜「これも当麻さんの不幸の災いなんでしょうね」 

 

美鈴「当麻くんにはいつか報われて欲しいですね」 

 

ーーーーーー 

ーーー 

ー 

 

美鈴「詩菜さん。折角泳ぎに来たんですからここは一つ、勝負してみませんか?」 

 

詩菜「勝負ですか?」 

 

美鈴「はい。それで、勝負だけでは面白くないですから負けた方が罰ゲームとしてなんでも言う事聞くのはどうですか? 大覇星祭の美琴ちゃんと当麻君みたいに」 

 

詩菜「あらあら、美鈴さんは私にどんな命令をするのかしら?」 

 

美鈴「それは勝ってからのお楽しみです。どうです? 受けてみませんか?」 

 

詩菜「いいですよ。負ける気がしませんから」 

 

美鈴「おっ! ハッキリ言いますね。それでは」 

 

美鈴「勝負しましょう。勝負!」 

 

詩菜「望む所です」 

 

 

【神奈川県 とある喫茶店】 

 

 

詩菜「ゴチになります、美鈴さん」 

 

美鈴「チキショー! 後一秒に泣いた!」 

 

詩菜「いい勝負でした」 

 

美鈴「見かけによらず速いクロールでしたね。普段からプカプカ浮いてりだけしか見かけなかったから」 

 

詩菜「こう見えても私、影で努力してますので」 

 

美鈴「そうでしたか。にしても悔しい...詩菜さん、もう一回だけ勝負してくれまんか?」 

 

詩菜「構いませんよ。美鈴さんも美琴さんと一緒で負けず嫌いなんですね」 

 

美鈴「だって親子ですもの。借りは絶対に返したいですからね」 

 

詩菜「そうですか。もし、次も私が勝ったら美鈴さんは私と漫才やりましょう」 

 

美鈴「何故に漫才?」 

 

詩菜「一度で言いから「ナンデヤネン」とツッコミをやってみたいのです」 

 

美鈴「どちらかと言うと、詩菜さんはボケが適任かと...」 

 

詩菜「コンビ名は上鈴で行きましょう。目指せMー1優勝」 

 

美鈴「いや、それは3年前に終わってますし、それに、コンビ名に関しても読者から当麻君と私のカップリングと勘違いしちゃいますよ」 

 

詩菜「じゃあ、シイナアンドミスズはいかがかしら?」 

 

美鈴「シンプルかッ!」ビシ 

 

詩菜「いいツッコミですわ」 

 

美鈴「詩菜さん、貴女はツッコミがやりたかったはずでは? てか私もついノリでやっちゃったよ...」 

 

詩菜「では美鈴さんの鈴と詩菜の菜で'鈴菜'はいかがしょうか?」 

 

美鈴「......それでいいですよ。少なくともシイナアンドミスズよりはマシですので」 

 

詩菜「後、美鈴さんには決め台詞を言ってもらうんですよ」 

 

美鈴「一応聞いてあげますが、どんな台詞を?」 

 

詩菜「こう言ってもらます『星に代わってヤキ入れてやるよ!』と」 

 

美鈴「それはマズイからやめましょう」 

 

詩菜「詩菜ちゃん、ガッカリ」 

 

ーーーーーー 

ーーー 

ー 

 

美鈴「詩菜さん、近い内に学園都市に行きませんか?」 

 

詩菜「それはいいですね。賛成です」 

 

美鈴「美琴ちゃんの恋に動きがあったか気になっちゃうし」 

 

詩菜「まだ信じられませんけど、美琴さんが当麻さんの事が好きなのは本当なんですか?」 

 

美鈴「うん。どう見てもベタ惚れだね」 

 

詩菜「あらあら、当麻さんったらあんな可愛い子に好かれて幸せ者ですね」 

 

美鈴「美琴ちゃん本人は否定してるけど、バレバレ」 

 

詩菜「ツンデレと言う事ですね」 

 

美鈴「素直じゃないんだよね美琴ちゃんは」 

 

美鈴「詩菜さん。もし、美琴ちゃんと当麻君が付き合う事になったとしたら詩菜さんは認めてもらえますか?」 

 

詩菜「当麻さんを幸せにしてくれるなら無問題ですが」 

 

美鈴「美琴ちゃんなら大丈夫ですよ。あの子、あー見えて一途な人だから」 

 

詩菜「そういう美鈴さんはどうなのですか? 当麻さんと美琴さんの交際は」 

 

美鈴「勿論! 認めるに決まってますよ。むしろ、当麻君以外の男の交際は認めないし」 

 

詩菜「そう言っていただけると嬉しいものです。でも、何故そこまで当麻さんを推してくれるのですか?」 

 

美鈴「前に学園都市に行った時にね、事件に巻き込まれてしまったのよ。そこで助けてくれたのが他ならぬ当麻君だった訳」 

 

詩菜「あらあら、そうな事があったのですか。お怪我はありませんでしたか?」オドロキ 

 

美鈴「当麻君のお陰で無傷で済んだけどね。ただ、当麻君の方は入院する程の傷を負っちゃったのよ 

 

詩菜「はぁー、当麻さんったらどれだけ入院すれば気が済むのやら」 

 

美鈴「ごめんなさいね、私のせいでおたくの息子さんを巻き混んでしまって」 

 

詩菜「美鈴さんが謝ることじゃないですよ」 

 

美鈴「あまり当麻くんを責めてあげないで下さいね。当麻君は私の命の恩人だから」 

 

詩菜「...分かりました。美鈴さんが仰る通りにします」 

 

美鈴「ありがとうございます。そんな当麻君だからこそ、美琴ちゃんを任せられるの」 

 

詩菜「そうですか」 

 

美鈴「そのために私達は外堀を埋めちゃいたいのですよ」 

 

詩菜「あらあら、それは良いですね。そうなるとウチの刀夜さんはきっと許してくれるでしょうが、美鈴さんの旦那さんの方は?」 

 

美鈴「うーん旅掛君は少し頑固な所あるけど、まぁ、なんとかなりますよ」 

 

詩菜「後は当麻さんと美琴さんになりますけど、これが一番問題なんですね」 

 

美鈴「美琴ちゃんのツンデレと」 

 

詩菜「当麻さんの鈍感さに」 

 

鈴菜「「相性が悪いですから」」 

 

美鈴「美琴ちゃんの場合。おそらく負けず嫌いの性格からか、なかなか一歩が踏み出せない訳よ」 

 

詩菜「当麻さんには刀夜さん譲りのフラグ体質が厄介になりますね」 

 

美鈴「やっぱりここは、私達が恋のキューピットになって差し上げましょう。やりますよ詩菜さん!」キュピーン 

 

詩菜「あらあら、美鈴さんがいつも以上に輝いてますね」 

 

 

【上条家】 

 

 

詩菜「どうぞ上がって下さい」 

 

美鈴「お邪魔しまーす」 

 

美鈴「ん? このオカルトグッズの山は...」 

 

詩菜「当麻さんの不幸を案じるあまり、刀夜さんがそういうグッズを集めてるのですよ。海外出張に行く度に増えて」 

 

美鈴「成る程。て事は刀夜さんは今海外出張中だからまた増えるんですね?」 

 

詩菜「ええ、今度はどんなの持ち帰って来るのやら」 

 

美鈴「良い趣味をお持ちですね刀夜さん。これだけ集めてるなら少しは当麻君の不幸が和らぐといいですね」 

 

詩菜「残念ながら全く効果はみえてませんね」 

 

美鈴「詩菜さんの趣味って確か、パラグライダーでしたよね?」 

 

詩菜「正式には原動機付きパラグライダーですが、あれは楽しいものですよ。美鈴さんも一度やってみてはいかがかしら?」 

 

美鈴「やってみたいです! 前々から興味があったんですよ。詩菜さんの趣味」 

 

詩菜「なら今度、自宅のそばの公園で講習会やってますから是非おこし下さい」 

 

美鈴「絶対に行きます」 

 

詩菜「楽しみにしてますよ」 

 

ーーーーーー 

ーーー 

ー 

 

美鈴「そろそろ勝負といきますか?」 

 

詩菜「ええ、今回は何で勝負しますか?」 

 

美鈴「トランプ持ってましたので、神経衰弱で第2ラウンドといきましょう」 

 

詩菜「懐かしいですね。神経衰弱なんて何年振りかしら」 

 

美鈴「さぁ、今回は勝たせてもらいますよ」 

 

詩菜「あらあら、かなり自信に満ちてますね。でも、勝ちは譲りませんよ」 

 

美鈴「記憶力なら負ける気がしないわよーん」 

 

詩菜「いつでもかかって下さい」 

 

美鈴「言われなくても、私はこの時を待ってたんですよ!」 

 

 

数十分後 

 

 

美鈴「よっしゃあ!! 私の勝ちィ!」 

 

詩菜「あらあら、負けてしまいました」 

 

美鈴「さーてと、詩菜さんにはどんな罰ゲームを受けてもらおうかな」 

 

詩菜「何をされるのでしょうか? もしかして.....私をエロ同人みたいに乱暴する気ですか?」ブルブル 

 

美鈴「しませんよッ! どこでそんな情報仕入れて来たんですか? 恐ろしいですよ詩菜さん」 

 

詩菜「イッツ詩菜ジョークです」 

 

美鈴「(詩菜さんって、意外とはっちゃける人ね」 

 

詩菜「それで、私の罰ゲームは何でしょうか?」 

 

美鈴「詩菜さんにはですね、今から旦那さんに電話して、大声で『愛してます』と言ってもらいましょう」 

 

詩菜「あらあら、かなり恥ずかしい内容ですね///」 

 

美鈴「さぁ、早速だけどいってみましょう」ニヤニヤ 

 

詩菜「負けてしまいましたから仕方ありませんね」ピッピ 

 

美鈴「」ニヤニヤ 

 

刀夜『もしもし母さん。どうしたんだ?』 

 

田中『おや? 奥さんからですか?』 

 

刀夜『田中君、ちょっと静かにしてくれ。それで、何の用だ母さん?』 

 

詩菜「またどっかしらの女性のお尻を追っかけてませんよね?」 

 

刀夜『ちょっ!? いきなり何を言うんだ母さん!」 

 

詩菜「刀夜さんの事ですから」 

 

刀夜『してないからな! 俺は母さん一筋だからな!!』 

 

詩菜「あらあら、そう言われると照れますね///」 

 

美鈴「(良いな誌菜さんは)」 

 

詩菜「実は刀夜さんに言いたい事がありまして」 

 

刀夜『言いたい事?』 

 

詩菜「刀夜さん」オッホン 

 

詩菜「愛してます!!」 

 

刀夜『え? か、かかかか母さん!?///』 

 

詩菜「ふぅ」ピッ 

 

美鈴「いやー良いもん見させてもらいました」 

 

詩菜「もー恥ずかしかったですよ美鈴さん///」 

 

美鈴「赤面する詩菜さん可愛かったですよ。悔しいならまた勝負しますか?」 

 

詩菜「是非ともリベンジさせていただきますよ」 

 

美鈴「なんだが楽しくなって来ました」 

 

 

一方その頃 

 

刀夜「」ポカーン 

 

旅掛「いやー刀夜さん、奥さんからの熱いラブコール。ご馳走様でした」 

 

田中「チキショー! なんで上条先輩ばっかりなんすか。一回爆発して下さいよ!」 

 

刀夜「何だったんだ? 一体......」 

 

旅掛「俺もウチの妻から言われたいなー」 

 

 

【学園都市】 

 

 

美鈴「美鈴ちゃんと詩菜さんが学園都市にキターー」 

 

詩菜「テンション上がってますね」 

 

美鈴「さて、早速ですけど私達の子供に会いに行きましょうか」 

 

詩菜「元気にしてるのかしら当麻さん」 

 

 

【いつもの公園】 

 

 

美鈴「確か情報によるとここでいつも美琴ちゃんと当麻君は会ってるらしいですよ」 

 

詩菜「当麻さんが登下校で通ってる公園でしたね」 

 

美鈴「今の時間だとそろそろ現れるんじゃないか......おっ!来た来た」 

 

美琴『今日はあの馬鹿に会えるかな...』 

 

詩菜「当麻さんが来るのを待ってるみたいですね」 

 

美鈴「にしても美琴ちゃん、当麻君をアイツとかあの馬鹿呼ばわりはないしょう。ごめんなさいね詩菜さん、ウチの娘が名前すら呼ばなくて」 

 

詩菜「いえいえ、素直になれない美琴さんも可愛いもんですよ」 

 

美鈴「この部分だけは私と似ないんだよね」 

 

美琴『ジュースでも飲んで待ってようかな』 

 

詩菜「飲み物買うみたいですね」 

 

美鈴「美琴ちゃんの事だから一万円札を投入しちゃったりして」 

 

美琴『チェイサー!』ハイキック 

 

美鈴「」 

 

詩菜「あらあら、見事な上段蹴りですね」 

 

美琴『おっ!今日もヤシの実サイダーだ。ラッキー』 

 

美鈴「(美琴ちゃーーん!? アンタ何やってんの!? ママそんな娘に育てた覚えはないわよ!!)」 

 

詩菜「あの蹴りならば世界で通用するでしょう。格闘技的な意味で」 

 

美鈴「(しかもスカートの下に短パンってどんなファッションしてんの美琴ちゃん? あんなじゃ当麻君はオトセないわよ!)」 

 

詩菜「あら? 当麻さんも来ましたよ」 

 

上条『よっ、ビリビリ』 

 

美琴『あ、アンタ! つかビリビリ言うな! 私の名前は』 

 

上条『御坂美琴だろ? 分かってるって』 

 

美琴『分かってるならそう呼びなさいよね!』 

 

上条『で、御坂はこんな所で何やってんだ?』 

 

美琴『ど、何処にいようが私の勝手でしょう。そういうアンタはどうなの?(アンタを待ってたなんて言える訳がないわ)」 

 

上条『見て分からんか? 下校中なんです事よ。つかここは上条さんの登下校ルートだからな」 

 

美琴『ふーん、そうだったんだ(本当は知ってるけど)』 

 

上条『じゃ、上条さんは帰るからお前も早く寮に帰れよ』 

 

美琴『ちょ、ちょっと!? 何もすぐに帰る事ないでしょう? 少しぐらいお話したっていいじゃない』ガシッ 

 

上条『別に話ならまた今度でいいだろう?』 

 

美鈴「そうそう美琴ちゃん、それで良いのよ」 

 

詩菜「はぁ当麻さんは全然分かってませんね。その部分も刀夜さん譲りですね」 

 

美琴『あ、アンタに言いたい事があるの///』 

 

上条『なんだよ?』 

 

美鈴「おっ! これはもしや...」 

 

詩菜「あらあら」 

 

美琴『わ、わわわ私ね、アンタの事が///』 

 

美鈴「おーー! いきなり言っちゃいますか美琴ちゃん!」ワクワク 

 

詩菜「あらあら、これは良い展開になってきました。頑張って下さい美琴さん」ワクワク 

 

 

美琴『アンタの事が......す、すk」 

 

Prrrrr 

 

上条『ん?」 

 

美鈴「えっ? な、何この音?」 

 

詩菜「美鈴さん! 貴女の携帯の着信音からですよ」 

 

美鈴「携帯? うわぁ本当だ! 誰よこんな時に......なんだ旅掛君からメールか」ピッ 

 

美琴「誰よそこに居るのは? 出てきなさい!!」 

 

美鈴「アハハ......いやーごめんね美琴ちゃん。折角良い所を」テヘッ 

 

美琴「ママ!?」 

 

詩菜「お久しぶりです。当麻さん、美琴さん」 

 

上条「母さん!? 何で学園都市に? つか何故に美鈴さんと一緒なんだ?」 

 

美鈴「あーそれについてはまぁ、場所変えて話ましょうか」 

 

 

【とある喫茶店】 

 

 

美鈴「ーーーーな訳よ」 

 

上条「まさか美鈴さんの住まいが上条さんの実家近くだったとは...」 

 

詩菜「最近ではよく美鈴さんとお茶したり、買物したり、小旅行したりと行動を共にするんですよ」 

 

美鈴「そういう事。これって運命を感じない? 美琴ちゃん」 

 

美琴「な、な何言ってるのよ!? べ、別に運命なんかコレっぽっちも///」ゴニョゴニョ 

 

美鈴「顔がチェリーのように赤くなってるわよん」 

 

美琴「うっ...///」 

 

上条「(今日も美鈴さんはハイテンションだな)」 

 

詩菜「あらあら、仲が良くて羨ましい限りですね。私も対抗しようかしら」 

 

上条「いや、何を対抗すんだよ?」 

 

詩菜「こんな風に」ムギュ 

 

上条「ちょっ!? 母さん? こんな場所でやめろよ!」 

 

詩菜「ムスコニウム補給♪」 

 

美鈴「詩菜さん大胆ね」 

 

美琴「そうね」 

 

美鈴「あれー? 美琴ちゃん妬いてないの?」 

 

美琴「妬くわけないでしょう! あれは親なりスキンシップでしょ?」 

 

美琴「それよりも母! コイ...じゃなくてと、当麻のお母様と何にしに来たのよ?(初めて名前で呼んじゃった。さすがに親の前でコイツ呼ばわりは失礼だもんね)」 

 

詩菜「私の事は詩菜と呼んで下さって構いませんよ」 

 

美琴「では詩菜さん」 

 

詩菜「はい」 

 

美琴「詩菜さんはウチの母と何をしに学園都市に来たのでしょうか?」 

 

詩菜「実はですね、実家近くの商店街でやってた福引きで一等を当てたんですよ。豪華リゾートホテル二泊三日の旅、四人まで行けますので私と当麻さんに美鈴さんと美琴さんで行きませんか?」 

 

上条「マジかよ母さん!? ?ホント母さんってツイてるよな」 

 

美琴「それって...と、当麻と一緒にですか?」 

 

詩菜「はい」 

 

美琴「誘ってもらえるのは誠に嬉しいのですが、あいにく超能力者となると外に出るのが厳しくて、それが旅行とかの理由ではまず無理だと思います」 

 

美鈴「あーそれなら大丈夫よん。ちゃんと許可書貰ったから」 

 

美琴「え? 嘘でしょう!?」 

 

美鈴「本当よ。ホラこれ」 

 

美琴「本当だ...」 

 

美鈴「良かったね。これで安心して旅行に行けるわよ」 

 

美琴「でもなんで?」 

 

美鈴「それはひ・み・つ」 

 

美琴「なんで教えてくれないのよ? 腑に落ちないじゃない」 

 

美鈴「(旅掛君が統括理事会の理事長と知り合いらしいからその頼みで実現できたんだけどね)」 

 

美鈴「そんな事はいいじゃない。とりあえずさ、行こうよ?」 

 

美琴「い、いいけど...」 

 

美鈴「決まりね。そんで、学園都市にきた理由はねその旅行の買物に来た訳」 

 

詩菜「ちなみにこのホテルは温水プールが設備されてるそうですから水着を用意した方がいいですよ」 

 

美鈴「だってさ美琴ちゃん。この際だから当麻君を悩殺する水着でも買っちゃえば?」ヒソヒソ 

 

美琴「な、なななな何言ってんよ!? の、悩殺だなんてバッカじゃないの?」ヒソヒソ 

 

美鈴「じゃ、ママが当麻君を悩殺しちゃおうかなー」ヒソヒソ 

 

美琴「駄目に決まってるでしょうが!!」 

 

上条「(何を話してるんだろう?)」 

 

詩菜「私もおニューの水着でも買おうかしら」 

 

上条「海行った時のアレはやめろよ」 

 

詩菜「あらあら、当麻さん的にはもっと露出があるのが良いかしら? 可愛い当麻さんのためなら頑張りますよ」 

 

上条「頑張らなくていいからな!マジでやめろよ!?」 

 

美琴「(コイツと旅行か、えへへ楽しみだわ!)」 

 

 

【とあるリゾートホテル】 

 

 

美鈴「とうちゃーく」 

 

上条「凄げぇ豪華なホテルだな」 

 

美琴「普通に泊まったら軽く5万ぐらいはするそうよ」 

 

上条「マジかよ......母さんはそれを当ててしまったのか」 

 

詩菜「あらあら、当麻さん的には嬉しかったかしら?」 

 

上条「勿論ですともお母様! 一生付いて行きます!」 

 

美鈴「仲がよろしゅうございますね。ならウチも負けてられないわよ美琴ちゃん」ムギュー 

 

美琴「ちょっと母!? その特大メロンを押し付けるな! 私に対する当て付けかっ!!」 

 

美鈴「大丈夫よーん、ママがこれなんだから大きくなるわよ。多分」 

 

美琴「オイッ! 今多分って言ったな? どう言う事だコラァ!」 

 

ーーーーーー 

ーーー 

ー 

 

美琴「ちょっと母! 何で私とコイ......当麻と同じ部屋な訳?」 

 

美鈴「何でってそりゃあねー。美琴ちゃんも分かってるはずでしょう?」 

 

美琴「普通は親子で同じ部屋でしょうが」 

 

美鈴「母親同士いろいろとお話があるのよーん♪」 

 

美琴「よーん♪ じゃないわよ!」 

 

美鈴「いちいち文句が多い娘ね。そんなに当麻君と同じ部屋が嫌なの?」 

 

美琴「べ、別に嫌じゃないけどさ、む、むしろ嬉しいと言うか、こ......心の準備ってもんが///」ゴニョゴニョ 

 

美鈴「なら問題じゃない。詩菜さんもいいですよね?」 

 

詩菜「問題ありません。当麻さんは美琴さんと一緒の部屋で構いまんね?」 

 

上条「まぁ御坂が嫌じゃなければ...」 

 

美鈴「大丈夫。美琴ちゃんは当麻君と一緒の部屋で超嬉しいんだって」 

 

美琴「当麻と一緒の部屋、当麻と2人っきり」ブツブツ 

 

上条「(本当に嬉しいのか?)」 

 

美鈴「美琴ちゃんがあんな状態だから当麻君に部屋の鍵渡すね。部屋番号は208号室、私と詩菜さんが207号室ね」 

 

詩菜「ではお二人さん、ごゆっくりしていって下さいね」 

 

上条「んじゃあ俺らも部屋に行きますか?」 

 

美琴「」ブツブツ 

 

上条「御坂?」トントン 

 

美琴「ひゃ、ひゃい?」 

 

上条「部屋入るぞ」 

 

美琴「え? いきなり!?」 

 

上条「あのな、俺らはホテルに泊まりに来たんだぞ」 

 

美琴「そ、そうよね! そうだよね!泊まり来てるもんね!ハハハ」 

 

上条「さっきから大丈夫か? なんか変だぞ」 

 

美琴「変な訳ないじゃない! 美琴さんは大丈夫です事よ」 

 

上条「上条さんの口調うつってるぞ」 

 

美琴「いちいちうるさい男ね。ホラさっさと部屋入るわよ」 

 

 

【207号室】 

 

 

美鈴「ワオー2人部屋にしてはなかなか広いじゃない」 

 

詩菜「ベッドが大きいですね。コレ一つで大人4人は余裕で寝れますよ」 

 

美鈴「アジアン風な部屋造り、凝ってますな」 

 

詩菜「美鈴さん、冷蔵庫にビールがありますよ」 

 

美鈴「おっ! 気が利くホテルじゃない。早速乾杯しましょうか?」 

 

詩菜「それは夜までのお預けで」 

 

美鈴「えービール飲みたーい。アルコール摂取したーい」 

 

詩菜「お楽しみは最後まで取っておくもんですから、ここは我慢しましょう」 

 

美鈴「はーい」 

 

 

【208号室】 

 

 

美琴「(これからコイツと三日間この部屋で過ごすんだ...)」 

 

上条「凄い部屋だな。上条さんには一生縁がないもんだと思ってたから母さんには感謝しないとな」 

 

美琴「(とりあえず、水着も買ったし.....もしものために下着も新調したし。な、何があっても大丈夫よね! うん! そうよね!)」 

 

上条「御坂」 

 

美琴「ひゃあ! な、何よ」 

 

上条「なんか飲むか? 一応冷蔵庫もあるし」 

 

美琴「じゃあ、貰おうかしら」 

 

上条「何が良い? ミネラルウォーターにウーロン茶にオレンジジュースがあるが」 

 

美琴「オレンジジュースで」 

 

上条「なら上条さんはウーロン茶を。ホイ」 

 

美琴「あ、ありがとう」 

 

上条「......」グビグビ 

 

美琴「......」グビグビ 

 

上条「......」グビグビ 

 

美琴「......」グビグビ 

 

上条「この後って温水プール行くんだっっけ?」 

 

美琴「そうね」 

 

上条「まさかこの時期に泳ぐ琴になるとは」 

 

美琴「あっ、そういやアンタさ夏にあのシスターと海に行ったらしいじゃない。しかも泊まりがけで」イライラ 

 

上条「いや、あの時は親も一緒だったし」 

 

美琴「そもそも、あのシスターは何処の一体何者よ?」 

 

上条「なんて言うか......そ、その、今は言えない」 

 

美琴「まぁアンタの事だから何かしらの事情があるに違いないけど、一つ確認していい?」 

 

上条「何だ?」 

 

美琴「あのシスターと付き合ってるの? 勿論、恋人的な意味で」 

 

上条「それは断じてない」 

 

美琴「(ほっ...)」 

 

上条「大体上条さんにそんな素敵な出会いがありません事よ」 

 

美琴「(どの口が言うかっ!)」 

 

美琴「そ、そうよね。アンタみたいなボンクラが付き合える訳がないわよね」 

 

上条「それは酷すぎですよ御坂さん...」 

 

美琴「(あーー!! また私は思ってもない事を言っちゃう...)」 

 

上条「......」 

 

美琴「......」 

 

上条「......」 

 

美琴「......」 

 

美琴「(あーもう気まずい雰囲気になっちゃったじゃない!)」 

 

美琴「(ど、どうしよう...)」 

 

美鈴『ここで青眼の白龍を召還してブラックマジシャンにダイレクトアタック!』 

 

詩菜『あらあら、ライフポイントがゼロになってしまいました』 

 

美鈴『さぁ二回目の罰ゲームよん』 

 

詩菜『今度は何をされるのでしょうか?』 

 

上条「」 

 

美琴「」 

 

上条「何してんだ母さん達は? 」 

 

美琴「さ、さぁ?」 

 

上条「しかも、何故に遊戯王?」 

 

 

数分後 

 

 

トントン 

 

 

上条「はーい」ガチャ 

 

美鈴「やっほー美琴ちゃん、当麻君」 

 

上条「美鈴さんでしたか」 

 

美琴「なんだ母か、何の用なの?」 

 

美鈴「ちょっと当麻君に見せたいもんからあるからちょっと207号室に来てもらえる?」 

 

上条「いいですよ」 

 

美鈴「美琴ちゃんも来る?」 

 

美琴「何を見せるかは知らないけど、一応気になるから行くわ」 

 

美鈴「フフーン♪ 当麻君が喜ぶもんを用意したからきっと楽しめるわよ」 

 

上条「それって、罰ゲームに関係してたりします?」 

 

美鈴「おっ! 鋭いね」 

 

美琴「部屋から聞こえてたわよ」 

 

美鈴「あちゃーちょっとはしゃぎ過ぎちゃったな」 

 

美琴「それで、詩菜さんに何したのよ?」 

 

美鈴「開けてみれば分かるわよん。当麻君お願いね」 

 

上条「はい」ガチャ 

 

詩菜「お帰りなさいませ、ご主人様」 

 

上条「」 

 

美琴「」 

 

美鈴「なんと! 詩菜さんの罰ゲームはミニスカメイド姿で当麻君にご奉仕してもらいまーす」 

 

美琴「ちょっと母!! アンタ、詩菜さんになんて事させてんのよっ!?」 

 

上条「母さんも母さんもだ......少しは年考えてくれよ」 

 

詩菜「あらあら、当麻さん的にはストライクゾーンではなかったかしら?」 

 

上条「いや、そういう事を言ってるのではなくてな」 

 

詩菜「メイド服を着るなんて17の時以来になりますね。これを見た刀夜さんは超デッレデレでしたから」 

 

上条「父さん......」 

 

美鈴「当麻君どう? 母のミニスカメイド姿は?」 

 

上条「どうっと言われましても...正直驚きましたよ。でも何故にミニスカなんですか?」 

 

美鈴「そんなもん私の趣味に決まってるじゃない」 

 

美琴「アンタね......つーか何処でそんな物取り寄せたのよ?」 

 

美鈴「今の時代はネットで購入出来るのよん♪ 美琴ちゃんもそれぐらい知ってて当然でしょう?」 

 

美琴「それは分かるけどさ...」 

 

美鈴「ちなみに美琴ちゃん用のミニスカメイド服も用意したんだけど着る? 短パンは穿いちゃダメよ」 

 

美琴「着るかボケェェェェ!!」 

 

詩菜「美鈴さん」 

 

美鈴「はいはーい」 

 

詩菜「内容としては何をご奉仕したらいいでしょうか?」 

 

美鈴「えっとですね、ちょっと耳を貸して下さい」 

 

美鈴「」ゴニョゴニョ 

 

詩菜「」フムフム 

 

美琴「(なんか嫌な予感でしかないわね)」 

 

上条「(ああ、母さん。息子の俺に何をご奉仕をする気なんだ)」 

 

詩菜「分かりました」 

 

美鈴「それじゃあ罰ゲーム開始」 

 

詩菜「ご主人様。ここに横になってもらえますか?」ヒザニトントン 

 

上条「え? それって...案に膝枕になれって事でせうか?」 

 

詩菜「はい」 

 

美琴「(え?)」 

 

上条「いやーさすがにこの年になってお母様の膝枕は恥かしいのでございますよ」 

 

詩菜「ご主人様に拒否権はありませんから早く横になって下さい」 

 

上条「はい...」ピトッ 

 

美琴「」イライラ 

 

上条「(これじゃあ俺も罰ゲーム受けてるみたいじゃねーかよ)」 

 

上条「(にしても、衣装がミニスカだけあって生足で枕にしてもらってるんだよな///)」 

 

美琴「(あの野郎! 実の母親の膝枕したぐらいでデレデレしてんじゃないわよ!!)」イライラ 

 

美鈴「(フフーン美琴ちゃんてば母親相手に嫉妬しちゃって、可愛い)」ニヤニヤ 

 

上条「美鈴さん。罰ゲームはここで終わりで?」 

 

美鈴「まだよん。本番はこれからなんだから」 

 

美琴「はぁ? 膝枕だけじゃないの?」 

 

美鈴「それだと面白味が欠けるじゃない? なんのためにメイド姿になってもらったか意味ないじゃない」 

 

美琴「次は何させる気よ!?」 

 

美鈴「詩菜さん。第二段階入って下さい」 

 

詩菜「了解です」ナニカヲトリダス 

 

美琴「あれって...耳かき?」 

 

美鈴「そう、それを出したって事はもうお分かりよね?」 

 

上条「上条さんの耳掃除してくれると?」 

 

詩菜「では失礼させて」カキカキ 

 

上条「ぬほっ!」 

 

詩菜「あらあら、結構溜まってますね。全然掃除してない証拠ですよ」カキカキ 

 

上条「そんなにあるのかよ? うおっ!」 

 

詩菜「動かないで下さいね」カキカキ 

 

上条「(やっべぇ、気持ち良すぎだぜコレ)」 

 

美琴「(いいな...)」 

 

美鈴「あらーん? 美琴ちゃんも当麻君に耳かきしたい?」ヒソヒソ 

 

美琴「な、何言ってんのよ!? 別にコイツに耳かきなんかこれっぽっちもないんだから!///(本当はしたいけど...)」ヒソヒソ 

 

美鈴「(精神操作系の能力者じゃなくても見え見えよん、美琴ちゃんの本心)」 

 

詩菜「次は反対側の耳を掃除します」 

 

上条「はいはい」クルッ 

 

上条「(...あれ? 反対側って事は...)」メヲヒラク 

 

詩菜「こっちも汚いですよ当麻さん」カキカキ パンチラツキ 

 

上条「(ですよねー!!ミニスカなんですからそれはそうなりますよね! 不幸だぁ///)」 

 

美琴「(絶対見てるなこのスケベ!)」ムカムカ 

 

ーーーーーー 

ーーー 

ー 

 

詩菜「これで良いかしら? 美鈴さん」 

 

美鈴「OKです。着替えてもらって結構ですよ」 

 

詩菜「ふぅー美鈴さんの罰ゲームはかなりキツイの要求してきますね」 

 

美鈴「そりゃ罰ゲームなんですからね。これぐらいの内容じゃないと盛り上がりませんから」 

 

美琴「いや、ママの場合はちょっと行き過ぎよ」 

 

詩菜「では着替えて来ますね」 

 

美琴「ねぇ当麻、ちょろーと聞きたい事があるんだけど」 

 

上条「なんだ?」 

 

美琴「アンタ、見たわよね? 詩菜さんのアレ」 

 

上条「な、何の事でせうかね?」アセアセ 

 

美琴「とぼけても無駄よ。アンタの事だから絶対見てるわ」 

 

上条「見てねーよ」 

 

美琴「嘘」 

 

上条「嘘じゃね、本当だ」 

 

美琴「本当に?」 

 

上条「ああ本当だ。見てないよ」 

 

美鈴「ちなみに何色だった?」 

 

上条「黒でした......あっ」 

 

美琴「やっぱり見てるじゃねぇかこのエロ野郎!!」ミギストレート 

 

上条「そげぶ」バタン 

 

美鈴「あーこりゃ完全に決まったね」 

 

美琴「ふんっ!」 

 

美鈴「なにも親の下着見たぐらいで腹たてる事ないっしょ」 

 

美琴「だ、だって...」 

 

美鈴「そこの所は許容しなさい。年頃の男の子はみんなそんなもんよ。むしろ当麻君は健全と言っていいわよ」 

 

美鈴「すぐに手を出す所は美琴ちゃんの悪い癖よ」 

 

美琴「うっ...」 

 

美鈴「起きたら謝りなさい。でないといつか当麻君に嫌われるよ」 

 

美琴「うん」 

 

美鈴「分かれば宜しい。とりあえず、当麻君が起きるまで美琴ちゃんが膝枕してあげなさい」 

 

美琴「えー! それはちょっと」 

 

美鈴「無理とは言わせないわよ」 

 

美琴「でも...」 

 

美鈴「誰が当麻君を気絶させたかしら?」 

 

美琴「わ、分かったわよ。やればいいんでしょう」 

 

美琴「よいしょ」 

 

美鈴「そうそう。後は撫でてあげると良いよ」 

 

美琴「」ナデナデ 

 

美琴「(コイツに膝枕してあげるのってこれが二回目なんだよね。あの時は自分でも分からずにやったから)」 

 

美琴「(起きたらちゃんと謝ろう。後、あの時は助けてくけてありがとね)」ニコ 

 

美鈴「(良いよ美琴ちゃん。それでこそ私の娘よ)」 

 

美鈴(でも当麻君をこういう風にした原因は私にもあるんだよね)」 

 

美鈴「(まぁ結果オーライか)」 

 

美琴「(当麻、えへへ)」ナデナデ 

 

ーーーーーー 

ーーー 

ー 

 

【208号室】 

 

 

上条「そろそろプールに行く時間か」 

 

美琴「そうね」 

 

上条「水着持って来たよな?」 

 

美琴「当たり前じゃない」 

 

上条「(御坂の水着姿か......そういやエンゼルフォールの時に一回見たんだっけ。あん時は乙姫に入れ変わってて、しかもスクール水着で)」 

 

美琴「どうしたの? ハハーン、さてはこの美琴サマの水着姿を想像してたわね。それでニヤニヤしてたと」 

 

上条「違げーよ。大体御坂の水着なんてどうせ子供っぽいフリフリしたのだろう? そんなんでニヤニヤすっかよ!」 

 

美琴「カッチーン よくも言いやがったわね。悪いけど、ちゃんとした大人な水着を持って来たのよ。残念でした」 

 

上条「へぇーそれは楽しみですね」ボウヨミ 

 

美琴「ムカつくわね。いい? 今回用意した水着はセクシー系よ。アンタ程度の男なんか見惚れさせてやるんだから」 

 

上条「それは対した自信だな。いいだろう、もし上条さんが貴女の水着姿に見惚れたら罰ゲーム受けてやるよ。大覇星祭のリベンジだ!」 

 

美琴「言ったわね。じゃあ負けたら大覇星祭と同じくなんでも言う事聞くという条件で異存はないわね?」 

 

上条「いいぜ。受けてたつよ」 

 

美琴「決まりね」 

 

美琴「(よし! 本当は罰ゲームとかはどうでもいいけど、コイツとプールで遊ぶのが一番楽しみだわ)」 

 

美琴「(あっ......プールって事はコイツ、裸になるんだよね。 まともに見れるのかな私? 結構たくましんだろうね。やばっ、逆に私が見惚れてしまいそうだわ///)」グヘヘ 

 

 

【リゾートホテル 温水プール】 

 

 

上条「後は御坂達を待つだけか」 

 

上条「えー上条さんの水着は海行った時と同じ物にしたけど、新しいの買えばよかったかな」 

 

上条「にしても、女性の着替えは時間がかかるもんだね」 

 

上条「ビリビリはどんな水着を着て来るのやらね。罰ゲーム掛けちゃったが、まぁどんなの着ようが上条さんには効きません事よ」 

 

上条「来るまで準備体操でもすっか」イッチニーイッチニー 

 

美鈴「お待たせー当麻君」 

 

詩菜「ごめんなさいね。ちょっと時間が掛かってしまいまして」 

 

上条「いえいえ、俺も今来たところでしたので。それにしても母さん...」 

 

詩菜「どうしました?」 

 

上条「前と全然変わってないじゃゃん。 少しは面積があるもんにしろと言ったのに...」 

 

詩菜「あらあら、これでも少しは抑えた方がですよ」 

 

上条「そうですな...」 

 

美鈴「いやー大胆過ぎますね詩菜さん。さすがの私もそれを着るには抵抗がありますよ」 

 

美鈴「では当麻君。私の水着はどうかな?」 

 

上条「とても似合ってますよ」 

 

美鈴「ありがとう。ちなみに何処が似合うかな?」 

 

上条「そ、それは...」チラチラ 

 

美鈴「もしかして、ここ?」ムネヲヨセアゲル 

 

上条「(で、デケェ!)」 

 

美琴「オイ」ゴゴゴゴゴ 

 

上条「え? 御坂さん?」 

 

美琴「ア・ン・タはなに人の母親の胸ガン見してんのよ!!」ホホツネル 

 

上条「いひゃい! いひゃいれすよみしゃかしゃん」(痛い! 痛いですよ御坂さん) 

 

美琴「そんなに完熟に育ったメロンがいいのかゴラァァァァ!!」? 

 

上条「きひゅ! きひゅ!」(ギブ! ギブ!) 

 

美琴「言っとくけどね、あんなのはいつか年取ればタレるもんなのよ!!」 

 

美鈴「美琴ちゃん、それママに対する当て付け?」 

 

詩菜「当麻さん、貴方はもっとデリカシーのある人になってもらわないといけませんよ。美鈴さんは既婚者なんですからそんな目で見てはなりません」 

 

上条「すいませんでした」 

 

詩菜「当麻さんにはもっと見なくてはならない相手がいるでしょう?」 

 

上条「」チラッ 

 

美琴「」モジモジ 

 

上条「ああ、そうだな」 

 

美鈴「ほら美琴ちゃん、パーカー脱いで当麻君に見せちゃいなよ」 

 

美琴「うん」 

 

上条「(さぁかかって来い御坂! どんな水着だろうと上条さんの勝ちに変わりはないのよ)」 

 

美琴「(見てなさいよ! 絶対に意識させてやるんだから!)」 

 

美琴「」ヌギヌギ 

 

美琴「ど、どうかな?///」 

 

上条「」 

 

美琴「ちょっと!? 聞いてる?」 

 

上条「」 

 

美琴「(なんで固まってるのよ? やっぱりダメだったの?) 

 

美琴「(折角アンタに喜んでもらおうと思って両サイドヒモのオレンジ色のビキニにしたのに...)」 

 

美琴「(負けちゃったか...)」ションボリ 

 

美鈴「美琴ちゃん、貴女なんか勘違いしてない? 当麻君は喜んでるわよ」 

 

美琴「え?」 

 

詩菜「当麻さんは美琴さんの水着姿に見惚れてるのですよ」 

 

美琴「そうなんですか? どう見てもガッカリしてるのようにしか」 

 

美鈴「違う違う。あれは見惚れ過ぎて固まってるだけよん」 

 

美琴「本当に?」 

 

詩菜「ホラ、当麻さん。いい加減美琴さんに感想言わないとダメですよ」トントン 

 

上条「あれ? 俺は一体何を...」 

 

詩菜「もう一回美琴さんの水着姿を見て下さい」 

 

上条「あ、はい」クル 

 

美琴「ど、どうなのよ?///」 

 

上条「スゲー綺麗だぞ御坂。正直見惚れてました///」 

 

美琴「本当に!? じゃあこの勝負は...」 

 

上条「ああ、御坂の勝ちだ」 

 

美琴「よっしゃあ!!」 

 

美鈴「何々? なんか勝負してた訳?」 

 

美琴「まぁね」 

 

美琴「さてと、覚悟はいい? 当麻」 

 

上条「ああ、焼くなり煮るなり好きにしろ」 

 

美琴「んな事するわけないでしょう! プールに来てるのにアンタが気絶でもしたら困るのよ」 

 

上条「だったらどんな罰ゲームを受けろと?」 

 

美琴「私と一緒に遊びなさい。それと、プールに居る間は他の女を見るの禁止。私だけを見てなさい!」 

 

美鈴「おっ!」 

 

詩菜「あらあら」 

 

上条「他の女を見るのダメって....それだと母さんと美鈴さんも見ちゃダメって事?」 

 

美琴「詩菜さんはいいわ。当麻の母親なんだし、正しウチの母はダメよ」 

 

美鈴「えーなんでママがダメなのよ?」 

 

美琴「その立派な胸があるからいけないんじゃない!! なんでそこは私に遺伝しなかったのよ!?」 

 

美鈴「いや美琴ちゃん、理不尽にも程があるって...」 

 

美琴「うっさい! とにかく詩菜さん以外の女を見るの禁止! もし、見て鼻の下伸ばしやがったらその度に罰ゲーム追加だからね! 分かった?」 

 

上条「分かったよ。つかなんで他の女見ちゃダメなんだよ?」 

 

詩菜「詩菜チョップ」 

 

上条「痛ぁ! 急に何しやがるんだ母さん!」 

 

詩菜「当麻さん、いくらなんでもその質問はありえませんよ」 

 

上条「はぁ?」 

 

美鈴「当麻君、もう少し女心分かってもらわないとこの先苦労するわよ」 

 

上条「?」 

 

美琴「はぁーもういいわ。とりあえずプールに来たんだから楽しみましょう。ホラ行くわよ」カミジョウノテヲツカム 

 

上条「あーオイ、プールサイドで走ったら危ねーぞ」スタスタ 

 

 

美鈴「良いよ美琴ちゃん。まだツンが大半だけど、多少素直になったじゃない」 

 

詩菜「アクティブさも出てきましたね」 

 

美鈴「にしてもあの発言は驚きましたよ」 

 

詩菜「『他の女を見るのも禁止。私だけを見てなさい!』」 

 

美鈴「恋人でもないのによくまぁあんな大胆な事が言えたもんですよ。美琴ちゃんは時折無自覚で言う事あるから」 

 

詩菜「あれで付き合ってないと言ったら嘘になっちゃいますよ」 

 

美鈴「ですね。他人から見るとこう思うでしょう『もうお前ら結婚しちゃえよ!』とか」 

 

詩菜「あるあるネタですね」 

 

美鈴「まぁ結婚させますけどー」 

 

詩菜「フフフ、将来が楽しみです」 

 

美鈴「ちなみにここのホテルってよく著名人らの結婚式で使われる会場でもあるらしいですよ」 

 

詩菜「そうなんですか? それは初耳でした」 

 

美鈴「いっそのこと美琴ちゃんと当麻君の結婚式をここで挙げてしまおうかと思いまして」 

 

詩菜「それは良いですね。ここでしたらたくさんの人呼べますし、美琴さんは学園都市の超能力者で知名度もありますから文句はないですよ」 

 

美鈴「それを言ったら当麻君だって有名人じゃないですか。第三次世界大戦終戦させたヒーローなんですから」 

 

詩菜「美琴さん程ではありませんよ」 

 

鈴菜「「ハハハハ(フフフフ)」」 

 

美琴「(何を話してるかしら?)」バシャバシャ 

 

ーーーーーー 

ーーー 

ー 

 

【207号室】 

 

 

美鈴「あー泳いだ泳いだ」ベッドニダイブ 

 

詩菜「2時間たっぷりと浸かりましたから」 

 

美鈴「スポーツジムの時よりも消費した気がしますよ。あー疲れたー」 

 

詩菜「私もです」 

 

美鈴「詩菜さんはプカプカ浮いてただげじゃないですか」 

 

詩菜「テヘッ」 

 

美鈴「疲れたけど、ウチの娘と当麻君のイチャつきぶりが見れたからかなり楽しめましたね」 

 

詩菜「やっぱ子供は可愛いもんです」 

 

美鈴「同感ですよ」 

 

詩菜「ビデオカメラ持ってくれば良かったですね」 

 

美鈴「本当ですよ。あのいちゃ付きぶりを結婚式で上映したいわ」 

 

詩菜「それを見てお二人さんは顔が赤面すること間違いないかしら」 

 

美鈴「美琴ちゃんから文句言われますわ」 

 

美鈴(美琴)「『ちょっとバカ母!! アンタ、いつの間にこんな恥ずかしいのを撮ったのよ!?』」 

 

詩菜「当麻さんはこんな感じかしら?」 

 

詩菜(当麻)「『か、母さん!? 何故にこんなの流すのでせうか?』」 

 

美鈴「ぎゃははははは!! 詩菜さんそれ、超似てますよ!」ドンドン 

 

詩菜「意外と出来るもんですね」 

 

美鈴「にしても美琴ちゃんと当麻くん。あれはどう見ても恋人同士にしか見えませんでしたね。ほとんど手を繋いでたし」 

 

詩菜「水をかけあってキャッキャウフフ」 

 

美鈴「もうバカップルですよバカップル」 

 

美鈴「美琴ちゃんのあんなデレッデレっぷりは今まで見た事なかったですから」 

 

詩菜「余程当麻さんの事が大好きなんですね」 

 

美鈴「そう言えばあの時に当麻君、誤って美琴ちゃんの胸を触ったお決まりのラッキースケベがあったの詩菜さんも見てますよね?」 

 

詩菜「ええ。そういう所も刀夜さん譲りですから」 

 

美鈴「あれ、美琴ちゃんの性格からしてみればすぐにぶっ飛ばしてるはずなんですが、美琴ちゃん、何もしないでただ赤面してただけなんですよ」 

 

美鈴「それだけ許せるって事は相手の事を特別な感情で見てるからなんですよ」 

 

美鈴「まぁ美琴ちゃんは胸にコンプレックスを抱えてるから当麻君に揉んでもらいたい願望があるかもしれませんが」 

 

美鈴「もう美琴ちゃんの頭の中は当麻君でいっぱいなんですよ」 

 

詩菜「それに引き換え、当麻さんの鈍感さにはイライラして来ます」 

 

美鈴「ハハハ......その時の詩菜さんのオーラは百獣の王でも逃げだすぐらい溢れ出てましたから」 

 

ーーーーーー 

ーーー 

ー 

 

【208号室】 

 

 

トントン 

 

 

上条「はーい」ガチャ 

 

美鈴「やっほー」 

 

詩菜「楽しんでますか」 

 

美琴「今度は何の用?」 

 

美鈴「美琴ちゃん、ちょっと私と詩菜さんの部屋に来てもらえる?」 

 

美琴「いいけど...また罰ゲームかなんかしたの?」 

 

美鈴「違う違う。ちょっと親子で大事な話があるから」 

 

美琴「大事な話?」 

 

美鈴「詩菜さんも当麻くんに大事な話があるって」 

 

上条「俺もですか?」 

 

詩菜「そうですよ。当麻さんにとっての大事な話が」 

 

上条「それ旅行先で言う事なのかよ?」 

 

詩菜「今が話し時ですから」 

 

上条「そうですか」 

 

美鈴「では当麻君、美琴ちゃんを借りていくね」 

 

上条「どうぞ」 

 

 

【207号室】 

 

 

美琴「それで、大事な話って何よ?」 

 

美鈴「そろそろ当麻君に愛の告白しないの?」 

 

美琴「はぁー!? な、なななんで私がアイツに告白しなきゃならないのよ?///」 

 

美鈴「好きなんでしょう? 当麻君の事が?」 

 

美琴「ち、違うわよ!! 大体、私はアイツの事なんか何とも思ってないんだからっ!!///」 

 

美鈴「嘘ね」 

 

美琴「嘘じゃないって! 私があの馬鹿の事が好きだなんてあり得ないわよ!///」 

 

美鈴「美琴ちゃん、そんなに否定してもとっくに手遅れよ」 

 

美琴「だから!」 

 

美鈴「じゃああの時の公園で当麻君に何を伝えたかったの? 告白じゃないの?」 

 

美琴「うっ...」 

 

美鈴「美琴! いい加減素直になりなさい!! 」 

 

美琴「......」 

 

美鈴「それでも否定するならどうぞ当麻君が他の女の子と付き合ってるのを指咥えて見てる事ね。ママはそれ以上何も言いません」 

 

美琴「そんな...嫌よ、アイツに誰かに取られるのは嫌!」 

 

美鈴「もう一回聞くよ。当麻君の事が好きなんだよね?」 

 

美琴「...はい」コクッ 

 

美鈴「ようやく白状したわね」 

 

美琴「死にたい...///」 

 

美鈴「全く、美琴ちゃんのツンデレっぷりには困ったもんよ」 

 

美琴「うっ......」 

 

美鈴「それじゃあ根掘り葉掘り聞かせてもらうわよん」 

 

美琴「不幸だわ...」 

 

美鈴「当麻君の事はどれくらい好き?」 

 

美琴「もう他の男なんて考えられないぐらい大好き」 

 

美鈴「いつ好きになったの?」 

 

美琴「秋頃かな。いや、感情が分かってれば夏には好きになってたかも」 

 

美鈴「デートはしたの?」 

 

美琴「それっぽい事は大星覇祭後に一回した。ただ、あの時は罰ゲームがあったから出来たようなもんだから」 

 

美鈴「つまり、罰ゲームは美琴ちゃんの中では口実だった訳ね?」 

 

美琴「うん」 

 

美鈴「可愛いな美琴ちゃんは。そんなに好きだったら早く告白しちゃいなよ」 

 

美琴「出来る訳がないじゃない!」 

 

美鈴「そうやっていつまでもウジウジしてたら本当に取られちゃうわよ」 

 

美琴「それは嫌よ!」 

 

美鈴「当麻君と恋人になりたくないの?」 

 

美琴「なりたいに決まってるじゃない! もう友達だけの関係は嫌なのよ」 

 

美鈴「だったら今すぐにでも告白しなさい!」 

 

美琴「それが出来たら苦労しないわよ...」 

 

美鈴「当麻君は父親譲りのフラグ体質があるのはとっくのとうに知ってるよね?」 

 

美琴「うん。私はそれで頭を悩まされてるから」 

 

美鈴「どれだけフラグを建てたか知らないけど、早い所なんとかしないと倍率が増える一方よ」 

 

美鈴「逆に当麻君は今まで誰も付き合ってなかったのが奇蹟みたいよ」 

 

美琴「それは、アイツが鈍感だから...」 

 

美鈴「そう。それが無かったらとっくに付き合ってるでしょうね」 

 

美琴「うん」 

 

美鈴「だからね美琴ちゃん、告白するなら今しかないのよ」 

 

美琴「でも...私には無理よ。それにアイツが私の事なんて何とも」 

 

美鈴「美琴ちゃん、なんでこの旅行に誘ったか分かる?」 

 

美琴「それは詩菜さんが福引きで引き当てたから?」 

 

美鈴「それもそうだけど、本当の目的は美琴ちゃんと当麻くんにくっ付いて貰いたいからであるの」 

 

美琴「え?」 

 

美鈴「旅行に行っちゃえば当麻君を独り占めに出来るのよ。他の女に邪魔されずにね」 

 

美鈴「そこでアピールしちゃえばどんどんリード出来るでしょう?」 

 

美琴「それが目的だったのかよ!?」 

 

美鈴「嬉しいでしょう?」 

 

美琴「メッチャ嬉しいです!」 

 

美鈴「さっきプールで遊んでた時はいい感じだったじゃない。少なくとも脈はあると思うわ」 

 

美琴「そ、そうかな?」 

 

美鈴「ママが言うんだから間違いないわ」 

 

美鈴「だから告白するなら今の内よ」 

 

美鈴「美琴ちゃん、貴女は努力を積み重ねて学園都市のLevel5の第三位になった私の自慢の娘よ」 

 

美鈴「その努力を今度は恋愛に向ければきっと叶えられるわ」 

 

美鈴「自分の子供の幸せを願わない親なんていないのよ。だから美琴ちゃんには幸せになって貰いたい」 

 

美鈴「何故ママがそこまで言うか分かる?」 

 

美鈴「美琴ちゃんはママにとっての宝物なのよ」 

 

美鈴「だから勇気を出して告白しなさい」 

 

美鈴「それがママの願いでもあるから」 

 

美琴「......」 

 

美琴「ママがそこまで私の事を思ってくれてとたなんて嬉しい」 

 

美琴「私、ママの子で本当に良かったわ」 

 

美琴「ありがとう。ママのおかげで決心ついた」 

 

美琴「私、アイツに告白してくる」 

 

美鈴「それでこそ私の娘よ」 

 

美琴「ママがくれた勇気、無駄には出来ないから」 

 

美鈴「じゃあ詩菜さんの方はまだみたいだからもう少し待ちましょうか」 

 

美琴「うん」 

 

美鈴「ちなみにどんな告白の仕方するの?」 

 

美琴「うーん普通に好きと伝えるかな?」 

 

美鈴「だったらさ、歌で伝えるもいいんじゃない?」 

 

美琴「歌で伝えるの!?」 

 

美鈴「美琴ちゃんにピッタシな曲があるのよん」 

 

美琴「どんな?」 

 

美鈴「『ゴメンね素直じゃなくて』」 

 

美琴「それアニソンだろうが!! ?しかもそれ、ママがカラオケで十八番にしてる曲じゃない! 却下よ却下」 

 

美鈴「えー美琴ちゃんにピッタシだと思うよ? ?特に歌い出しが」 

 

美琴「そこからミラクルロマンスなんか言えるかボケェ!」 

 

 

【208号室】 

 

 

上条「大事な話ってなんだよ?」 

 

詩菜「美琴さんに関する事です」 

 

上条「御坂に関する事?」 

 

詩菜「当麻さん、貴方は美琴さんのどう思ってますか?」 

 

上条「......最近気になる女の子だよ」 

 

詩菜「あらあら、それは好きって事ですか?」 

 

上条「それは分からない。これが異性として好きなのかどうかは...」 

 

詩菜「当麻さん、1人の女の子の事が気になるんでしたらそれは好きって感情ですよ」 

 

上条「そ、そうなのか?」 

 

詩菜「最近は美琴さんの事で頭がいっぱいではないかしら?」 

 

上条「当たってる...」 

 

詩菜「ならそれはもう美琴さんの事を異性として好きなんですよ」 

 

上条「......そうか。俺...御坂の事が好きなんだ...」 

 

詩菜「分かってくれましたね。当麻さん、先程のプールは楽しかったですか?」 

 

上条「スゲー楽しめたよ。時間を忘れるぐらいに」 

 

詩菜「具体的に言えば何が楽しかったかしら?」 

 

上条「御坂と一緒に遊べた事が」 

 

詩菜「そう答えてくれると思いました。あの時が一番楽しそうな顔してましたからね」 

 

詩菜「それと、あの時美琴さんから罰ゲームで自分だけを見てなさいと言われてどう思いましたか?」 

 

上条「正直御坂しか見る気はなかった」 

 

詩菜「あらあら、美琴さんがそれを聞いたら喜んでますね」 

 

上条「それはないんじゃないかな? 御坂からにして言えば『馬鹿じゃないの?』て言われのがオチだろう」 

 

詩菜「例えそうだったとしてそれは照れ隠しにしかすぎません。やはり当麻さんは当麻さんでしたか...」 

 

上条「母さんまでそんな事言うなよ...」 

 

詩菜「当麻さん」 

 

上条「何だよ?」 

 

詩菜「美琴さんの事が好きでしたら想いを伝えてみればいいかがかしら?」 

 

上条「それはやめる」 

 

詩菜「どうしてですか?」 

 

上条「俺は不幸体質なんだぜ。それは親である母さんが一番よく分かってるはずだろう」 

 

上条「仮に付き合ったとしても、御坂を不幸にさせるだけだ」 

 

詩菜「......」 

 

詩菜「予想通りの答えが返ってきましたね。今の当麻さんならそう答えるはずです」 

 

詩菜「当麻さん、その答えは当然×です」 

 

上条「はぁ? 何でダメなんだよ?」 

 

詩菜「貴方は自分の不幸が美琴さんに降りかからないように考えてらっしゃいますね?」 

 

上条「ああ」 

 

詩菜「当麻さん、確かに貴方は人より不幸な人間です」 

 

詩菜「だからと言って私は納得しません」 

 

詩菜「当麻さん、貴方は自分の不幸で何回か事件に巻き込まれましたけど、その度にその人を助けたではありませんか。美琴さんもその中の1人でしょ?」 

 

上条「そうだ」 

 

詩菜「その人には幸せになって欲しいですよね?」 

 

上条「当たり前だろう」 

 

詩菜「でもね、もっと幸せになって貰いたいのは貴方なんですよ。当麻さん」 

 

上条「俺?」 

 

詩菜「当麻さん、不幸って言うのは幸福があるから不幸って言葉があるんですよ」 

 

上条「幸福があるから...」 

 

詩菜「そう。今不幸で苦労してますが、いつしか幸せは貴方に訪れるはずです」 

 

詩菜「不幸だけが理由で身を引いてはなりません。これは私だけではなく美琴さんも納得しないでしょう」 

 

上条「御坂が?」 

 

詩菜「それで付き合えなかった美琴さんがもっと不幸だと思いますよ」 

 

詩菜「後は当麻自身で決めて下さい。出来れば考え直していただけると嬉しいです」 

 

上条「そうだな。たかが不幸ぐらいで諦めてどうすんだよな、俺は」 

 

上条「確かに俺は不幸体質だ。でも、全てが不幸ではないんだ。その中には幸福だってあった」 

 

上条「今回の旅行だって御坂と一緒に居れたし、これが一番幸福だと感じた」 

 

上条「だから御坂の事が好きだと気付けたんだ」 

 

上条「母さん、こんな馬鹿な考えしてた俺の幻想をぶち殺してくれてありがとう」 

 

詩菜「頑張って下さいね」 

 

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【207号室】 

 

 

美鈴「さーてと、後は美琴ちゃんから報告を待つだけね」 

 

詩菜「当麻さんはちゃんと向きあってくれたかしら?」 

 

美鈴「大丈夫でしょう。私達は出来るだけの事をやりましたからきっと大丈夫ですよ」 

 

詩菜「そうですね。母親としてやるべき事を」 

 

美鈴「なんか緊張して来ましたよ。自分の大学の合格発表以上に」 

 

詩菜「私もですよ。我が子の将来がかかってますもの」 

 

美鈴「早くこの鼓動を落ち着かせたい。早くしてー美琴ちゃん」 

 

 

Prrrrr 

 

 

詩菜「掛かってきましたね」 

 

美鈴「結果はどうだったかな?」ピッ 

 

美鈴「もしもし美琴ちゃん、どうだった?」 

 

美鈴「うん......うんうん。そう、分かった。それじゃまた」ピッ 

 

詩菜「どうでしたか?」 

 

美鈴「詩菜さん.......やりましたよ! 美琴ちゃんと当麻君は晴れてお付き合いすることになりましたよ!」 

 

詩菜「まぁーそれはとても喜ばしい。今日は私と美鈴さんにとっても特別な日になりますよ」 

 

美鈴「早速お二人さんを部屋に呼んで告白の一部始終聞いちゃいますか? ビール飲みながらでも」 

 

詩菜「あらあら、それは良いですね。当麻さんにいろいろと答えてもらうまでは帰しませんから」 

 

美鈴「今日飲む酒はとびっきり美味くなりそうだわ」 

 

詩菜「私はワインでも飲もうかしら?」 

 

美鈴「飲んじゃいましょうよ。自分の子供弄りながら飲む酒もいいもんですよ」 

 

詩菜「なら注文しますね」 

 

美鈴「さーてと、今夜は寝かさないからね。美琴ちゃんと当麻君♪」 

 

 

 

 

 

 

 

 

美鈴「勝負しましょう。勝負!」詩菜「望む所です」

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