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いろは「せっ…. 先輩のこと好きなんですよね?」 雪乃「….言っていることがよくわからないのだけれど」【俺ガイルss/アニメss】

 

いろは「先輩を私にください!」

 

 

雪乃「どうして私に言うのかしら?」

 

 

いろは「雪ノ下先輩はその. . .」

 

 

雪乃「何かしら?ハッキリ言ってくれると助かるのだけれど」

 

 

いろは「せっ. . . 先輩のこと好きなんですよね?」

 

 

雪乃「...言っていることがよくわからないのだけれど、私があの腐った魚の目をしているような男に好意を持っているとでも言いたいのかしら?」

 

 

八幡「なぁおまえら、俺の前で何勝手な話繰り広げちゃってるの?夢なの?」

 

 

由比ヶ浜「え?...ちょ...いろはちゃん何言ってるの?ゆきのんがヒッキーを?ってか先輩をくださいってどゆこと?」

 

 

いろは 「言葉の通りの意味ですよ。私、先輩のことが....好きなんです///」

 

 

一同「. . . . . . . . . . . 」

 

 

由比ヶ浜「えぇぇぇー⁉︎」

 

 

八幡「おい...一色?これはなんの冗談だ....?」

 

 

いろは「冗談なんかじゃありません‼︎

言ってるこっちはすっごく恥ずかしいんですからねっ/// 私、今日はこれで失礼させてもらいます。ちゃんと考えておいてくださいね///」タッタッタ

 

 

八幡「おいっ!ちょっとま....」

 

 

由比ヶ浜「行っちゃったね...」

 

 

雪乃「. . . . .」

 

 

八幡「おい雪ノ下?しっかりしろ

どうせ何かの間違いだ。ってかおまえが

気にすることでもないだろ?」

 

 

雪乃「そ、そうね...あなたのことなんて私には関係ないわ...いろいろ混乱してるかもしれないけれど今日はこれで解散にしましょう」

 

 

八幡「そうだな」

 

 

由比ヶ浜「そうだね」

 

 

 

この日の夜は、一色の告白で頭がいっぱいになり、なかなか寝つけなかった。

 

ってかあいつ葉山が好きなんじゃなかったっけ?とか考えながら。

 

 

 

そして翌日、俺は気だるい気持ちで学校へ向かい、昼休みになるといつも通り自販機でマッ缶を買ってベストプレイスへ足を運ぶ. . .

 

 

 

いろは「先輩. . . あの. . . . . 」

 

 

八幡「ん?」

 

 

そこには今絶対会いたくないランキング1位の一色いろはがいた。

 

 

いろは「昨日のこと...私本気ですから!本気で先輩のこと大好きですから///」

 

 

八幡「おまえ. . .マジなの?」

 

 

いろは「マジですよ!二度も言わせないでください///」カァー

 

 

八幡「いや、でもなんでだ?どうして俺なんか」

 

 

いろは「先輩はいつも私を助けてくれます。素で話しても私を嫌いになったりしないし、私のことを一番分かってくれていて、ありのままの私を見てくれてます。私は先輩のそういう優しさに惚れたんです。」

 

 

八幡「俺は. . . . .おまえの思ってるような人間じゃない. . .」

 

 

いろは「先輩は自分の価値を分かっていません。周りの人が気付いていないだけで先輩はとても優しい人です。私はそれを知っています。」

 

 

八幡「一色. . . 」

 

 

いろは「だから先輩! 私と付き合ってください‼︎」

 

 

八幡「いや...けどな...俺なんかじゃ...」

 

 

いろは「先輩じゃなきゃ. . .先輩じゃなきゃダメなんです‼︎」

 

 

八幡「ッ‼︎.....そうか...」

 

 

俺じゃなきゃダメ...か///

そういうの弱いんだよなー俺...

 

 

いろは「先輩?. . .何でニヤけてんですか?」ニヤニヤ

 

 

八幡「ばっ. . .おまえ. . .ニヤけてねぇ///ってかせっかくのムード台無しにすんな///」

 

 

いろは「もしかして先輩、最後の言葉にグッときちゃったりしたんですかね?」ニヤニヤ

 

 

八幡「ち、ちげーよ!あれだ、おまえのあざとさに負けたっていうか、なんというか. . . 」

 

 

こいつするどい...

というかやはりあざとい。

 

 

いろは「え?....それって.... 」

 

 

八幡「あぁそうだよ、俺たち付き合ってみるか?」

 

 

いろは「先輩.....ちゃんと言葉にしてくれないと嫌です///」

 

 

八幡「. . . ///俺は一色いろはのことが好きだ。 俺と付き合ってくれるか?」

 

 

いろは「はい!もちろんです!私も先輩のこと大好きですよ‼︎」

 

 

 

こうして俺たちは付き合うことになった。

 

 

 

 

 

部室前

 

八幡(なんか気まずいな. . . 昨日のこともあったしすげぇ部室に入りにくい. . .

ふぅ. . . . .とりあえず入らないことには始まらないか)

 

 

ガラ

八幡 「うーす」

 

 

由比ヶ浜「ヒッキー!」

 

 

雪乃「あら来たのね根暗ガヤくん」

 

 

八幡「おい 人の名前を勝手に悪い方向性に変えるな」

 

 

雪乃「ごめんなさいね。つい本音が出てしまったわ」

 

 

八幡「さりげなく俺をDisるのやめてんない? お前は俺を虐げないと死んじゃうのかよ」

 

 

雪乃「あなたと同じにされるなんてこれ以上の屈辱はないわ最悪の気分ね」

 

 

由比ヶ浜「二人とも、来てそうそう喧嘩しなくても. . .とにかく落ち着いて」

 

 

雪乃「由比ヶ浜さん これは喧嘩ではないわ」

 

 

八幡「どっちかっていうと俺が一方的に罵倒されてるだけなんだが. . .」

 

 

八幡(あんなことがあったのにいつも通りすぎないか?逆に怖ぇ)

 

 

由比ヶ浜「まぁまぁ とりあえず今日はこんな話をしに来たわけじゃないでしょゆきのんも. . . . .ヒッキー. . .も」

 

 

雪乃「. . . . .そうね」

 

 

八幡「まぁ当然その話になるわな. . .」

 

 

八幡「結論から言うと一色と付き合うことになった」

 

 

由比ヶ浜「そっか. . .そうなんだね. . .」

 

 

雪乃「. . . . .」

 

 

八幡「いろいろ俺なりに悩んだ結果だ。理解してくれ」

 

 

由比ヶ浜「あたし. . .今日は帰るね. . .なんていうか、気持ちの整理つけたいし. . .」

 

 

ガラッ

 

 

由比ヶ浜「それじゃ」タッタッタッ

 

 

 

八幡「. . . . . 」

 

 

わかってはいた. . .一色と付き合うことで俺の求めた本物を失ってしまうのではないかと. . . でも. . .それでも俺は. . . . .

 

 

 

 

雪乃「話があるのだけれど. . .いいかしら?」

 

 

それは紛れもなく雪ノ下の声だった

 

 

八幡「どうした?」

 

 

雪乃「ええ. . .その. . .///」

 

 

雪乃「私はこれから突拍子もないことを言うけれど落ち着いて聞いてくれるかしら?」

 

 

八幡「どうした?いきなり」

 

(なんか嫌な予感がする)

 

 

雪乃「ええと. . . ///」ソワソワ

 

 

八幡「⁇? 雪ノ下?. . .」

 

 

雪乃「その. . ./// し. . .しばらく私の家で一緒にくらしてほしい. . .です///」カアッ

 

 

  • • • • • • • • • • • • •

 

 

八幡「は?. . .いや意味わからん. . .?いやわかったけど. . .え?何で?. . .俺が?え?え?」

 

 

八幡(敬語?雪ノ下が?いや、そんなことはどうでもいい 状況が一変した)

 

 

雪乃「落ち着いて聞いて欲しいと言ったはずなのだけど」

 

 

八幡「落ち着いて聞けっておま. . .そんな. . . 無理に決まって. . .そもそも俺は一色と...」

 

 

雪乃「それは. . .

 

ガラ

 

陽乃「ひゃっはろー よく言えました雪乃ちゃん」

 

 

雪乃「姉さん. . .」

 

 

八幡「雪ノ下さん?どうして学校に?というかどういうことです?」

 

 

陽乃「ちょっとしずちゃんに用事があって学校に来てたからそれより. . .ふふっw」

 

 

陽乃「雪乃ちゃんは今母にお見合いをさせられそうになってるんだよね〜」

 

 

八幡「お見合い?. . .」

 

 

八幡(高校生でか?. . .)

 

 

陽乃「そうそう だからようするにお見合いを回避するために比企谷くんに偽物の彼氏になってほしいって雪乃ちゃんは言ってるんだよね」

 

 

雪乃「. . .ええ、そうよ比企谷くんと同居すれば母に姉さんからお見合いをやめるように言ってくれるのでしょ?」

 

 

陽乃「それはもちろん 同居するなら話だけどね」

 

 

雪乃「わかったわ それでどうするの?比企谷くんもちろんこれは私の問題だから断ってくれてもかまわないのだけれどできれば. . .その. . .///」カアッ

 

 

陽乃「比企谷くん、断ったら

どうなるか. . .わかるよね?」ニッコリ

 

 

八幡(ヤベェ 怖すぎる)

 

 

八幡「. . .って言ってもな. . .どうせ雪ノ下さんも聞いてたんじゃないですか?俺にはもう一色が. . .」

 

 

陽乃「フリでいいんだよ。フリで。雪乃ちゃんの彼氏のフリ」

 

 

陽乃「それとも比企谷くんは雪乃ちゃんを見捨ててお見合いさせちゃうの?雪乃ちゃんはまだ高校生なんだよ?」

 

 

八幡「それなら俺なんかよりも葉山とかの方が」

 

 

陽乃「その隼人もお見合い候補の1人だって言ったら?それに君の彼女さんだってここで雪乃ちゃんを見捨てちゃったら怒ると思うな。きっと君のそういう優しさを好きになったんだと思うから」

 

 

八幡「俺が断れないって分かってて雪ノ下にこの話をさせたんですか?」

 

 

陽乃「ごめんね。それでも私は. . .雪乃ちゃんを守りたいから. . .ううん. . .なんでもない。それでどうすのかな?」

 

 

八幡「. . . . .分かりましたよ. . .俺で良ければ、少しの間だけ」

 

 

陽乃「よかった じゃあ決まりだね

2人ともお幸せに〜 私はもう

行くね バイバーイ」

 

 

八幡(小町になんて言うかな)

 

 

 

 

比企谷家

 

 

八幡「小町、しばらく友達の家に泊まることになった」

 

 

小町「何言ってんの。お兄ちゃんに友達なんているわけないでしょ」

 

 

八幡「おい、俺にだって仲の良い友達の一人や二人はいるぞ」

 

 

小町「それってあの厨二さんのこと?」

 

 

八幡「誰だよそいつ。そんなやつは知ってても知らない」( ってか友達じゃないし )

 

 

小町「じゃあお兄ちゃんの友達って他に誰がいるの?」

 

 

八幡「そりゃあ決まってんだろ。戸塚とか戸塚とか戸塚とか、あと戸塚だな。」

 

 

小町「はぁ. . .もういいよ。そういうことにしといたげる」

 

 

八幡「んじゃあ親にも言っといてくれ。あと好きに友達呼んでいいぞ。大志は絶対ダメだがな」

 

 

小町「はいはい」

 

 

八幡「じゃあ後はたのんだぞ。行ってくる」ガチャ

 

 

小町「いってらっじゃい」

 

 

小町「まさか雪乃さんとかじゃないよね. . .」

 

 

 

 

〜雪ノ下家〜

 

 

雪乃「いらっしゃい」

 

 

八幡「お、おう。邪魔するぞ」

 

 

雪乃「とりあえず中に入って座ってちょうだい」

 

 

八幡「あぁ」テクテク

 

 

 

〜リビングにて〜

 

雪乃「それで、まず最初にあなたに言っておくことがあるわ」

 

 

八幡「ん?」

 

 

雪乃「無理なお願いをしてしまって本当にごめんなさい」

 

 

八幡「いや、そのことはもういい。俺も納得してここにいるわけだしな」

 

 

雪乃「そう. . . あなたはやっぱり優しいのね」

 

 

八幡「ばっ. . .ちげーよ。俺はただおまえの怖い姉ちゃんに脅されただけだっつの。」

 

 

雪乃「素直じゃないのね。いくら姉さんの頼みでも本当に嫌だったら断っていたでしょう?それとも、私を助ける気持ちは1ミリもなかったのかしら?」

 

 

八幡「んなことはねぇけど。おまえはどうなんだよ?俺なんかで本当に良かったのか?」

 

 

雪乃「ええ。むしろあなた以外なんて. . . . .」ボソボソ

 

 

八幡「なんか言ったか?」

 

 

雪乃「いえ、何も。それよりこのこと. . . . .一色さんに伝えなくていいのかしら?やっぱり伝えるべきだと思うわ。」

 

 

八幡「あぁ。その辺もちゃんと考えてる。学校で直接会って言うつもりだ。」

 

 

雪乃「そう. . .それならいいわ。家の方には何と説明しているの?」

 

 

八幡「しばらく友達の家に泊まると言ってある。まぁそこは問題ない」

 

 

雪乃「友達?ご家族の方に怪しまれなかったの?」

 

 

八幡「おい、含みのある言い方やめろ。俺のハートが傷ついちゃうだろ」

 

 

雪乃「ふふっ///」

 

 

八幡「なんだよ」

 

 

雪乃「あなたはこんな状況でも変わらないのね///」クスクス

 

 

八幡「何がだよ」

 

 

雪乃「何でもないわ」

 

 

八幡「何でもなくはねーだろ」

 

 

雪乃「何でもないったら何でもないのよ///」

 

 

八幡「そうですかい」

 

 

雪乃「そうよ/// 比企谷くん. . .」

 

 

八幡「なんだ?」

 

 

雪乃「これからよろしくね」

 

 

八幡「おう。しばらく世話になる」

 

 

 

 

 

 

 

こうして彼と彼女の生活がはじまる

 

 

 

 

 

雪ノ下家

 

 

雪乃「それじゃあ夕飯にしましょうか。比企谷くんは何が食べたいかしら?」

 

 

八幡「え?作ってくれんのか?」

 

 

雪乃「当然でしょう?これから一緒にくらすのよ?毎日外食なんて大変でしょ?」

 

 

八幡「まぁ確かに。って言ってもな。嫌いなものとかないし、なんでもいいぞ」

 

 

雪乃「そう?なら今日はシチューにしましょう。」

 

 

八幡「シチュー?なんでまた?おまえのことだからパスタとかパエリヤとかイタリヤ風のをチョイスしてくると思ったんだが」

 

 

雪乃「料理の幅を広げるためよ。それに、シチューってとても栄養があるしおいしいでしょ?」

 

 

八幡「まぁな。シチューは好きだ。」

 

 

雪乃「それじゃあ決まりね。すぐ作るわ。」

 

 

八幡「俺もなんか手伝うぞ。任せきりじゃ悪いしな。」

 

 

雪乃「ありがとう。それじゃあ一緒に///」

 

 

 

〜夕食〜

 

八幡「やっぱおまえ料理は得意なんだな。普通に美味い。」

 

 

雪乃「そう。ありがとう///でもあなたも手伝ってくれたでしょ」

 

 

八幡「まぁ少しな」

 

 

雪乃「誰かと一緒に作るのもいいものね。」

 

 

八幡「そうか?俺はよく作ってたけどな。小町と。」

 

 

雪乃「小町さんも料理得意だものね。」

 

 

八幡「まぁ人並みってとこだな。」

 

 

ピロリーン ピロリーン ピロリーン

 

 

雪乃「お風呂が沸いたみたいね。」

 

 

八幡「俺は後でいいぞ。」

 

 

雪乃「私が先に入ったお湯で何かするつもり?」

 

 

八幡「何もしねぇよ」

 

 

雪乃「冗談よ。先にいただくわ」

 

 

 

〜風呂場〜

 

雪乃「比企谷くん。着替えをお風呂場まで持ってきてくれないかしら///」

 

 

八幡「は?着替え?. . .」

 

 

雪乃「ごめんなさい。部屋にに忘れてしまって. . .」

 

 

八幡「おまえ着替えってまさか. . .下着も. . . ?」

 

 

雪乃「できるだけ見ないで持ってきて///お願い///」

 

 

八幡「マジかよ///ってか部屋ってどこ?」

 

 

八幡(なんなの?このお風呂場イベント。これなんてエロゲ?)

 

 

雪乃「リビングを出て右の部屋のベッドの上に着替えが置いてあるわ。」

 

 

八幡「えっと. . .リビングを出て右. . . . . . . .ここか?」ガチャ

 

 

八幡「あったけど見ないで持っていくって無理だよな. . .許せ雪ノ下///」トタトタ

 

 

八幡「ここ置いとくぞ雪ノ下。」

 

 

雪乃「ええ。ありがとう. . .その///見たのかしら?///」

 

 

八幡「え. . .見てないけど. . .」アセアセ

 

 

雪乃「正直に言いなさい」

 

 

八幡「ちょ. . .ちょっとだけ. . . な」

 

 

雪乃「. . . 変態///」ムスッ

 

 

八幡「不可抗力だろ」

 

 

雪乃「どうかしらね」

 

 

八幡「もう、本当すいませんでした」

 

 

八幡(風呂場のドアごしで何エロゲみたいな話してんだろ俺)

 

 

雪乃「許してあげるわ///」クスッ

 

 

八幡「はぁ. . .」

 

 

八幡(こりゃ、先が大変そうだな)

 

 

 

 

雪ノ下家

 

 

八幡「もう11時か。飯食って風呂も入ったし、そろそろ寝るか」

 

 

雪乃「そうね。明日も学校はあるわけだし。」

 

 

八幡「じゃあ俺はリビングで寝るから」

 

 

雪乃「何を言ってるの?」

 

 

八幡「いや、普通1人暮らしの家に来客用の布団なんてないだろ?俺はどこでも寝れるから問題ない」

 

 

雪乃「問題あるわよ。これから毎日そこで寝るのはさすがに無理でしょう?それにいくら貴方とはいえ、来客にそんなとこで寝てもらうのも申し訳ないわ」

 

 

八幡「そう言ってもな. . . 他に方法なんてないだろ?」

 

 

雪乃「大丈夫よ」

 

 

八幡「?」

 

 

雪乃「私のベッドって割と広いのよ。1人じゃかなり余るほどにね。」

 

 

八幡「ちょっとまて///さすがにそれはまずいだろ。何かあったらどうすんだ。」

 

 

雪乃「あら?私に何かするつもりなの?」クスッ

 

 

八幡「し、しねぇよ」

 

 

雪乃「なら何も問題ないんじゃないかしら?」

 

 

八幡「ん?まぁ確かに. . . って納得できるか‼︎そもそも俺には一色が. . . . . . . . . 」

 

 

雪乃「 . . . そうね. . . . . 一色さんに悪いものね. . . ごめんなさい。やっぱり別の部屋で寝ましょう。明日からはなんとか布団を用意するわ。」

 

 

八幡「あぁ。すまんな. . . . . . . 」

 

 

 

〜翌日〜

 

雪乃「比企谷くん。朝よ。起きて」

 

 

八幡「ん. . . . 小町. . .あと5分. . .」

 

 

雪乃「残念ながら貴方の大好きな小町さんはいないわよ」

 

 

八幡「んん. . . そうか俺は雪ノ下の家に泊まってたんだっけか」

 

 

雪乃「そうよ。ほら、さっさと起きる」

 

 

八幡「あいよ。」

 

 

ソファーで寝てたせいか少しこしが痛い。それでもなんとか起き上がってテーブルの席につくとキッチンから鼻をくすぐる良い匂いがしてきた。

 

 

雪乃「どうぞ。時間がなくて簡単なものしか作れなかったのだけれど」

 

 

八幡「何言ってんだ。目玉焼きにトースト、サラダまである。専業主婦希望の俺からしたら十分過ぎるくらいの朝飯だ」

 

 

雪乃「そう言ってもらえると助かるわ」

 

 

そうして昨日のようにくだらない会話をしながら朝食を済ませ、頭の中を整理する。

 

ここ数日で信じられないくらいいろいろなことがあったのだ。

 

まず、俺は後輩である一色いろはに告白され、彼女と付き合うことになった。

 

それだけでもあり得ないことだというのに、俺は雪ノ下のお見合いを阻止するために雪ノ下陽乃に頼まれ、雪ノ下と同居する羽目になったのである。

 

今まで考えないようにしてきたが、俺は今多分最低なことをしているのだろう。それを頭に入れつつ今日は一色に謝らねばならない。

 

 

雪乃「比企谷くん?もう行くわよ。」

 

 

八幡「あぁ」

 

 

雪乃「今日は一色さんに全て話しましょう。私からも説明するわ。」

 

 

八幡「俺の考えてることよく分かったな」

 

雪乃「わかるわよ。それくらい」

 

 

 

そして俺たちは学校へ登校した

 

 

 

 

〜学校〜

 

八幡「放課後、部室に一色を連れてくる。」

 

 

雪乃「分かったわ。そのときに由比ヶ浜さんともきちんと話しましょう。」

 

 

八幡「あぁ。それじゃまた後でな。」

 

 

雪乃「ええ」

 

 

雪ノ下と別れ、教室に向かおうとすると見知った顔の後輩があらわれる。

 

 

いろは「せーんぱいっ///」ニッコリ

 

 

八幡「. . .おう」

 

 

いろは「なんですかぁ〜その反応?こんなに可愛い後輩がせっかく会いに来たのにぃ〜」

 

 

八幡「後輩っていうか彼女になっちまったけどな」

 

 

いろは「先輩ってばそんな平然と言わないでくださいよっ///」テレテレ

 

 

八幡「何、赤くなってんだよ。こっちまで恥ずかしくなるだろうが///」

 

 

いろは「赤くなってなんかいません。夕陽のせいです///」

 

 

八幡「まだ朝だけどな」

 

 

そんなたわいもない話をしているとふとおかしなことに気づいた。一色の顔が異常に赤くなっている気がする。

 

 

八幡「一色、なんかおまえ顔がすごく赤くなってるけど大丈夫か?」

 

 

いろは「だから赤くなんてなってませんよ///そんなに彼女をいじめて楽しいですか?この変態」

 

 

八幡「俺をドSの変態みたいに言うんじゃねぇよ」

 

 

いろは「え?じゃあMなんですか先輩」

 

 

八幡「ちげえよ。」

 

 

八幡(やっぱ気のせいか。)

 

 

八幡「一色、今日の放課後、少し奉仕部に顔出してくれ」

 

 

いろは「部室ですか?分かりました。」

 

 

八幡「おう。頼むぞ。んじゃあまた後でな」

 

 

いろは「はい。また後で」

 

 

今思えば、このときの一色はなんだがフラフラしていて様子がおかしかった

 

 

 

 

〜放課後 部室〜

 

八幡「うーす」ガラッ

 

 

雪乃「来たのね」

 

 

由比ヶ浜「ヒッキー. . .」

 

 

八幡「一色はまだ来てないのか?」

 

 

雪乃「それが. . .」

 

 

由比ヶ浜「いろはちゃん. . .突然具合が悪くなってさっき学校を早退しちゃったらしくて. . .」

 

 

八幡「早退. . .?」(やっぱり朝、様子がおかしかったのはこういうことか?)

 

 

由比ヶ浜「うん。さっき平塚先生が車に乗っけて家まで送って行ったのを見たってみんなが. . .」

 

 

八幡「そうか. . .」

 

 

雪乃「心配ね. . . . . 行かなくていいのかしら?」

 

 

八幡「平塚先生が一緒なら大丈夫だろ。両親だっているだろうし。」

 

 

八幡「それと由比ヶ浜、おまえに俺と雪ノ下のことで言わなきゃならないことg . . .」

 

ピロリロリーン ピロリロリーン ピロリロリーン

 

 

八幡「携帯?小町からか?」

 

 

雪乃「出なくていいの?」

 

 

八幡「あぁ。悪い」

 

 

そう言ったのと同時にすぐさま廊下に出て携帯を確認する。

 

 

八幡(あれ?小町じゃない。しかも電話じゃなくてメールかよ)

 

 

From : 一色いろは

To : 比企谷八幡

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せんぱぁ〜いw

ちょっとヤバいっぽいですぅww

風邪引いちゃったみたいでw

 

 

 

 

 

 

 

寂しいです... -end

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八幡「ったく. . .」

 

 

ガラッ

 

 

八幡「雪ノ下、由比ヶ浜、すまんが用事が出来た。話はまた今度必ずする。」

 

 

雪乃「行ってあげて. . . 」

 

 

由比ヶ浜「いろはちゃんによろしくね」

 

 

八幡「何でわかったんだよ。」

 

 

雪乃「一色さんが頼るのはあなただけよ」

 

八幡「. . .そうか」

 

 

 

 

 

 

 

俺は学校を出て一色いろはの家へむかうのだった。

 

 

 

 

八幡「この辺りだったか?」

 

(そういえばあいつの家の正確な位置がわからないんだったテヘペロ

 

 

八幡「んなこと考えてる場合じゃねぇな。とりあえず電話っと」

 

 

プルルルル プルルルル プルルルル ガチャ

 

 

いろは『先輩. . .ですか?』

 

 

八幡『お、おう』

 

 

いろは『もう!ちゃんと返信くださいよ!メール無視されたのかと思っちゃったじゃないですか‼︎』ゴホッ ゴホッ

 

 

八幡『あぁ悪い』

 

 

いろは『それで?今どこにいるんですか?』

 

 

八幡『おまえん家の近くだ。ちょうど公園が見えるな』

 

 

いろは『公園の角を曲がったとこです。はやく来てくださいよ。もう!』

 

 

八幡『へいへい』

 

 

 

 

 

一色家

 

八幡「で?おまえ両親はどうした?」

 

 

いろは「今日はいません。私ひとりです」ゴホッ ゴホッ

 

 

八幡「おいおい大丈夫か?」

 

 

いろは「全然大丈夫じゃありません。先輩、助けて下さい」

 

 

八幡「とりあえず寝てろ。あとこれ、さっきコンビニで買ってきた。ミネラルウォーターと桃缶、あと一応、薬とかいろいろ」

 

 

いろは「そんなに?なんだか悪いですよ。私は先輩がそばにいてくれたらそれでいいのに」

 

 

八幡「いつにも増してあざといな。熱のせいか?」

 

 

いろは「あざとくないですよ。本当のことなのに」ボソッ

 

 

八幡「ってか両親いないって今この家. . .」

 

いろは「二人きりですね///」

 

 

八幡「まじかよ. . .」

 

 

いろは「まじです」クスッ

 

 

八幡「はぁ。まぁそれはいいとして。とりあえず何か食べれるか?」

 

 

いろは「先輩が持ってきてくれた桃缶食べたいです」

 

 

八幡「わかった。んじゃあちょっとまってろ、台所の皿とか借りるぞ」

 

 

いろは「先輩行かないでください。寂しいですよぉ」

 

 

八幡「おい、それだと桃缶食べれないぞ。いいからちょっとまってろ。こんなのすぐだろうが」

 

 

いろは「先輩がいなくなっちゃうなら桃缶いりません。そばにいてくださいよ. . .」

 

 

八幡「すぐ戻るから一旦、手離せ」

 

 

いろは「うぅ」

 

 

  • • •

 

 

八幡「ほらよ。桃缶。あとポカリも。一応ストローつけといたけど」

 

 

いろは「遅いですよ先輩。寂しくて死んじゃうかと思ったんですからね!ってかストローつけてくれるの気が利きますね」

 

八幡「ばっか。おまえ、俺ほど気が利くやつはいねぇよ」

 

 

いろは「自分で言っちゃうあたりポイント低いです」

 

 

八幡「うるせーよ。とにかくおまえはそれ食べてゆっくり休め。」

 

 

いろは「は〜い」

 

 

八幡「それとな、一色」

 

 

いろは「はい?」

 

 

八幡「おまえに言っとかなきゃならない話がある. . .」

 

 

いろは「どうしたんですか?急に暗い顔して」

 

 

八幡「一色、俺はおまえに謝らなくちゃならない」

 

 

いろは「謝る?」

 

 

八幡「あぁ. . .実はな. . .」

 

 

いろは「あの、それってもしかして、雪ノ下先輩と同居しなきゃならなくなったって話ですか?」

 

 

八幡「なっ. . .知ってたのか?」

 

 

いろは「えぇ、まぁ一応。雪ノ下先輩のお姉さんから事情はだいたい聞いてます。雪ノ下先輩のお見合いのこと、そのお相手の中に葉山先輩もいること、先輩が雪ノ下先輩を助けるために偽の恋人を演じていることも」

 

 

八幡「そ、そうか. . . . .その. . .すまない」

 

 

いろは「いいですよ。先輩がここで雪ノ下先輩を助けようとしなかったら、私は

先輩のことを好きになってないと思います。そういう優しい先輩だからこそ、私は好きになったんですよ///」ニコッ

 

 

八幡「一色. . .」

 

 

いろは「ですから先輩!あーん///」

 

 

八幡「え?いや、何?」

 

 

いろは「桃。食べさせてくださいよ///」

 

 

八幡「なんでだよ」

 

 

いろは「今日くらい私だけの先輩でいてくださいよ///」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雪ノ下家

 

雪乃「比企谷くん. . .今日は帰って来ないのかしら. . .」ショボン

 

 

雪ノ下雪乃は1人ベットの上に丸まってた。

 

 

雪乃「比企谷くん. . . . .」

 

 

彼は今、風邪をひいた一色さんの看病に行っている。

 

2人は恋愛関係にあるのだからそれも当然なわけで、なんら不思議なことではないのだけれど、なぜか胸が少し苦しい. . .

 

 

雪乃「早く帰ってきて. . .」

 

 

そうつぶやくと玄関から聞き慣れた声が聞こえる。

 

 

陽乃「雪乃ちゃーん!おねーちゃんがきたよー」

 

 

雪乃「姉さん. . .何の用かしら?」

 

 

陽乃「そう睨まないでよ〜 おねーちゃんこわ〜い。」キャピ

 

 

雪乃「用がないなら帰って」

 

 

陽乃「もぉ〜つれないなぁ。まぁ一応、用はあるんだけどね」

 

 

雪乃「それを早く言ってちょうだい」

 

 

陽乃「はいはい。母さんからの伝言。お見合いのことだけど、雪乃ちゃんに彼氏がいるなら無理に強制はしないってさ。ただ、その彼氏を一度家に連れてくることが条件。」

 

 

雪乃「そう。わかったわ。母さんにはそのうち顔を出すと言っておいてくれるかしら?」

 

 

陽乃「もちろん。でも、比企谷くんはちゃんと連れてくるんだよ。」

 

 

雪乃「それは. . . . .」

 

 

陽乃「どうしたの?」

 

 

陽乃「もしかして、いろはちゃんに気を使ってるの?」

 

 

雪乃「当然でしょ。一色さんと比企谷くんは付き合っているのよ。」

 

 

陽乃「うーん。確かに形式上は付き合ってるみたいだけど、私にはあの2人がカップルには見えないんだよね〜。」

 

 

雪乃「何を言っているの?」

 

 

陽乃「釣り合っていないってことかな. . . . .」

 

 

雪乃「確かに比企谷くんに一色さんみたいな可愛らしい彼女は勿体無いかもしれないけどーーー」

 

 

陽乃「そうじゃないよ」ニッコリ

 

 

雪乃 「?」

 

 

陽乃「まぁ、決めるのは雪乃ちゃんだから。後悔しないようにね。」

 

 

雪乃「. . . . .わかったわ」

 

 

陽乃「それと、これ。」ペラッ

 

 

雪乃「何?」

 

 

陽乃「温泉旅館の宿泊券」

 

 

雪乃「それは見れば分かるけれど、なぜこれを私に?しかも2枚?」

 

 

陽乃「さぁ?自分で考えてみたら?これで私の用事は済んだし、そろそろ行くね。」

 

 

雪乃「ちょっと!待ちなさい。」

 

 

陽乃「バイバーイ。」

 

 

雪乃「. . . . .はぁ. . . 」

 

 

雪乃(とりあえず今日は寝ましょう。比企谷くんも帰ってこないみたいだし. . .)

 

 

その日はそのままベットに倒れこんで気付けば寝てしまっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

奉仕部

 

八幡「由比ヶ浜はどうした?」

 

 

雪乃「メールで三浦さんたちと出かけると言っていたわ」

 

 

八幡「そうか.....」

 

 

八幡「...で、なんでおまえここにいんの?」

 

 

いろは「別にいいじゃないですかぁ。先輩が浮気しないか心配なんですよー」

 

 

八幡「いや、そうじゃなくて生徒会の方はどうした?」

 

 

いろは「今日は休みの日ですよ」

 

 

雪乃「安心していいと思うわ。比企谷くんは浮気とか器用な真似はできないもの」

 

 

八幡「そうだな。確かに俺にはそういうのは無理だな。小町を除いてだが」

 

 

いろは「自分で言ってて悲しくなりませんか?」

 

 

雪乃「さすがは比企谷くんね」

 

 

八幡「おまえら、俺を哀れみの目で見るのやめろ」

 

 

八幡「それに、浮気なんて彼女がいるなら、普通はしないことだろ?」

 

 

雪乃「そうね。比企谷に限らず、浮気なんてそもそもする必要のないことよね」

 

 

いろは「あの...お二人がそれ言います?彼女の私を差し置いてちゃっかり同居しちゃってるくせに」

 

 

八幡「それは...あれだ...流れ行きというかなんというか」

 

 

いろは「まぁそれは私も認めているので、よしとしましょう」

 

 

いろは「ですが雪ノ下先輩‼︎‼︎」

 

 

いろは「二人っきりで温泉旅行なんて私は絶対許しませんよ‼︎‼︎」

 

 

雪乃「なっ///」カァァァ

 

 

八幡「何の話だ?」

 

 

雪乃「何のことかしら?」アセアセ

 

 

いろは「隠しても無駄ですよ。雪ノ下先輩のお姉さんから聞きましたから」

 

 

雪乃「くっ...あの人は一体何がしたいの」ボソッ

 

 

八幡「なぁ?話が掴めないんだが、どういうことだ?」

 

 

いろは「先輩は知らなくていいことです」

 

 

いろは「それより雪ノ下先輩。私は二人っきりがダメと言ってるだけで、温泉旅行がダメとは言っていませんよ」

 

 

雪乃「え?」

 

 

いろは「この際ですし、3人でというのも悪くないと思います」

 

 

雪乃「それってあなたまさか?」

 

 

いろは「3人で温泉旅行に行きましょう。」

 

 

雪乃「はぁ...まさかこんなことになるなんて」

 

 

いろは「いいじゃないですか、楽しいと思いますよ。先輩は渡しませんけど」

 

 

雪乃 「. . .」 ムスッ

 

 

雪乃「まぁいいわ。では今週の連休でどうかしら?」

 

 

いろは「了解です」

 

 

八幡「あの...」

 

 

八幡「俺の意思は...」

 

 

雪乃いろは(ニコッ)

 

 

八幡「ですよね...ハハ」

 

 

 

 

 

 

 

こうして雪ノ下雪乃一色いろはとの旅が始まる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜駅〜

 

いろは「遅いですよー。先輩たち!」

 

 

八幡「何言ってんだ時間ピッタリだろ」

 

 

雪乃「待ち合わせには5分前に来るのが当然よね。ごめんなさい」

 

 

いろは「いえ、雪ノ下先輩は女の子だからいいんです。こういうのは男の人が早くきて待ってるのが普通です」

 

 

八幡「おまえじゃあるまいし、そんなあざといことしねぇよ」

 

 

雪乃「比企谷くんは誰かと待ち合わせなんてめったにないからそういったことが分からないのでしょう?」

 

 

いろは「先輩、友達とかいなさそうですもんねー」ジトー

 

 

雪乃「いなさそうではなくいないのよ」

 

 

いろは「あぁ!そうでしたか」

 

 

八幡「ねぇ、ナチュラルに2人で現実を突き付けるのやめてくれる?泣きたくなっちゃうから」

 

 

いろは「キモいです。それより先輩、何か言うことないんですか?私にも雪ノ下先輩にも」

 

 

八幡「なんだよ?」

 

 

いろは「女の子の服装を褒めるのはデートの常識だと思いますけど?」

 

 

八幡「あぁそういうことか」

 

 

八幡「まぁその...なんだ...二人ともよく似合ってるとしか...」

 

 

いろは「ありがとうございます先輩///」

 

 

雪乃「そうかしら///」

 

 

いろは「ちゃんと先輩に褒めてもらえたことですし、行きましょうか雪ノ下先輩!」

 

 

雪乃「ちょっ///一色さんそんな手を引っ張らなくても---」

 

 

いろは「ほら先輩!早くしないとおいてっちゃいますよー!」

 

 

八幡「はぁ。帰りてぇ...」

 

 

いろは「それって雪ノ下先輩のお家にですかー?」ニヤニヤ

 

 

八幡 雪乃「なっ/////」

 

 

いろは「二人とも息ピッタリすぎですよ...なんだか嫉妬しちゃいます.....」ショボ〜ン

 

 

八幡「ゴホッ....さっ、気を取り直してそろそろ行くか。」

 

 

雪乃「そうね...」

 

 

いろは(誤魔化されちゃったなぁ)

 

 

まぁそれからいろいろあり何時間か新幹線に揺られ続け、気づけば温泉街–––

連休なだけに何かとにぎやかな風景である。一色は相変わらず元気だが、雪ノ下は人混みにあてられたせいか体調があまり良くなさそうだ。

 

 

いろは「先輩たち!足湯がありますよ」

 

 

八幡「じゃあ、おまえらそこで座ってろ。」

 

 

雪乃「どこか行くの?」

 

 

いろは「私たちの生足、見たくないんですか?」テヘッ

 

 

雪乃「なっ...なま...///」

 

 

八幡「それは見たい.....じゃなくてだな、ちょっと疲れただろうから、なんか飲み物買ってこようとしただけだ。おまえら何か飲むか?」

 

 

いろは「それじゃ何かつめたいジュースお願いしまーす!」

 

 

雪乃「私は...そうね。つめたいお茶をお願いできるかしら?」

 

 

八幡「了解っと。んじゃ、しばらくそこで待ってろよ」

 

 

いろは「はーい」

 

 

雪乃「ええ」

 

 

八幡(とりあえず、これで雪ノ下はしばらく休めるだろう。一色も一緒においてきちまったけど、あの二人が何を話しているのかは謎である。まぁどうでもいいんだけど)

 

 

八幡(えっと、自販機自販機)

 

 

八幡「ん?」

 

 

???「ちくしょー‼︎俺の千円がぁぁぁぁあ‼︎」

 

 

自販機を見つけたはいいが、どうやら千円札を自販機に飲まれてしまったのだろう。同年代くらいの少年が自販機の前で嘆いていた。気の毒に思いながらも近くにある別の自販機まで足を運ぶ。

 

 

八幡(まさかこっちは金飲まないよな...?札は入れるのはやめとくか...)

 

 

そう思いながら、いつものMAXコーヒーを自販機から探しだす。

 

 

八幡「あったあった」

 

 

八幡(雪ノ下はお茶で一色は...これでいいか)ピッ ...ガタゴト

 

 

八幡(さて、戻るk...)

 

 

???「ちょっと遅いわよあんた」

 

 

外国人...だろうか...?

金髪の少女が先ほどの少年に話しかける

 

 

少年「仕方ねぇだろ!千円札飲まれちまったんだよ!」

 

 

金髪少女「はぁ?本当ドジね!そういうときはこうすんのよ!!」

 

 

ドゴッ‼︎‼︎______

鈍い音が響く...

金髪の少女が自販機を思い切りけったのだ...

ガタガタ___

 

 

金髪少女「ほら出てきた」

 

 

少年「無理矢理すぎんだろ!壊れたらどうすんだこのゴリラ女!!」

 

 

金髪少女「うっさいわね!出てきたんだからいいでしょ!この馬鹿もやし!!」

 

 

八幡(なんなんだ⁇とりあえず厄介ごとはごめんだ...さっさと退散しなくては)

 

 

多少アクシデントもあったもの、無事に戻ることができた。本当、なんだったんだろうね。あれ。バカップル?いや、普通に恋人?まぁなんでもいいけど、リア充爆発しろ。

 

 

いろは「あ、せんぱーい!遅いですよー!飲み物買うのにどんだけ時間使ってるんですか」

 

 

八幡「あー悪い。いろいろあってな」

 

 

雪乃「いろいろ?」

 

 

八幡「いや、なんでもない。それより、ほれ」

 

 

雪乃「ありがとう」

 

 

いろは「ありがとうございます!」

 

 

雪乃「お金、いくらだった?」

 

 

八幡「いいよ、これくらい」

 

 

いろは「さっすが先輩!」

 

 

雪乃「でも...」

 

 

八幡「いいんだよ。こういうときくらい、カッコつけさせてくれ」

 

 

雪乃「ありがとう///...カッコいいかどうかは別だけれど」クスッ

 

 

いろは「まっ、これくらい普通ですよねー」

 

 

八幡「ねぇ、何この扱い。おかしくない?」

 

 

いろは「それじゃあ行きましょうか」

 

 

雪乃「そうね」

 

 

八幡「無視かよ...」

 

 

それから俺たちはこの辺りを一通り見て回ることにした。

 

 

いろは「わぁーすごい!先輩見てください湯畑ですよ!」

 

 

八幡「こりゃ確かにすごいな。温泉街なんてなかなか来ないし、小町に写真でも送ってやるか」

 

 

いろは「なんだか温泉の効能とかも気になっちゃいますね」

 

 

雪乃「ここの温泉は切り傷や筋肉痛はもちろん、疲労回復や美肌効果といった効能もあるみたいね」

 

 

いろは「美肌効果.....肌がスベスベに...」ホッペナデナデ

 

 

八幡「しかしあれだな....細い路地に石畳、商店街には温泉卵や温泉まんじゅう、浴衣姿に下駄履き。温泉街ならではの風情だな」

 

 

雪乃「そうね。こうやって穏やかな時間を過ごすのも悪くないわね」

 

 

いろは「そうですかー?普段もなかなか穏やかだと思いますけどねー」

 

 

八幡「氷の女王から罵倒を受ける毎日のどこらへんが穏やかなんだよ」

 

 

雪乃「あら、私はいつも事実しか言ってないわよ。例えば...あなたの目が死んだ魚のような目をしてるとかね」

 

 

八幡「もうちょいオブラートに包んで言えないの?」

 

 

雪乃「そうね。それじゃあ目が腐っていて気持ち悪いとか?」

 

 

八幡「それ全然オブラートに包めてないから。むしろ悪くなってるから」

 

 

いろは「私はそういうのも全部含めて穏やかだと思いますよ」

 

 

いろは「なんだかあの空間が...奉仕部が羨ましく感じますね...」

 

 

八幡「なに言ってんだ?最近はおまえもよく来てただろ」

 

 

いろは「そうなんですけどね。まぁいいです」

 

 

いろは「それより、もっと温泉街を楽しみましょっ!ほら、あっちに温泉まんじゅうありますよっ!先輩たちも早くー」タッタッタ

 

 

雪乃「私たちも行きましょうか」

 

 

八幡「あぁ。でもその前に一つ聞いていいか?」

 

 

雪乃「何かしら?」

 

 

八幡「その...あれだ...お見合いの件、どうなった?」

 

 

雪乃「...そうね...今のところはなんとも、ただ...母さんは無理に強制はしないと言ってくれたわ。」

 

 

八幡「本当か!」

 

 

雪乃「ええ。ただし、一度あなたを家に連れて行くことを条件にだけれど」

 

 

八幡「おい? 家にってまさか⁉︎」

 

 

雪乃「そうよ。でも安心して。そこまで迷惑をかけるつもりはないわ」

 

 

八幡「俺は.....」

 

 

いろは「もう、先輩たち何してるんですかー?もう買っちゃいましたよー」ハムハムッ

 

 

雪乃「今行くわ」

 

 

いろは「アツアツの温泉まんじゅうを片手に散策するのも良い楽しみ方ですよねー」

 

 

八幡「そ...そうだな」

 

 

いろは「どうかしました?先輩?」

 

 

八幡「いや、なんでもない」

 

 

いろは「そうですか?」

 

 

雪乃「一色さん?あんまり食べると、夕食入らなくなるわよ」

 

 

いろは「うわっ。それは困ります」

 

 

いろは「雪ノ下先輩も食べてくださいよ」

 

 

雪乃「ちょっとだけなら」ハムハムッ

 

 

雪乃「ハムハムッ あなたも手伝いなさい」

 

 

八幡「お、おう」ハムハムッ

 

 

八幡(やっぱり働かずに食べる飯って超うまい)

 

 

 

 

 

 

 

 

八幡「そろそろ宿へ向かうか?」

 

 

雪乃「ええ、そうね」

 

 

いろは「ちょっと待ってください先輩!温泉卵、食べてみたくないですか?///」

 

 

八幡「おまえなぁ....さっき、まんじゅうの方を食べたばっかだろうが」

 

 

いろは「ん〜...大丈夫ですよ!夕食までまだ時間はありますし、せっかくなんですから温泉卵も食べてみません?」

 

 

八幡「ったく....まぁ、俺は大丈夫だが...」

 

 

いろは「雪ノ下せんぱ〜い///一緒に食べてくれますか?」

 

 

雪ノ下「はぁ... まったく...これで最後よ?」

 

 

一色のわがままに付き合いつつではあったが、観光を充分に楽しんだ俺たちは、温泉卵を片手に今日宿泊する旅館へ足を運ぶのである...が...しかし...俺たちは忘れていた。この旅行を最初に雪ノ下に持ちかけた人物を...

 

 

八幡「...え?」

 

 

雪乃「.....」

 

 

いろは「あはは...」

 

 

女将「ですから、お部屋は一部屋とお伺いしておりましたが」

 

 

八幡(え?何この展開?さすがにこれは少しまずいよね?いや、かなりまずい。一部屋?なんで?)

 

 

一部屋.....すなわち、それが何を意味するのかというと...俺、雪ノ下、一色、3人合わせて同じ部屋ということになる...

 

 

雪乃「姉さんの仕業ね...」

 

 

八幡「それで間違いないな...」

 

 

いろは「ですね...」

 

 

八幡「あの、部屋は一部屋しか空いてないんですか?」

 

 

女将「申し訳ありません!お部屋はどこも満員でして...」

 

 

いろは「まぁ、でもいいじゃないですか!先輩たちは同居してるんですし、私は一応、彼女ってことになってますし!」

 

 

八幡「いや、でもさすがに...」

 

 

雪乃「私は構わないわ。どうせあなたは何もできないでしょうし」

 

 

八幡「うっ...」

 

 

八幡(いや、合ってるんですけどね)

 

 

いろは「じゃあ決まりですね。鍵もらいます。」

 

 

女将「お部屋へご案内いたします。」トテトテ

 

 

女将「こちらです。お風呂はあちらにございますので、それではごゆっくり」

 

 

八幡「いいのか本当に一部屋で?」

 

 

雪乃「仕方ないでしょう?こうなったらとことん姉さんの作略に乗ってやるわ」

 

 

八幡「まぁ、おまえがそう言うならそれでいいんだが、一色はどうなんだ?」

 

 

いろは「先輩!こっち来てください!とっても良いお部屋ですよ!」

 

 

八幡「軽く無視かよ」

 

 

雪乃「どうやら良いみたいね」

 

 

八幡「そうらしいな」

 

 

八幡(まぁ最悪押し入れで寝るとしよう。さすが俺、超クール)

 

 

いろは「雪ノ下先輩!さっそく温泉入りましょうよ!」

 

 

雪乃「ごめんなさい。私はちょっと疲れてしまったから、部屋で少し休憩してから行くことにするわ。気にせず先に行っててちょうだい」

 

 

いろは「そうですか?わかりました。それじゃあ先輩、私たちは先に行きましょ」

 

 

八幡「お、おう。でも雪ノ下、1人で大丈夫か?」

 

 

雪乃「問題ない...わ」

 

 

八幡「そうか?なら先に行ってるぞ」

 

 

いろは「先輩行きますよ〜」

 

 

八幡「へいへい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いろは「ふぅ。ここですね」

 

 

いろは「それじゃあ先輩また後で。絶対に覗かないでくださいね」

 

 

八幡「いや、覗くとか無理だから。他にもお客さんいるから」

 

 

八幡(一瞬、一色のあられもない姿を想像しちゃったりなんてしてないんだからね!本当に!)

 

 

八幡「さてと俺もゆっくり羽を伸ばすとするか」

 

 

八幡「...」

 

 

八幡(そういや雪ノ下のやつ、少し体調良くなさそうだったな。)

 

 

八幡「一旦戻るか.....」

 

 

やっと温泉に入れると思ったものの雪ノ下のことが気にかかった俺は一旦部屋に戻ることにした。

 

 

八幡(あいつ変なとこで無理するからな)ガラ

 

 

八幡「雪ノ下?いるか?」

 

 

雪乃「比企谷くん?一色さんと温泉行ったんじゃなかったの?」

 

 

八幡「まぁそうなんだが.....その.....あれだ......少しおまえの体調が気になってな。余計なお世話だったか?」

 

 

雪乃「いえ、そんなことはないわ......その.......ありがとう///」

 

 

雪乃「少し休めばすぐに良くなると思うから」

 

 

八幡「そうか?」

 

 

八幡「おまえ、体力ないんだからあんまり無理するなよ。一色に合わせてたらもたないぞ?」

 

 

雪乃「あら、もしかして心配してくれてるのかしら?一色さんというものがありながら私の心配してくれるなんて優しいのね二股ガヤくん」

 

 

八幡「おい、俺を女たらしのチャラ男みたいな呼び方で呼ぶな。友達いないボッチとかけ離れすぎだろ」

 

 

雪乃「冗談よ。でも貴方が優しいっていうのは本当よ。心配してくれてありがとうね比企谷くん///」

 

 

八幡「そんな大袈裟なことじゃねぇよ。葉山とかならもっとうまくやるだろ」

 

 

八幡「まぁとりあえずゆっくりしとけよ。せっかくの温泉旅行だ。おまえが回復するまで俺もここにいるから、欲しいものとかあったら言ってくれ」

 

 

雪乃「ありがとう。でもそこまでしなくても大丈夫よ?本当に少し歩きすぎて疲れただけだから」

 

 

八幡「そうか?なら良いんだが」

 

 

八幡「あとな.....雪ノ下、昼間の話なんだがいいか...?」

 

 

雪乃「話...?」

 

 

八幡「あぁ。おまえの姉ちゃんが出した条件...俺を1度家に連れてくるってやつだが...」

 

 

雪乃「貴方、まさか?」

 

 

八幡「迷惑でなければ行かせてくれないか?」

 

 

雪乃「...!?」

 

 

雪乃「驚いた....まさかあなたの方からから言ってくるなんて....でも一色さんは...?」

 

 

八幡「わかってる。ちゃんと話すつもりだ。それに今の曖昧な関係もいずれは...な」

 

 

雪乃「本当にいいの?」

 

 

八幡「あぁ。自分の本当の気持ちと向き合うためにもな...」

 

 

雪乃「本当の...気持ち...」

 

 

雪乃「私は...」

 

 

八幡「...?」

 

 

雪乃「いえ、やっぱりまだ...なんでもないわ。忘れてちょうだい」

 

 

雪乃「この話はまた今度にしましょう。それより今はせっかくの旅行を楽しまないとダメよね。」

 

 

八幡「お、おう。体調はもう良いのか?」

 

 

雪乃「少し休んだからもう大丈夫よ。そろそろ私も温泉に行くわ。一色さんも待ってるだろうし」

 

 

八幡「りょーかい」

 

 

これでやっと温泉に入れる。そう期待を寄せながら今一度、風呂場へ向かう。

 

雪ノ下と別れ、脱衣所に入ると、運の良いことに人がいなく、貸切状態になっていた。

 

部屋がうまっているのなら風呂も混んでいるだろうと勝手に思っていたのだが、どうやらそうではないらしい。

 

さほど大きな旅館というわけでもないので、部屋も少なく、おそらく少人数できている客が多いのだろう。

着替えを済ませ、風呂に浸かる。

 

 

八幡「ふぅ〜」

 

 

八幡(日頃のボッチ生活の疲れがとれていくぅ〜)

 

 

八幡「今日は思いっきり羽を伸ばすか〜」

 

 

–−–ガラッ−–−

 

 

八幡(誰か入ってきたな。さすがにずっと貸し切り状態ってわけにもいかないか)

 

 

???「はぁ〜...やっと温泉に入れる。今日は本当に疲れる1日だった」

 

 

八幡「ん...?」

 

八幡(...⁉︎あいつ....自販機の...)

 

 

華奢な体格に、✖︎の髪飾り。

風呂に入ってきたのは不幸にも自販機に金を飲まれていたあの少年である。

こんな偶然もあるのかと少し驚いていたのだが、目が合った瞬間、彼はすぐに俺へ言葉を発した。

 

 

少年「あ...えーと...すいません。人がいると思わなくて...」

 

 

少年「今日、宿泊の方ですか?」

 

 

八幡「まぁな。一泊だけだが」

 

 

八幡「そういうあんたも今日は泊まりで?」

 

 

少年「あぁ。そうなんだ。連れが日本の温泉に行きたいって言うもんでな」

 

 

八幡「連れ?もしかしてあの金髪のやつか?」

 

 

少年「あれ⁉︎なんで知ってるんだ?」

 

 

八幡「あーそれは...」

 

 

八幡「実は自販機での一件をたまたま見てたんだが」

 

 

少年「あれ見られてたのか⁉︎...なんかヘコむな。あの後、旅館に来てみたら部屋は一つしかないなんて言われるし」

 

 

八幡「災難だったな。まぁ俺も似たようなもんだ」

 

 

少年「あんたもか?」

 

 

八幡「まあな」

 

 

それから俺たちは、なぜか意気投合し、話さなくても良いことまでお互い喋ってしまった。

 

 

雪ノ下や一色と温泉旅行に来たこと、今までの彼女たちとの関係、奉仕部のことについてさえも。

 

どうやら少年も俺と似たような状況らしい。

 

正直、他人とは思えないレベル。彼には何か少し俺に近いものを感じる気がした。

 

 

少年「そっか...根本的に違うものはあるけど、俺たちってすげー似た環境にいるのかもな」

 

 

八幡「性格や生き方はまったく違うがな」

 

 

少年「そりぁ、まったく同じ人間なんているはずないだろ」

 

 

少年「俺たちはちがう。だから俺があんたに干渉するのはよくないかもしれねーけど...」

 

 

少年「あんたはもう少し周りを信じてもいいんじゃないか。自分の気持ちを偽る必要はないと思うぞ。お前が出した答えなら、きっとみんなわかってくれる」

 

 

八幡「...」

 

 

八幡「もしそれで今までの関係が壊れたらと思うと、俺はたまらなく怖い...」

 

 

少年「おまえの求めた《本物》ってそんなもんか?...その程度で壊れるはずねーだろ?」

 

 

八幡「《本物》か...」

 

 

今では一色も雪ノ下も、奉仕部そのものが俺にとっては失いたくないものになっている。

 

ここまで言えるこの少年は《それ》を持っているんだろうか。

 

 

八幡「あんたにはもうあるのか?」

 

 

少年「さぁな...」

 

 

少年「確かにあいつは素直じゃねぇしケンカばっかだけど だからこそ本音も言い合えるし 普通に友達やってるより深く分かり合えた気がすんだ」

 

 

少年「なんにせよ あーいう元気な奴が側にいるってのはありがたい事だよな…感謝しねーとな」

 

 

八幡「...そうか」

 

 

八幡「俺も決まった。自分がどうするべきか...」

 

 

少年「なら良かった」

 

 

少年「それよりよかったのか?会ったばかりの他人にこんないろいろ話しちまって」

 

 

八幡「別に問題ない。むしろ他人だからこそ話せると言ってもいい。どうせもう二度と会わないだろうしな」

 

 

少年「おまえなぁ」

 

 

八幡「そろそろ上がる。その...なんだ...サンキュな。いろいろと」

 

 

少年「おう。またどっかでな」

 

 

 

 

 

〜部屋〜

 

八幡「今戻ったぞ」

 

 

いろは「先輩遅いですよ〜」

 

 

いろは「同じタイミングで入ったのに何でこんな遅いんですか〜」

 

 

八幡「あ...俺は長風呂なんだよ。気にするな」

 

 

いろは「なんかあやしくないですか...?まぁいいです。もうすぐ夕食ですよ」

 

 

八幡「もうそんな時間か。雪ノ下はまだか?」

 

 

いろは「雪ノ下先輩なら今頃お風呂だと思います。私は先に上がっちゃいましたけど」

 

 

八幡「そうか。まぁ体調も回復したみたいだし、大丈夫だろう」

 

 

いろは「雪ノ下先輩の心配ですか?ちょっと妬けちゃいます...」

 

 

八幡「単に気になっただけだ。あいつ体力だけは人より少ないからな」

 

 

いろは「気にしてもらえてるだけ私は雪ノ下先輩が羨ましいです...」

 

 

八幡「あのな...俺は別に雪ノ下だけを特別視してるわけじゃ...」

 

 

いろは「先輩...少し意地悪な質問していいですか...?」

 

 

八幡「...?」

 

 

いろは「先輩は雪ノ下先輩のこと好きですか...?」

 

 

 

八幡「は...?」

 

八幡(何言って...)

 

 

一色の質問に答えられずに固まる...

 

 

いろは「私たちって恋人ですか...?」

 

 

八幡「...」

 

 

永遠にも等しいと思えるほど長く感じる時間...

 

やるべき事は決まっているはず。

 

 

八幡「俺は––––」

 

 

俺が言葉を発しようとした瞬間、一色がそれを遮るように口を開く。

 

 

いろは「いいです。何も言わなくて」

 

 

いろは「雪ノ下先輩の心配をするのは当然ですよね...」

 

 

いろは「ただ...私のこともかまってくれないとさみしくなっちゃうっていうか不安になっちゃうっていうか///」カァー

 

 

いろは「えーと...だからつまり、私のこともかまってって言いたかったんだと思います///」

 

 

八幡「お...おう///」

 

 

八幡「って子供かおまえは」

 

 

いろは「わがままですいません///」

 

 

八幡「いいけど」

 

 

スゥー...タン

 

 

雪乃「戻ったわ」

 

 

いろは「...⁉︎」

 

 

八幡「...」

 

 

雪乃「どうかしたの?」

 

 

いろは「いえ...何も///」

 

 

八幡「え...あ...えーと」

 

 

雪乃「一色さん?顔が赤いようだけれど?」

 

 

雪乃「まさかそこの男に何かされたのかしら?」

 

 

いろは「い、一応そういうわけでは///」

 

 

八幡「一応ってなんだよ。別に何もなかったぞ?一応な」

 

 

雪乃「一応一応って貴方たち、明らかに怪しいのだけれど?」

 

 

いろは「そ、それよりご飯ですよー。先輩たち早くいきましょう」

 

 

八幡「そういや腹減ったな」

 

 

雪乃「はぁ...まぁいいわ。行きましょうか」

 

 

 

夕食は、3人には少し広めの座敷を貸し切り状態にしてもらった。

 

そこにはすでに高級感のある和風料理がテーブルにぎっしりと並んでいる。

 

どの料理も色鮮やかで目に楽しく食欲をそそる。

 

 

いろは「先輩何から食べたいですか?」

 

 

八幡「ん?そうだな、悪くならないうちにまず刺身から...」

 

 

いろは「はい先輩、あーん」

 

 

八幡「ファっ⁉︎」

 

 

いろは「どうしました?」

 

 

八幡「いや、こっちのセリフだ」

 

 

八幡(びっくりして変な声出ちゃっただろ)

 

 

いろは「ですから、食べてくださいよ〜。はい、あーん」

 

 

八幡「いや、ちょっとま...」

 

 

言葉に詰まった俺はなぜか助けを求めるように雪ノ下に視線を送る。

 

 

雪乃「何かしら?」

 

 

八幡「ほら、そういうのって女子同士でやるもんだろ」

 

 

雪乃「私にやれと?」

 

 

いろは「なんですかそれ?私と雪ノ下先輩の食べさせ合いっこが見たいんですか?さすがに引きますよ」

 

 

八幡「ちげぇよ」

 

 

いろは「じゃあ雪ノ下先輩に食べさせて欲しいんですか?」

 

 

雪乃「なっ///」カァー

 

 

八幡「なんでだよ」

 

 

雪乃「その、非常に不本意だけれど比企谷くんがどうしてもと言うのなら///」

 

 

雪乃「はい、あーん///」

 

 

いろは「ちょ、冗談ですよ!待ってください!私も」

 

 

いろは「はい、あーん///」

 

 

八幡(なんでこうなった...?)

 

 

雪乃「さて、比企谷くんはどっちを食べるのかしら」

 

 

いろは「先輩...」ウルウル

 

 

八幡「はぁ...」

 

 

八幡「わかったから」

 

 

 

 

パクッ

 

 

 

 

いろは「あれ、先輩...それ私の...」

 

 

いろは(嬉しい...先輩が私のを選んでくれた)

 

 

八幡「これめちゃくちゃ恥ずかしいんだけど」

 

 

雪乃「...」ムスッ

 

 

八幡「おまえ、なんか怒って...」

 

 

雪乃「別に怒ってないわ」

 

 

八幡「おまえ、こんなとこでも負けず嫌いなのな」

 

 

雪乃「別に全く気にしていないのだけれど、そもそも私は不本意でこんなことに付き合わされているわけで、私のより一色さんの方を選んだとかそういうのは–––」

 

 

八幡「ほれ、俺はもういいから、今度はお前が食べたらどうだ?」

 

 

雪乃「え?」

 

 

八幡「あーん」

 

 

雪乃「あ、あーん///」

 

 

パクッ

 

 

雪乃「///」

 

 

いろは「ちょっ!雪ノ下先輩ズルいですよ!先輩私にも!」

 

 

八幡「もうきりがないだろ。さっさと食べるぞ」

 

 

いろは「む〜」ムスッ

 

 

なんやかんやでいろいろあったが、それから俺たちは全ての料理を堪能した。

 

 

八幡「食った食った」

 

 

いろは「堪能しましたね〜」ゴクゴク

 

 

いろは「ぷはぁ///」

 

 

雪乃「一色さん?さっきから何を飲んでいるの?」

 

 

いろは「何ってジュースですよジュース!」

 

 

いろは「なんか旅館の人がお料理運んでくるときに間違えて置いて行っちゃったみたいで///」

 

 

いろは「どうせなら飲んじゃおうかなぁ〜と///」

 

 

八幡「おまえそれ本当にジュースか?」

 

 

雪乃「明らかに違うわね」

 

 

いろは「先輩たちもどうれすかぁ〜♪」

 

 

八幡「いらん」

 

 

雪乃「比企谷くん。これやっぱりお酒よ」

 

 

八幡「だろうな」

 

 

雪乃「早く止めさせないと」

 

 

いろは「ふぁ〜♪ なんだが気分が良くなって眠く...Zzz」

 

 

八幡「おい一色...?」

 

 

雪乃「酔って寝てしまったみたいね」

 

 

八幡「まじかよ...」

 

 

一色「むにゃむにゃ...Zzz」

 

 

八幡「どうすんのこの可愛い生き物...じゃなくて酔っ払い」

 

 

雪乃「聞き捨てならないわね」

 

 

雪乃「まぁいいわ。取り敢えず一色さんを部屋に運びましょうか」

 

 

八幡「え、俺が...?」

 

 

雪乃「当然でしょう?」

 

 

八幡「...ですよね」

 

 

 

〜部屋〜

 

八幡「まぁ一色はここで寝かせるとして、俺はどうしたらいい?押入れか?」

 

 

雪乃「そうね。そうしてくれると助かるわ」

 

 

八幡「了解。んじゃあ俺もすぐ寝るから」

 

 

雪乃「そう」

 

 

八幡「おまえも早く寝ろよ」

 

 

雪乃「ええ。気遣ってくれてありがとう。でも心配ないわ」

 

 

八幡「そうか。ならいい」

 

 

八幡「おやすみ」

 

 

雪乃「おやすみなさい」

 

 

 

 

 

–––––どれほど時間が経っただろうか?何か重い感触がしてふと目が覚めた。

おそらく時刻は真夜中。

あぁ〜深夜アニメ見たい。

 

 

八幡「1時か...」

 

 

八幡「ってかさっきから何か...」

 

 

??「せんぱぁ〜い///」

 

 

八幡「一色ッ⁉︎」

 

 

いろは「ふふっ///起こしちゃいました〜?」

 

 

八幡「ちょっ⁉︎おまっ⁉︎」

 

 

いろは「はい静かに〜。雪ノ下先輩起きちゃいますよぉ〜///」

 

 

八幡「何してんの...?」

 

 

いろは「何って、先輩とイチャイチャしながら一緒に寝ようかなと思って〜///」

 

 

八幡「いや、いや、いや、おまえそれ言ってて恥ずかしくないのか?それともまだ酔ってんの?ってか何言ってんの?」

 

 

いろは「どうれふかねぇ〜///」

 

 

八幡「どうですかねじゃねーよ。一旦離れろ。じゃないとほら、いろいろあたってるからマジで」

 

 

いろは「何言ってるかわかりませんねぇ〜♪」

 

 

八幡「なんでだよ。とりあえず、雪ノ下にバレないように早く自分の布団に戻れ」

 

 

いろは「嫌ですよぉ〜///っていうかここが私の布団じゃないですかぁ///」

 

 

八幡「ここは俺のだろうが。いいから早く元の場所に–––––」

 

 

いろは「せんぱぁーい。キスしてくださぁ〜い///」

 

 

八幡「はぁ⁉︎」

 

 

八幡「...やばっ...声が...」

 

 

いろは「シーっ!雪ノ下先輩起きちゃっても知りませんよ〜♪」

 

 

八幡「いや、それだけは勘弁。この状況で雪ノ下起きちゃったら4回くらい殺されそう」

 

 

いろは「いや〜楽しみですね〜♪」

 

 

八幡「わかった。わかったから。」

 

 

いろは「キスしてくれるんですかぁ?」

 

 

八幡「するわけないだ––––」

 

 

いろは「じゃあ雪ノ下先輩起こしちゃおっ」

 

 

八幡「まて、わかった。まずは落ち着け。な?」

 

 

いろは「むぅ....」

 

 

八幡(こいつ明らかにいつもと比べて様子がおかしい。いくら一色でもいきなりき、キスとか言ってこないだろ普通。夕飯の酒がまだ残ってんのか?いや...)

 

 

八幡「なぁ一色」

 

 

いろは「なんれすかぁ///」

 

 

八幡「おまえさ.....酔ってないだろ?」

 

 

いろは「へ?」

 

 

八幡「いや、なんかさ、おまえ、酔ってるフリしてないか?」

 

 

いろは「...ッ⁉︎////////」

 

 

いろは「な...なんで///」

 

 

八幡「いや、根拠はないが、なんとなく。」

 

 

いろは「...///」カァー

 

 

八幡「そうなのか?」

 

 

いろは「///」コクッ

 

 

八幡「なんで...?」

 

 

いろは「だって...そうでもしないと...」ゴニョゴニョ

 

 

八幡「ん?」

 

 

いろは「そうでもしないと、恥ずかしくて先輩に甘えられないんですもん。」

 

 

いろは「ここのところ先輩、雪ノ下先輩のことばっかりで...」

 

 

いろは「先輩を雪ノ下先輩にとられちゃう気がして、でも雪ノ下先輩とは正々堂々と戦いたくて...」

 

 

いろは「どうしたらいいかわからなくて...」ウルウル

 

 

八幡「もういい。何も言うな...」

 

 

八幡「おまえは何も悪くないんだから、だから泣くな...」

 

悪いのは俺なんだから.....

 

 

いろは「くうっ ...くっ ううっ うっうっ」

 

 

八幡「ごめんな...」

 

 

しばらくすると一色は、そのままぐっすりと眠ってしまった。

 

逆に目が冴えてしまった俺は、とりあえず一色を寝かせて押入れから出ることにした。

 

だってこのままの体制とか絶対ヤバいし...いろいろとね...

 

八幡「はぁ...」

 

 

八幡「そういや風呂ってこの時間入れるんだっけか...」

 

 

八幡「ん...?」

 

 

あれ...雪ノ下...?

あいつどこ行ったんだ?

 

 

八幡「いない...」

 

 

寝むれなかったんだろうか...

確か、夏のキャンプのときもあいつ...

 

 

八幡「こんな夜中に散歩...まさかな...」

 

 

俺は一色を残して部屋を後にした。

 

 

 

 

〜風呂〜

 

カポーン

 

露天風呂は今度こそ完全に貸切状態になっていた。俺は新鮮なお湯が出ている源泉の近くに腰を下ろす。

 

八幡「ふぅ...」

 

一息つくと、思わず大きなあくびが漏れてしまう。

湯船に顔を少しうずめながら目を閉じる。

 

八幡「あァ〜まじ最高」

 

気が抜けたのか、おっさんみたいな声が出てしまった。まぁ誰も聞いてないから良いよねっ。うん。

 

??「比企谷くん...?」

 

そう思ったのもつかの間、男湯と女湯を分ける仕切りの向こうから、聞き慣れた声が聞こえた。

 

 

八幡「...⁉︎」

 

 

聞き覚えのある声だ...

というか間違えるはずがない。

 

 

八幡「雪ノ下か...?」

 

 

雪乃「驚いた...あなたも来ていたのね...」

 

 

八幡「まぁな...」

 

 

透き通った声...それでいてハッキリとした口調。温泉に入っているせいか、いつもより声が色っぽい。

 

 

八幡「寝れなかったのか...?」

 

 

雪乃「ええ...」

 

 

雪乃「...あなたもなんでしょう?」

 

 

八幡「一色のせいでな...」

 

 

雪乃「一色さん?」

 

 

八幡「いや、別に」

 

 

八幡「それより、部屋出るなら一言声かけろよ。急にいなくなると怖いだろ」

 

 

雪乃「怖い?いったい何が?」

 

 

主に一色が...

...じゃなくて

 

 

八幡「おまえって極度の方向音痴だし...」

 

 

雪乃「何か?」

 

 

八幡「いえ、何も」

 

 

雪乃「はっきり言ったらどうなの?」

 

 

八幡「いや、だから...どっか行くなら、声かけろって話だよ。」

 

 

八幡「.....心配だからな」ボソッ

 

 

雪乃「ッ...///」カァー

 

 

八幡「何でもない...忘れてくれ」

 

 

雪乃「...」

 

 

八幡「...」

 

 

雪乃「忘れられるわけないでしょ」ボソッ

 

 

八幡「ん...?」

 

 

雪乃「いえ、今度から気をつけるわ」

 

 

八幡「そうか」

 

 

雪乃「......」

 

 

八幡「......」

 

 

頭上には星が霞むほどの鮮やかな月が浮かんでいる。仕切り越しにいる彼女も同じものを見ているのだろう。

 

 

そうしてしばらくの間、俺たちは静かに、夜空を見上げていた。

 

 

雪乃「ねぇ比企谷くん...」

 

 

雪乃「私たち、今までいろんなことがあったわね...」

 

 

八幡「なんだいきなり」

 

 

雪乃「いきなりなんかじゃないわ」

 

 

雪乃「本当はずっと言おうと思っていたのよ」

 

 

雪乃「あなたには何度も助けられてきたから。」

 

 

八幡「...何の話だ?」

 

 

雪乃「本当はわかってるでしょう?」

 

 

雪乃「素直にお礼を受け取ることも出来ないの?」

 

 

八幡「別に、感謝されるようなことはしてないだろ。全部、奉仕部の活動の一環だ。」

 

 

雪乃「そうやっていつも人の好意をうまくかわすのね。」

 

 

八幡「...」

 

 

雪乃「でもあなたのやり方は嫌い。」

 

 

八幡「ッ...⁉︎

 

 

雪乃「修学旅行...」

 

 

雪乃「海老名さんの一件...結果的にはあなたのやり方で現状維持に持ち込むことができたわ...」

 

 

雪乃「でもそれは現状維持であって解決には至っていない...」

 

 

雪乃「いつかは壊れてしまう関係...あなたはそれを先延ばしにしただけ...」

 

 

雪乃「そんなことのためにあなたはまた自分を犠牲にして...」

 

 

雪乃「確かに...あなたにすべて任せた私も悪い。他にも方法があったかもなんて言えない」

 

 

雪乃「でも...それでも...あんなことになるなら...」

 

 

雪乃「私を頼って欲しかった...」

 

 

雪乃「例え、あなたが痛みに慣れているとしても...それを見て心を痛める人だっているのよ」

 

 

雪乃「それはわかってくれる...?」

 

 

八幡「...あぁ...」

 

 

八幡「わかるよ。今なら...」

 

 

道を変えるなら今なんだ

 

 

八幡「だが、そう簡単には変われない。」

 

 

八幡「これからもきっと同じことをやりかねない」

 

 

八幡「だからそのときは、おまえが...」

 

 

八幡「おまえに頼らせてくれ」

 

 

雪乃「...///」

 

 

八幡「ただ、おまえも1人で突っ走るところがあるからな。」

 

 

雪乃「え?」

 

 

八幡「文化祭だよ」

 

 

雪乃「あれは...」

 

 

八幡「別に1人でやることはなんら悪いことじゃない。」

 

 

八幡「だから誰かに頼れとか言うつもりはない」

 

 

八幡「でもそんなんで体調崩すくらいなら...」

 

 

八幡「俺を頼れよ」

 

 

八幡「少しは力になる」

 

 

八幡「だから...な?」

 

 

雪乃「そうね///」

 

 

 

 

 

 

 

元スレ

いろは「先輩を私にください」雪乃「どうして私に言うのかしら?」

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