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御坂「私は…あいつの事好きなの///」  五和「わ、私だって好きです!!///」2/2 【とあるss/アニメss】

 

次の日 

 

上条の家 

 

上条「何持って行こうかな?」ガサゴソ 

 

禁書「イギリス行くの?」 

 

上条「ああ」 

 

禁書「お土産楽しみにしてるからね」 

 

上条「…あれ?」 

 

禁書「どうしたの?」 

 

上条「一緒に行きたいって言うと思ってた」 

 

禁書「連れてってくれるの?」 

 

上条「いや…」 

 

禁書「ちゃんと五和に優しくしてあげるんだよ」 

 

上条「インデックス…」 

 

禁書「だからちゃんとお土産買ってきてね」 

 

上条「わかった」 

 

上条(お金足りるかな?) 

 

上条「何がいい?」 

 

禁書「アイスとパスタとスパゲティーと………」 

 

上条「1つにしろ、1つに」 

 

禁書「えー」 

 

上条「当たり前だろ、ただでさえ貧乏旅なのに…」 

 

禁書「じゃあスパゲティーだけでいいんだよ」 

 

上条「わかった」 

 

禁書「約束なんだよ」 

 

上条「わかったよ」 

 

上条「小萌先生に連絡しとかないとな」 

 

禁書「こもえにはもう言ってあるんだよ」 

 

上条「早いな」 

 

禁書「明日から焼肉なんだよ」フフフ 

 

上条(小萌先生…すいません…) 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

公園 

 

麦野「いつから行くの?」 

 

一方「何がだ?」 

 

麦野「イギリスよ」 

 

一方「明後日だ」 

 

麦野「案外早いのね」 

 

一方「それ聞いてどォするンだ?」 

 

麦野「ちょっとね」ニヤリ 

 

一方(悪ィ顔してンな…) 

 

一方「何したンだ?」 

 

麦野「五和に面白い物を送ったのよ」 

 

一方「なンだ?」 

 

麦野「ひ・み・つ」ニヤリ 

 

一方「…」 

 

麦野「行けば分かるわよ」 

 

一方「楽しみにしとく…」 

 

麦野「そうしといて」ニヤニヤ 

 

土御門「デートかにゃー?」 

 

一方「何言ってンだ?」 

 

麦野「誰がこんなロリコンツンデレ中二病もやしなんかと…」 

 

一方「ロリコンじゃねェ!!」 

 

土御門「じゃあツンデレ中二病もやしはいいのかにゃー?」 

 

一方「テメェは黙ってろ」 

 

麦野「別にいいんじゃない」 

 

一方「テメェも一回黙れ」 

 

土御門「そういえば五和に送っといたぜい」 

 

麦野「ありがとね」 

 

一方「だからあれってなンだ」 

 

麦野「ヒントは言葉、そして真実よ」 

 

一方「痛いヒントだな」 

 

麦野「年中無休で痛いあんたに言われたくないわね」 

 

土御門「名前からし中二病だからにゃー」 

 

一方「うるせェ!!」 

 

土御門「楽しい旅行になる事を祈ってるぜい」ニヤリ 

 

一方「鏡で自分の顔見てこい、顔がニヤついてンぞ」 

 

麦野「楽しみね」ニヤニヤ 

 

一方「テメェ等…」 

 

麦野「五和には幸せになってほしいけど面白くないとつまんないじゃない」 

 

土御門「その通りだにゃー」 

 

一方「最低の性格だな」 

 

麦野「あんただって最低じゃない」 

 

土御門「いろんな意味で最低な3人が集まったんだにゃー」 

 

麦野「いろんな意味で敵なしね」 

 

一方「むしろ敵がいねェだろ…」 

 

土御門「ここに残党がいると最高なんだけどにゃー」 

 

一方「そォか?」 

 

麦野「女嫌いの武器商人でしょ」 

 

一方「テメェも知ってンのか?」 

 

麦野「こっちじゃ有名な奴じゃない」 

 

一方「女嫌い?」 

 

土御門「あいつの姉が相当な変人だからにゃー」 

 

一方「あいつも大変なンだな…」 

 

麦野「あとどっかの能力者がいろいろやったのも原因ね」 

 

一方「…」 

 

土御門「楽しい旅行になる事を祈ってるぜい」ニヤリ 

 

一方「鏡で自分の顔見てこい、顔がニヤついてンぞ」 

 

麦野「楽しみね」ニヤニヤ 

 

一方「テメェ等…」 

 

麦野「五和には幸せになってほしいけど面白くないとつまんないじゃない」 

 

土御門「その通りだにゃー」 

 

一方「最低の性格だな」 

 

麦野「あんただって最低じゃない」 

 

土御門「いろんな意味で最低な3人が集まったんだにゃー」 

 

麦野「いろんな意味で敵なしね」 

 

一方「むしろ敵がいねェだろ…」 

 

土御門「ここに残党がいると最高なんだけどにゃー」 

 

一方「そォか?」 

 

麦野「女嫌いの武器商人でしょ」 

 

一方「テメェも知ってンのか?」 

 

麦野「こっちじゃ有名な奴じゃない」 

 

一方「女嫌い?」 

 

土御門「あいつの姉が相当な変人だからにゃー」 

 

一方「あいつも大変なンだな…」 

 

麦野「あとどっかの能力者がいろいろやったのも原因ね」 

 

一方「…」 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

イギリス 

 

五和「明日ですね」 

 

対馬「そうね」 

 

五和「楽しみですね」 

 

対馬「そうね」 

 

五和「対馬さん」 

 

対馬「何?」 

 

五和「楽しみですね」 

 

対馬「さっきからそればっかりね」 

 

五和「だって楽しみじゃないですか!!」ニコニコ 

 

対馬「本当にうれしそうね」 

 

五和「はい」 

 

五和「対馬さんは楽しみじゃないんですか?」 

 

対馬「何が?」 

 

五和「アクセラレータさんと会う事ですよ」 

 

対馬「そ、そうね…楽しみよ」 

 

対馬(どうしよう…今さら嘘なんて言えないし…) 

 

五和「どうしたんですか?」 

 

対馬「そういえば五和って彼とどうなの?」 

 

五和「そ、それは…」/// 

 

対馬「どうなの?」 

 

五和「えーと…その…」 

 

対馬「ラブラブなんだ…」 

 

五和「まあ…はい…」/// 

 

対馬「否定しないのね」 

 

五和「はい」 

 

五和「対馬さんはどうなんですか?」 

 

対馬「私?私は…」 

 

五和「ラブラブですか?」 

 

対馬「ラブラブじゃないわ」 

 

五和「じゃあどんな感じですか?」 

 

対馬(なんて言えばいいんだろう…) 

 

対馬「フワっとした感じ…かな」 

 

五和「…はい?」 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

出発当日 

 

上条の家 

 

上条「行ってくるな」 

 

禁書「ちゃんと五和に優しくしてあげるんだよ」 

 

上条「ああ」 

 

禁書「お土産も買ってくるんだよ」 

 

上条「分かってるよ」 

 

禁書「じゃあ行ってらっしゃい」 

 

上条「行ってきます」スタスタ 

 

一方「さっさと行くぞ」 

 

上条「来てたのか…」 

 

一方「空港で会えないと困るからな」 

 

上条「確かに…」 

 

一方「それくらい考えとけよ」 

 

上条「悪かった」 

 

一方「じゃァ行くぞ」 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

飛行機 機内 

 

上条「退屈だな…」 

 

一方「飛行機なンてそンなもンだ」 

 

上条「だよな~」 

 

一方「だったら言うなよ…」 

 

上条「機内食ってでるのかな?」 

 

一方「でるからちょっと寝てろ」 

 

上条「眠くない」 

 

一方「俺は寝るぞ」 

 

上条「話し相手がいなくなるだろ」 

 

一方「ンな事知るか!!」 

 

一方「静かにしてろよ」ゴロン 

 

上条「…」 

 

上条「寝たか?」 

 

一方「…」 

 

上条「もう寝たのか?」 

 

一方「…」 

 

上条「なんかしゃべれよ」 

 

一方「…」 

 

上条「なあ………」 

 

一方「うるせェ!!」 

 

一方「寝るっつってンだろ!!寝かせろよ!!」 

 

上条「ちょっとぐらい話し相手になってくれよ」 

 

一方「…ちょっとだけだからな」 

 

上条「ありがとう」 

 

一方「くだらねェ話なら寝るからな」 

 

上条「わかってる」 

 

上条「アクセラレータは向こうに行ったら何するんだ?」 

 

一方「テメェと五和が再開したら街の観光でもする」 

 

上条「1人で?」 

 

一方「当たり前だ」 

 

上条「最初になんて話しかければいいと思う?」 

 

一方「いつもと一緒でいいだろ」 

 

上条「そうか?なんかかっこいい事言いたいじゃん」 

 

一方「やめとけ、絶対失敗する」 

 

上条「そうかな?」 

 

一方「そォだ」 

 

上条「じゃあ普通にしとくか…」 

 

一方「そォしろ」 

 

一方「じゃァ俺は寝るからな」 

 

上条「わかった」 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

イギリス 

 

残金 

 

上条5000円 

 

一方通行6000円 

 

※注意 ここからは2人の残金も表示します。普通ならイギリス通貨に両替しなければいけないのですが面倒臭いし分かりづらくなるので円のままで進行します。そのため買い物なども円で行います。ご了承ください 

 

上条「着いたな」 

 

一方「あァ」 

 

上条「とりあえずどうする?」 

 

一方「とにかく地図だな」 

 

上条「じゃあ買ってくるよ」スタスタ 

 

一方「頼んだぞ」 

 

上条「すいません、地図ってありますか?」 

 

店員「地図ならそこに置いてあるぞ、あんた等観光できたのかい?(英語)」 

 

上条「えーと…その…」 

 

一方「一番安いのはどれだ?(英語)」 

 

上条「なんて言ったんだ?」 

 

店員「えーと…これだな(英語)」スッ 

 

一方「どうも(英語)」 

 

上条「…」 

 

店員「800円だ(英語)」 

 

一方「800円だってよ」 

 

上条「あ、はい」チャリン 

 

残金 上条4200円 

 

店員「どうもありがとうございました(英語)」 

 

上条「ど、どうもありがとうございました(英語)」 

 

一方「行くぞ」スタスタ 

 

上条「あ、ああ」 

 

上条「お前凄いな…」 

 

一方「何がだ?」 

 

上条「英語ペラペラじゃん」 

 

一方「今時英語もじゃべれねェなんてヤベェぞ」 

 

上条「インデックスにも言われた気がする…」 

 

一方「だったら勉強しろ」 

 

上条「なんだかんだ言ってもエリートなんだな」 

 

一方「うるせェ」スタスタ 

 

上条「照れるなって」スタスタ 

 

一方「照れてねェ」スタスタ 

 

~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

公園 

 

上条「どこ集合になってるんだ?」 

 

一方「この辺のはずだが…」 

 

上条「時間は合ってるのか?」 

 

一方「多分大丈夫だ」 

 

上条「多分って…」 

 

一方「じゃァ2人で手分けして探すか?」 

 

上条「ダメだ!!俺が1人になっちまう!!」 

 

一方「当たり前だろォが!!」 

 

上条「英語もできない上条さんを一人ぼっちにしたらどうなると思ってるんですか!!」 

 

一方「スリやら悪徳商法やらの格好の餌食だな」 

 

上条「分かってるんなら1人にしないでくれ!!」ダキッ 

 

一方「知らねェよ!!」 

 

上条「一緒にいてくれよ」 

 

一方「周りから変な目で見られてるから離れろ」 

 

上条「ここで一緒に待とうぜ」 

 

一方「分かったから離せ」 

 

五和「当麻さーん」タタタッ 

 

上条「五和!!」 

 

五和「思ったより早かったんですね」 

 

上条「ああ」 

 

上条「えーと、その…久しぶり」 

 

五和「お久しぶりです」 

 

対馬「なんで緊張してるの?」 

 

一方「久しぶりだからなンて話せばいいか迷ってンだろ」 

 

一方「なンでお前も来てンだ?」 

 

対馬「五和に頼まれたのよ、一緒に来てくれって」 

 

一方「元気そうだな」 

 

対馬「そっちもね」 

 

五和「対馬さんも良かったですね」 

 

一方「?」 

 

対馬「う、うれしくて変なこと言ってるみたいね」 

 

一方「天然だからな」 

 

対馬「そ、そうね」 

 

一方「これからどォするンだ?」 

 

対馬「そっちが考えてるんじゃないの?」 

 

一方「考えてる訳ねェだろ」 

 

一方「あいつ等が勝手に決めるだろ」 

 

対馬「そうね」 

 

上条「そういえばこれからどうするんだ?」 

 

五和「どうしましょうね…」 

 

上条「五和は何処か行きたい所無いのか?」 

 

五和「特には…」 

 

五和「当麻さんは無いんですか?」 

 

上条「特には無いな…」 

 

一方・対馬「…」 

 

対馬「行くとこ無いんだったらただ街をブラブラする事でもいいんじゃない?」 

 

五和「どうしますか?」 

 

上条「俺は別にいいぞ?」 

 

五和「対馬さん達はどうするんですか?」 

 

対馬「私達も一緒に行く?」 

 

一方「行く訳……」 

 

対馬「…」ドゴッ 

 

一方「…!!」ヒリヒリ 

 

対馬「一緒に行くって」 

 

五和「じゃあ行きましょうか」 

 

~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

街中 

 

残金 

 

上条4200円 

 

一方通行6000円 

 

一方「二人っきりにすればいいじゃねェか」スタスタ 

 

対馬「いろいろ事情があるのよ」スタスタ 

 

一方「どンな事情だよ」スタスタ 

 

上条「日本に無い物がいろいろあるんだな」 

 

五和「何か欲しい物は無いんですか?」 

 

上条「えーと…ないな」 

 

上条・五和「…」 

 

一方「…とりあえず昼食食わねェか?」 

 

対馬「そ、そろそろ昼食だしね」 

 

五和「そうですね」 

 

上条「お金大丈夫か?」ヒソヒソ 

 

一方「昼食だけで金が無くならねェだろ」ヒソヒソ 

 

五和「何が食べたいですか?」 

 

上条「五和のお勧めの店でいいだろ」 

 

一方「あァ」 

 

五和「わ、私ですか!?」 

 

五和「えーと…」 

 

上条「あるか?」 

 

五和「わ、和食ですけどいいですか?」 

 

一方「俺は別にいいぞ」 

 

上条「俺も」 

 

対馬「じゃあ決定ね」 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

和食の店 

 

一方・上条「…」 

 

上条「高い…」 

 

一方「単品がねェな…」 

 

上条「一番安いので1300円かよ…」 

 

五和「対馬さんは何にしますか?」 

 

対馬「どうしようかな」 

 

店員「お決まりですか?」 

 

一方「俺はA定食で」 

 

上条「俺も」 

 

五和「じゃあ私もそれで」 

 

対馬「私もそれでいいわ」 

 

店員「かしこまりました」スタスタ 

 

上条「あと一週間もあるんだぞ」ヒソヒソ 

 

一方「俺に言っても仕方ねェだろ」ヒソヒソ 

 

対馬「で、何日くらいいるつもりなの?」 

 

上条「一週間いるつもりです」 

 

対馬「結構長い間いるのね」 

 

一方「五和と少しでも一緒にいたいンだとよ」 

 

五和「当麻さん…」 

 

上条「…なんて言うか…あんまり会えないからこんな時ぐらいは…」 

 

五和「うれしいです!!とってもうれしいです!!」 

 

上条「俺もうれしいよ」ギュッ 

 

五和「本当にありがとうございます」 

 

店員「Aセット4っつお待たせいたしました」スタスタ 

 

一方「あァ、はい」スッ 

 

対馬「ありがとう」スッ 

 

店員「そっちのお2人は…?」 

 

対馬「私達が渡しとくから」 

 

上条・五和「…」イチャイチャ 

 

上条「これからどうする?」 

 

五和「私は当麻さんが行きたい所ならどこでも…」モジモジ 

 

上条「俺も五和が行きたい所ならどこでもいいよ」 

 

対馬「恋人っぽいわね」モグモグ 

 

一方「絵に描いたようなバカップルだな」モグモグ 

 

一方「あいつ等飯はいいのか?」 

 

対馬「2人の世界に入ってて話しかけても聞こえてないみたい」 

 

一方「まさしくバカップルだな」 

 

対馬「それほど会いたかったって事なんじゃない」 

 

一方「へェ…」モグモグ 

 

対馬「1人だったら気まずくなってたわね」 

 

一方「今でも十分気まずいだろ」 

 

上条「あれ?いつの間にきてたんだ?」 

 

一方「だいぶ前に店員が持って来たンだよ」 

 

五和「気付きませんでしたね」 

 

対馬「それほど上条くんに夢中だったんじゃない?」 

 

五和「そ、そんな訳無いじゃないですか!!」/// 

 

対馬「今さら嘘つかなくってもいいじゃない」 

 

五和「久しぶりですし、うれしかったんで…」 

 

上条「俺もうれしかったからつい…」 

 

一方「分かったからさっさと食え、冷めちまうぞ」 

 

五和「あ、はい」 

 

上条「うまいな」モグモグ 

 

五和「そうですね」モグモグ 

 

上条「五和の料理と同じくらいうまい」 

 

五和「そ、そんなに私の料理っておいしいですか?」 

 

上条「ああ、めちゃくちゃうまい」 

 

五和「そ、そうですかね?」/// 

 

対馬「あれって何か考えがあって言ってるの?」 

 

一方「何にも考えてねェだろ」 

 

対馬「それはそれですごいわね…」 

 

一方「世界一鈍感な男だからな」 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

街中 

 

上条2900円 

 

一方通行4700円 

 

一方「ここから別行動でいいか?」 

 

上条「いいけど…どうしたんだ?」 

 

一方「2人っきりの方がいいだろ」 

 

五和「…あ、そうですね、そんな事も気付きませんでした、すいません」 

 

一方「ン?」 

 

対馬「五和、上条くん、2人っきりを楽しんできてね」ガシッ 

 

五和「対馬さん達も2人っきりを楽しんできてくださいね」 

 

一方「どういう事だ?」ズルズル 

 

対馬「うれしくって意味分かんない事言ってるだけよ」ズルズル 

 

一方「お前なかなかひどい事言ってるぞ」ズルズル 

 

対馬「そう?」ズルズル 

 

一方「あと引っ張るな」ズルズル 

 

対馬「はいはい」ズルズル 

 

一方「聞いてンのか?」ズルズル 

 

対馬「ここまでくれば安心ね」 

 

一方「明らかに変な通りじゃねェか…」 

 

対馬「大丈夫よ」 

 

一方「何が!?」 

 

対馬「いいから早く」スタスタ 

 

一方「人の話を聞けよ」スタスタ 

 

対馬「聞いてるわよ」 

 

一方「どんどん怪しい所に向かってねェか?」 

 

対馬「気のせいよ」 

 

一方「いや…絶対気のせいじゃねェだろ…」 

 

対馬「どこかいきた所とか無いの?」 

 

一方「大英博物館に行こうと思ってたンだよ」 

 

対馬「じゃあ行くわよ」スタスタ 

 

一方「絶対道違うだろ」スタスタ 

 

~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

香焼「見失っちゃったっすね」 

 

建宮「面白くなりそうだったのに…残念なのよな」 

 

香焼「どこら辺言ったか分かんないっすか?」 

 

建宮「簡単に諦める訳にはいかないのよな」ニヤリ 

 

香焼「悪い顔してますね」 

 

建宮「策はまだいろいろあるのよな」 

 

香焼「何があるんすか!?」 

 

建宮「こんな事もあろうかと対馬の鞄に発信器を取り付けといたのよな」ピッ 

 

香焼「さすがっすね」 

 

建宮「これで対馬達は簡単に追跡できるのよな」 

 

香焼「やったっすね!!」 

 

建宮「面白くなりそうなのよな」ニヤリ 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

五和「行っちゃいましたね」 

 

上条「観光したいって言ってたし見に行ったんじゃないか?」 

 

五和「そうですか」 

 

上条「迷子になったりしないかな」 

 

五和「小学生じゃないんですから…」 

 

上条「大丈夫かな」 

 

五和「もし迷子になっても対馬さんがいるから大丈夫だと思いますよ」 

 

上条「そういえばさっきのってどういう意味だ?」 

 

五和「え?アクセラレータさんから聞いてないんですか?」 

 

上条「何が?」 

 

五和「対馬さんとアクセラレータさんって付き合ってるんですよ」 

 

上条「えェ!?」 

 

五和「聞いてないんですか?」 

 

上条「聞いてないし…えェ!?マジで!?」 

 

五和「対馬さんが言ってましたし」 

 

上条「だから一緒にイギリスに来てくれたのか…」 

 

五和「2人には悪い事しちゃいましたね」 

 

上条「照れてたのか?」 

 

五和「そうだと思います」 

 

上条「そういえばあっちって何があるんだ?」パサッ 

 

五和「あっちですよね…」 

 

上条「あっちって…」 

 

五和「ホテル…街みたいですね」 

 

上条「ホテル街に2人っきりで行くって…」 

 

五和「対馬さんの貞操危機!!」/// 

 

上条「どちらかといえばアクセラレータが連れていかれてなかったか?」 

 

五和「じゃあアクセラレータさんの貞操の危機ですね」/// 

 

上条「付き合ってるんだし危機では無いけどな…」 

 

五和「でもそういうのって書かないんじゃ……」 

 

上条「きっと大丈夫だろ」 

 

五和「そうですかね…」 

 

上条(つっこみがいないからボケが放置されまくってる…) 

 

上条「大丈夫かな…2人とも」 

 

五和「不安ですね…」 

 

上条「子供じゃないんだから心配はいらないと思うけど…」 

 

五和「そうですね」 

 

上条「俺達もそろそろ行くか」 

 

五和「な、何言ってるんですか!?」/// 

 

上条「そういう意味じゃなくて!!」 

 

五和「あ、はい、行きましょうか」 

 

上条「何処行きたい?」 

 

五和「じゃあカフェとかどうですか?」 

 

上条「さっき食べたばっかじゃん」 

 

五和「いいじゃないですか」 

 

上条「仕方ないな」スタスタ 

 

五和「早くいきましょう」タタタッ 

 

上条「分かったから走るなよ」 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

大英博物館 

 

対馬「嫌な予感がするわ」 

 

一方「奇遇だな、俺もだ」 

 

一方(いろいろあるンだな…) 

 

対馬(すごい霊装ね…) 

 

一方・対馬「…」 

 

対馬「面白い?」 

 

一方「まァまァだな」 

 

一方「お前はどうだ?」 

 

対馬「まあまあね」 

 

一方「あいつ等どォなってンだろォな」 

 

対馬「カフェかどっかでイチャイチャしてるんじゃない」 

 

一方「お茶じゃなくてか?」 

 

対馬「当たり前じゃない」 

 

一方「五和ってそんなに積極的だったか?」 

 

対馬「積極的な奥手なのよ」 

 

一方「言ってる事メチャクチャだぞ」 

 

対馬「別にいいじゃない」スタスタ 

 

対馬「イギリスはどう?」 

 

一方「案外面白ェな」 

 

対馬「良かったわ」 

 

一方「お前はドォなンだ?」 

 

対馬「楽しいわよ」 

 

一方「へェ」 

 

対馬(時間が経ってもバレちゃうわけだから言っとこうかな) 

 

対馬「頼みがあるんだけど」 

 

一方「?」 

 

対馬「私の彼氏になってほしいの?」 

 

一方「はァ!?」 

 

対馬「そういう意味じゃなくて?」 

 

一方「どういう意味だよ!?」 

 

対馬「その…話すと長くなるんだけど」 

 

一方「いいから早くしろ」 

 

~~~~説明中~~~~ 

 

一方「なンだそれ…」 

 

対馬「今言った通りよ」 

 

一方「…なンだそれ」 

 

対馬「仕方なかったのよ」 

 

一方「仕方なかったって…」 

 

対馬「一週間彼氏のふりをするだけじゃない」 

 

一方「なんで偉そうなンだよ…」 

 

対馬「お願いだから」 

 

一方「まァ…やるしかねェンだけど」 

 

対馬「バレないでね」 

 

一方「あァ」 

 

携帯電話『ピピピピピピ』 

 

対馬「鳴ってるわよ」 

 

一方「分かってる」 

 

『一方通行へ 

2時間後に大英博物館集合な 

   上条』 

 

対馬「ふーん」チラッ 

 

一方「人のケータイを見るンじゃねェよ」 

 

対馬「あ、ごめんね」 

 

一方「別にいいけどよ…」 

 

対馬ツンデレ?」 

 

一方「違ェ!!」 

 

一方「だいたいテメェだってツンデレだろ」 

 

対馬「違うわよ!!」 

 

一方「それよりこれからどォする」 

 

対馬「2時間ね…どうする?」 

 

一方「他に観光名所ってあるか?」 

 

対馬「そうね…ロンドン塔とかどう?」 

 

一方「じゃァそこ行くか」 

 

一方「そォいえばここって写真撮ってもいいのか?」 

 

対馬「特定の場所以外はダメよ」 

 

一方「それってどこだ?」 

 

対馬「こっちよ、撮るの?」スタスタ 

 

一方「あァ」 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

カフェ 

 

上条がメールを送る少し前 

 

五和「そういえばどこに集まればいいんですかね?」 

 

上条「大英博物館が近いんだからそこでいいんじゃねーか?」 

 

五和「そうですね」 

 

上条「アクセラレータにメールしとかないと」ピピピ 

 

五和「あの…時間はどうするんですか?」 

 

上条「そうだな…………どれくらいがちょうどいいんだ?」 

 

五和「わ、私に聞かないでくださいよ!!」/// 

 

上条「俺もわかんねーよ」 

 

五和「そういうのって男の人の方が詳しいんじゃ……」/// 

 

上条「恥ずかしいなら言わなくていいよ」 

 

五和「すいません…」/// 

 

上条「いいんだけどさ…」 

 

上条・五和「…」 

 

上条「…困ったな」 

 

五和「め、メールで聞いてみたらどうですか?」 

 

上条「絶対怒られる」 

 

五和「ですよね」 

 

上条「たっぷり時間とって2時間でいいだろ」 

 

五和「そうですね」 

 

上条「決まったらメールメール」ピピピピピ 

 

五和「私達はどうします?」 

 

上条「そうだな…もうちょっとここにいてもいいだろ」 

 

五和「そうですね」 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

2時間後 

 

大英博物館前 

 

対馬「なんで時計見てないのよ!!」タタタッ 

 

一方「テメェが見てると思ってたンだよ!!」タタタッ 

 

上条・五和「…」 

 

一方「悪ィ、遅くなった」ハァハァ 

 

上条「なんか…ゴメンな…」 

 

五和「すいませんでした…私達その…分かんなくて」/// 

 

対馬「なんで謝ってるの?」 

 

一方「こっちが聞きてェよ」 

 

五和・上条「…」 

 

対馬「しかも全然目を見ないんだけど」 

 

一方「俺だってわかんねェよ」 

 

五和「あ、明日はちゃんと時間を考えて呼び出しますね」/// 

 

上条「明日もそうとは分かんねーだろ」 

 

五和「あ…すいません!!」/// 

 

一方「だから何なンだ」 

 

対馬「全く分からない…」 

 

五和「…えーと…その…」/// 

 

上条「と、とにかく俺とアクセラレータはホテルに行くよ」 

 

五和「ホテル…」/// 

 

上条「無駄に反応しない」 

 

五和「はい…」 

 

上条「アクセラレータ、行くぞ」スタスタ 

 

一方「あ…あァ…」スタスタ 

 

五和「じゃあ私達も一回帰りましょうか?」 

 

対馬「五和は後からホテルに行くの?」 

 

五和「い、行きませんよ!!」/// 

 

対馬「上条くん達のホテルよ?」 

 

五和「あ、そっちなら明日また行きます」 

 

対馬(どこと勘違いしたんだろう…) 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

普通のホテル 

 

上条「予約した上条と言うものですが?」 

 

フロントマン「お連れ様はどちらに?」 

 

一方「俺だ」 

 

フロントマン「あ…はい…かしこまりました」 

 

フロントマン「こちらにどうぞ」チラッ 

 

一方(なんだこいつ…) 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

部屋 

 

フロントマン「ごゆっくりどうぞ」ガチャ 

 

一方「なンだこれ…」 

 

上条「ダブルベットじゃん」 

 

一方「どォなってンだ…」パラパラ 

 

上条「なんでだ?」パラパラ 

 

一方「おい」 

 

上条「ん?」 

 

一方「ここにダブルベットしかねェから安くなってるって書いてあンじゃねェか」 

 

上条「ホントだ」 

 

一方「しかもカップルにオススメって書いてあるし…」 

 

上条「ホントだ…」 

 

一方「…絶対変なカップルだって思われたじゃねェか」 

 

上条「どういう事?」 

 

一方「日本人のホモカップルだと思われたって事だよ!!」 

 

上条「マジで!?」 

 

一方「気付くのが遅ェ!!」 

 

上条「これから一週間ずっとそんな風に見られるのか…」 

 

一方「あァ…」 

 

一方「それよりどォするンだ?」 

 

上条「何が?」 

 

一方「ベットだよ」 

 

上条「一緒に寝たくないな」 

 

一方「あァ…」 

 

上条・一方「…」 

 

上条・一方「最初はグー!!じゃんけんポン!!」 

 

上条「勝ったァァァァ!!」 

 

一方「チッ…」 

 

上条「じゃあ俺はベットで」 

 

一方「…俺はソファーで寝る」 

 

上条「…悪かったな」 

 

一方「何がだ?」 

 

上条「ほら…俺まだどれくらい時間がかかるのかわかんなくてさ…」 

 

一方「だから何がだ?」 

 

上条「お前等ホテル街に行った後、俺と五和で話し合って2時間あれば終わると思ってたんだけどさ…」 

 

一方「…おい」 

 

上条「怒ってるのは分かってる、けど許してくれ」 

 

一方「誰がホテルに行くなンて言った?」 

 

上条「え?」 

 

一方「俺達は大英博物館とロンドン塔に行ったンだ、ホテルになンて行ってねェ!!」 

 

上条「じゃあホテルであんなことやそんなことは…………」 

 

一方「してる訳ねェだろ!!」 

 

上条「そうなんだ…」 

 

一方「当たり前だろォが」 

 

上条「付き合ってるんだから行ったんだと」 

 

一方「付き合ってる訳………」 

 

上条「ん?」 

 

一方「なンでもねェ」 

 

一方(危ねェ…つゥかなンでこいつが知ってンだ) 

 

上条「五和に聞いたんだ」 

 

一方「なンで心を読ンでンだ」 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

建宮「どうだったのよな?」 

 

五和「面白かったです」 

 

対馬「楽しかったわよ」 

 

五和「楽しかったんですか」/// 

 

対馬「なんでそんな反応?」 

 

五和「え、それは…」/// 

 

対馬「?」 

 

五和「別にいいです」 

 

対馬「そういえばあんた達私達の事つけてたわよね?」 

 

香焼「そんな訳ないじゃないっすか」 

 

建宮「香焼の言う通りなのよな」 

 

対馬「だから目を見なさいよ」 

 

五和「全部見てたんですか?」 

 

香焼「はい」 

 

建宮「言っちゃダメなのよな…」 

 

五和「…」/// 

 

対馬「そしてなんで五和は赤くなってるの?」 

 

五和「なんでもないです…」/// 

 

対馬「だからちゃんと目を見て言いなさいよ」 

 

五和「対馬さん達…ホテル行ったじゃないですか」/// 

 

対馬「…え?」 

 

五和「対馬さん達私達と別れてホテル街に行ったじゃないですか!!」/// 

 

香焼「ええ!?」 

 

対馬「変な誤解をされる反応をするな!!」 

 

対馬「行ってないわよ」/// 

 

五和「そうなんですか?」 

 

対馬「だからあんな風だったの?」 

 

五和「2時間じゃ短すぎるのかと思って…」 

 

対馬「どういう意味よ!!」/// 

 

五和「それは…」/// 

 

対馬「…」/// 

 

香焼「対馬先輩達は大英博物館とロンドン塔に行ってたんですよ」 

 

五和「そうだったんですか」 

 

対馬「なんで撒いた後の事も知ってるの?」 

 

建宮・香焼「…」 

 

対馬「なんで?」 

 

香焼「…頑張って探したんですよ」 

 

対馬「…そこまでして見たいか!!」ドコッ!! バキッ!! 

 

香焼「そういえば五和宛てに荷物が届いてますよ」ヒリヒリ 

 

五和「麦野さんからみたいですね…」パカッ 

 

五和「嘘…発見器?」 

 

香焼「胡散臭いっすね」 

 

建宮「いや、案外学園都市のテクノロジーで作られた凄い物かもしれないのよな」 

 

対馬「こんな恐ろしく胡散臭い物が?」 

 

建宮「そうなのよな」 

 

香焼「あ、スイッチありますよ」ピッ 

 

五和・香焼・対馬・建宮「…」 

 

五和「動きませんね…」 

 

香焼「やっぱりって感じっすね」 

 

建宮「まだ分からないのよな」 

 

嘘発見器『ピーーーーーーー』 

 

対馬「本当は胡散臭いって思ってたわけね」 

 

建宮「ちょっとだけなのよな」 

 

嘘発見器『ピーーーーーーー』 

 

香焼・対馬「…」ジー 

 

建宮「そんな目で見ないでほしいのよな!!」 

 

香焼「俺は本物だって信じてたっすけどね」 

 

嘘発見器『ピーーーーーーー』 

 

対馬「そんなすぐわかるような嘘は言わない」 

 

香焼「すいません…」 

 

対馬「さっきから無口ね?」 

 

五和「え、だって嘘はバレちゃうんですよね?」 

 

対馬「そうよ」 

 

五和「…」 

 

香焼「しゃべらないなんてずるいっすよ!!」 

 

対馬「そうやって他人も巻き込まない」 

 

五和「すいません」 

 

香焼「…ところで五和はキスしたんですか?」 

 

五和「し、してる訳ないじゃないですか!!」 

 

香焼・建宮「…」 

 

香焼「鳴らないっすね」 

 

建宮「そうなのよな」 

 

対馬「あんた等はいつもいつも!!」ドゴッ バキッ 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

その頃 学園都市 

 

麦野「そろそろ届いた頃かしら?」 

 

土御門「それにしても日本の様子なんて見たい人がいるのかが疑問なんだにゃー」 

 

浜面「そういう事言うとアクセラレータに怒られるぞ」 

 

土御門「いないから心配ないんだにゃー」 

 

浜面「そういう問題じゃなくて…」 

 

土御門「そういえばなんで俺達が集められたんだにゃー?」 

 

麦野「特に用事は無いわよ」モグモグ 

 

浜面「だったら呼ぶんじゃねーよ!!」 

 

土御門「何か用でもあったのかあったのかにゃー?」 

 

浜面「あったに決まってんだろ!!」 

 

麦野「デート?」 

 

浜面「当たり前……………熱ィィィィィィ!!」バシャッ 

 

土御門「リア充は今すぐ爆発するべきだぜい」 

 

麦野「そうね」 

 

浜面「顔面に熱々の飲み物かけるってどんな神経してんだ!!」 

 

土御門「結局あの箱には何が入っていたんだにゃー?」 

 

浜面「無視してんじゃねーよ」 

 

麦野「ただの嘘発見器よ」 

 

浜面「胡散臭いな…」 

 

麦野「見た事ないからそんな事が言えるのよ」ニッコリ 

 

浜面「悪い顔…」 

 

土御門「いつもの事だぜい」 

 

麦野「そうよ」ニッコリ 

 

浜面「…」 

 

浜面「用が無いならそろそろ帰っていいですか?」 

 

麦野「なんで?」 

 

浜面「だからデートに…………熱ィィィィィィ!!」バシャッ 

 

麦野「リア充ね」 

 

浜面「だったらお前等も恋人作ればいいじゃん!!」 

 

土御門「俺には義妹がいれば十分なんだにゃー」 

 

麦野「私は作れないんじゃなくて作らないだけよ」 

 

浜面「それって負け犬の………ゴハッ!!」ドゴッ!! 

 

麦野「食べ終わったから食器片付けといて」 

 

浜面「割れたら大惨事だぞ」 

 

麦野「彼氏なんて面倒臭いだけよ、私はなんでも手伝ってくれる浜面とイジリがいのあるアクセラレータと適度に面白い事があれば満足よ」 

 

浜面「知らねーよ!!」 

 

浜面「つーか俺はパシリか!!」 

 

麦野「奴隷よ」 

 

浜面「ふざけんな!!」 

 

土御門「浜面だから仕方ないんだにゃー」 

 

浜面「お前にいたってはほぼ初対面じゃねーか!!」 

 

麦野「最近つっこみがワンパターンね」 

 

土御門「日々勉強しておくべきなんだにゃー」 

 

浜面「全くつっこまない奴等に言われたくない!!」 

 

麦野「突っ込むのは男の特権じゃない」 

 

浜面「普通に下ネタ!?」 

 

土御門「俺はちゃんとつっこんでるぜい」 

 

浜面「変な意味は無いんだろうけど下ネタに聞こえちゃう不思議…」 

 

麦野「じゃあ今日はここまでね」 

 

浜面「これからもやるのかよ…」 

 

麦野「だって楽しいじゃない」 

 

浜面「お前等はな…」 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

イギリス 

 

普通のホテル 

 

上条「記念写真って撮った?」 

 

一方「あァ」 

 

上条「見せてくれよ」 

 

一方「断る」 

 

上条「やっぱりホテルであんなことやこんな事を…」 

 

一方「見ればいいだろ」ビュンッ 

 

上条「サンキュー」パシッ 

 

上条「…」ピピピ 

 

上条「全部ツーショットじゃん」 

 

一方「文句あンのか?」 

 

上条「ないです」 

 

上条「ここまでが大英博物館か」 

 

一方「次はロンドン塔だ」 

 

上条「こっからはスリーショットか」 

 

一方「ン?」 

 

上条「なあ、この豪華なドレスの女の人って誰だ?」 

 

一方「ちょっと見せろ」ガシッ 

 

上条「現地で友好を深めるってのも素敵だな」 

 

一方「誰だ」 

 

上条「え?」 

 

一方「俺達2人だけだったはずだ」 

 

上条「そういえばロンドン塔って心霊スポッ………」 

 

一方「ン、ンな訳ねェだろ!!こンな鮮明な幽霊がいるか!!」 

 

上条「だ、だよな、きっと観光してた人が偶然写っちゃっただけだよな」 

 

一方「あ、当たり前じゃねェか」 

 

上条「えーと次は……」ピッ 

 

上条「…」 

 

一方「…マジか」 

 

上条「こんどは豪華な服の男の人も写ってるぞ」 

 

一方「増えンなよ…」 

 

上条「…きっと待ち合わせしてたんだな」 

 

一方「そ、そォに決まってンだろ」 

 

上条「次は…」ピッ 

 

一方「もォやめとけよ…」 

 

上条「なんかいっぱい写ってる」 

 

上条「集合写真みたいだな…」 

 

一方「…どこの学校の集合写真だよ」 

 

上条「私立幽霊高等学校」 

 

一方「…」 

 

上条「仲良しみたいだな…」 

 

一方「普段着の俺達がメチャクチャ浮いてンじゃねェか」 

 

上条「みんなドレスやら高そうな服やらだからな…」 

 

上条「…どうする?」 

 

一方「何をどうどうするンだ…」 

 

上条「一回ロンドン塔に行った方がいいだろ」 

 

一方「本気か?」 

 

上条「本気と書いてマジとよむ」 

 

一方「冗談抜きでそういうのはやめろ」 

 

上条「すまん」 

 

一方「まァ別にいいぞ」 

 

上条「じゃあ決定だな」 

 

一方「行ってどォするンだ」 

 

上条「会ってちゃんと話すべきだろ」 

 

一方「幽霊と?」 

 

上条「当たり前だろ」 

 

一方「お前…怖ェ…」 

 

上条「なんでだよ!!」 

 

一方「テメェが分からなくなってきた…」 

 

上条「…」 

 

一方「とにかく俺は寝る」 

 

上条「俺も寝るか…」 

 

一方「…」 

 

上条「寝たか?」 

 

一方「言っとくが飛行機みたいなノリにはつきあわねェぞ」 

 

上条「…おやすみ」 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

朝 

 

携帯電話(アラーム)『天使が割った 奇妙な 皿の 上で 燃えて  尽きる 尽きる…………♪♪』 

 

上条「…」ピッ 

 

一方「…」 

 

上条「おはよう」 

 

一方「いや…アラーム考えろよ」 

 

上条「いい歌だろ」 

 

一方「…朝からこれは…」 

 

上条「嫌か?」 

 

一方「別に…いいけどよ…」 

 

一方「で、今日はどォすンだ?」 

 

上条「五和達と幽霊をどうするか話し合おうぜ」 

 

一方「お前は幽霊をどォしたいンだよ…」 

 

上条「一回しっかり話し合った方がいいだろ」 

 

一方「何のために?」 

 

上条「だって勝手にツーショットに写りこんでくるのは迷惑だろ」 

 

一方「まァ…そォだけどよ」 

 

上条「だから話し合う」 

 

一方「いや…話し合いがうまくいっても写真には写ったまンまだぞ」 

 

上条「そろそろ来ると思うんだけどな」 

 

一方「聞け!!」 

 

上条「幽霊か…怖いな~」 

 

一方「だったらわざわざ会いに行かなくてもいいだろ…」 

 

上条「怖いからいいんだろ」 

 

一方「意味がわからねェ…」 

 

五和「遅くなりました」ガチャ 

 

対馬「なんでダブルベッド?」スタスタ 

 

一方「いろいろ事情があンだよ」 

 

上条「それなんだ?」 

 

五和「嘘発見器です」 

 

一方「胡散臭ェ…」 

 

五和「麦野さんからの贈り物です」 

 

一方「…」 

 

上条「突然だけどこれ見てくれ」ヒュンッ 

 

五和「写真ですか…」ピピピ 

 

五和「ホントに英国博物館に行ってたんですね」ピピピ 

 

対馬「ホントにってどういう意味?」 

 

上条「その辺はアクセラレータ達がイチャイチャしてるだけなんだけどさ…」 

 

一方「してねェよ」 

 

五和「あれ?ここから三人になりましたね」 

 

対馬「え?」 

 

上条・一方「…」 

 

対馬「これってもしかして…」 

 

上条「幽霊です」 

 

一方「あァ」 

 

五和「…やっぱり写るんですね」 

 

対馬「さすが心霊スポットね」 

 

上条「…思った反応と違った」 

 

一方「知らねェよ」 

 

対馬「有名な心霊スポットだから心霊写真くらいじゃ驚かないわよ」 

 

上条「そうですか」 

 

一方「なンで悲しそうなンだよ」 

 

五和「これがどうかしたんですか?」 

 

上条「もう一回言って俺も幽霊に会ってみたいんだ」 

 

対馬「怖くないの?」 

 

上条「怖いよ」 

 

一方「意味がわからねェ!!」 

 

上条「だって一回ぐらい会ってみたいじゃん」 

 

五和「確かに、会ってみたいですね」 

 

対馬「でた、五和の天然発言」 

 

一方「…」 

 

上条「じゃあ決定だな」 

 

一方「まだ俺達は行くとはいってねェぞ」 

 

対馬「無駄だと思うけどね」 

 

五和「行きましょうよ」 

 

対馬「ほらね、このまま強引に連れて行かれるのなんて分かってるじゃない」 

 

一方「面倒臭ェ…」 

 

上条「じゃあ午後に行ってみようぜ」 

 

対馬「それまでは?」 

 

上条「各自自由でいいだろ」 

 

五和「そうですね」 

 

対馬「どうする?」 

 

一方「とりあえず寝る」ゴロン 

 

対馬「…」 

 

五和「私達は観光してきますね」スタスタ 

 

上条「行ってくるな」ガチャ 

 

一方「あァ…」 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

街中 

 

五和「あの2人はホントに仲がいいですね」 

 

上条「世話好きなのがそっくりだから、気が合うんだろ」 

 

五和「そうですね」 

 

五和「2人ともあのベッドで寝たんですか?」 

 

上条「そんな訳ないだろ、じゃんけんで勝った方がベッドで寝たんだ」 

 

五和「当麻さんが勝ったんですか?」 

 

上条「ああ、ソファーじゃあんまり寝られなかったから今から寝るんだろ」 

 

五和「対馬さんはどうするんですかね?」 

 

上条「アクセラレータが起きるのを待ってるか、一緒に寝るだろ」 

 

上条「ところで何処行く?」 

 

五和「昨日見れなかった英国博物館でも行きますか?」 

 

上条「じゃあそうするか」 

 

上条「えーと…」パラパラ 

 

五和「こっちです」スタスタ 

 

上条「あ、ありがとう」スタスタ 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

英国博物館 

 

上条「中ってこんな風になってたのか…」 

 

五和「凄い霊装ですね」 

 

上条「これも霊装なのか?」 

 

五和「はい、それもカーテナセカンドと同じぐらいの力を持った物ばっかりです」 

 

上条「そんなすごい物なんだ…」 

 

五和「もちろん歴史的にもものすごい価値がありますから」 

 

五和「迂闊に触っちゃいけませんよ」 

 

上条「怖くて触る気にもならねーよ」 

 

五和「そうですね、触っただけで粉々ですからね」 

 

上条「だよな…」 

 

五和「あ、これなら触っても大丈夫ですよ」 

 

上条「…何これ?」 

 

五和「そこにある像のレプリカです」 

 

上条「別にそこまでして触りたい訳じゃないからいいよ」 

 

五和「そうですか?」 

 

上条「ああ」 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

日本 

 

浜面「こっちの事を見たい人なんているのかな…」 

 

麦野「こっちはこっちで面白いしいいんじゃない」 

 

浜面「そうか?」 

 

麦野「それにこっちで何気なく発言したことでも今後の展開を大きく決めるのよ」 

 

浜面「それって俺が冗談で発言したり、ふざけたつもりで言った事が今後の展開に影響するかもしれないって事?」 

 

麦野「そうよ」 

 

浜面「何だそれ」 

 

麦野「面白そうでしょ」 

 

浜面「全然…」 

 

御坂「…」 

 

浜面「つーか、誰?」 

 

麦野「学園都市第3位のレールガン、御坂美琴よ」 

 

浜面「そういう事じゃなくて、なんであんな風なの?」 

 

麦野「失恋したからよ」 

 

浜面「何で連れて来たんだよ!!」 

 

麦野「弱ってる人間をいじめるのって楽しいじゃない」 

 

浜面「どこのサディスト!?」 

 

麦野「って言うのは冗談、本当は励ますために呼んだのよ」 

 

浜面「いいとこあるんだな…」 

 

麦野「って言う訳でこいつにも来てもらったわよ」 

 

垣根「こんちわー」 

 

浜面「絶対励ますタイプの人間じゃねーだろ!!」 

 

御坂「はあ…」 

 

麦野「落ち込んでる君に朗報よ」 

 

御坂「何?」 

 

麦野「略奪愛って知ってる?」 

 

浜面「何を言ってんだァァァ!!」 

 

垣根「NTRとも言う」 

 

浜面「もっとダメだろ!!」 

 

御坂「略奪愛?」 

 

麦野「彼女から彼氏を奪うって事よ」 

 

浜面「お前さっき言った事思い出せ!!俺達の言葉が今後の展開を左右するんだろ」 

 

垣根「最高に面白くなるな」 

 

浜面「話をややこしくするんじゃねーよ!!」 

 

御坂「略奪愛…考えたこと無かったわね」 

 

浜面「普通考えつかねーよ!!」 

 

浜面「つーかなんで毎回俺が呼ばれてんの!?」 

 

麦野「つっこみ要員よ」 

 

浜面「それだけか!!」 

 

垣根「逆にお前からつっこみを取ったらダメしか残らねーだろ」 

 

浜面「黙れ!!」 

 

御坂「略奪愛…ふふふ…」ニヤリ 

 

浜面「何その笑顔…怖い…」ゾクリ 

 

垣根「面白くなってきたな」 

 

麦野「いいわね」 

 

浜面「なんでこんな面倒臭い事するんだよ!!」 

 

麦野「単純にネタ不足だからよ」 

 

浜面「そんな理由のためにこんな事すんじゃねーよ!!」 

 

麦野「じゃあ私は仕事があるから行くわね」 

 

浜面「ホントにこれだけのために来たのかよ!!」 

 

垣根「どんな仕事だ?」 

 

麦野「バカな不良達が良からぬ事を考えてるのよ」 

 

垣根「大変だな」 

 

浜面「無視すんな!!」 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

数時間後 

 

ロンドン塔前 

 

一方「まだ来てねェのかよ…」 

 

対馬「先に付いちゃったからね」 

 

五和「先に来てたんですか?」スタスタ 

 

上条「早いな」 

 

一方「テメェ等が遅いだけだろ」 

 

上条「いや…寝てたから」 

 

一方「どっかの誰かのおかげで叩き起こされたんだよ」 

 

対馬「私の事?」 

 

一方「他に誰がいる」 

 

上条「これがロンドン塔か?」 

 

一方「あァ」 

 

五和「昔王子や女王が幽閉されたり処刑された場所なんですよ」 

 

一方「それであンなに写ってたのか」 

 

上条「とにかく入ろうぜ」スタスタ 

 

五和「そうですね」スタスタ 

 

対馬「怖くないのかしら?」スタスタ 

 

一方「俺には怖がってるようには見えねェ」 

 

上条「ここってどこでも撮っていいのか?」 

 

五和「はい」 

 

上条「じゃあ一枚」パシャ 

 

一方「そンな簡単に幽霊が撮れるかよ」 

 

対馬「幽霊はあんまり見えないから怖いんじゃないの?」 

 

上条「写ってるじゃん」 

 

一方「簡単に写り過ぎだろ!!」 

 

五和「そこら辺ですかね」 

 

一方「何もねェぞ」 

 

対馬「そりゃ幽霊だし、肉眼でも見えたら幽霊じゃないでしょ」 

 

上条「みんな笑って、はいチーズ」パシャ 

 

上条「また1人増えてる」 

 

一方「簡単に写る幽霊だな…」 

 

対馬「どんなふうに写ってるの?」 

 

上条「こんな感じ」 

 

対馬「…」 

 

五和「対馬さん?」 

 

一方「どォした?」 

 

五和「足つかまれてますね…」 

 

上条「心霊写真だな…」 

 

一方「今までのも心霊写真だぞ」 

 

対馬「…」 

 

一方「大丈夫か?」 

 

対馬「大丈夫、ちょっと怖かったけど」 

 

五和「じゃあ奥に行きましょうか」 

 

一方「お前は鬼か!!」 

 

上条「ああ」 

 

一方「お前も承諾してンじゃねェ!!」 

 

対馬「まあ、ロンドンなんて心霊スポットの街みたいなものだからね」スタスタ 

 

一方「ただの強がりじゃねェか」スタスタ 

 

五和「どこ行ったんですかね?」 

 

上条「向こうじゃねーかな?」 

 

一方「テメェ等は本当に自由だな」 

 

上条「一回ここで撮ってみるか」 

 

上条「はいチーズ」パシャ 

 

一方「写ったか?」 

 

上条「ああ、ほら」 

 

対馬「幽霊ってこんなに簡単に写る物なのかしら…」 

 

五和「幽霊の種類にもよるんじゃないですか?」 

 

一方「幽霊に種類なンてねェだろ」 

 

上条「…」パシャ 

 

一方「お前も普通に撮ってんじゃねェよ」 

 

上条「オフショットだよ」 

 

対馬「仲いいのね」 

 

一方「良くねェ」 

 

五和「恥ずかしがらなくてもいいですよ」 

 

対馬「ただのツンデレよ」 

 

一方「…」 

 

上条「だいたいその柱のあたりにいるのか」 

 

対馬「…」ササッ 

 

上条「なんで逃げるんだ?」 

 

対馬「近くに幽霊がいるって言われてそのままの方が異常でしょ!!」 

 

上条「まあ…確かに」 

 

五和「とりあえず奥に行ってみませんか」スタスタ 

 

対馬「怖いもの知らずね…」スタスタ 

 

一方「全くだ…」スタスタ 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

ロンドン塔、内部の奥の辺り 

 

五和「え?」 

 

幽霊A「こんにちは」 

 

上条「も、もしかして…幽霊?」 

 

幽霊A「そうですよ」 

 

一方「肉眼にはっきり写ってる時点で幽霊じゃねェだろ」 

 

対馬「…」 

 

一方「おい、大丈夫か?」 

 

上条「本当に幽霊?」 

 

幽霊A「だって半透明でしょ」 

 

対馬「本物だ…」 

 

一方「半透明だけで幽霊判定ってどォなンだ?」 

 

幽霊A「じゃあついでに触っていますか」 

 

一方「…」スカッ 

 

幽霊A「触れないでしょ」 

 

五和「幽霊って上条さんの手で触ったらどうなるんですかね?」 

 

対馬「確かに…」 

 

一方「まず触れるのか?」 

 

上条「さあ?」 

 

幽霊A「どうぞ」 

 

上条「…」スッ 

 

上条「触れないな…」 

 

幽霊A「私達は思いの塊ですからね」 

 

上条「へー」 

 

対馬「思いの塊?」 

 

幽霊A「この世に未練や悔いが強いと幽霊が生まれるんですよ」 

 

一方「へェ…」 

 

幽霊A「悪い感情の思いが強い者が悪霊になるんです」 

 

五和「説明ありがとうございます」 

 

対馬「なんで私達にその事を?」 

 

幽霊A「ここには悪霊たちもたくさんいますからね、あなた達は危険なんです」 

 

一方「いきなりフリーのホラーゲーみたいな展開になったな」 

 

上条「その幽霊ってカメラで封印とか出来ないの?」 

 

幽霊A「無理ですね」 

 

一方「まず封印って…」 

 

上条「だいたいゲームだと幽霊は封印するだろ」 

 

幽霊A「早くしないと取り返しのつかない事に…」 

 

五和「って事はあなたはいい幽霊って事ですか?」 

 

幽霊A「まあ…あなた達が私の若いころにそっくりだったから助けたくなっただけです」 

 

対馬ツンデレ?」 

 

上条「5人中3人がツンデレって…確率高過ぎだろ」 

 

一方「つゥかツンデレツンデレ言い過ぎてツンデレの定義が怪しくなってきてるぞ」 

 

五和「ゲシュタルト崩壊ですね」 

 

一方「ツンデレゲシュタルト崩壊ってなンだよ」 

 

幽霊A「ツンデレ?」 

 

対馬「そういえばあなたのいた時代にツンデレなんて言葉は無いわね」 

 

一方「会話がずれてるぞ」 

 

上条「ホラーゲーだとどうなるっけ?」 

 

一方「異次元の幽霊がいっぱい居る世界に幽閉される」 

 

対馬「そんなの絶対嫌」 

 

五和「じゃあどうします?」 

 

一方「異次元に連れて行かれる前に帰ればいいだろ」 

 

幽霊A「私もそうしたほうがいいと思います」 

 

上条「じゃあ最後のお願いなんだけど写真一枚撮っていい?」 

 

幽霊A「なんのですか?」 

 

上条「この2人の写真の全部に幽霊が写ってたから写ってない写真が撮りたい」 

 

一方「そンな事のためにこんな所に来たのかよ…」 

 

上条「だって思い出が無いのは嫌だろ」 

 

対馬「幽霊が写っててもそれはそれで別にいい思い出じゃない」 

 

五和「いいから撮りましょうよ」 

 

一方「いつ悪霊に襲われるかわからない状態で写真を撮ろうって…」 

 

幽霊A「ここは私以外にいませんから大丈夫ですよ」 

 

対馬「別にいいわよ」 

 

一方「俺もだ」 

 

五和「いいからいいから」 

 

上条「じゃあ、はいチーズ」パシャ 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

普通のホテル 

 

上条「良かったな」 

 

一方「この一枚のためにあんなに頑張ったのかよ」 

 

上条「当たり前だろ」 

 

嘘発見器『ピーーーーーーー』 

 

一方・上条「…」 

 

上条「忘れていったみたいだな」 

 

一方「本当の理由はなンだ?」 

 

上条「お前が怖がるところが見たかったけど、あんまり怖がらなかったからさ…」 

 

一方「…」 

 

上条「なんか一日を無駄にした気がする」 

 

一方「誰のせいだと思う?」 

 

上条「俺かな…」 

 

一方「当ったり前だろォが」 

 

上条「そういえば夕飯どうする?」 

 

一方「あいつ等は用事があるって言ってたしな…」 

 

上条「残金的に贅沢は出来ないな…」 

 

一方「ンな事分かりきってンだろ」 

 

上条「だよな…」 

 

上条「金返すから貸してくれない?」 

 

嘘発見器『ピーーーーーーー』 

 

一方「返す気ねェだろ」 

 

上条「お金が無いんだ、特にこの旅行で…」 

 

一方「それは分かるけどよ…」 

 

上条「本気で夕飯どうしよう…」 

 

一方「俺に聞くなよ」 

 

上条「アクセラレータは何食うんだ?」 

 

一方「俺の勝手だろ」 

 

上条「うどんか」 

 

一方「なンで知ってンだ」 

 

上条「勘」 

 

一方「お前が怖ェ…」 

 

上条「どこの売店で買ったんだ?」 

 

一方「それも…………」 

 

上条「勘」 

 

一方「怖ェ…」 

 

一方「下の売店だ」 

 

上条「じゃあ下の売店でバナナ買ってくる」 

 

一方「勝手にしろ」 

 

残金 

 

上条2700円 

 

一方通行4300円 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

次の日 

 

上条「五和からメールがあって、午前中は来れないって」 

 

一方「つまり…テメェと2人って事か」 

 

上条「不満か?」 

 

一方「不満しかねェ」 

 

嘘発見器『ピーーーーーー』 

 

上条「ツンデレだな」 

 

一方「うるせェ」 

 

上条「で、午前中どうする?」 

 

一方「いきなりだな…」 

 

上条「どうする?」 

 

一方「俺に聞くな」 

 

上条「インデックスのお土産探し手伝ってくれよ」 

 

一方「自分でやれよ…」 

 

上条「みんなで行った方が楽しいだろ」 

 

一方「みんなって2人じゃねェか…」 

 

上条「2人でもいいじゃん行こうぜ」 

 

一方「面倒臭ェ…」 

 

上条「早く行こうぜ」 

 

一方「分かった…何買いに行くンだ?」 

 

上条「えーと…何だったっけ?」 

 

一方「は?」 

 

上条「忘れちまった」ニコニコ 

 

一方「なンで笑ってンだよ…」 

 

上条「どうする?」 

 

一方「どうするって…」 

 

上条「とりあえず行こうぜ」 

 

一方「お前…」 

 

上条「行けば思い出すと思うけど…」 

 

嘘発見器『ピーーーーーーー』 

 

一方「もう思い出せねェじゃねェか…」 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

街中 

 

上条「食べ物だったような気がするんだよな…」スタスタ 

 

一方「アバウトだな…」スタスタ 

 

上条「何だったかな?」 

 

一方「知らねェよ」 

 

上条「とりあえずスーパーに行ってみるか」スタスタ 

 

一方「スーパーでお土産って…」 

 

上条「いいからいいから」 

 

一方「一体何がいいンだよ」 

 

上条「食べ物って言ったらスーパーだろ」 

 

一方「なま物は腐るから買うなよ」 

 

上条「なま物ではないから大丈夫」スタスタ 

 

一方「あ、そう」スタスタ 

 

上条「確か…何だったかな…」 

 

一方「思い出せるのか?」 

 

上条「ダメだな…」 

 

一方「結局ダメじゃねェか」 

 

上条「とりあえず行ってみようぜ」 

 

一方「まァ…いいけどよ」 

 

上条「多分行けば思い出せるかもしないし…」 

 

一方「アバウトだな」 

 

上条「とにかく行ってみよう」 

 

一方「わかったよ」 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

ス―パー 

 

上条「何だったかな?」 

 

一方「結局思い出せねェじゃねェか!!」 

 

上条「あとちょっとなんだよな」 

 

一方「何があとちょっとなンだよ…」 

 

上条「のど辺りまで来てるんだ」 

 

一方「じゃァ早くしろよ」 

 

上条「もう少し待っててくれ」 

 

一方「早くしろよ」 

 

その後上条さんは結局何も思い出せず、このまま午前中が終わるのであった。 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

その頃 

 

イギリス女子寮 

 

五和・神裂「…」 

 

対馬「…」 

 

残党「…どうなってんだ?」ヒソヒソ 

 

対馬「あんたが霊装を売りに来たんでしょ」ヒソヒソ 

 

残党「いや…なんでこんな空気?」ヒソヒソ 

 

対馬「あんたも上条くん達に関わってたなら知ってるでしょ」 

 

残党「あれが上条の彼女の五和だろ」ヒソヒソ 

 

対馬「そうよ」 

 

残党「あっちが天草式のプリエステス、神裂だろ」ヒソヒソ 

 

対馬「そうね」 

 

残党「それが?」ヒソヒソ 

 

対馬「プリエステスは上条くんの事が好きだったの」ヒソヒソ 

 

残党「え…じゃあこの状態って…」 

 

対馬「これぐらい分かるわよね?」 

 

残党「…」 

 

残党「霊装売ったら帰るからな」ヒソヒソ 

 

対馬「最後まで付き合いなさいよ」ヒソヒソ 

 

残党「関係ねーし!!」 

 

対馬「最後まで手伝いなさいよ」 

 

残党「人に何かを頼む態度じゃねーぞ…」 

 

神裂「霊装を見せていただけますか?」 

 

残党「あ、はひ…はい」 

 

対馬「はいで噛むって…」 

 

残党「これです」スッ 

 

神裂「あと頼んでおいた武器の方はありますか?」 

 

残党「あ、これですね」コトッ 

 

神裂「この刀は?」 

 

残党「この刀は七天抜刀(しちてんばっとう)」 

 

残党「江戸時代頃の名刀です」 

 

神裂「確かに…いい刀ですね」 

 

残党「値段はこの前言ったとおりです」 

 

神裂「分かりました、他の物も後で送ってくださいね」 

 

残党「ありがとうございました」ペコッ 

 

神裂「それでは…五和、運ぶのを手伝ってくれませんか」 

 

五和「あの…プリエステス」 

 

神裂「なんですか?」 

 

五和「あの…なんて言うか…その…」 

 

神裂「…」 

 

対馬「…」 

 

残党「…」 

 

五和「ごめんなさい」 

 

神裂「何がですか?」 

 

残党「大人な対応だな…」ヒソヒソ 

 

五和「なんて言うか…プリエステスも当麻さんの事好きだったんですよね…」 

 

神裂「ち、違いますよ」/// 

 

五和「でも、堕天使エロメイドは…………」 

 

神裂「あ、あれの事はもう言わないでください!!」アタフタ 

 

五和「プリエステスが当麻さんを好きだった事は知ってたわけですし、一応謝っておこうかと…」 

 

神裂「だから違います」/// 

 

神裂「確かに…インデックスの件ではお世話になりましたし、いろいろ借りはありますし…」ゴニョゴニョ 

 

神裂「たまにかっこいいなって思ったり、助けてもらってうれしかった事はありましたけど…違います!!」/// 

 

残党「それ恋でしょ」 

 

神裂「んな!!」/// 

 

残党「それ完全なる恋でしょ、逆にそれを恋と呼ばずに何を恋と呼ぶ」 

 

神裂「違います!!断じて恋なんて言うふしだらな物では…」 

 

残党「恋がふしだらっていつの時代!?」 

 

神裂「だから違うんです!!」 

 

残党「どっかの頑固オヤジより頑固だな、あんた」 

 

神裂「誰がですか!!ちなみに私はまだ18です!!」 

 

残党「俺と一歳しか離れてない!?」 

 

神裂「じゃあ19歳なんですか!?」 

 

残党「17だ!!」 

 

対馬「話がずれてませんか?」 

 

神裂「そ、そうでしたね」 

 

五和「とりあえず、すいませんでした」 

 

神裂「いえ、もし仮に私が恋をしていたとしてもあなたが負い目を感じる必要は無いです」 

 

五和「プリエステス…」 

 

残党「確実に恋…………」 

 

対馬「ちょっと黙ってて」 

 

神裂「幸せになってくださいね」 

 

五和「はい!!」 

 

残党「なんだかんだで良かったんじゃね?」 

 

対馬「結果が良かったんだからその他は…いいじゃない」 

 

残党「そうだな」 

 

残党「じゃあその他の物も後で持って行きますので」 

 

神裂「分かりました」 

 

残党「今後ともよろしくお願いします」ニッコリ 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

午後 

 

スーパー 

 

一方「…」 

 

上条「うーん…」 

 

一方「必死に思い出してるとこ悪ィンだけどよ」 

 

上条「ん?」 

 

一方「もォ12時だぞ」 

 

上条「え、あれ?」 

 

一方「いい加減ホテルに戻らねェか」 

 

上条「そうだな…」 

 

一方「ついでだし昼飯買ってくぞ」 

 

上条「そうだな」 

 

上条「俺はカップラーメンでいいかな」 

 

一方「…」スッ 

 

上条「コーヒーパン?」 

 

一方「文句あるか?」 

 

上条「ない」 

 

一方「じゃァそういうこと言うンじゃねェ」 

 

残金 

 

上条2100円 

 

一方通行3800円 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

30分後 

 

普通のホテル 

 

五和「こんにちは…?あれアクセラレータさんは?」 

 

上条「散歩だって」 

 

上条「対馬は?」 

 

五和「まだやることがあるそうで」 

 

上条「ふーん」 

 

五和「午前中は何してたんですか?」 

 

上条「アクセラレータと買い物してた」 

 

上条「五和は?」 

 

五和「私はプリエステスの手伝いに」 

 

上条「神裂の…」 

 

上条「五和達も大変なんだな」 

 

五和「いえ、みんながいるのでそれほどでは…」 

 

上条・五和「…」 

 

上条「な…なんか飲むか?」 

 

五和「あ、はい」 

 

上条「ん?何だこれ?」ガチャ 

 

五和「どうしたんですか?」 

 

上条「これなんだろう?」 

 

五和「お酒…ですかね」 

 

上条「いや…俺もあいつも未成年だから違うだろ」 

 

五和「そうですよね」 

 

上条「あれ?なんか同じのがメチャクチャあるぞ」 

 

五和「同じビンって事は同じ物っても事ですよね」 

 

上条「何なんだ?これ?」 

 

五和「勝手に開けちゃダメですよね」 

 

上条「多分アクセラレータのだからな…開けてみるか」 

 

五和「いいんですか?」 

 

上条「まあ…いいでしょ」 

 

上条「セン抜きってあったっけ?」 

 

五和「あ、ここにありますよ」 

 

上条「はい、五和」キュポン 

 

五和「あ、ありがとうございます」 

 

上条「案外うまいな」ゴクゴク 

 

五和「そうですね」ゴクゴク 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

一時間後 

 

部屋の前 

 

一方「…」スタスタ 

 

対馬「あれ?出掛けてたの?」 

 

一方「五和はどォしたンだ?」 

 

対馬「先に行ってたはずよ」 

 

一方「何かあったのか?」 

 

対馬「仕事が長引いただけよ」 

 

一方「じゃァ今はあいつ等が2人っきりなのか…」 

 

対馬「五和が1時間前に出て行ったから1時間も2人っきりか…」 

 

一方「うまくやってるといいけどな」 

 

対馬「まあ、あの二人の事だから……」 

 

一方「大丈夫か?」 

 

対馬「大丈夫じゃないかもね」 

 

一方「まァ…変なことはねェと思うけどな」 

 

対馬「会話が途切れてないか不安だわ」 

 

一方「なンだかンだ言っても恥ずかしがり屋だからな…あの2人」 

 

一方「三下ァ帰ったぞ」ガチャ 

 

上条「…」グッタリ 

 

対馬「え…?」 

 

一方「なンじゃこりゃァァ!!」 

 

対馬「ホントに何があったの!?」 

 

一方「大丈夫か?」ユッサユッサ 

 

上条「…」 

 

対馬「心臓動いてる?」 

 

一方「動いて…ねェ」ピトッ 

 

対馬アクセラレータ…」 

 

一方「三下…」 

 

対馬「それ右よ、心臓は左」 

 

一方「…」ピトッ 

 

一方「動いてる」 

 

対馬「て言うか五和は?」 

 

一方「おい、起きろ!!」バシッ 

 

対馬「五和は何処?」 

 

上条「ん…うん?」ムクッ 

 

一方「目が覚めたか」 

 

対馬「何があったの?」 

 

上条「頭が…」ズキズキ 

 

一方「何があったンだ?」 

 

対馬「これ何?」 

 

一方「サービスのジュースだ」 

 

対馬「でもこれ…お酒じゃない?」 

 

一方「あァ…?」スッ 

 

一方「酒だな…」 

 

一方「なンで俺達の部屋に?」 

 

対馬「海外のホテルだとミスって案外あるのよ」 

 

一方「…」 

 

上条「何?…つーか頭が…」 

 

一方「何本飲ンだンだよ…」 

 

上条「…おかしいな…思い出せない」 

 

対馬「水飲む?」スッ 

 

上条「あ、ありがとう」ゴクゴク 

 

上条「あれ…確かこれを五和と飲んでて…」 

 

上条「もしかしてこれに毒が!!」 

 

一方「安心しろアルコールしか入ってねェ」 

 

対馬「それより五和は?」 

 

五和「…」フラフラ 

 

上条「五和」 

 

一方「いるじゃねェか」 

 

五和「…」ニコニコ 

 

上条「五和は酔ってないみたいだな」 

 

一方「酒に強いのか?」 

 

対馬「不味いわね」 

 

上条「何が?」 

 

対馬「五和は酔ってるわよ」 

 

一方「それがどォしたンだ?」 

 

対馬「酔ってる五和は何するか分かんないわよ」 

 

五和「えへへへ」ニッコリ 

 

上条「例えば何するんだ?」 

 

対馬「ちゃぶ台ひっくり返したり」 

 

五和「当麻さん」ダキツキ 

 

上条「うおォ」ドサッ 

 

五和「えへへへへ」ニッコリ 

 

対馬「これは初めてみる反応ね」 

 

上条「いいから助けて」 

 

五和「…」チュッ 

 

上条「ん!!」 

 

一方「え?」 

 

対馬「は?」 

 

五和「当麻さん…大好きですよ」 

 

上条「い…五和さーん…」 

 

対馬「映画みたいね」 

 

一方「映画だとここからどうなるンだ?」 

 

対馬「ラブシーン」 

 

一方「…」 

 

上条「いいから助けてくれ!!」 

 

五和「うふふ」ペロッ 

 

上条「はう…」ビクッ 

 

対馬「首筋…」 

 

一方「お前ももう少し我慢しろよ」 

 

上条「無理だろ!!いいから助けて」 

 

五和「うふふふ」ペロペロ 

 

上条「はひ…」ブルブル 

 

一方「仕方ねェな」ガシッ 

 

一方「ちょっと落ち着け」 

 

五和「…」ジー 

 

一方「なンだよ…」 

 

五和「えへへ」グイッ 

 

一方「!?」 

 

ドサッ 

 

上条「背負い投げ…」 

 

対馬「きれいな一本ね」 

 

一方「感心してねェで何とかしろ!!」 

 

五和「アクセラレータさん」ニッコリ 

 

一方「…」 

 

対馬「五和!!ストップ!!」 

 

五和「ふふふ」ギュー 

 

一方「…」ギュー 

 

対馬「顔を引っ張ってる…」 

 

上条「楽しそうだな」 

 

一方「俺は楽しくねェ」ギュー 

 

上条「水かけたらダメかな?」 

 

対馬「…やってみますか」 

 

上条「それまで動くなよ」 

 

一方「動きたくても動けねェよ」 

 

対馬「五和」 

 

五和「…なんですか?」ニッコリ 

 

対馬「…」バシャッ 

 

五和「…」シュッ 

 

対馬「あれ?」 

 

一方「おい…」ポタポタ 

 

上条「俊敏だな」 

 

五和「当麻さん」ガシッ 

 

上条「うおっ」フラフラ 

 

五和「大好きですよ」ギュゥゥゥ 

 

上条「分かったからちょっと落ち着いてくれ」 

 

対馬「邪魔ならどっかで時間潰してくるわよ」 

 

一方「あァ」 

 

上条「何言ってんの!?」 

 

一方「五和の楽しそうだしな」 

 

対馬「そうね」 

 

上条「酔ってるだけだから!!絶対後から後悔するから!!」 

 

五和「うふふふふ」ダキッ 

 

対馬「ビデオ撮っておいてあげようかしら」 

 

一方「恥ずか死ぬンじゃねェか」 

 

対馬「そうかもね」 

 

上条「いいから助け…」 

 

五和「ふふ」チュッ 

 

一方「大胆だな」 

 

対馬「普段おとなしいだけにね」 

 

上条「ビデオなら俺の鞄の中に…」 

 

一方「あンのかよ…」 

 

対馬「えーと…これ?」ガサゴソ 

 

上条「それだ」 

 

五和「…」ニコニコ 

 

上条「五和…重い」 

 

一方「どォすンだ?」 

 

対馬「とりあえず撮っとく?」 

 

一方「そォだな」 

 

上条「俺がどうなってもいいのか?」 

 

一方「本気でヤバくなったら助けてやる」 

 

上条「今でも危険な気が…」 

 

一方「今は大丈夫だろ」 

 

上条「…」 

 

五和「当麻さん…」ニッコリ 

 

上条「なんだ?」 

 

五和「楽しいですね」ニコニコ 

 

上条「そ…そうだな…」 

 

五和「私もです」ダキツキ 

 

上条「よ…良かったな」 

 

五和「はい」ニッコリ 

 

上条(か…かわいい) 

 

五和「うふふ」ギュゥゥゥゥ 

 

一方「楽しそォだな三下」 

 

上条「実際楽しいよ」 

 

対馬「まあ…良かったじゃない」 

 

五和「良かったです」ニコニコ 

 

一方「そォか」 

 

上条「五和…酔ってる?」 

 

五和「酔ってる訳ないじゃないですか」ニコニコ 

 

上条「そうか」 

 

対馬「しっかり酔ってるけどね」 

 

五和「当麻さん、かわいい」チュッ 

 

上条「いきなりキスするのはやめてくれないかな」 

 

五和「嫌です」チュッ 

 

一方「後で見せたらどンな反応するンだろォな」 

 

対馬「楽しみね」 

 

五和「何がですか」フラフラ 

 

対馬「足元がフラフラしてるわよ」 

 

五和「大丈夫大丈夫…おっとっと」フラフラ 

 

上条「危ないぞ」ガシッ 

 

五和「えへへへ」 

 

上条「本当に楽しそうだな」 

 

五和「楽しいですもん」 

 

対馬「何が?」 

 

五和「みんながいる事が」 

 

対馬「五和…」 

 

五和「特に当麻さんがいる事が」ダキツキ 

 

対馬「…」 

 

一方「それは仕方ねェだろ」 

 

上条「気持ちは嬉しいけどちょっと離れてくれないか?」 

 

五和「嫌です」ニッコリ 

 

上条「まあ…いいか」 

 

一方「なンだかンだで満喫してンな」 

 

上条「まーね」 

 

一方「まァねじゃねェよ」 

 

上条「あとどれくらい酔ってるんだろう」 

 

対馬「長く見積もって1時間ぐらいじゃないかな」 

 

上条「そうか…」 

 

一方「何考えてンだよ…」 

 

上条「結構楽しいんだよね」 

 

一方「お前も軽く酔ってるな」 

 

五和「ふふふ」ペロッ 

 

上条「はう…」ビクッ 

 

対馬「何やってんの?」 

 

一方「なンで舐めるンだよ…」 

 

対馬「単純に五和の趣味でしょ」 

 

五和「ふふふ」ペロペロ 

 

上条「頼むから…それはやめて…」ブルブル 

 

一方「ちょっとぐらい我慢しろよ」 

 

上条「む…無理!!」ビクッ 

 

上条「ちょっ…助けて!!」 

 

対馬「仕方ないわね、それくらいにしときなさい」ガシッ 

 

五和「対馬さん」ニコニコ 

 

対馬「何?」 

 

五和「なんか眠くなって…」 

 

対馬「え?」 

 

五和「…」スヤスヤ 

 

一方「いきなりだな…」 

 

対馬「酔ってる人はいきなり寝るのよ」 

 

一方「へェ」 

 

上条「とりあえずベッドまで運ぶか」フラフラ 

 

上条「あれ?」フラフラ 

 

一方「テメェも酔ってンだよ」ガシッ 

 

一方「対馬、水」 

 

対馬「え?」 

 

一方「水だよ、水」 

 

対馬「そのちょっと前」 

 

一方「テメェだよ、対馬」 

 

対馬「あ、水ね、分かった」スタスタ 

 

一方「とりあえず五和を運ンじまうぞ」 

 

上条「わかった」 

 

対馬「はい、水」 

 

一方「とりあえずそこに置いといてくれ」 

 

対馬「分かったわ」 

 

上条「おろすぞ」 

 

一方「あァ」 

 

ドサッ 

 

一方「テメェも酔いを覚ませ」バシャッ 

 

上条「うわ」バシャッ 

 

上条「…」ポタポタ 

 

対馬「上条くんは五和ほど酔ってなかったから大丈夫だと思うけどね」 

 

一方「テメェ等一体何本飲ンだンだ?」 

 

上条「えーと…俺は一本で五和が……」 

 

対馬「大量に飲んだ訳ね」 

 

上条「多分…」 

 

一方「多分?」 

 

上条「飲んだ後すぐ寝ちまったから…」 

 

一方「…とりあえず部屋の掃除するぞ」 

 

上条「このまんまじゃ寝ることもできないからな」 

 

一方「当たり前だ」 

 

対馬「五和も汚したと思うし私の手伝うわ」 

 

一方「悪ィな」 

 

上条「まずどうする?」 

 

一方「水浸しの床を拭く」 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

約1時間後 

 

五和「ん…あれ?」 

 

五和「なんで寝てるんですかね…」 

 

五和「確か当麻さんとなんかを飲んで…」 

 

一方「酒だよ」 

 

五和「アクセラレータさん?」 

 

対馬「目が覚めた?」 

 

五和「対馬さんも…いつ来たんですか?」 

 

一方「だいたい1時間前だ」 

 

対馬「私もそれぐらい」 

 

五和「え…」 

 

五和「頭が…」ズキズキ 

 

対馬「ただの飲み過ぎよ」 

 

五和「飲み過ぎ?」 

 

上条「冷蔵庫にあったのが酒だったらしいんだ」 

 

五和「じゃあ私は酔ってずっと寝てたんですか?」 

 

一方「いや」 

 

五和「え?」 

 

対馬「さっきのビデオ持ってきて」 

 

一方「あァ」スタスタ 

 

五和「何のことですか?」 

 

一方「ほら」ポイッ 

 

五和「あ…」パシッ 

 

対馬「それを見てみたら」 

 

五和「…」ピッ 

 

五和『当麻さん、かわいい』チュッ 

 

五和「え…は?」/// 

 

対馬「酔ってる間ずっとそんな感じだったわよ」 

 

五和「ほ、本当ですか!?」/// 

 

対馬「嘘だと思うなら最後まで見てみれば」 

 

五和「わ、分かりました」ピッ 

 

五和「…」 

 

五和「……」/// 

 

五和「………」/// 

 

五和「…………」/// 

 

五和「もう無理です!!」/// ピッ 

 

対馬「これで分かった?」 

 

五和「もう充分分かりましたから!!」/// 

 

上条「じゃあビデオは片付けとくな」スッ 

 

五和「ちゃんと消しといてくださいよ!!」/// 

 

上条「え?」 

 

五和「ちゃんと消しといてくださいね」/// 

 

対馬「いい思い出じゃない」 

 

五和「全然良くないです!!むしろ消したい思い出です!!」/// 

 

一方「お前はどォしたいンだ?」 

 

上条「俺は残しておきたい」 

 

五和「何でですか!!」/// 

 

上条「だってかわいいし」 

 

五和「かわいくないです!!」/// 

 

一方「何が嫌なンだ?」 

 

五和「全部です!!特にキスなんか…」/// 

 

対馬「じゃあ今キスしてもらえば?」 

 

五和・上条・一方「え?」 

 

対馬「キスが恥ずかしいならもう一回すればいいじゃない」 

 

一方「いろいろ矛盾がたくさんある発言だな」 

 

対馬「別にいいじゃない」 

 

五和「どうします?」 

 

上条「お、俺は五和がいいなら」/// 

 

五和「私も当麻さんがいいなら…」/// 

 

一方「そンな感じでキスしていいのか?」 

 

対馬「いいんじゃない」 

 

一方「強引だな」 

 

対馬「これくらい強引じゃないとあの2人はキスできないでしょ」 

 

一方「まァ…そォだな」 

 

上条「じゃ…じゃあ…いくぞ」/// 

 

五和「い…いいですよ」/// 

 

一方・対馬「…」 

 

上条「…」 

 

上条「どうすればいいんだ?」 

 

一方「俺に聞くな」 

 

対馬「私も知らない」 

 

上条(こうなったらやけくそだ!!) 

 

上条「…」チュッ 

 

五和「…」 

 

上条「こんな感じか?」 

 

対馬「いちいち聞かないでくれる」 

 

一方「俺達にはわかんねェよ」 

 

五和「そういえば対馬さん達はキスとかしないんですか?」 

 

一方「しねェよ」 

 

五和「そうですか…」 

 

対馬「なんでがっかりしてるのよ」 

 

五和「だって私達がキスして対馬さん達がしないのって不公平じゃないですか」 

 

一方「どンな理由だよ…」 

 

上条「キスしてくれよ」 

 

対馬「嫌よ」 

 

五和「いいじゃないですか」 

 

一方「なにがいいンだよ」 

 

上条「キスしてよ」 

 

五和「そうですよ」 

 

一方「無理だ」 

 

対馬「無理ね」 

 

上条・五和「えー」 

 

一方「何を言っても無理だ」 

 

対馬「そうね」 

 

上条「流れ的にはそろそろだぞ」 

 

一方「流れなンて知らねェ」 

 

上条「空気よめよ」 

 

一方「知るか!!」 

 

対馬「とにかく絶対しない、わかった?」 

 

五和「わかりました…」 

 

上条「わかったよ」 

 

一方「じゃァこれでこの話は終わりだ、これ以上言ったら殴る」 

 

上条「了解…」 

 

対馬「五和もよ」 

 

五和「分かりました…」 

 

一方「じゃァ部屋の掃除やるぞ」 

 

上条「終わって無かったのかよ…」 

 

一方「逆に何で終わったと思ってたンだよ」 

 

上条「普通は終わってる感じだろ」 

 

一方「普通はな」 

 

上条「…」 

 

対馬「私達もやるわよ」 

 

五和「はい」 

 

対馬「五和が汚したんだから頑張りなさいよ」 

 

五和「…はい」 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

園都市 

 

ファミレス 

 

麦野「さあ、ここからは学園都市編よ」 

 

浜面「何だそれ」 

 

残党「超展開すぎるぞ」 

 

麦野「イギリスはほのぼのしてる頃だからこっちはハードボイルドでいくわよ」 

 

浜面「ハードボイルドってどういう意味だ?」 

 

残党「堅ゆで卵」 

 

浜面「…違う気がするのは俺の気のせい?」 

 

麦野「とにかくかっこいい感じで行くわよ」 

 

浜面「いろんな意味で無理な気が…」 

 

残党「俺もそう思う」 

 

麦野「とりあえず今回の作戦の内容を教えるわね」 

 

浜面「まだ参加するなんて言ってねーぞ」 

 

残党「だいたい作戦の事を今知った」 

 

麦野「だって今言ったもの」 

 

浜面・残党「…」 

 

麦野「作戦はこの3人で実行するからね」 

 

浜面「まずどんな作戦なんだ?」 

 

麦野「ちょっと前に上条と五和にちょっかい出した連中がいたの」 

 

浜面「それがどうしたんだ?」 

 

麦野「そいつ等がまたバカな事を始めたの」 

 

残党「つーか何でお前がちょっかい出したのを知ってるんだ?」 

 

麦野「私とアクセラレータでそいつ等を殺ったからよ」 

 

浜面「半殺しか…」 

 

麦野「それで上条に仕返しするために彼の部屋を襲撃したらしいの」 

 

浜面「でもイギリスだろ」 

 

麦野「だから仕返しするために街中を探してるらしいわよ」 

 

残党「あれ?普通仕返しならお前とアクセラレータが狙われるはずだろ」 

 

麦野「多分狙われてると思うわよ」 

 

残党「まず弱い奴から襲撃するって事か」 

 

浜面「かっこよく言ってるけど結局また半殺しにされるのが怖いだけだろ」 

 

麦野「そうとも考えられるわね」 

 

浜面「それしかねーだろ!!」 

 

残党「で、そいつ等をどうするんだ?」 

 

麦野「他にもいろんな連中を襲ってるらしくて困ってるから始末してくれって」 

 

浜面「それってそんなに簡単に引き受けていいのか?」 

 

残党「つまり戦争って訳か」ジャキッ 

 

浜面「ファミレスで銃をかまえるんじゃねーよ」 

 

麦野「そうね」ニヤリ 

 

浜面「そしてお前も不気味な笑顔をやめろ」 

 

残党「で、敵の兵力は?」 

 

麦野「だいたい40から50人」 

 

浜面「は!?」 

 

麦野「何?」 

 

浜面「3人でやるのか?」 

 

麦野「そうよ」 

 

浜面「50人を!?」 

 

麦野「そうよ」 

 

浜面「無理だよ」 

 

残党「ただのチンピラだろ」 

 

浜面「お前そんなキャラだったっけ?」 

 

麦野「残党はマフィアの家系の人間だから戦闘だと血が騒ぐのよ」 

 

浜面「じゃあ根っからの裏社会の人間って事?」 

 

残党「そうだ」 

 

残党「ちなみに親父の後は俺の姉が継いだ」 

 

浜面「全くどうでもいい情報だな」 

 

麦野「じゃあ作戦決行は明日ね」スタッ 

 

浜面「待て待て待て待て!!」 

 

麦野「何?」 

 

浜面「作戦とかしっかり考えようぜ、さすがにこの兵力差で勝てる気がしない」 

 

残党「海外なら爆破が主流だな」 

 

浜面「ここはJAPANだ!!」 

 

麦野「じゃあ考えたら?」 

 

浜面「そうだな…」 

 

浜面「麦野が真正面から突入して敵の注意が麦野に向いたら俺と残党が裏から襲撃ってのはどうだ?」 

 

麦野「ちょっと不安ね…浜面が突入して、私と残党が裏からってのはどう?」 

 

浜面「俺に死ねと?」 

 

残党「じゃあ俺と麦野で突入してお前が裏から襲撃すればいいだろ」 

 

浜面「まあ…それでもいいけどさ」 

 

麦野「じゃあ決定ね」 

 

浜面「そんなアバウトで大丈夫か?」 

 

残党「そんなもん知るか」 

 

浜面「つーかどんな建物にいるんだ?」 

 

麦野「取り壊し予定のビルよ」 

 

残党「じゃあ爆破したほうがいいだろ」 

 

浜面「取り壊し予定でも爆破はダメだ」 

 

麦野「じゃあ明日の9時に現地集合ね、これが地図」スッ 

 

残党「ああ」 

 

浜面「やる気満々だな」 

 

残党「少しな」ジャキッ 

 

浜面「ファミレスで銃かまえてて少しって…」 

 

麦野「じゃあ遅れないように来てね」 

 

浜面「なんで遠足みたいなテンション!?」 

 

残党「今までの戦場に比べたら遠足だな」ニヤリ 

 

浜面「お前はちょっと黙ってろ!!」 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

次の日 

 

ビル前 

 

麦野「遅刻しなかったわね」 

 

浜面「当たり前だ」 

 

残党「じゃあ始めるか」ジャキッ 

 

麦野「そうね」キュィィィィン 

 

浜面「俺まだ裏に行ってないんだけど…」 

 

残党「扉はまかせた」 

 

浜面「作戦は?」 

 

麦野「行くわよ」ドガシャァァァァァァ!! 

 

浜面「作戦はどうした!?」 

 

不良A「誰だ!?」 

 

麦野「誰に見える?」ニッコリ 

 

残党「少なくとも聖職者には見えないだろうな」ジャキッ 

 

浜面「お前等ノリノリじゃねーか…」 

 

不良F「何しに来やがった!!」タタタッ 

 

残党「迷える子羊を天国に導きに来たんだ」ガァン!! 

 

不良F「ぐ…」ガクン 

 

残党「急所は外したから安心しな」 

 

浜面「何コイツ…怖い…」 

 

不良A「この野郎!!」ブンッ 

 

麦野「邪魔」ドシュッ 

 

不良A「が…ァァァァァァ!!」ドサッ 

 

麦野「ここは私に任せて、2人は上の階をお願い」 

 

残党「行くぞ」タタタッ 

 

浜面「なんでお前等はこんなにテンションがハイになるの?」タタタッ 

 

麦野「だいたい10人って所ね…」 

 

不良B「テメェ…なめてんじゃねーよ!!」ジャキッ 

 

麦野「遅いわよ」ドゴッ 

 

不良B「う…」 

 

麦野「あなたもね」ドシュッ 

 

不良C「グアッ…」ドサッ 

 

麦野「それで後ろをとったつもり?」ドゴッ 

 

不良C「う…」 

 

麦野「さて…次は誰を狙おうかしら」キュィィィィィン 

 

不良D「うォォォォォ!!」タタタッ 

 

麦野「まっすぐ突っ込んできてもね…」ドゴッ 

 

麦野「まだやる気ある?」 

 

ムキムキの人「俺がやってやるよ」 

 

不良E・G「やっちまえー!!」 

 

麦野「今までのよりかは面白そうね」キュィィィィン 

 

ムキムキの人「その通り、今までの雑魚と一緒にしてもらっては困る」 

 

そう言うと男はニッコリと笑った。 

冷たく、感情の無い笑顔。 

 

 

麦野「あれ?なんか変わってない?」 

 

不良G「その辺はつっこむんじゃねぇ!!」 

 

不良E「シリアスな場面なんだよ!!空気よめ!!」 

 

 

男は女性の太ももほどありそうな腕で近くにあったソファーを持ち上げる。 

ソファーはまるで普通の椅子のように軽々と持ちあがり、男はそのままソファーを麦野に向かって投げる。 

 

しかし麦野は最小限の動作でそのソファーを回避する。 

その動作は無駄が無く、しなやかで美しさすら感じられる。 

 

男と麦野は無言のまま向き合った。 

 

男の顔は笑っていた。 

 

麦野の顔も笑っていた。 

 

お互いの距離は5メートル弱。 

 

麦野も男も一瞬で詰められる距離だ。 

 

 

麦野「睨みあってても面白くないでしょ」 

 

 

先に仕掛けたのは麦野だった。 

 

一瞬で距離を詰めると、男のこめかみ目掛けて蹴りをいれる。 

 

それは時間にして約1秒だった。 

 

常人にしてみれば一瞬。 

 

しかし男は体を屈め、その蹴りを簡単に回避した。 

 

逃げなくては、と頭が命令する前に体が動いていた。 

態勢が崩れるのなど気にせず横に大きく回避する。 

 

麦野は自分の耳の横で風を切る音を聞いた。 

 

巨大な腕が自分のすぐ横を通り抜けている。 

もしそれが自分に当たっていたら、なんて事を考えると寒気がした。 

 

男「避けたか…」 

 

 

男は横目でちらりと麦野の方を見た。 

感情の死んだ冷たい目。 

 

麦野は片膝を地面についたまま男を睨んだ。 

その顔にいつもの余裕は無い。 

 

男の方は相変わらずの感情の無い笑顔のまま麦野を見ている。 

 

麦野は呼吸を整えながら必死に思考をめぐらせていた。 

 

物理攻撃が無力と分かった以上、彼女の残る攻撃手段は『原子崩し』だけだ。 

 

しかしやたら無闇に撃った所で当たる訳ではない。 

それどころか逆にそれが隙になってしまう可能性すらあった。 

 

『原子崩し』が必ず当たる、そんな状況を作る必要があった。 

 

 

男「考え事は終わったか?」 

 

 

男は抑揚のない低い声で聞いてきた。 

 

麦野は答えるかわりにゆっくりと立ち上がる。 

 

男は麦野が立ち上がるのとほぼ同時に動き出した。 

 

5メートルほどあった間合いを一気に詰めると、右の拳を振り上げる。 

 

麦野はその拳をギリギリで回避する。 

 

一撃でもくらえば致命傷になってしまいそうな極限の状態でも…いやそんな状態だからこそ麦野の回避能力は極限まで高められていた。 

 

怒り、焦り、恐怖などといった感情を消し、ただただ相手の攻撃を避ける事だけに集中する。 

攻撃を避け、ひたすらに反撃のチャンスを探る。 

 

それはある種、この2人の我慢比べでもあった。 

 

まだ冷えきっていない麦野の頭でも、相手の心理状況を読むのは容易だった。 

 

この男は美しい勝利に徹底的のこだわるタイプだ。 

圧倒的大差で勝たなければ気が済まない。 

泥臭い勝利では気が済まない。 

昔の彼女のような性格。 

 

だからこそこの男の感情が手に取るように分かる。 

 

その証拠に男の攻撃は最初と比べるとだいぶ大振りになってきていた。 

 

大振りになって事で生まれる隙を麦野は見逃さなかった。 

相手の拳を回避すると相手の腹部目掛けて全力で蹴りこむ。 

 

 

男「うぐ…」 

 

 

男は低いうなり声と共に後ろに大きく跳んだ。 

 

しかしそれは男にとって唯一の、そして最大のミスだった。 

 

普通の戦闘ならここで後ろに跳び距離を置くのが正解だろう。 

しかし相手は普通の人間ではなかった。 

 

彼の目の前にいるのは常識から逸脱した存在、レベル5の『原子崩し』なのだ。 

 

男がそのミスに気付いた時には麦野の顔に笑顔が戻っていた。 

残酷で狂喜に満ちた笑顔。 

しかもその笑顔は勝利に対する笑顔あると共にサディスティックな笑顔でもあった。 

 

ドシュッ、と言う音と共に、麦野の右手から無数の光線が放たれる。 

この距離なら狙いを定めなくても当てられる。 

むしろ外す方が難しい。 

 

 

男「あ…ガァァァァァァァ!!」 

 

 

男は一瞬で左腕、右肩、両足、を撃ち抜かれた。 

 

獣のような叫び声をあげながら男は地面に倒れこむ。 

 

傷口からは大量の血が溢れ出し、コンクリートの床を赤く彩る。 

 

目の前には満面の笑顔の麦野が立っていた。 

彼女の顔には残忍な笑顔が張り付いている。 

 

 

男「殺せ…」 

 

麦野「嫌よ、今殺したら面白くないじゃない」 

 

 

麦野はまるでそれが当たり前のように言った。 

 

男が奥歯を噛みしめるのを麦野は見ていた。 

 

麦野はそんな様子を見てまた笑う。 

 

 

麦野「じゃあ私は用事があるから、またね」 

 

 

そんな気の抜けた声を残し麦野は上の階へと歩き出した。 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

2階 

 

浜面「俺達も方もシリアスになるのか?」ドゴッ 

 

残党「知るか」ガァン!! ガァン!! 

 

不良A「いつまでも調子にのってんじゃねぇ!!」ブン 

 

残党「うるさい」ガァン!! 

 

浜面「ちゃんと急所は外してるんだろうな?」バキッ!! 

 

残党「ああ」 

 

残党「つーかそろそろこの階も制圧できそうだな」ドゴッ!! 

 

浜面「やっとだな」バキッ 

 

???「俺達の出番か?」スタスタ 

 

浜面「誰だ?」 

 

不良B「Mさん…」 

 

残党「M??」 

 

M「通り名みたいなもんだ」 

 

浜面「残党みたいなもんか?」 

 

残党「あんな奴らと一緒にすんな」 

 

M「いいからさっさとかかってこい!!」 

 

残党「じゃあ俺が倒していいか?」 

 

浜面「どうぞ」 

 

M「こいやァァァァァ!!」 

 

残党「そんなに叫ばなくてもいいよ」バキッ!! 

 

M「あ…」 

 

浜面「弱ッ!!」 

 

M「もっと…」 

 

残党「え?」 

 

M「もっと殴って!!」ガシッ 

 

残党「待て…キモイから!!」ドゴッ!! 

 

M「あァァァァァ!!」ビクン 

 

不良B「さすが!!Mさんにいかなる攻撃が効かない、つまり絶対に負けない!!」 

 

浜面「いや…いろんな意味で惨敗だろ!!」 

 

M「もっと…もっと…」 

 

残党「キモイ!!」ガァン 

 

M「それはいや…殴って!!」 

 

残党「…浜面…」 

 

浜面「交代は無しな」 

 

残党「…」ドゴッ!! 

 

M「ああ!!いい!!」 

 

残党「マジでキモイ!!」バキッ!! 

 

M「もっと殴って」 

 

浜面「まあ…確かに強いな…いろんな意味で」 

 

M「もっと、もっと殴って!!」 

 

残党「だからキモイって!!」バキッ!! 

 

浜面「一旦落ち着けよ」 

 

残党「あ、ああ」 

 

M「隙あり!!」バキッ!! 

 

残党「ぐ…」ドサッ 

 

浜面「卑怯!!」 

 

M「何が卑怯だ、戦いに卑怯なんてないだろ!!」 

 

残党「かっこいい事言ってるつもり?」 

 

M「別にそんなつもりはない!!」 

 

浜面「お前の戦闘スタイルでかっこいいなんて不可能だからな…」 

 

M「ああ」 

 

残党「否定もしないのか…」 

 

浜面「今度はおれが相手だ!!」ドゴッ 

 

M「…お前さっきの奴より弱いな…」 

 

浜面「…………精神的ダメージが」 

 

残党「おい…」 

 

M「俺は世界最強のドMだァァァ!!」 

 

残党「へぇ…」 

 

M「なんか文句あんのか?」 

 

残党「お前さ…突然ガスガンで股間撃たれた事ある?」 

 

M「…」 

 

残党「真夜中にたった一本のジュースのために数十キロも離れたコンビニに行かされた事ある?」 

 

M「…」 

 

残党「氷しか入って無い風呂に入れられた事ある?」 

 

浜面「氷風呂ならある」 

 

残党「そんな異常な奴と長年生活した事ある?」 

 

浜面「どんな家庭!?」 

 

残党「無いなら偉そうなこと言ってんじゃねぇ!!」バキッ!! 

 

M「俺の…負けだ」 

 

浜面「勝ったの!?どんな勝ち方!?」 

 

M「あんた…凄いな」 

 

残党「日常だからな、慣れたよ」 

 

浜面「何この無駄な和解…」 

 

M「あんたもどうだ?」 

 

浜面「俺は…」 

 

残党「お前も仲間じゃねーか」 

 

浜面「いろいろ言いたい事があるけど…まあいいか」 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

最上階 

 

浜面「遅くなったな」スタスタ 

 

麦野「本当に遅かったわね」 

 

浜面「いろいろあったんだ」 

 

残党「いろいろな…」 

 

浜面「ところであいつ等のリーダーは?」 

 

麦野「そこの箱の中」 

 

浜面「これって豚とか運ぶ時に使うやつだろ?」 

 

麦野「面倒臭いからいいのよ」 

 

残党「まあ…これで終わりだな」 

 

浜面「ああ」 

 

麦野「ついでだから記念写真送らない?」 

 

浜面「誰に?」 

 

麦野「アクセラレータに」 

 

浜面「そうだな」 

 

残党「行くぞ」 

 

残党「はい、チーズ」カシャ 

 

そこには傷だらけの浜面と残党、ほぼ無傷麦野が笑顔で写っていた 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

イギリス 

 

ホテル 夜 

 

携帯電話『ピピピピピピ』 

 

一方「…」ピッ 

 

上条「誰から?」 

 

一方「記念写真だってよ」 

 

上条「どこの戦場!?」 

 

一方「だな…」 

 

一方「あと2日か…」 

 

上条「早いもんだな」 

 

一方「明日は別々だろ」 

 

上条「そうだな」 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

次の日 

 

上条「じゃあ行ってくるな」 

 

五和「行って来ます」 

 

一方「あァ」 

 

対馬「いってらっしゃい」 

 

上条「お前等は今日どうするんだ?」 

 

一方「まだ決めてねェ」 

 

上条「なら一緒に…」 

 

一方「断る」 

 

上条「…」 

 

一方「2人っきりの方がいいだろォが」 

 

対馬「楽しんでくるのよ」 

 

五和「ありがとうございます」 

 

上条「じゃあ改めて、行って来ます」ガチャ 

 

一方「あァ」 

 

対馬「行ってらっしゃい」 

 

対馬「早いわね」 

 

一方「何がだ?」 

 

対馬「このタイミングで足の速さの話をすると思う?」 

 

一方「普通の人間はしねェだろォな」 

 

一方「イギリスにいる期間の事だろ」 

 

対馬「分かってるじゃない」 

 

一方「分かってても何がって聞いちまうのは人間の嵯峨だな」 

 

対馬「意味不明ね」 

 

一方「うるせェ」 

 

対馬「私達はどうするの?」 

 

一方「どォもしねェよ」 

 

対馬「あ、そう」 

 

一方「どっか行きてェ所があンのか?」 

 

対馬「…行きたい場所があるって言ったらどうする?」 

 

一方「行ってやってもいいぜ」 

 

対馬「じゃあ……………」 

 

一方「今から考えるのかよ…」 

 

対馬「うるさいわね」 

 

対馬「それじゃ…服買いに行かない?」 

 

一方「なンで…?」 

 

対馬「だってあんたの服ってしまむらでしょ」 

 

一方「違ェ!!」 

 

対馬「でもしまむらに売ってそうじゃない?」 

 

一方「どこのしまむらにも売ってねェよ」 

 

対馬「まあ、私の服ほしいし一緒に行かない?」 

 

一方「別にいいけどよ…」 

 

対馬「じゃあ決定ね」 

 

一方「どこ行くつもりなンだ?」 

 

対馬しまむらでいいんじゃない」 

 

一方「テメェはいつまでしまむらにこだわってンだ…」 

 

対馬「あんたはどっか行きたい場所ある?」 

 

一方「何処でもいいよ」 

 

対馬「何処でもいいって困るのよね」 

 

一方「テメェが服買いに行きたいって言ったンだろォが」 

 

対馬「じゃあデパートでもいってみる?」 

 

一方「別に何処でもいいよ…」 

 

対馬「じゃあ決定ね」 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

デパート 

 

一方「…」ズズズッ 

 

対馬「何やってるの?」 

 

一方「コーヒー飲ンでる」 

 

対馬「見りゃ分かるわよ」 

 

一方「じゃァなンだよ」 

 

対馬「ここに何しに来たか覚えてる?」 

 

一方「服買いに来たンだろ」 

 

対馬・一方「…」 

 

対馬「分かってるなら行くわよ」グイッ 

 

一方「面倒臭ェ…」ズルズル 

 

対馬「いいから行くわよ」 

 

一方「コーヒーだけ飲ませてくれ」 

 

対馬「ダメよ」 

 

一方「勘弁してくれよ」 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

街中 

 

上条「イギリスをゆっくり観光できるのも今日が最後だな」 

 

五和「最後なんですし満喫しましょうね」 

 

上条「そうだな」 

 

五和「どこか行きたい所ありますか?」 

 

上条「………ああ!!」 

 

五和「ど、どうしたんですか?」 

 

上条「インデックスにお土産買ってない…」 

 

五和「じゃ、じゃあ買いに行きます?」 

 

上条「でも何がほしかったか覚えてないんだよな…」 

 

五和「行けば思い出せるんじゃないですか?」 

 

上条「思い出せるかな…?」 

 

五和「大丈夫ですって」 

 

上条「食べ物だったのは覚えてるんだよな…」 

 

五和「じゃあそこのスーパーで探してみますか?」 

 

上条「そうだな…思い出せるかな」 

 

五和「頑張ってみましょうよ」 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

スーパー 

 

上条「何だったかな?」 

 

上条「パスタだったかな?スパゲティだったかな?」 

 

五和「パスタとスパゲティだと全然違いますよ」 

 

上条「あれ?パスタとスパゲティって何が違うんだ?」 

 

五和「パスタの一種類がスパゲティですよ」 

 

上条「へー、そうなんだ」 

 

五和「お土産はパスタなんですか?」 

 

上条「そうだったような気がするんだよな…」 

 

五和「じゃあパスタを何種類か買えばいいんじゃないですか?」 

 

上条「そうだな、その手があった」 

 

上条「パスタのコーナーって………」 

 

五和「こっちです」スタスタ 

 

五和「ここがパスタのコーナーですね」 

 

上条「…」 

 

五和「いろいろ…ありますね」 

 

上条「適当に買えば大丈夫だろ」ドサッ 

 

五和「大丈夫ですかね…?」 

 

残金 

 

上条1000円 

 

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上条「買ったのはいけど残金が…」 

 

五和「だ、大丈夫ですよ」 

 

上条「あと1000円だろ…昼飯買えるかな?」 

 

五和「や、安い所で買えば大丈夫ですよ」 

 

上条「そうだな…」 

 

上条「…そういえば五和は行きたい所あるか?」 

 

五和「そうですね…静かなところがいいです」 

 

上条「静かな所か…公園とかどうだ?」 

 

五和「はい」 

 

五和「昼食も公園で食べますか?」 

 

上条「そうだな」 

 

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昼過ぎ 

 

上条「もう昼過ぎか…早いな」モグモグ 

 

五和「そうですね」 

 

上条・五和「そんな暗い顔すんなって、学園都市に帰ってもちゃんとメールも電話もするから」 

 

五和「…約束ですよ」 

 

上条「ああ」 

 

五和「ちゃんと毎日メールか電話下さいね」 

 

上条「分かってるよ」 

 

五和「お願いしますね」 

 

上条「イギリスは楽しかったな」 

 

五和「良かったです」 

 

上条「これからもこんな感じかな…」 

 

五和「何がですか?」 

 

上条「ずっとこんな感じの遠距離恋愛なのかなってさ…」 

 

五和「そ、それは絶対無いですよ!!」 

 

上条「なんで?」 

 

五和「私が学園都市に行きます」 

 

上条「え?」 

 

五和「いつになるかは分かりませんけど…でも絶対行きます!!」 

 

上条「……」 

 

五和「そうすれば一緒に暮らせるし、好きな時に会えるじゃないですか!!」 

 

上条「…そうだな」 

 

五和「だからいつかきっと……」 

 

上条「五和は来なくていいよ」 

 

五和「え…」 

 

上条「俺が社会人になったらお前を迎えに行く」 

 

上条「くさい台詞だけどさ、それまで待っててくれないか?」 

 

五和「…」 

 

上条「自分で言ったんだけどやっぱりくさいな…」 

 

五和「そんなことないです!!うれしいです!!」 

 

五和「私…ずっと待ってます!!」 

 

上条「……」 

 

上条「うれしいな…」 

 

五和「そのかわりちゃんと迎えに来てくださいね」 

 

上条「ああ、わかってる」 

 

五和「本当にうれしいです」 

 

上条「ありがとう」 

 

五和「会いに行ける時にはちゃんと会いに行きますからね」 

 

上条「ありがとう」 

 

五和「こちらこそありがとうございます」 

 

上条・五和「…」 

 

上条「…」ギュッ 

 

五和「…当麻さん…………」 

 

上条「本当にいいのか?」 

 

五和「…………何が…ですか?」 

 

上条「俺が社会人になるのなんてずっと先だし、それに五和もまだ若いじゃん………」 

 

五和「いいんです、私は当麻さんがいいんです」 

 

上条「五和…………心配じゃないのか?」 

 

五和「信じてますから」 

 

上条「…」 

 

五和「だから私が当麻さんの事を好きになってしまった責任はとってくださいね」ニッコリ 

 

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公園の隅 

 

一方「良かったンじゃねェのか?」 

 

対馬「これであんたが面倒見なくても大丈夫そうね」 

 

一方「そォかもな」 

 

対馬「?」 

 

一方「これからは四六時中見る必要はねェな」 

 

対馬「どういう事?」 

 

一方「これからもあいつ等の面倒は見る、俺が引き受けたンだからな」 

 

対馬「…」ニコニコ 

 

一方「何笑ってンだ」 

 

対馬「私も付き合うわよ」 

 

一方「ン?」 

 

対馬「私も引き受けたんだし、あんたが最後までやるんだったら私も付き合うわよ」 

 

一方「勝手にしろ」 

 

対馬・一方「…」 

 

対馬「買い物付き合ってくれてありがとうね」 

 

一方「突然なンだよ」 

 

対馬「お礼言っただけじゃない」 

 

一方「礼を言うようなキャラじゃねェだろ」 

 

対馬「別にいいじゃない、言いたくなったから言っただけよ」 

 

一方「…」 

 

対馬「別に変な事は無いからね」 

 

一方「別に何も言ってねェじゃねェか」 

 

対馬「そうね」 

 

一方・対馬「…」 

 

対馬「あんたは彼女とかいるの?」 

 

一方「いねェし作る気もねェ」 

 

対馬「なんで?」 

 

一方「…」 

 

対馬「ダメ?」 

 

一方「事情があるンだよ」 

 

対馬「?」 

 

一方「話す気はねェぞ」 

 

対馬「わかってるわよ」 

 

一方「…」 

 

対馬「…あんたもあんたなりに何かを背負ってる訳ね」 

 

一方「そォだよ」 

 

対馬・一方「…」 

 

一方「その通りだよ…」 

 

対馬「じゃあさ…その半分を私に背負わせてよ」 

 

一方「?」 

 

対馬「あんたがどんな事をしてどんな物を背負ってるかは分からない、でも…1人じゃつらいでしょ」 

 

一方「テメェは関係ねェだろ、それにこれは俺1人で背負わなくちゃならねェンだ」 

 

一方「楽しちゃいけねェンだよ」 

 

対馬「楽する訳じゃないわよ」 

 

一方「…」 

 

対馬「私があんたのを半分背負うんだからあんたも私のを半分背負うのよ」 

 

一方「…」 

 

対馬「だから楽できる訳じゃないし、むしろしんどい事の方が多いと思うけど………」 

 

一方「勝手にしろ」 

 

対馬「え?」 

 

一方「背負いたきゃ背負えばいいだろ、そのかわり俺もちゃんと背負ってやるよ」ガリガリ 

 

対馬「…」 

 

一方「…」 

 

対馬「…ありがとう」 

 

一方「…あァ」 

 

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次の日 朝 

 

ホテル 

 

一方「準備は出来たか?」 

 

上条「ああ」 

 

上条「忘れ物とかないよな」ガサゴソ 

 

一方「しっかりしてくれよ…」 

 

上条「多分大丈夫だ」 

 

一方「多分でいいのか?」 

 

上条「ああ」スタスタ 

 

一方「そォか」ガチャ 

 

五和「当麻さん」 

 

上条「五和…」 

 

五和「今度は私が学園都市に行きますからね」 

 

上条「…ああ」 

 

五和「待っててくださいね」 

 

上条「ああ」 

 

上条「五和…」 

 

五和「なんですか?」 

 

上条「無かに行くまで待っててくれ」ボソッ 

 

五和「…はい!」ニッコリ 

 

五和「私はちゃんと待ってますから」 

 

上条「ああ」 

 

上条「長いくなるけど本当にいい?」 

 

五和「…」 

 

上条「五和が無理だと思ったらやめてくれてもいいからな」 

 

五和「当麻さんも…やめたいと思ったらやめてくれてもかまいませんから…」 

 

上条「俺は大丈夫だよ」 

 

五和「私だって大丈夫です」ニッコリ 

 

上条「…そうだな」ニッコリ 

 

対馬「今度時間があったら行くわね」 

 

一方「あァ」 

 

対馬「元気でね」 

 

一方「あァ」 

 

対馬「…」 

 

一方「…」 

 

一方「元気でな」 

 

対馬「…うん」 

 

一方「行くぞ、三下」スタスタ 

 

上条「ああ」スタスタ 

 

五和「…」プルプル 

 

対馬「泣かずに笑顔で送り届けるんでしょ」 

 

五和「…はい」 

 

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1ヶ月後 

 

園都市 街中 

 

一方「…」スタスタ 

 

麦野「あれ~?学園都市第1位が何してるのかな~?」 

 

一方「テメェ等こそ何やってンだ?」 

 

浜面「見ての通り荷物運びだよ」 

 

麦野「あんたこそその両手のビニール袋は何?」 

 

一方「夕飯の買い出しだよ」 

 

麦野「あんたも大変ね」ニヤニヤ 

 

一方「ニヤついてンじゃねェか」 

 

浜面「誰かに頼まれたのか?」 

 

一方「あァ」 

 

麦野「対馬って子でしょ」 

 

一方「…」 

 

浜面「え!?そうなの!?」 

 

一方「なンで知ってンだよ」 

 

麦野「優秀な情報屋がいるのよ」 

 

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どこかの戦場 

 

残党「ハックション!」 

 

残党「誰か噂してるのか?」 

 

ドガァァァァン 

 

残党「ずいぶん派手にやってるな」 

 

男「国を変えるんだ、これくらいやらなくちゃな」 

 

男「で、注文の品は?」 

 

残党「これだ、注文通り100挺持って来たぞ」 

 

男「さすがだな」 

 

残党「革命の成功を祈ってるよ」 

 

男「必ず成功させて見せるさ」 

 

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再び学園都市 

 

一方「…」 

 

麦野「分かった?」 

 

一方「あァ…」 

 

浜面「マジなの!?本当に本当なの!?」 

 

一方「テメェは1回黙れ」 

 

麦野「ちゃんと優しくしてあげるのよ」 

 

一方「うるせェ」スタスタ 

 

麦野「浜面、次の店行くわよ」スタスタ 

 

浜面「ええ!?もう俺持てないよ」 

 

麦野「持てないと思うから持てないだけよ」 

 

浜面「どんな理論!?」 

 

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一方通行の家 

 

一方「ただいま…」ガチャ 

 

対馬「おかえり」 

 

打ち止め「おかえり、ってミサカはミサカは大きな声で返事してみたり」 

 

一方「買って来たぞ」 

 

対馬「じゃあ夕飯作ろっか」 

 

打ち止め「はーい、ってミサカはミサカは元気よく返事してみる」 

 

対馬「じゃあまず手を洗ってきてね」 

 

打ち止め「はーい」タタタッ 

 

一方「…ったく、いつの間にあんなに仲良くなったンだよ」 

 

対馬「今日五和が学園都市に来るって」 

 

一方「へェ…やっとだな」 

 

対馬「五和らしいじゃない、一か月は絶対会わないって自分にルールを決めて頑張ってたのよ」 

 

一方「なンだそれ?」 

 

対馬「私にもわからないわよ、五和に聞いてみたら?」 

 

一方「…遠慮しとく」 

 

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公園 

 

上条「ったく…休みの日まで補習なんて…不幸だ…」スタスタ 

 

御坂「見つけたわよ」 

 

上条「御坂か…対決なら別の日にしてくれ…今日の上条さんは疲れてるんだ」 

 

御坂「違うわよ!!別の用事よ!!」 

 

上条「じゃあ何の用?」 

 

御坂「まだあの五和って子と付き合ってる?」 

 

上条「当たり前だろ…て言うか昨日もその前の日もそれ聞いてくるよな」 

 

御坂「当たり前じゃない!!あんたあんないい子と別れたら私が許さないからね」ビリビリ 

 

上条「はいはい、俺が一番分かってるって」スタスタ 

 

御坂「明日もここに来なさいよ!!」 

 

上条「はいはい」スタスタ 

 

御坂「…」 

 

麦野「あれ?どうしちゃったのかにゃー?」ニヤニヤ 

 

浜面「…」フラフラ 

 

御坂「何が?」 

 

麦野「あんなに病んでたのにどうしちゃったの?」 

 

御坂「…面倒臭い事は考えないことにだけよ」 

 

御坂「いろいろ考えてけど結局訳わかんないし…」 

 

御坂「あいつが幸せならそれでいいんじゃないかって」 

 

麦野「素敵な純愛ね」 

 

御坂「私の事バカにしてる?」 

 

麦野「今日だけじゃなくて四六時中バカにしてるわよ」 

 

御坂「へー…」ビリビリ 

 

麦野「何か?」キュィィィィィン 

 

浜面「…あんまり暴れるなよ」 

 

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上条の家 

 

上条「ただいま」 

 

禁書「とうまとうま!!プレゼントなんだよ」 

 

上条「あれ?今日ってなんかお祝い事あったっけ?」 

 

禁書「もしかして忘れてる?」 

 

上条「ちょっと待ってくれ…後ちょっとで出てきそう………………」 

 

禁書「絶対出てこないんだよ」 

 

禁書「いいからプレゼントなんだよ」 

 

上条「…ところでプレゼントが見当たらないんだけど…」 

 

禁書「こっちなんだよ」スタスタ 

 

上条「なんで置きっぱなしなんだよ…」スタスタ 

 

禁書「これなんだよ」 

 

上条「…」 

 

上条「でかくね?」 

 

禁書「…」 

 

上条「何このバカでかいプレゼントボックス!?」 

 

禁書「こ、細かい事はいいから開けてみるんだよ」 

 

上条「何が入ってるんだよ」パカッ 

 

五和「…」/// 

 

上条「…」 

 

禁書「今日は五和が来てくれたんだよ」 

 

上条「…それはいいけど…何その格好?」 

 

禁書「水着なんだよ」 

 

上条「そういう意味じゃなくてさ…」 

 

五和「どうですね…」/// 

 

上条「いいと思うけどさ…なんでそんな格好!?」 

 

禁書「おめでたいんだし別にいいんだよ」 

 

上条「…いろいろつっこみたいけど…まあいいか」 

 

上条「夕飯は何がいい?」 

 

五和「あ、材料持ってきましたから」 

 

上条「そうか…」 

 

禁書「ごはん♪ごはん♪」 

 

 

 

 

 

 

 

元スレ

五和「好きです」上条「なんか言ったか?」一方「…」

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1313669818/