ひたぎ「てっきり私と付き合っているのは、ロリコンだという事実を世間から隠す為かと…」 暦「そんな訳ないだろ!」【化物語ss/アニメss】
戦場ヶ原「阿良々木君、あの子ってまだいるの?」
阿良々木「あの子?」
戦場ヶ原「ほら、なんて言ったかしら……蝸牛の子よ」
阿良々木「ああ、八九寺か」
戦場ヶ原「そう、その子。綱手さん家跡へ送っていったあと、成仏でもしたのかしら?」
阿良々木「いや、普通にそのへん歩いてるぞ」
戦場ヶ原「あらそうなの、じゃあ時々阿良々木君が虚空に向かって格闘しているのはその子がいるからなのかしら」
阿良々木「見てたのか」
戦場ヶ原「24時間バッチリと」
阿良々木「怖っ!」
戦場ヶ原「あれって何をしているの?まさかセクハラでも?」
阿良々木「ま、まさかまさか、僕がそんなことをするとでも思うのか?」
戦場ヶ原「思うわね、このロリコンはやりかねないわ」
阿良々木「誰がロリコンだ」
戦場ヶ原「えっ、違うの!?」
阿良々木「違えよ!」
戦場ヶ原「てっきり私と付き合っているのも、ロリコンだという事実を世間から隠す為かと…」
阿良々木「そんな訳ないだろ!ちゃんと大好きだよ!」
戦場ヶ原「あ、あら、そう……こ、この話はもういいわ」
戦場ヶ原「正直、その八九寺って子がどんな子なのかわからないわ」
阿良々木「ああそうか、お前には見えてないもんな」
戦場ヶ原「阿良々木君や羽川さんには、見えるし、聞こえるし、ちゃんとそこに在る」
戦場ヶ原「でも私は、見えないし、聞こえないし、そこに無いのよ」
阿良々木「怪異ってそんなもんだしな」
戦場ヶ原「じゃあ例えば阿良々木君、阿良々木君が私の立場だったらどう思う?」
阿良々木「うーん……そりゃ、見てみたいし、聞いてみたいな」
戦場ヶ原「でしょう?私も今、同じ気持ちなのよ」
阿良々木「そう言われてもな、こればっかりはどうしようもない」
戦場ヶ原「あ」
阿良々木「ん?」
戦場ヶ原「そうよ、何も実物を見る必要は無いのよ」
阿良々木「どういう事だ?僕に似顔絵でも書けと?」
戦場ヶ原「期待してないから遠慮しておくわ」
阿良々木「いや、確かに上手いとはいえないけど、もう少し言い方ってもんが……」
戦場ヶ原「ねえ、阿良々木君の影にいる……忍ちゃん?確か、なんでも作れたわよね?」
阿良々木「ああ、まあ、そうだが」
戦場ヶ原「その子に、八九寺ちゃんのフィギュアを作ってもらえばいいのよ」
阿良々木「ふむ」
戦場ヶ原「名案でしょう?」
阿良々木「そうだな、一番手っとり早いと思う」
戦場ヶ原「じゃあ早速作ってもらいたいのだけれど」
阿良々木「ちょっと待っててくれ」
阿良々木「忍」
影「………」
阿良々木「おーい、忍ー?」
影「………………」
阿良々木「……ドーナツか……ちょっと財布がピンチなんだよな…」
戦場ヶ原「ドーナツ?よくわからないけど、ドーナツ程度なら買ってあげるわよ?」
阿良々木「おお、助か「ぱないの!」
忍「で、用はなんじゃ?蝸牛の娘の模型を作るんじゃな?全部聞こえておったわい、かかっ」
阿良々木「そんなドヤ顔で言われても……いや、その通りだけど」
忍「じゃあ早速作る、が、お前様の影から出す事は出来んぞ。この場で見て、記憶してもらう」
戦場ヶ原「構わないわ、作ってちょうだい」
忍「ほれ」
戦場ヶ原「ふむ、これが八九寺ちゃんね」
阿良々木「割とじっくり見るんだな」
戦場ヶ原「記憶してるのよ」
阿良々木「そうか」
忍「ふわーぁ……じゃあ、儂は寝るから、見終わったらそれは影にでも投げといてくれ……」
戦場ヶ原「わかったわ」
阿良々木「ありがとな、忍」
忍「礼には及ばん、あとドーナツ、約束じゃからな」
戦場ヶ原「ふぅーん…結構可愛らしい子じゃない」
阿良々木「だろ?」
戦場ヶ原「この巨大なリュックには何が入っているの?」
阿良々木「詳しくは知らんが……そこまで重大なものでもないらしいぞ」
戦場ヶ原「へぇ……」
阿良々木「口調は基本敬語で、僕の名前をよく噛む」
戦場ヶ原「声は?」
阿良々木「声を言葉で表現するのって難しくないか」
戦場ヶ原「まあ、そこは脳内で適当に補間しておくわ」
戦場ヶ原「ところで」
阿良々木「ん?」
戦場ヶ原「どうしてパンツまで忠実に再現されているのかしら?」
阿良々木「…………………………………………さ、さぁ?」
戦場ヶ原「長い沈黙の末に出た台詞がそれね」
阿良々木「し、忍が影から勝手にのぞいてたんじゃないかなー………」
忍「あるじ様の記憶を基に作った」
阿良々木「し、忍!寝てなかったのか!」
忍「うるさくて寝れんわい」
戦場ヶ原「………阿良々木君?記憶ってどういう事かしら?」
阿良々木「あ、いや、これはだな……」
戦場ヶ原「最早言い逃れはできないわ、ちょっと私の家に来なさい」
阿良々木「え、あ、ちょっと……」
戦場ヶ原「大丈夫よ、痛いのはずっとだけだから」
阿良々木「ずっとなの!?」
戦場ヶ原「いいから来なさい」
阿良々木「え、ちょ、まって、痛い痛い!アホ毛を引っ張らないで!」
忍「自業自得じゃな」
阿良々木「助けてのぶえも~ん!!」
終
元スレ
忍「儂のドーナツが無い!!」
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