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上条「アイツ、笑うと可愛いんだよな」黒子「恥ずかしがっている所も可愛いんですわよ?」【とあるss/アニメss】

 

某イタリアン系ファミレス

 

イラッシャイマセーオスキナセキヘドウゾー

 

御坂「たまにここのアイスが食べたくなっちゃうのよねー佐天さんとの待ち合わせにもまだ余裕あるし……あれ?」

 

上条「………」

 

黒子「………」

 

御坂「奥の席に居るのって……後姿だけど……あの二人アイツと黒子よね。っていうか4人がけのテーブル席で何で肩並べてるの?」

 

黒子「………」ズズッ

 

御坂「え?そこで近づくの?」

 

 

コチラピスタチオノジェラートデス

 

御坂「ん、おいし……気になるなぁ」

 

 

黒子「これがメールでおっしゃってた動画ですの?」

 

上条「あぁ最近の携帯ってすごいのな。ほら片方イヤホン」

 

△▼△▼△▼△▼△

 

上条『いい加減にしてくれよビリビリ。これ以上されたら病院行きですよ?上条さんが』

 

御坂『あらいいじゃない。週一でお見舞いしてあげるわよ』

 

上条『何ヶ月コースなのでせうか。上条さんそのへん凄く気になります』

御坂『車椅子だって押してあげるから……安心してぶった斬られなさいっ!うおりゃぁっ!!』

 

上条『ギャー!!』

 

△▼△▼△▼△▼△

 

黒子「ストップですの!……あぁ、砂鉄剣を構えたお姉さま素敵です。これは少し私も認識を改めなければなりませんわね」

 

上条「だろ?Yシャツの胸ポケットに穴を開けた甲斐があるってモンだよ」

 

黒子「ちょっと、もうちょっと近くで見せてもらえませんこと?」ズズッ

上条「携帯は逃げねぇってホラ」

 

御坂「うーん、あの二人ってそもそもそんなに仲良かったっけ?どっちかっていうと……黒子が一方的に嫌っていたような」

 

上条「何でだよ!」ガタッ

 

黒子「落ち着いて下さい、上条さん

 

御坂「!」ビクッ

 

上条「何で……何で俺たちは……もっと早くに出会えなかったんだ……」

黒子「私だって!……私だって……そう思っておりますの。もっと早く、貴方の事を理解できていたらと」

 

御坂「(修羅場ってる?え?どういうこと?)」

 

黒子「ふぅ、堪能いたしました。ですが上条さんも命を賭けたのならば……賭けましょう。私も」スッカチカチ

 

上条「~~~っ!お前これっ」

 

黒子「"今日の"お姉さまの寝顔です」

 

上条「今日のって!まさか……!」

 

黒子「えぇ、私の端末には365日全てのお姉さまのおはようからおやすみまでが保存されており、いつでも閲覧する事が可能ですの。そして初春に開発させたウィジェット『お姉さま時計』でランダムな……」

 

上条「スゲェ……お前スゲェよ!」

 

黒子「ふふっ、それだけではありませんの。このウィジェット、右上にハートマークがございますでしょう?これはライク機能と言いまして」

 

上条「……ゴクリ」

 

黒子「自分にとってのベストショットが表示された時にこのハートマークを押すと……ふふっ……その写真が出る頻度が上がるんですの。また画像解析により類似レベルの高い画像が……あとはおわかりになるでしょう?」

 

上条「……わかった、いくらだ」

 

黒子「あらあら。懐事情は厳しいとお伺いしていますが」

 

上条「くっ……それでも……俺が絶食すれば!」

 

黒子「こちらのアドレスからダウンロードできますわよ」

 

上条「なっ、いいのか?」

 

黒子「お姉さまが私に砂鉄剣を向けることは今後も無いでしょうし。新しい扉を見せて下さったお礼ですわ。……それに、私たち……同志ではありませんか」

 

※2人は「ビリビリ可愛いよ会」会長と「お姉さまぺろぺろしたい党」党首

 

上条「くそっ……何でだよ」

 

黒子「上条さん?」

 

上条「何でだよ!」ガタッ

 

黒子「落ち着いて下さい、上条さん

 

上条「何で……何で俺たちは……もっと早くに出会えなかったんだ……」

黒子「私だって!……私だって……そう思っておりますの。もっと早く、貴方の事を理解できていたらと」

 

上条「ごめんな。いつも俺は……」

 

黒子「明日には明日のお姉さまが居ます。そして『今までのお姉さま』よりもずっとたくさんの、そしてもっともっと素敵な『これからのお姉さま』が、私たちに微笑んでいるのですわ」

 

上条「アイツ、笑うと可愛いんだよな。無邪気に笑ってるトコとか、クレープ奢った時くらいしか生で見れないけど、さ」

 

黒子「あら、恥ずかしがっている所も可愛いんですわよ?」

 

上条「ナンだよそりゃぁ……ショーコみせろよショーコ」

 

黒子「ふふっ、後でベストショットを厳選してメールしておきます」

 

上条「っしゃ!」

 

御坂「何か急に仲良く喋りだしたし……う~~」ピリッ

 

黒子「あら?」

 

御坂「やばっ」バッ

 

上条「どうしたんだ?」

 

黒子「いえ……僅かですが……オゾン臭を感じたような……」

 

上条「えっと、三重酸素だっけ?理科の実験でやったことがあるような」

黒子「えぇ、お姉さまが放電を行うと僅かに電化して分離した酸素分子が再結合してオゾンが発生しますの。私が普段言っている『生体お姉さまレーダー』も実はこれだったりするのですわ」

 

上条「風が強かったり電化製品の多い所だと精度が鈍るっていうのはそういうワケだったのか」

 

黒子「もっとも汗や分泌物の匂いは他でごまかせる物ではありませんから、それでも何となく分りますけど」キョロキョロ

 

上条「あーわかるわかる。俺も本気でアイツの事考えるとなんとなく居る場所わかるし……あれ?近くに居る?外の大通りか?」キョロキョロ

 

黒子「このあたりはお姉さまが顔を出すお店が多いですから。もしかしたら買い物をしているのかもしれません」ガタッ

 

上条「今日はここまでか」ガタッ

 

黒子「ではルールはいつも通りに」

 

上条「『早い者勝ち』」

 

黒子「『ただし正々堂々、相手の邪魔はしない』」

 

上条「『レールガンの』」

 

黒子「『お姉さまの』」

 

マタオコシクダサイマセー

 

上条&黒子「『可愛さは異常』」

 

上条「っしゃぁ!」ダッシュ

 

黒子「お姉さまー!」ヒュンッ

 

御坂「急に会計して出てったけど……何かあったのかな。あ、時間」

 

マタオコシクダサイマセー

 

御坂「初春さんにでも電話してみようかしら」

 

上条「うわっビリビリ!!何でこんな所で?!不幸だー!!」ダダダダ

 

御坂「え、ちょ、アンタ待ちなさいって!」タタタタッ

 

黒子「おっねえっさまー!!」ひゅん!

 

御坂「きゃああ!」

 

黒子「あら」

 

上条「むっ」

 

黒子「お姉さま、名残惜しいですが黒子はひったくり犯を追跡中ですので……」

 

御坂「わかった、わかったから行ってきなさい!」

 

黒子「そこの男はお姉さまの周囲1メートル以内に近づいたら切腹して果てる事になりますので、お忘れなき様に」

 

上条「俺が襲われる側なんですが?!」

 

黒子「(見事な誘い受けです。勉強になりますわ)」グッ

 

上条「(お前こそ、タイミングに出現位置、さりげないボディタッチまで完璧だぜ)」グッ

 

黒子「ではでは」ひゅん!

 

上条「この隙に上条さんはスタコラッサッサだぜ」

 

御坂「ってコラァ!待ちなさいよー!」

 

上条「ははっ」

 

黒子「ふふっ」

 

 

ふたりは、レールガンが、大好き。

 

END

 

 

黒子「お姉さま遅いですわねぇ……それではスーパークンカクンカタイムを……」

 

ヴーン……ヴーン……

 

黒子「メール?上条さんですか」

 

差出人 ウニ

件名  【最重要】【緊急】御坂祭り開催のお知らせ

本文  都合の良いときに連絡ヨロ。悪いけど乗り遅れたら置いてく。

 

黒子「」ガタッ

 

 

例のファミレス

 

上条「レベル6だ?アイツのクローンを二万人[ピーーー]だ?………ブッ殺してやるよ。そんな幻想……ん?」

 

上条「そろそろ来ると思ってたぜ」

 

黒子「ハァーッ…お姉さま…祭りと聞いて…ハァーッ…飛んで参りましたの…ハァーッ…!」

 

上条「お前にもらった資料で、最近の都市伝説と御坂の豹変の理由がわかったぜ。正直最初は俺だけで行こうかと思ったんだけどさ」

 

黒子「私には話しておくべきだと」

 

上条「あぁ、そう思った。だって俺とお前は同志だから。後から知ったら、きっとお前は後悔する。このクソッタレのレベル6シフト計画を」

 

黒子「レベル……6?」

 

上条説明中

 

黒子「……」

 

上条「……」

 

黒子「一応、念のために……そう万が一私の勘違いでだった時のために確認いたしますけど」

 

上条「あぁ」

 

黒子「お姉さまのクローンが2万人居て」

 

黒子「第一位だかがそのうちすでに1万人以上を殺害済みで残りも殺害予定、と」

 

上条「………あぁ!」

 

黒子「殺しましょう。そして撒きましょう。海に」

 

上条「まぁ、そうなるよな」

 

黒子「お姉さまのクローンを殺した時点で万死に値します。それが一万人?一億回殺し尽くしてもまだ足りませんわ」

 

上条「とりあえず実験は潰す。研究所の襲撃は御坂が既にやっててダメだったらしいから本人を直接叩く事になるけど」

 

黒子「あぁ、それで」

 

上条「俺達が持ってる唯一の情報はこの紙媒体の資料だけ。スケジュールが変わったらそれだけで殆ど手詰まりになっちまう。だから妨害が許されるのは一度だけだ」

 

黒子「今夜」

 

上条「そうさ。今夜御坂の妹は実験で殺される」

 

黒子「殺させません」

 

上条「あぁ、させねぇよ。やらせてたまるかよ。白井には妹を助けて欲しい……」

 

黒子「まさか……第一位を一人で相手にする心算ですの?」

 

上条「俺はテレポートできないから……いざとなったら見捨ててくれ」

 

黒子「そんな事できると思ってるんですの?」

 

上条「俺と御坂の妹!どっちが大切だと思ってやがる!大切なモンを見失うんじゃねぇよ!」

 

黒子「それでも、貴方は私の大切なお友達ですの!」

 

上条「そうかよ……じゃあ俺のことは御坂の妹を助けた後に……ついでに助けてくれよ」

 

黒子「ふふっ、もちろんですわよ」

 

上条「……ありがとな」

 

 

ミッション終了 お疲れ様会 例のファミレス

 

上条「さすがに今回は死ぬかと思った。もう一度このイカとアンチョビのピッツァが食える日が来るなんて……」

 

黒子「そうですか?」

 

上条「いややっぱレベル5は違うわ。次同じ事やれば死にますってホント」

 

黒子「私は何度だって成功させると思いますわよ」

 

上条「いやいやいやいやいや」

 

黒子「だってお姉さまのためですわよ?私と貴方の二人が居れば、お姉さまの笑顔を守るためならなんだってできます。おっしゃってたではありませんか」

 

回想シーン

 

御坂『無理よ!アンタだけでも逃げなさい!!』

 

上条『勝てるか勝てないかじゃねぇ!出来るか出来ないかじゃねぇ!俺がそうしたいかそうじゃないかだろうがよ!やるかやらないか、たったそれだけの簡単な話だろうが!!』

 

ミサカ『あの人を……巻き込むわけにはいきませんとミサカは……それに私達は』

 

黒子『覚えていておいて下さいな。何かの価値とは、周囲の人間が勝手に決めるものです。そして、貴女達は私とあの人に取って、命を張る価値があるのですわ。障害物を飛ばして援護します!目くらまし程度にはなるでしょう!!』

 

上条『レベルゼロ、上条当麻。行くぜオラァ!!』

 

黒子『レベル4、白井黒子。参りますっ!!』

 

回想シーン終わり

 

黒子「あの時、少し…ほんの少しですが。私も貴女の事……ふふっ。カッコいいって。そう思ったのですよ」

 

上条「よせやい。お前だって大怪我したのに……凄かったじゃねぇか。第一位にあんな吼えてさ。カッコよかったぜ」

 

黒子「一番の出血は怪我をした妹様の介護で出した鼻血なのが少々……ところでこの仕掛けて置いたカメラなんですが」ゴロゴロゴロ

 

上条「お、どうだった」

 

黒子「お姉さまの戦闘能力を加味して多めに設置したのですが、やはりコンテナごと吹き飛ばされたものも多く……」

 

上条「ぬぅ」

 

黒子「ただ……これを見てください」

 

上条「ぶはっ、何これ今すぐ俺にメールすべき」

 

黒子「ふふっ、まさか衝撃で上を向いたカメラが集まった妹様達の大集合を超ローアングルで捕らえて居るなんて」

 

上条「ん?」ゴソゴソ

 

黒子「あ」ゴソゴソ

 

御坂「今回はありがとね。ほんと」

 

上条「じゃあ今日のファミレスびりびりのオゴリな」

 

黒子「いいですわね。それでチャラにしましょう。私一度ここのプチフォッカをおなかいっぱい食べたかったんですの」

 

御坂「アンタ達……」

 

上条「おっと、勘違いするなよビリビリ。一週間分は食いだめするから覚悟しとけっつーの。……ディアボラ風ハンバーグステーキにイカ墨パスタだな」

 

黒子「黒子もお姉さまに注ぐ愛を補充しないといけませんので。デザート制覇も面白そうですわね」

 

御坂「第一位と殴り合って報酬がファミレスって……まいっか!ドリア食べよっと!」

 

上条「やっぱな」

 

黒子「そうですわね」

 

御坂「何よ」

 

上条「御坂は笑ってる方がいいなって」

 

黒子「黒子もそう思いますわ」

 

御坂「ば、ばかばかばか何言ってんのよもう!明日以降覚悟しときなさいよ!」

 

ふたりは、やっぱりミサカが大好き。

 

 

例によって例のごとく例のファミレス

 

テーブルにはA4サイズの地図が広がっており、2人はうんうん唸りながら地図を睨んでいた。

 

黒子「うーん……」

 

上条「ぬぅ……」

 

黒子「くっ……この辺でしょうか」

 

上条「いや、もうちょっと北っていうか……上?多分3階か4階くらい」

黒子「答え合わせしましょう」

 

 

ぴりりりりり

 

御坂『どうしたの黒子?』

 

黒子「いえたまたま駅前で上条さんとばったり会いまして。お姉さまも近くに居れば3人でランチでもと」

 

御坂『ちょうどお腹すいてたのよね!』

 

黒子「(流石お姉さま、安定の食い付きですわ)今どちらでしょう」

 

御坂『海空書店の4階に上がったトコ』

 

黒子「ではいつものファミレスで」

 

御坂『欲しいのもう見つけたから直ぐ行くから。ミラノ風ドリア卵のせ頼んでおいて!』

 

黒子「了解しましたわ」

 

上条「どうだった」

 

黒子「アタリですわね」

 

上条&黒子「イェ~イ!」

 

上条「精度上がってきたよな。俺金ないからプチフォッカとスープだな。後は水にレモン浮かべてガムシロで上条ジュースが満を持して登場です」

黒子「最初はせいぜい半径500メートルに絞るのがせいぜいでしたしね。っていうか何ですのその高校生の特権みたいな裏技は」

 

上条「御坂の顔を見ながらなら水だけでもいける」

 

黒子「私は空のコップでもお腹いっぱいになってみせます」

 

上条「やるじゃん」

 

黒子「貴方こそ」

 

ピンポーン

 

ゴチュウモンヲドウゾー

 

上条「卵のせミラノ風ドリアと―――――」

 

上条「そういえば御坂ってシャンプー変えた?」

 

黒子「えぇ昨日はたまたまストックが無くなったので私のものを……って何で解るんですの。昨日の夜ですわよ」

 

上条「え、だってお前からする御坂の匂いが何かいつもと違うし」

 

黒子「あぁ、成るほど」

 

上条「フツー気付くだろ」

 

黒子「ですわよね」

 

上条「最近さぁ」

 

黒子「解りますわ。お姉さまに会えない時間が辛いのでしょう?」

 

上条「やっぱ解る?」

 

黒子「目を見ればわかりますわよ。だってよく鏡で見る目と同じ目をしていますから」

 

上条「ぬぅ」もみもみ

 

黒子「っていうか今更ですの?黒子は一年前に既には快楽に昇華したというのに」

 

上条「白井とは出会った時期が違うからなぁ……まだまだ背中を追いかけてる状態ですよ」

 

黒子「ふふっ、早く追いついて下さいましね」

 

上条「だってさぁ……白井は毎日会えるじゃん」

 

黒子「変わって欲しいですか?」

 

上条「ねーよ半日で急性御坂中毒で死ぬわ」

 

黒子「本望でしょう?」

 

上条「そりゃそうだ」

 

黒子「ヤマアラシパラドックス、ですか」

 

上条「ん?」

 

黒子「ヤマアラシはさびしいから、お互い近づきたいと思ってるんです。でも近づけばお互いの針で傷つけあってしまう」

 

上条「何か急に恋愛ドラマみたいになってきたな」

 

黒子「ドラマ的に言うとお姉さまが私達の仲を勘違いとかベタな展開になりそうですわね」

 

上条「うわー無いわー超無いわー」

 

黒子「ですわよねー」

 

上条「あ、来た来た」

 

黒子「別にいちいち報告しなくても半径50メートルに入れば解りますわよ」

 

上条「まぁそうなんだけどさ」

 

イラッシャイマセーオスキナセキヘドウゾー

 

御坂「アンタ達って最近よく一緒に居るわよね」

 

上条「ベタだ……」

 

黒子「ありえませんわ。私お姉さま一筋ですし」

 

上条「俺も無いなー。白井は友達には一人欲しいタイプなんだけど」

 

黒子「私も上条さんは知り合いには一人欲しいタイプですわね」

 

御坂「そ、そうなんだ。ならいいんだけど……」

 

上条「上条さんが条例でしょっ引かれる心配をしてくれるのはありがたいですが健全な関係なら別に逮捕はされないですよ多分」

 

御坂「えっ」

 

黒子「お姉さまに色目を使った時点で判決死刑がジャッジメントですの(見事にジャブを挟んで来ますわね)」

 

上条「いや物のたとえでさ……不幸だ……上条ジュース取ってくる」

 

御坂「え、なにそれ」

 

 

別の日 いつものところ

 

第百二回『俺の考えた超電磁砲が宇宙一かわいい会議』

 

上条「白いワンピに麦わら帽子、ひまわり畑で微笑んでるのが最強です。はい論破。肩は紐タイプの袖無しな」

 

黒子「解ってないですわねぇ。制服の上に白いコート。赤いチェックのマフラーでちょっと寒そうにしながら待ち合わせ場所に早く着きすぎちゃったお姉さまが最強です。はい論破ですわ」

 

上条「ぐぬぬ……コートがベージュだったらまだ切り崩せたんだけどなぁ」

 

黒子「ご冗談を。年季が違いますのよ。年季が。ではこのティラミスは私が頂きます」

 

上条「凍ったまま出てくるティラミスを開き直ってアイスティラミスって名前にしたんだぜ?とんでもないよな」

 

黒子「待っていれば普通にティラミスになりますしね。ちょうどいいですわ。所で先日頂いたお姉さまの私服の写真なんですが、お詫びに水着の――――」

 

 

某「とある」のアニメでよく出てくる街を見下ろせる丘

 

 

黒子「私だって、解っているのですわ。お姉さまが誰の事を好きで。私は……これから先、そんなに長い間お姉さまと共に居られる訳でも無という事も」

 

上条「白井……」

 

黒子「ヤマアラシのお話、覚えていますか」

 

上条「覚えてる」

 

黒子「似たようなお話に。嘘つきのパラドックスというものがございますの」

 

上条「うそつき?」

 

黒子「私は嘘つきです。もし私が正直なら、私は嘘を言っていることになります。私が嘘つきなら、私は本当の事を言っている事になりますわ」 

上条「………」

 

黒子「このお話の本当に言いたいことは、嘘はあんまり関係ありませんの。おわかりになりまして?」

 

上条「嘘か本当かじゃねぇ……相手が、信じてくれるか。相手の心に、言葉が届くかどうか……だろ?」

 

黒子「………私は、お姉さまが大好きです」

 

黒子「そして黒子は……貴方のことも……好きなのです。もちろん、お姉さまの方が好きですけれど」

 

上条「解るよ。俺もずっと、そう思ってた」

 

黒子「ふふっ……お互いサイテーの告白ですわね。でも……お姉さまの心に私の言葉は届きませんの。きっと、私が届かせたい深さまで言葉を届けられるのは……」

 

上条「やめちまえよ」

 

黒子「えっ?」

 

上条「嘘つきなんて、やめちまえばいい。そうすりゃ、残ったのは正直なお前だけじゃねぇか。明日に悲観して前を見ねぇなんて、そんなの白井黒子じゃねぇだろ?」

 

黒子「でも……それで拒絶されてしまったら……今度こそ私は……」

 

上条「だったらずっとこのままだって言うのかよ?お前だってさっき言ってただろ、もうこの生活も長くないって」

 

黒子「わかって……いますの」

 

上条「だったら!」

 

黒子「怖いんですの!」

 

上条「……」

 

黒子「どうしようもなく……怖いのですわ……」

 

上条「悪ぃ、俺不器用だからさ。こういう時、馬鹿な事しかできねぇんだ」

 

黒子「えっ?」

 

上条「今御坂をメールで呼び出した。アイツが来たら。俺はアイツに告白する」

 

黒子「そんなっ……」

 

上条「尻尾巻いて逃げんのか?ただ眺めてるだけなのか?違ぇだろ。お前の御坂に対する想いは、俺なんかの想いよりずっと強かったんじゃねぇのかよ!お前がもしソイツを否定するんだったら、俺がまずその幻想をぶち壊してやる!お前は、この学園都市で俺が認める、唯一のライバルなんだ!!」

 

 

上条「思い出せよ!俺達が一緒にいた時間を!第一位にだって向かっていったあの時を!無かった事になんてさせねぇ、あの時、あの場所で、俺達の心は確かに一つだっただろ?!

 

だったらまだ何も終わっちゃいねぇ。

   

終わりすら始まっちゃいねぇ。

   

始まりの終わりすら始まっちゃいねぇ。

   

そもそも始まってすらいねぇんだ。

   

だったらそろそろ始めようぜ、白井!」

 

黒子「……全く、本当にもう。貴方という人は……」

 

御坂「どうしたの?急に話って」

 

上条「あぁ、御坂。俺は」

 

黒子「お姉さま、黒子は」

 

 

ふたりは、レールガンを、愛している。

 

 

 

タイピング NG 編

 

上条「やめちまえよ」

 

黒子「えっ?」

 

上条「嘘つきなんて、やめちまえばいい。そうすりゃ、残ったのは掃除機なお前だけじゃねぇか」

 

 

白井黒子 お姉さまへの愛が変わらない、ただひとつのHENTAI。

 

 

 

 

 

 

 

 

元スレ

上条「やっぱ御坂は可愛いよな」黒子「わかります」

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1351871752/l50 

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