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小町「…お兄ちゃんが興奮してくれるなら我慢するよ///」 【俺ガイルss/アニメss】

 

日曜日 マリンピア

小町「あれ? 部活に行ったんじゃなかったの?」

 

八幡「あー……」

 

小町「もしかして、サボったの?」

 

八幡「ま、まあそんなところだな!」

 

小町「そんなことしていいの? 後で雪乃さんに怒られるよ?」

 

八幡「いや、雪ノ下は体調が悪いみたいで、最近休んでるんだよ」

 

小町「そうなんだ? ……あれ、雪乃さんがいないのに部活やってるの?」

 

八幡「そ、そりゃそうだろ! 部長がいないからって活動しない部活とか廃部にしたほうがいいレベルじゃねえか!」

 

小町「……」

 

小町「……なにか小町に隠し事してない?」

 

八幡「してねえよ」

 

小町「……」ジー

 

八幡「なんだよ……」

 

小町「……もしかして、また一色さんとデート?」

 

八幡「はぁ……?」

 

小町「だって、二週間くらい前にデートしたんでしょ」

 

八幡「だから、それは誤解だっつーの」

 

小町「でも、ジュエリーショップでイチャイチャしながら選んでたって……」

 

八幡「何回も言うが、あれは勝手に一色がついてきただけだ」

 

小町「じゃあ、お兄ちゃんはどんな用事があってジュエリーショップに行ったの?」

 

八幡「……なんだっていいだろ

 

小町「それに最近、帰り遅いし……」

 

八幡「そこまで遅くないだろ」

 

小町「22時過ぎに帰ってくるのに?」

 

八幡「いや、ほら……部活がな……」

 

小町「部活忙しいの?」

 

八幡「ああ。生徒会の仕事を付き合われて……あっ」

 

小町「やっぱり、一色さんと一緒にいるじゃん」

 

小町「小町、覚悟できてるからね。お兄ちゃんが妹離れしても、小町は平気だよ」

 

小町「だから、正直に教えて? 一色さんとどういう関係なの?」

 

八幡「いや、あいつとはなにも……」

 

小町「本当……?」ウルウル

 

八幡「……本当だよ。そもそも、一色は葉山狙いだし、俺のことなんか眼中にねえよ」

 

小町「……そっか」

 

八幡「安心しろ。俺には小町さえいればいい」ポンポン

 

小町「……そんなこと言ってるから、友達が少ないんだよ?」

 

八幡「だいたい、俺と一緒にいようって思うような奇特なやつがいるかよ」

 

小町「……悪かったね」

 

八幡「いや、お前は妹だし……」

 

小町「……そうだね。お兄ちゃんと小町は家族だもんね」

 

八幡「だろ?」

 

小町「うん。もし、小町がお兄ちゃんの妹じゃなかったら、きっとなかったと思うよ。こんな面倒な人なんて嫌だもん」

 

八幡「お前のほうが先に兄離れしそうな気がするんだけど……」

 

小町「そうかな? 気のせいじゃない?」

 

八幡「ところで、小町は買い物か?」

 

小町「うん。カーくんの首輪を買いにきたの」

 

八幡「あいつ、太ったもんなあ……」

 

小町「誰かさんに似て、動かずに寝てるだけだからね。仕方ないね」

 

八幡「……それ、どういう意味?」

 

小町「そのまんまの意味だよ」

 

小町「お兄ちゃんも一緒に行く?」

 

八幡「まあ、暇だからいいけど」

 

小町「なんか久しぶりだね。お兄ちゃんと買い物なんて」

 

八幡「買い物どころか、会話すら久方ぶりな気がするな」

 

小町「……そう、だね。もう2週間くらい話さなかったもんね」

 

八幡「今回は長かったな」

 

小町「ごめんね……?」

 

八幡「まぁ、誤解を招くような行動をした俺も悪いし、お互い様だろ」

 

小町「だね! どっちもどっちだね!」ニパァ

 

八幡「おい」

 

小町「だって、お兄ちゃんが怪しい行動するのがいけないんでしょ」

 

八幡「だからって、あそこまで怒ることねえだろ……」

 

小町「わかってないなあ」

 

八幡「なにが?」

 

小町「女の子からしたら、お兄ちゃんがしたことは許し難いことなんだよ?」

 

八幡「後輩が勝手についてきただけだぞ」

 

小町「後輩っていうか、女の子でしょ」

 

八幡「でも、いままで俺が他の女と一緒に居たからって怒ったことないだろ?」

 

小町「まあ、いつもならなんとも思わないんだけど、あの時はいろいろ悩んでた時期だったってのもあるね」

 

八幡「八つ当たりじゃねえか……」

 

小町「こんな捻くれた人が相手だからね。そりゃあおかしくもなるよ」

 

八幡「つーか、なにを悩んでんだよ」

 

小町「お兄ちゃんには言いたくない……。というか、誰にも言えない……」

 

八幡「なんだよそれ……」

 

小町「……やっぱりわからないんだ」

 

小町「お兄ちゃんのそういうところが原因で悩んでるんだよ……」

 

八幡「どういうところだよ?」

 

小町「周りの目を気にしないところだよ!」

 

八幡「気にしてどうする。俺は俺、他人は他人。他人にどう思われようが関係ないだろ」

 

八幡「それに、周りの目を気にしないのはお前も一緒だろうが」

 

小町「小町はいいの! 妹が甘えるのは普通のことなんだから!」

 

八幡「お前は限度を超えてると思うけどな……」

 

八幡「まあ、千葉の兄妹なんておかしいのばっかりだし、いいんじゃねえの」

 

小町「あの兄妹と一緒にされても……」

 

八幡「読んだことあるっけ?」

 

小町「うん。前にお兄ちゃんの本棚を物色してた時に見つけたんだ」

 

八幡「……それ、いつの話?」

 

小町「3週間前だけど?」

 

八幡「まさか、お前が読んだ本って……」

 

小町「本棚に並んでる本の裏に隠されてた薄い本だよ?」

 

小町「お兄ちゃんって、ああいうのが好きなんだね」

 

八幡「別に好きってわけじゃないけどな……」

 

小町「本のジャンルが全部同じだったのに?」

 

八幡「……」

 

小町「一応、言っとくけど、小町はああいうのは大嫌いだし、絶対にされたくないです」

 

 

ペットショップ

 

小町「この首輪とかどうかな?」

 

八幡「いいんじゃねえの」

 

小町「真剣に考えてよ……・」

 

八幡「猫の首輪なんて、時間をかけて吟味するもんでもねえだろ」

 

小町「そもそも、お兄ちゃんが買い物で悩むとこなんて見たことないけどね……」

 

八幡「いや、俺だって……」

 

小町「なに? お兄ちゃん」

 

八幡「……なんでもねえよ」

 

小町「うん。これにしよう」

 

八幡「やっと、決まりましたか……」

 

小町「ごめんね、待たせちゃって」

 

八幡「いいけどよ。他に買うものはないのか?」

 

小町「んー、じゃあ、もう一個首輪買おうかな」

 

八幡「そんなに要らねえだろ……」

 

小町「違うよ? お兄ちゃんの分だよ?」

 

八幡「なおさら要らねえよ」

 

八幡「……」

 

小町「……お兄ちゃん?」

 

八幡「もう会計済んだのか?」

 

小町「うん。終わったよ。お兄ちゃんはなにを見てたの?」

 

八幡「ああ、これを見てた」

 

小町「……猫のベッド?」

 

八幡「今はこんなのもあるんだな。買ってみるか?」

 

小町「だ、ダメだよ! 今でさえアレなのに、ベッドで寝てるだけとか、まんまお兄ちゃんじゃん!」

 

八幡「やっぱり、さっきの話はそういう意味だったのか」

 

小町「だって事実だもん」

 

八幡「言わなくていいから……」

 

小町「でも、小町だからこれで済むんだよ? 他の人ならもっと酷いこと言うよ」

 

八幡「まあ、そうだろうなあ……」

 

小町「小町が妹でよかった?」

 

八幡「そうだな。妹が小町でよかったよ」ポンポン

 

小町「小町はそうでもないけど、ありがと!」ギュ

 

八幡「はいはい。そうでもないそうでもない」ナデナデ

 

 

移動中

 

小町「小町、他に見たいお店があるんだ」

 

八幡「寄るのは構わないけど、あんまり高いものはダメだぞ」

 

小町「お兄ちゃん、買ってくれるの!?」

 

八幡「高いものじゃないならな」

 

小町「あー、じゃあダメかも……」

 

八幡「いくらすんの?」

 

小町「んと、三千円くらいかな」

 

八幡「全然高くねえじゃねえか。どんだけ俺を貧乏人だと思ってんの?」

 

小町「去年の夏休みに所持金が四百円くらいしかなかった人だもん。そう思われても仕方ないでしょ」

 

八幡「んで、その店はどこだよ」

 

小町「ここだよ」

 

八幡「……スポーツ用品店になんの用があるんだよ?」

 

小町「んとね、コルセットが欲しくてさ」

 

八幡「コルセット?」

 

小町「うん。誰かさんのおかげで腰が痛いんだ」

 

八幡「誰のせいでしょうね……」

 

小町「寝てるだけなのに疲れたとか言っちゃう人でしょうね」

 

戸部「あれー? ヒキタニくんじゃん」

 

八幡「戸部?」

 

戸部「なにヒキタニくんも買い物?」

 

八幡「ああ、妹とな」

 

小町「お久しぶりです! 千葉村のときはお世話になりました!」

 

戸部「……」

 

八幡「どうした?」

 

戸部「い、いやー。年下もいいもんじゃね? みたいな」

 

八幡「そうか。その話は海老名さんに伝えとくよ」

 

戸部「そういや、ヒキタニくん。いろはす見なかった?」

 

小町「いろはす……? お水?」

 

八幡「いや、一色のことだよ」

 

小町「ああ、一色さん……。えっ、一色さんもいるんですか?」

 

戸部「いや、それがさー、俺がトイレに行ってる間にどこかに行っちゃってさー」

 

小町「……だってよ、お兄ちゃん」

 

八幡「俺は関係ないから」

 

八幡「俺たちは見てないな」

 

戸部「マジかー。探すしかないかー」

 

八幡「まあ、そのうち顔出すだろ」

 

戸部「とりま、どこ探す?」

 

八幡「……は?」

 

戸部「えっ? 一緒に探してくれるんじゃないの?」

 

八幡「いや、無理だから。買い物中だから」

 

戸部「なにヒキタニくん。いろはすより、妹がほうが大事系?」

 

八幡「当然だろ。妹より大事なものがあるかよ」

 

戸部「うっわシスコンとかマジ流行らないっしょ……」

 

八幡「余計なお世話だ」

 

小町「うわあ……」

 

八幡「なんでお前まで引いてるんだよ」

 

戸部「……あ、メールきたわ」

 

八幡「なんだって?」

 

戸部「先に帰るって……」

 

八幡「そうか……」

 

戸部「はあ……。少し早いけどバイト行くわ……」

 

八幡「今日もバイトなのか」

 

戸部「そうなんだべ。日曜なのにバイトとか、俺、マジ社畜じゃね?」

 

八幡「馬鹿野郎! 世の中には休みなく働いてる人がいるんだぞ! お前みたいなチャラ男が社畜を名乗るんじゃねえ!」

 

戸部「じ、冗談だべ……。ヒキタニくん、マジすぎるって……」

 

戸部「じゃあ、俺行くわ」

 

小町「戸部さん、バイト頑張ってください!」

 

戸部「サンキュー。おかげで頑張れそうだわー」

 

小町「お役に立てて良かったです!」

 

戸部「なんつーの、これもなにかの縁だし、メアドとか交換しない?」

 

小町「しませんよ」

 

八幡「ああ、しなくていい」

 

戸部「……」

 

戸部「ないわー、マジないわー……」トボトボ

 

小町「なーんか面白い人だね」

 

八幡「なあ、なんで、あんなこと言ったんだ?」

 

小町「えっ?」

 

八幡「バイト頑張ってくださいってよ」

 

小町「ああ、それ……」

 

八幡「そんなこと言うから、戸部が勘違いしたんだぞ? 余計なこと言うな」

 

小町「……お兄ちゃん、妬いてるの?」

 

八幡「……別に」

 

八幡「……」

 

小町「ごめんってば」

 

八幡「別に気にしてねえよ」

 

小町「その割りにはムスッとしてるね」

 

八幡「もともとこういう顔なんだよ」

 

小町「小町、反省してるから許してよ」

 

八幡「その割りにはニヤニヤしてるな」

 

小町「もともとこういう顔だよ?」

 

小町「あれは、戸部さんに早く帰ってほしいから言ったの」

 

八幡「……マジ?」

 

小町「うん。女の子がよく使う手だよ?」

 

八幡「女って怖いな……」

 

小町「むしろ、怖くない女の子なんていないよ」

 

八幡「さて、コルセット見に行くか」

 

小町「えっ? 本気にしてたの?」

 

八幡「違うのか?」

 

小町「うん。あれはお兄ちゃんを貶したかっただけだよ?」

 

八幡「小町ちゃん、お兄ちゃんをからかっちゃいけませんよ」

 

小町「ごめんごめん。本当に行きたかったのは、あそこなんだ……」

 

八幡「ジュエリーショップだと……?」

 

八幡「どうして行きたいんだよ……?」

 

小町「……小町もああいうお店にお兄ちゃんと行きたいんだもん」

 

八幡「あ、あのな、小町……」

 

小町「わかってるよ。兄妹で行くのはおかしいなんてこと。でも……」

 

八幡「……わかったよ。ほら、行くぞ」

 

 

ジュエリーショップ前

 

八幡「……」

 

小町「やっぱり妹と入るのは腰が引ける?」

 

八幡「それは関係ないが……」

 

小町「小町、おねだりなんてしないよ? こんなに高いもの買ってほしいなんて言えないよ」

 

八幡「……まあ、さすがに二つ目はな」

 

小町「えっ?」

 

店員「お客様?」

 

小町「は、はい!」

 

店員「どうされました?」

 

小町「あ、いや、その……」

 

店員「先ほど購入されたネックレスになにかございましたか?」

 

小町「……へ?」

 

八幡「……」

 

小町「さ、お兄ちゃん。説明してもらうよ」

 

八幡「……家に帰ってからじゃダメ?」

 

小町「ダメ」

 

八幡「でも、こんな人混みで……」

 

小町「大丈夫だよ。誰もベンチで座ってる人なんか興味ないから」

 

八幡「しかし……」

 

小町「いいから説明して」

 

八幡「……今日、ジュエリーショップでネックレスを購入しました」

 

小町「……どうして?」

 

八幡「小町にプレゼントするために」

 

小町「……あのお店で購入するお金をどこから調達したの」

 

八幡「……バイトして稼ぎました」

 

小町「……どうしてそんなことしたの?」

 

八幡「……仲直りをしようかと」

 

小町「お兄ちゃんって……」

 

八幡「小町……」

 

小町「どうして……そんなにバカなの……」ポロポロ

 

八幡「……ごめん」

 

小町「小町、悩んでるんだよ……?」

 

八幡「知ってるよ」

 

小町「こんな関係続けちゃいけないんだよ? 小町達、超えちゃいけない一線を越えてるんだよ?」

 

八幡「それでも、俺の妹として、家族として、俺の傍に居てほしいんだよ」

 

小町「……そんなこと言われたら離れられないじゃんか」

 

八幡「これ、つけてもいいか?」

 

小町「うん……」

 

八幡「……似合ってるよ」

 

小町「ありがとう……。これ、お兄ちゃんが選んでくれたの?」

 

八幡「ああ、一色とな。……あ」

 

小町「……へー」

 

小町「本当にお兄ちゃんってバカだね」

 

八幡「……申し訳ない」

 

小町「一色さんと選びましたとか言われて、小町はどうしたらいいの? 喜べばいいの?」

 

八幡「喜んでいただけると幸いであります……」

 

小町「これで喜んだらただのピエロでしょ」

 

小町「本当は小町をダシに一色さんとデートしたかっただけじゃないの?」

 

八幡「ち、違えよ!」

 

小町「まあ、なんでもいいよ。別に。お兄ちゃんに彼女ができたってさ」

 

八幡「それはないから安心してください……」

 

小町「ふーん。でも、小町が彼氏を作るのはいいよね?」

 

八幡「なんでだよ!?」

 

小町「いいじゃん。妹を寝取られるお話が好きなんでしょ」

 

八幡「だから、あれは……」

 

小町「小町は嫌だけど、お兄ちゃんが興奮してくれるなら我慢するよ」

 

八幡「む、無理しなくていいから……」

 

小町「よく言うよ。喧嘩する前まで、毎晩、小町にあんなことまでさせて」

 

 

小町「本当にごみいちゃんなんだから……」

 

八幡「そうだな……」

 

小町「……でも、小町の大切なお兄ちゃんでもあるんだよ?」

 

八幡「小町……」

 

小町「だから、ずっと一緒にいようね?」

 

八幡「……ありがとう」

 

小町「愛してるよ、お兄ちゃん」チュ

 

 

 

 

小町「お兄ちゃん?」 八幡「小町……!」

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