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雪乃「私と付き合う事で貴方のその救いようのない後ろ向きな考えを改めさせてあげるわ 」【俺ガイルss/アニメss】

 

八幡「先生俺だけ他の生徒と扱いちがいませんか」

 

八幡「俺の将来が専業主夫でも大学にも進学して一時的とは言え働くから何も先生には迷惑かかりませんよね?」

 

平塚「それはだな・・・君が将来を思ってだな」

 

八幡「だいたい、俺と先生が将来付き合って結婚するわけじゃないのに」

 

平塚「はい」

 

八幡「は?」

 

平塚「だから、君と結婚したいと」

 

八幡「え?」

 

平塚「私は君と結婚したいんだ!」

 

八幡「え、……え!?」

 

平塚「比企谷は私と結婚するのは…嫌か?」

 

八幡「ちょっ、俺はまだ学生ですし、この先大学にも進学予定ですよっ?」

 

八幡「それまで先生を待たせる責任を、俺は取れませんよ」

 

平塚「ふむ。それはつまり、待てば結婚する、という事だな?」

 

八幡「」

 

平塚「ふふふっ、比企谷が旦那さんか……だ、ダーリンと呼んでもいいだろうか? こ、子供は何人欲しいっ? 沢山欲しいのなら、学生結婚という手もあるぞっ!」

 

八幡「」シロメ

 

平塚「大丈夫、学生結婚といっても大学生になるまでは待つさ。 大人としての常識くらい持ち合わせているよ。 そうすると、後一年と半年か……ふふふ、まだ慌てる時間じゃない、子供は沢山作れるぞ、喜べ、だ、だだだ、ダーリンっ!」

 

八幡「ちょっ、お、落ち着いてください! 学校の職員室ですよっ! 他の先生も見てますしっ!」

 

平塚「」ハッ

 

平塚「ゴホンッ。あー、比企谷。この話はまた後でだ。……逃がさないぞ?」ガシッ

 

八幡「し、しつれいしますっ!」ガラガラバタン

 

八幡(ヤベーよ……。先生、目がマジだったぞ……。 ほんと、誰か貰ってやれよ)

 

雪乃「……比企谷、何をやらかしたの? 教師相手に迫るなんて、 これは教育が必要かしら」

 

八幡「っ! き、聞いてたのかよっ? いや、俺は何もしてないぞ。 進路希望に専業主夫って書いたら、どうしてかああなっただけだ。 なんならどうしてこうなったか、俺が知りたいまである」

 

雪乃「……そうね。比企谷君お得意の、問題の解決ではなくて問題を解消する方法ならあるのだけど。聞きたい?」

 

八幡「…………激しく嫌な予感がするんだが……」

 

雪乃「嫌な予感? 目だけでなく、とうとう脳まで腐ったのかしら? この私がヒキガエル君の為に、わざわざ知恵を絞ってあげているのに、感謝の一つもないなんて、貴方正気なの?」

 

八幡「なんで、お前はそんなにデフォルトで毒舌&高飛車なんだよ……。 しかも、俺の小学生時代のトラウマを的確についてくるし。 何、お前俺のストーカーなの?」

 

 

雪乃「ッ! 自惚れないで頂戴。どうして私が取るに足らない汚物のように腐敗した貴方なんかをストーカーしなきゃならないの? 訴えるわよ、ヒキガエル君」

 

八幡「ちょっ、落ち着けっ! 近い、近いっ! わかった、俺がわるかったですごめんなさいっ! だから、離れろっ!」

 

雪乃「……こほん。ごめんなさい、あまりに気持ち悪い勘違いに動揺してしまったみたいだわ。ほんと、貴方の気持ち悪さって人間公害レベルね」

 

八幡「……だから、誰にも迷惑かけないように引き篭ってんだろ。 ぼっちは引き篭るだけで、世間の役に立ってんだよ。 周りにも迷惑かけねえし、周りも俺みたいになりたくないから奮起する。なんて見事な反面教師。あれ、俺って表彰されてもよくね?」

 

雪乃「……………………」

 

八幡「……おい、ちょっとした冗談だ。そこまでどん引くな。 流石の俺でも傷つくぞ。物理的な距離をあけんな」

 

雪乃「…………身体が勝手に後ずさったわ。本能レベルで気持ち悪いわね」

 

八幡「あー、何かもう俺が悪かったよ。それで雪ノ下、お前の言う問題解消の方法ってなんだ?」

 

雪乃「簡単よ。貴方がすでに誰かと付き合っていればいいのよ。 これなら平塚先生も何も言えないでしょう?」

 

八幡「待て、雪ノ下。それは前提からもう間違っている。 俺に付き合っている彼女はいない」

 

雪乃「ええ、そうね。そうでしょうね。 比企谷君が誰かと付き合ってるなんて有り得ないわ。 今この瞬間に世界が滅ぶ確率の方がまだ現実的だわ」

 

八幡「…………いい加減、泣くぞ。 はぁ、もういいわ。じゃあどうするんだよ? どっちみち、手詰まりじゃねえか」

 

雪乃「手詰まりじゃないわ。要は、平塚先生にそう信じ込ませればいいのよ。 信じ込めば、事実は嘘でも平塚先生の中では真実になる」

 

八幡「もっと具体的に言ってくれ」

 

雪乃「あら、ここまで言っても解らないの? やっぱり脳が腐っているようね」

 

八幡「じゃあ、俺の脳が腐ってるに考えが及ばず、説明不足になってるお前は何なんだよ」

 

雪乃「…………ッ! 貴方は時々、奇跡的に人並みに頭が回るようね。 もういいわ。わかりやすいように、単刀直入に言ってあげる」

 

雪乃「――――比企谷君、私と付き合いなさい」

 

八幡「はぁっ!? 雪ノ下、おまっ、何言ってんのっ??」

 

雪乃「バカね、本当に付き合うわけではないわ。ただの振りよ。 ただ、そう、もし貴方と平塚先生が付き合っているなんて噂が流れたら平塚先生は教師職を辞さなくてはならなくなるわ。 そうなったら奉仕部の顧問もいなくなるのだし、そう、これは平塚先生の為なのよ。 私だって、嫌で嫌で仕方ないわ、でも仕方ないじゃない。 奉仕部として平塚先生が腐った死体の毒牙に掛かるなんて見過ごせないし、そう、これは奉仕部の活動なのよ。だから勘違いしないで比企谷君、私は――」

 

八幡「ちょっ、待った待った!」

 

雪乃「……何かしら、比企谷君? 疑問も苦情も受け付けないわよ?」

 

八幡「申し出はありがたいが、そんなの受けるわけにいかねーだろが。 それ、お前が俺なんかと付き合ってるって噂が学校中に流れるって事だぞ? そんな羞恥プレイに耐えれるとか、何、お前マゾなの?」

 

雪乃「マゾじゃな――」

 

八幡「知ってるよ、お前は俺を罵倒する時、心底楽しそうだもんな。 保証してやる、お前は真性のドSだ。じゃあ、俺は逃げなきゃならんから今日は帰るわ。家でじっくり対策たててーし。 悪いが、由比ヶ浜には適当に言っといてくれ。じゃっ」

 

雪乃「待ちなさい。勢いで誤魔化せるとでも思ったのかしら。 生憎、私の頭は貴方と違って昆虫サイズじゃないの」

 

八幡「おい、どんな罵倒だそれは、いい加減に――うぷっ!??」

 

雪乃「――これでもう手遅れね」

 

八幡「おい、ばか離れろっ! おまっ、何考えてんのマジでっ?」

 

雪乃「あら、こんな可愛い美少女に抱き締められて何が不満なのかしら、比企谷君?」

 

ザワザワ アレ、ユキノシタサンジャナイ? ダキツイテルアイテッテ、ヒキタニジャナイ?

ホラ、ブンカサイノトキサガミサンヲイジメタッテイウ――

 

八幡「わかったか、雪ノ下。お前が自己犠牲に目覚めたとしても、周りがそれを認めねえんだよ。 人間なんて、自分の都合のいいようにしか物事を見ない。んな事、お前だってよく知ってるだろーが。 学校一嫌われ者のボッチと、学校一の才媛の雪ノ下、はなから釣り合いなんて取れちゃいない。 大方、俺がお前を脅してるって風にしか話は広まわねーよ。間違っても付き合ってるなんて広まらねえ。元々、付き合ってもないんだしな」

 

雪乃「私がその程度のことを考えてないとでも思ったのかしら、比企谷君はいいから黙って見てなさい」

 

八幡(コイツ、どうする気だ……?)

 

男A「ヒキタ二、てめえマジで最低だな。相模さんといい、雪ノ下さんといい、何人を泣かせれば気が済むんだよ、このゲス野郎っ!」ムナモトグイッ!

 

八幡(まっ、そりゃそーなるわな)

 

男B「ゆ、雪ノ下さんっ。コイツに何か脅されてるなら、僕達が助けるから、早く離れて」

 

雪乃「助けるというのなら、さっさと消えてくれないかしら? 私たちはこれからデートするから忙しいの」

 

男B「雪ノ下さん――?」

 

雪乃「それと貴方、いつまで私の彼氏を締め上げてるの? 不愉快だわ」ヒキハナス

 

雪乃「私があんな男に脅される? 冗談もそこまで行くと笑えないわね。そこの比企谷君は、この学校で誰よりも弱い存在よ。そんな男に脅されるなんて、論理的に有り得ないわ。 それに――もし仮にだれかが私を脅したのだとしたら、その脅しごと脅した相手を叩き潰すのが私のやり方よ。 そんなのは、小、中学生の頃にさんざんやってきた事だし手慣れているわ」

 

男A「じゃっ、じゃあ何でこんなやつと抱き合ってたんだよっ?」

 

雪乃「不愉快ね。ほんとう、耳障りで不愉快だわ。比企谷君の上辺だけしか知らない、貴方達が彼を貶めるのは不愉快でしかないわね」

 

八幡「お前が一番、俺を罵倒してる気がするんだが? 自殺するレベルの暴言を常日頃か   ら弾幕のように浴び続けてるんだが、そこんとこどうなのよ……?」

 

雪乃「あら、私はいいのよ。 だって私は――貴方をしっているもの」

 

八幡「……ああそうかい」

 

八幡(知っててそのレベルなのか……。いや、これマジでボッチで鍛えた俺じゃなきゃ自殺するレベルじゃね?)

 

男A「わかんねーよっ! 雪ノ下さんはそいつの何を知ってるって言うんだよっ!?」

 

雪乃「知ってるわ。彼が誰より優しいことを。 自分を傷つけてまで人を救う事のできる、本当の意味で優しい人だって事をね」

 

男A「っんっだよそれっ! 意味分かんねーよっ!」ウデヲフリカブル

 

八幡「――ッ! 雪ノ下っ!」ユキノシタヲカバウヨウニワリコム

 

平塚「そこまでだ、男A」

 

八幡「ひっ、平塚先生っ?」

 

男A「先生、これはコイツが、そのっ――」

 

平塚「雪ノ下に暴力を振るおうとして、比企谷がそれを庇った。 私にはそうとしか見えなかったのだが、他の解釈があるのかね?」

 

男A「うっ――」

 

雪乃「これで解ったでしょう? 彼は、誰かの為に自分を犠牲にしてまで助けてくれる優しい人なのよ。 貴方のように、上辺だけを取り繕う屑に語らないで頂戴。本当に、不愉快だわ。 それと、先生」

 

平塚「……何かね?」

 

雪乃「先程の職員室での会話を聞きました。ですが、彼は私と付き合っています。 ですから平塚先生とは付き合えません」

 

平塚「ほう、それにしてはずっと苗字で呼び合っていて名前ですらよびあっていないみたいだが?」

 

雪乃「それは付き合いだてで、学校では隠すつもりだったからです。 ですから、苗字で呼ぶ習慣がついていたんです」

 

平塚「……では、プライベートなら名前で読んでいると?」

 

雪乃「もちろんです」

 

平塚「なら、それを証明してもらおうか」

 

雪乃「えっ、そっ、それって……――」カァァ

 

平塚「どうした、できないのかね? どうせもう明日中、いや今日中かなこれは……今日中には広まってしまうのだから隠す意味もないだろう? ほら、どうした」

 

雪乃「……は、はちっ、まんっ」カオマッカ

 

平塚「んんっ~? どうした雪ノ下、聞こえないぞ。いつも毅然とした態度のお前らしくもない。 ふふんっ、やっぱり嘘なのだろう。うんうん、嘘に決まっている。 ダーリn……比企谷は専業主夫希望だし、その不甲斐なさは雪ノ下の志向から大きく外れているだろうしなぁ」ドヤァ

 

雪乃「はっ、はちまんっ!」カオマッカデハチマントウデヲクム

 

八幡「んなっ――」

 

八幡(おいおい、さっきは後ろから抱きついても平気な顔してたのに、俺の名前を呼ぶだけで熱でもでんの? なに、俺の名前って天然のヒーター?

 俺の名前で冬はポカポカ暖房いらずなの? やだ、今の八幡的にポイント高い。

 いや、今の話をしたら雪ノ下あたりからは

「あらついに比企谷菌はインフルエンザを超えたのね、防衛省に隔離要請をしないと」

 とか言われそう。

 八幡的にポイント低いわ~~~、だださがりだわ~~、

 ついでにテンションもダダ下がりだわ~~~、えっ? お前のテンションは初から低いって?

 むしろ高かったことあんのかって? ごめんなさい、小学生の時ハメを外してクラス中ならキモタニって言われてからないです。なんかもう、生まれてきてごめんなさい)

 

八幡「おい、雪ノ――」

 

雪乃「だ、黙りなさい」

 

八幡(あれっ? これって、一応俺の問題だよな? なんでこいつに主導権持ってかれてんの? そもそも、こいつにかりなんて作りたくねーし。ボッチは養われても施しは受けねえ、それが俺のジャスティス

 

八幡「先生、あのですね……正直に言うと俺は誰かを好きとかよく解んないんですよ。 誰かを信用しなければ、裏切られることもねーし。こんな卑屈な考えの人間が恋なんてありえないでしょ?」

 

平塚「だが、君の進路希望は専業主夫じゃないのかね? だったら相手がいるはずだが?」

 

八幡「だから、俺はもっと打算的に相手を選びたいんですよ。お互いの利害が一致した、信頼関係はなくても結婚という信用のできる契約を結ぶ、みたいな。 つまり、愛はなくてもお互いがお互いを打算的に利用できる関係というか…… 手作りの食べ物を食べたい、家事をこなして欲しい、代わりにお金を入れてくれる……それって、愛がなくても出来るでしょ?」

 

平塚「比企谷、それは……」

 

八幡「だから、先生じゃ駄目なんです。俺と先生はそれなりに深い知り合いになっちまいましたから。だったら、そんな先生と愛のない結婚なんてできないでしょ? どうしても、私情が入っちまう」

 

もう二度と期待しないと誓ったのに。

また同じ過ちを犯してしまう。

期待――してしまう。

 

八幡「だから、先生とは付き合えないんです。勿論、雪ノ下と付き合ってたってのも、嘘です」

 

平塚「……雪ノ下、どう思うね?」

 

雪乃「空いた口が塞がらない、とはこういう気持ちなのだと体感しました」

 

平塚「だろうね。私も同意見だよ。比企谷」

 

八幡「……なんすか?」

 

平塚「私が君を奉仕部へ入れた理由を覚えているかね?」

 

八幡「真人間への矯正、でしたっけ?」

 

雪乃「そう。そして、私がその依頼を受けたわ」

 

八幡「だから何だって――」

 

雪乃「わからないのかしら? あなたのその考えなんて織り込み済みで、私と平塚先生は好きだといったのよ。 だから何の問題もないわ。 むしろ、私と付き合う事で貴方のその救いようのない後ろ向きな考えを、完膚無きまでに調教してあげるわ」

 

平塚「――まっ、待てっ! 雪ノ下、抜けがけは許さんぞっ! ダーリn……比企谷、私と結婚すれば君を必ず幸せにするぞっ! 人生はバラ色だって、その身に刻んでやるっ! 約束するっ!」

 

八幡(付き合うを通り越して結婚とか、怖ぇえよ。いや怖い。ほんと、怖いです)

 

八幡「なんだ、雪ノ下。そもそもこれは演技なんだからさ、平塚先生にバレた以上、お前が無理して付き合う必要もないんだぞ?」

 

雪乃「比企谷君、いえっ、はっ、はちっ、まん。わ、私は嘘は言わないわ。 自分の言葉にはちゃんと責任を持つわ。つ、つまり……さっきの言葉は本心よ。 本心から貴方と付き合って、そして貴方をもっと知りたいって思ってるわ」

 

平塚「当然、わたしだって本気だぞっ! ほ、本気だもんっ!」ナミダメ

 

八幡(先生……キャラ崩れてます。本当、誰か貰ってやってくれよ……このままじゃ俺がもら――いかん)

 

八幡「先生、雪ノ下、俺は前に言ったな? 自分を変えるのは逃げだって。辛い時こそ、変わらずにそこで踏ん張るって。 自慢じゃないが、その意思は堅いぞ。ダイヤモンド並みの硬度だ」

 

雪乃「あら、ダイヤモンドは硬いだけで脆いのよ。貴方の矯正は思ったより簡単そうね?」

 

八幡「……茶化すな。そんな俺を受け入れてくれて、その、嬉しいと思ってる。 でもやっぱり、俺には愛とか恋とかそういうのはちょっとまだよく解らないし、信じられない。

だから、待たせる事になると思う。 どれだけ待たせるかも解らない、でも俺なりに誠実に二人には向き合いたい。 だから、二人が信じた俺を俺も少しは信じてみたいと思った。 ……今は、それじゃダメか?」

 

雪乃「ふふっ。ようやく一歩を踏み出せたようね。 全く、亀の歩みより遅いのだから私でなければ愛想を尽かしてるところよ、感謝なさい。 でも、そうね。由比ヶ浜さんと平塚先生というライバルもいるのだし、 すぐに私に振り向かせてみせるわ。覚悟しなさい、はっ、はちまんっ!」カオマッカ

 

END

 

平塚「おい、私もいるぞっ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

元スレ

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