アニメssリーディングパーク

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藤原「な、なんでもいいじゃないですかっ!乙女の秘密ってやつですっ!」 白銀「ふーん」 【かぐや様は告らせたいss/アニメss】

 

~街中~ 

 

白銀会長(シャープペンシルが壊れてしまった……買い足さねば) 

 

女の子の声「え~~?なんですか~?今急いでるんですけど~」 

 

チンピラ1「ちょっとくらいいいじゃ~んwwwwwww」 

 

チンピラ2「じゃあさ、それが終わったら遊べる?付き合うよ」 

 

白銀会長(女の子がチンピラに絡まれて困ってるな……なんとベタな絡まれ方) 

 

白銀会長(とにかく困ってるならば助けねばなるまい) 

 

藤原書記「いや~そういうのはお断りしてまして~」 

 

白銀会長(あれ?絡まれてるのは藤原書記?) 

 

白銀会長(知り合いとなればなおさら助けねば)

 

白銀会長(しかしどうする?自慢じゃないが俺は腕っぷしが弱い……なにか策はないか) 

 

チンピラ1「ねぇねぇ、どこに行くの?」肩ポンッ 

 

藤原書記「えーと、気安く触らないでもらえます?」ニコッ 

 

白銀会長(策を練ってる暇はなさそうだ……ハッタリで行くか) 

 

白銀会長「よう、藤原書記、こんなところで会うなんて偶然だな」ギロッ 

 

藤原書記「会長!?」 

 

白銀会長「何だこいつらは?知り合いか?見ない顔だな」ギロッ 

 

チンピラ1「はぁ~ん?そうそう、知り合い。今知り合ったの」 

 

チンピラ2「つーかお前がなんなんだよ」 

 

白銀会長(くっ……ハッタリも通じないか……失敗したな)

 

白銀会長「いいからお前はこの娘の肩に乗せてる手を離せ」グィッ 

 

チンピラ1「はぁ~ん?馴れ馴れしく触んじゃねぇよ!」ボカッ 

 

白銀会長「ウボアッ!!!」 

 

チンピラ2「なんだこいつ!?強そうな見た目していてクソ弱え!」 

 

藤原書記「会長っ!!あなた達、なんてことするんですかっ!!暴力なんて最低ですっ!」 

 

白銀会長「グ……逃げろ……」 

 

チンピラ1「ごめんごめん、でもこんなやつほっといてさぁ~」 

 

藤原書記「…………………………………あっいいところに警察が!!」 

 

藤原書記「おまわりさーん!助けてくださーい!悪漢に絡まれて困ってるんですー!暴行も受けましたー!」 

 

チンピラ1「っ!?」バッ 

 

チンピラ2「チッ!タイミングが悪ぃ……」バッ 

 

チンピラ1&チンピラ2「………………………………………」キョロキョロ 

 

チンピラ1「…………ポリなんていないじゃねぇか」 

 

チンピラ2「あっ女が居ねぇ!男も!」

 

 

~公園~ 

 

藤原書記「ハァ……ハァ……ここまでくれば大丈夫ですかね……フゥゥ~~……」 

 

藤原書記「ハァ……ハァ……そ、そこにベンチがあります……一休みしましょう……」 

 

白銀会長「ハァ……ハァ……すまないな、藤原書記……助けに入ったつもりが全く役に立たなかった」 

 

藤原書記「本当ですよ……私は街で知らない男の子に声をかけられるなんかよくある事ですし」 

 

藤原書記「そういう殿方をかわす方法も熟知しているのに……会長は殴られ損です」 

 

白銀会長「さっきの様子を見るとそのようだな……あたたたた」 

 

藤原書記「うわ、腫れてるじゃないですか!ちょっと待っててください、タオルを水で冷やしてきます」タタタタ 

 

白銀会長「悪いな」

 

藤原書記「はい、冷やしたハンカチ持ってきました……使ってください」 

 

白銀会長「恩に着る」ピタッ 

 

白銀会長「ところで話は戻るが、さっきみたいのはしょっちゅうあることなのか?」 

 

藤原書記「んー、まぁ……街を一人で歩いてるときに殿方に声をかけられることはしょっちゅうです」 

 

藤原書記「さすがにあそこまで悪質な方は珍しいですどね……ハハハ」 

 

藤原書記「会長こそなんで割って入ってきたんですか?勝てる自信あったんですか?」 

 

白銀会長「そりゃ困ってる人がいたら助けるのは当然のことだろう……知り合いとなればなおさらだ」

 

白銀会長「ちなみに腕っぷしには全く自信はない。争い事自体が好きではないのもあるんだが」 

 

白銀会長「誰かを殴ろうして腕を振ったらいつの間にか自分の後頭部を殴ってるくらい弱い」 

 

藤原書記「ハハハ、普通の人ならここで『会長が冗談を言うなんて珍しい』と言うんでしょうけど」 

 

藤原書記「私はかつてのバレーボールの惨状を知ってるんでそれが冗談ではないんだとわかります」 

 

白銀会長「そう、まさにあんな感じだな」」 

 

白銀会長「人を殴ったつもりが自分の後頭部を殴り、その後いつの間にか死にかけのアルパカみたいになってる」 

 

藤原書記「ハハハ、容易に想像できてしまうのが悲しいですね」

 

白銀会長「やはり護身術としてなにか身につけといたほうがいいのだろうか……女の子一人を守れないというのはいかんせん頼りない」 

 

白銀会長「そうと決まれば藤原書記」 

 

藤原書記「嫌ですッッッッッ!!!!!!!!!」 

 

白銀会長「…………………………………………。」 

 

白銀会長「いやいや、まだ何も言ってないだろう」 

 

藤原書記「格闘技の特訓に付き合えというんでしょうつ!?嫌ですよ!いちいち会長の特訓に付き合っていたら命がいくらあっても足りませんっ!」 

 

白銀会長「ははは、おもしろい冗談だな」 

 

藤原書記「それが冗談じゃないんですよっ!そもそも私自身格闘技なんか出来ませんしっ!」 

 

藤原書記「それに……………………」 

 

藤原書記「それに、優しい会長に暴力なんて似合いませんよ……今のままでいてください」 

 

白銀会長「む……そうか?」 

 

藤原書記「はい」

 

藤原書記「……それにしても腕っぷしに自信がないならなにか策を練れば良かったじゃないですか」 

 

藤原書記「頭の良くない私ですら『警察がいるように振る舞う』っていう策を思いついたんですから」 

 

藤原書記「頭のいい会長ならばちょっと考えればもっと色々な妙策が思いついたでしょう?」 

 

白銀会長「いや、あのときは急いで助けることばかり考えててあまり策を練る時間がなかったからな」」 

 

白銀会長「一応睨みを利かせるというハッタリはやったつもりだったんだが」 

 

藤原書記「あはは、あまり通じてませんでしたね」 

 

藤原書記「校内ならばあの鋭い眼光に恐れおののく人が大勢いるというのに」 

 

白銀会長「コラ、目つきのことは気にしてるんだから触れてくれるな」

 

白銀会長「ん……ようやく殴られた腫れが引いてきたな」 

 

白銀会長「そういや藤原書記はなんで街を一人でぶらついていたんだ?」 

 

藤原書記「え?いや、私はラーメ……いや、何でもいいじゃないですか、そんなことっ!」 

 

白銀会長「え?なんだよそれ、気になる言い方するな」 

 

藤原書記「な、なんでもいいじゃないですかっ!乙女の秘密ってやつですっ!」 

 

白銀会長「ふーん」 

 

藤原書記「そ、そういう会長はなんで町中を一人でぶらついていたんですかっ!? 

 

白銀会長「あぁ、シャープペンシルのストックを補充しようと思ってな」 

 

藤原書記「えっ?シャーペンのストック?シャーペンの芯のストックじゃないんですか?」 

 

白銀会長「あぁ、使いまくってるからか俺のシャープペンシルはすぐ壊れるんだ。」 

 

白銀会長「シャープペンシルの芯はすでに大量に買い込んであるしな」 

 

藤原書記「ふーん…………」グウウウゥゥゥゥゥゥゥ

 

藤原書記「……………ッッッ」カァー 

 

白銀会長「……また盛大に鳴ったな。(腹が)」 

 

藤原書記「たはは、なんか走ったらおなかすいちゃいましたね!」 

 

藤原書記「どっか食べに行きませんか?」 

 

白銀会長「えっ?いや遠慮するよ、外食金かかるし……」 

 

白銀会長「今日と明日は珍しくバイト休みだから時間はあるんだがな、勉強もしたいし」 

 

藤原書記「えーっ!偶然あったのにそれはないでしょーっ!」 

 

藤原書記「こんなこと2度とないかもしれませんよ!」 

 

白銀会長「まぁ確かに珍しいっちゃ珍しいな」 

 

藤原書記「そうだ!じゃあ、今日は1日私がお金を出すから付き合ってください!」 

 

藤原書記「お礼をしたいんです!借りは返さねばなりません!」

 

白銀会長「とか言って自分が遊びたいだけだろ」 

 

藤原書記「えへへー、まぁ良いじゃないですかっ!」 

 

白銀会長「やれやれ……」 

 

白銀会長「しかしタダか……よし、いいだろう」←ドケチ 

 

白銀会長「じゃあどこ行くんだ?」 

 

藤原書記「うーん、そうですね……そこのところを全く考えていませんでした」 

 

藤原書記「よしっ!あそこにあるファミレスに入りましょう!」 

 

白銀会長「いいな」

 

 

~ファミレス~ 

 

藤原書記「何食べますか?」 

 

白銀会長「そうだな、このチキングリルのスープバー、ライスバー、カレーバー付きのセットにしよう」 

 

藤原書記「うっ!?一番安いセット……今日は奢りなんですから、もっと豪勢なもの食べてもいいんですよ」 

 

白銀会長「いや、俺は安い鶏肉の歯ごたえある食感が好きなんだ」 

 

藤原書記「そ、そうですか………じゃあ私は、チーズハンバーグのセットとタピオカミルクティーといちごパフェと~」 

 

白銀会長「いや食いすぎだろ」

 

 

~しばらく後・外~ 

 

藤原書記「いやぁ~、美味しかったですね~っ」 

 

白銀会長「あぁ美味かった、ごちそうさま」 

 

白銀会長(おかしい!なんでコイツはあんなにカロリーを摂取して太らないんだ!?) 

 

白銀会長(乳か!?乳にすべてのカロリーが行き届いているのか!?) 

 

藤原書記「ん?会長どうかしました?」 

 

白銀会長「いや、なんでもない」

 

白銀会長「んじゃ俺はもう帰るよ、ごちそうさま」 

 

藤原書記「ちょっと待って下さいーっ!今日一日は付き合ってくれるって約束でしょ~っ!」グイーッ 

 

白銀会長「えぇ、あれ冗談じゃなかったのか」 

 

藤原書記「私帰っても暇なんですーっ!あ、そうだっ!会長の行きたいところ!」 

 

藤原書記「会長の行きたいところはありませんかっ!?付き合いますよっ!?」 

 

白銀会長「行きたいところ……って言っても俺も基本的に勉強かバイトしかしてないからあまり知らないんだよな」 

 

白銀会長「そうだ、カラオケ!カラオケなんかどうだ?前に行ったことあるが楽しかった」 

 

白銀会長(ラップ歌ってたらハーサカに逃げられたトラウマがあるけど)グサッ

 

藤原書記「え……カラオケ……ですか?」サァーーーーーーー 

 

藤原書記「他のところにしません?例えばゲームセンターとか……」 

 

白銀会長「いや、俺はカラオケに行きたい。大丈夫、俺は音痴を克服したんだ」 

 

藤原書記「…………そ、そうですよね、確かにおっしゃるとおりです」 

 

藤原書記「もう会長の歌声はなまこの内臓じゃないんですよね?」 

 

白銀会長「ハハハ」 

 

藤原書記「いや冗談じゃないんですよ!?笑って流さないでください!」

 

 

~カラオケ~ 

 

白銀会長「よし、まずは俺から歌うか」 

 

藤原書記「あ、私ちょっとトイレ行ってきます」 

 

白銀会長「いや待て」ガシッ 

 

藤原書記「やめて!離してください!ケダモノ!」 

 

白銀会長「誤解を招く言い方をするんじゃない!」 

 

白銀会長「あと俺の歌をトイレでやり過ごそうとするな」 

 

白銀会長「俺はもう歌もラップも克服したんだ」 

 

藤原書記「そ、そうでしたよね……ついトラウマが……」

 

藤原書記「ちょっとまってください……深呼吸して心の準備をします」 

 

藤原書記「スウウゥゥゥ~~~~~~~~~~~~~」 

 

藤原書記「………………………………………………。」 

 

藤原書記「ハアアァァァァ~~~~~~~~~~~~」 

 

藤原書記「………………………………………………。」 

 

藤原書記「よし来いっ!」バァン 

 

白銀会長「心の準備で尺を取すぎだろ」

 

白銀会長「よし、曲入れるぞ」」ピッ 

 

藤原書記「ハァ……ハァ……ッ!」」 

 

白銀会長「~~~~~~~~~~~♪」←歌唱中 

 

白銀会長「……………………………ふぅ」 

 

白銀会長「どうだ?」チラッ 

 

藤原書記「……………………………(泣)」パチパチパチパチパチ 

 

白銀会長「うわっ!泣きながらスタンディングオベーションしてる!」

 

白銀会長「どうしたんだ?大丈夫か?」 

 

藤原書記「うぅ……確かに歌もラップも普通に上手いだけです……ですが……!」グスッ 

 

藤原書記「なまこの内蔵からここまで成長したかと思うと……!その苦労を思うと……ッ!」 

 

藤原書記「うわああぁぁあん!よくここまで成長しましたねっ!よくぞここまでっ!ママは嬉しいですっ!」ガシッ 

 

白銀会長「うわ、ひっつくな!あと誰がママだ!」 

 

藤原書記「でも……!でも……っ!!」グスッ 

 

白銀会長「ふん、カラオケなら俺が歌うだけじゃないだろう……」 

 

白銀会長「次は藤原書記の番だ、俺にお手本を見せてくれ」 

 

藤原書記「はぁ……お手本になるどうかわかりませんが落ち着いたら歌いますね」グスッ

 

藤原書記「………………………………………………。」 

 

藤原書記「よし、落ち着きました。曲を入れます」ピッ 

 

藤原書記「~~~~~~~~~~~♪」←歌唱中 

 

藤原書記「……………………………ふぅ」 

 

藤原書記「どうですか?」チラッ 

 

白銀会長「……………………………(泣)」パチパチパチパチパチ 

 

藤原書記「うわっ!泣きながらスタンディングオベーションしてます!」

 

藤原書記「どうしたんですか、会長!」 

 

白銀会長「うぅ……素晴らしい歌だ……演奏のメロディと藤原書記の歌声が絶妙に噛み合っていて……!」グスッ 

 

白銀会長「歌声が演奏を、演奏が歌声を相互に引き立てあってるようなハーモニー……ッ!」 

 

白銀会長「目を閉じればコンサートホールが見えるようだ!素晴らしい歌声!無料で独占してることが贅沢でならない」パチパチパチパチパチ 

 

藤原書記「えぇっ!?……そ、そこまでべた褒めされると照れますね……アハハ」ポリポリ 

 

白銀会長「いや、前々から上手いとは思っていたが本当にうまいな……。藤原書記なら余裕でプロになれるんじゃないか?」グスッ

 

藤原書記「いや、プロの道はそんなに簡単じゃあないですよ……。それに……。」 

 

藤原書記「それに、私と音楽との距離感は今の感じが丁度いいんです……。」 

 

藤原書記「プロになるとなれば、毎日何時間も練習に打ち込まねばなりません。」 

 

藤原書記「それよりも今は、テーブルゲーム部や生徒会の皆さんと遊んでたほうが楽しいですからね」 

 

白銀会長「そうか、なんかもったいないな」 

 

藤原書記「あはは、つまらない話しちゃいましたね」 

 

藤原書記「さぁ、会長のなまこの心配も消えましたし、今日はいっぱい歌っちゃいましょー!」

 

 

~数時間後・外~ 

 

藤原書記「はぁー、いっぱい歌いました。喉カラカラです」 

 

白銀会長「いやーなんかスッキリしたな」 

 

藤原書記「じゃーこの後はゲームセンターにでも行きます?男の子ってゲームセンター好きでしょ?」 

 

藤原書記「私もゲーム好きですし」 

 

白銀会長「ゲームセンターか……あまり行ったことないな、金かかるし」 

 

藤原書記「今日は私がお金を出すって言ったでしょー!いい経験だから、行ってみましょう!」グイグイ 

 

白銀会長「コラコラ、引っ張るんじゃない」

 

 

~ゲームセンター~ 

 

藤原書記「じゃあまずは、太鼓の達人とかやってみますか!」 

 

白銀会長「………………………………」←太鼓の達人中 

 

藤原書記「イヤアアアアアアアアアッッッッッッッ!」 

 

藤原書記「つ、次はポップンミュージック」 

 

白銀会長「………………………………」←ポップンミュージック中 

 

藤原書記「キャアアアアアアアアアッッッッッッッ!」 

 

藤原書記「だ、ダンスダンスレボリューション……」 

 

白銀会長「………………………………」←ダンスダンスレボリューション中 

 

藤原書記「もうやめてええええええッッッッッッッ!」

 

 

~しばらく後~ 

 

藤原書記「ハァ…ハァ…カラオケが無事終わったから油断してました」 

 

藤原書記「会長は音楽で体を動かすと浄化されてるアンデットになるんでしたね 

 

白銀会長「お前が勧めてきたんだからな」 

 

藤原書記「うーん、体を動かさないゲームとなると格ゲーとかですがあれ全くやって無い人は面白くないですからね」 

 

藤原書記「あとはプリクラとか……あれも会長と撮ってもしょうがないですし……」

 

藤原書記「そうです!ウチにあるボードゲームをやりませんか!?」 

 

藤原書記「オセロ、将棋、囲碁バックギャモン!チェスやチェッカー、シャンチー、ハルマなど、2人で遊べるものが色々ありますよー!」 

 

白銀会長「ふむ、ボードゲームか。そういう知的ゲームならルールさえ覚えれば俺でもなんとか遊べるかもな」 

 

白銀会長(それに、お金がかからないで遊べるのもいい) 

 

白銀会長(普通女子の家となると気構えるものだが……まぁどうせ藤原書記だしな……どうでもいいだろう)

 

 

~藤原家~ 

 

白銀会長(改めて見るとこいつらナチュラルに家が広いな金持ちが)チッ 

 

藤原書記「ただいま~」 

 

白銀会長「お邪魔します」 

 

藤原書記「ペシュ~~♡ただいま~~♡」グリグリ 

 

ペス(犬)「ハッハッハッハッ」ペロペロペロペロ 

 

白銀会長「………………………」 

 

白銀会長「やけに静かだな……ご家族は?」

 

藤原書記「親は今日はお仕事でいませんよー」 

 

藤原書記「お姉ちゃんは大学の友だちと遊びに行ってて、萠葉(妹)も出かけてます」 

 

藤原書記「だから今日は本当に暇だったんですよ」 

 

白銀会長「……ふーん………………」 

 

白銀会長(ん?これは結構アウトじゃないか?) 

 

白銀会長(いくら気が無い同士とはいえ流石に男女二人きりで女の子の家ってのはまずいだろ)チラッ 

 

藤原書記「ペシュ~~♡ペシュ~~♡」グリグリグリグリ 

 

ペス(犬)「ハッハッハッハッ」 

 

白銀会長(まぁいいか、どうせ藤原書記だし。ペスもいるしな。)

 

 

~藤原書記の部屋~ 

 

藤原書記「さて、じゃあボードゲーム何からやります?有名どころのバックギャモンあたりからやりましょうか!」 

 

白銀会長「ふむ、ルールは……」 

 

~数時間後~ 

 

藤原書記「いやー、遊びましたね、時間を忘れてしまいました」 

 

藤原書記「ルールを覚えたばかりとは思えないほど強かったですよ」 

 

白銀会長「初見殺しの引掛け技で引っ掛けまくってきたやつがよく言うよ……」

 

藤原書記「ふふ、そこは勝負ですからね……過程がどうあろうとも、勝てばよかろうなのです」 

 

藤原書記「でもすぐに対応されちゃいましたけどね」 

 

白銀会長「ルールを知って一度引掛けを食らった時点で藤原書記がやりそうな狡い手はなんとなく予測できたからな」 

 

藤原書記「狡い手ってのは心外ですね……トリッキーと」グウウウゥゥゥゥゥゥゥ 

 

藤原書記「……………ッッッ」カァー 

 

白銀会長「……今日は伊井野並に腹が鳴るな」 

 

藤原書記「あれー?おかしいですねー?普段こんなじゃないんですけどねー?」

 

藤原書記「ははは、頭を使ったからおなかが減ったようです」 

 

藤原書記「そういや夕飯どうしましょう?今日家に誰もいないんですよね」 

 

白銀会長「おぉ、丁度いい、俺に飯を振る舞わせてくれ。前にも言ったかもしれんが料理には自信があるんだ」 

 

藤原書記「え?やったー!それはありがたいです!」 

 

白銀会長「じゃあキッチンと食材を借りていいか?」 

 

藤原書記「はい!どうぞ好きなだけお使いください!」

 

 

~しばらく後~ 

 

白銀会長「ほら、出来たぞ」 

 

藤原書記「うわーー!すごーーい!」 

 

藤原書記「ご飯、味噌汁、ハンバーグ、付け合せ、肉じゃが、サラダ!」 

 

藤原書記「この和洋折衷なところがザ・庶民の夕飯って感じがしていいですよね!」 

 

白銀会長「それは褒めてるのかけなしているのか?」 

 

藤原書記「やだなー、褒めてるんですよー!」 

 

藤原書記「いただきまーす!」 

 

白銀会長「いただきます」

 

藤原書記「んー!このハンバーグ美味しーい!噛むたびに肉汁が出てきてとても美味しいですー!」 

 

藤原書記「この肉じゃがも、ホクホクしてて美味しい!」 

 

藤原書記「味噌汁も、これ出汁からとってるんですか?とても美味しいです!」 

 

白銀会長「そうか、口に合ったようで何よりだ」 

 

藤原書記「圭ちゃんは毎日こんなご飯が食べられて幸せですねー」 

 

白銀会長「どうなんだろうな……毎日美味いのか不味いのかわからないような顔で黙々と食べてるけど……」 

 

藤原書記「きっと毎日『美味しい』と思いながら食べてますよ」

 

 

~しばらく後~ 

 

藤原書記「ごちそうさまでした!」 

 

白銀会長「お粗末さまでした」 

 

白銀会長「どうだ?腹は落ち着いたか?」 

 

藤原書記「はい!お腹いっぱいです!」 

 

白銀会長「そうか、そりゃよかった」

 

藤原書記「………………………………」 

 

藤原書記「……会長、今日はありがとうございました」 

 

白銀会長「ん?一緒に遊んだことか?なんだいきなり、水臭いな」 

 

白銀会長「そのことならお互い様だし、むしろお金全部出してもらった俺がお礼を言うところだ」 

 

藤原書記「いや、そっちはそっちでありがたかったですけど!そっちではなく……」 

 

藤原書記「乱暴な人たちに絡まれてたときに助けてくれたことです」 

 

白銀会長「ん?あぁ、そんなんあったな……」 

 

白銀会長「あんなんなんの役にも立たなかっただろう……結局なんの助けにもならんかったしな」 

 

白銀会長「むしろ俺が藤原書記に助けられたといったほうが正しい」 

 

白銀会長「藤原書記の言ったとおり殴られ損だったな……格好悪い」 

 

藤原書記「そんな事ありません!」

 

藤原書記「確かに、昼には公園でついあんな口を利いてしまいました」 

 

藤原書記「しかし、かわし慣れているといっても実際に声を掛けられると毎回怖いです」 

 

藤原書記「そんなときに会長が現れて、大変勇気をもらいました」 

 

藤原書記「だからこそ、私はあの局面でも堂々とハッタリが出来たんです」 

 

藤原書記「ですので、会長はかっこ悪くも無駄でもありません!」 

 

白銀会長「……はは、慰めてくれるのか」 

 

藤原書記「本心ですけどね」 

 

藤原書記「それに、勝てないとわかってても勇気を振り絞って出てくる男の子ってむしろ……」 

 

藤原書記「いや、何でもありませんっ!」 

 

白銀会長「?」

 

白銀会長「いや、でもせめてもの救いは、あの格好悪い場面を見られたのが藤原書記で良かったよ」 

 

藤原書記「ん?どういうことですか?」 

 

白銀会長「俺は、学園ではある種の虚勢を張って生きているからな……四宮や石上、その他の藤原以外の秀知院学園の生徒に見られたら幻滅されちまう」 

 

藤原書記「なるほど、たしかに会長って最初と今じゃ全然キャラ違いますよね」 

 

白銀会長「そりゃお前の前だけではな、意地や虚勢はっても今更だし」 

 

白銀会長「一応他の生徒の前では以前と同じように見えてる……と思う……」」 

 

藤原書記「ハハハ、たしかに他の人には会長の特訓前の歌やダンスは刺激が強すぎるかもしれませんね」 

 

藤原書記「というか私も別にあの刺激に慣れたわけではありませんし」 

 

白銀会長「笑うなよ、酷いやつだな」

 

藤原書記「でもいいじゃないですか、結局は特訓で克服しているわけですから」 

 

藤原書記「むしろ、苦手なものを一生懸命克服しようとする男の子って私的にはアリですよ?」 

 

藤原書記「もっと会長は、『素の自分』に自信を持っていいと思います」 

 

藤原書記「別に完璧じゃなくても不器用でも、一生懸命にやればみんな尊敬してくれると思いますよ?」 

 

白銀会長「うぐっ……だがそれじゃだめなんだ……完璧じゃなければ……天才と並ばねば……」 

 

藤原書記「ハハハ、相変わらず頑固ですね~、もはや病的です」 

 

白銀会長「なんとでも言え……才能を持ち合わせていないやつができることなんか、ひたすら時間と労力をかけることだけだからな」 

 

藤原書記「はい、もう何も言いません……会長が才能がないとは思いませんけどね」 

 

藤原書記「結果だけ見ればすべて、克服してるわけですし」

 

白銀会長「………………………………」 

 

白銀会長「おっとこんな時間か、そろそろ帰るとしよう」 

 

白銀会長「今日は1日楽しかったぞ、いい気休めになった」 

 

藤原書記「はい……私も楽しかったです……」 

 

白銀会長「あぁ」 

 

藤原書記「………………………………」 

 

藤原書記「………………………会長!」 

 

白銀会長「ん?」 

 

藤原書記「また、よかったら遊びましょうね!」 

 

白銀会長「あぁ、またバイトが無いときでも遊ぶか」 

 

藤原書記「はい!」

 

 

~次の日・街中~ 

 

白銀会長(はぁ~、結局昨日はシャープペンシルを買い足すのを忘れていたな……) 

 

かぐや様「あら会長、偶然ですね」バッタリ 

 

白銀会長「し、四宮!?」ドキッ 

 

白銀会長(昨日の藤原といい、よく知り合いに会う週末だな) 

 

かぐや様「さて会長、偶然会ってこのまま別れるのもなんですし……」ニコッ 

 

かぐや様「公園でも行きます?それともカラオケでも行きます?それとも……」ニコニコ 

 

白銀会長(なんだ……………………?)ドキドキ 

 

白銀会長(今日の四宮はやけにグイグイ来るな!)ドキドキ 

 

 

 

 

 

 

元スレ

http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1564135211/