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八幡「….雪ノ下」 雪乃「嫌よ」【俺ガイルss/アニメss】

 

八幡「(隣の席の奴に見せてもらうのは気まずいし)」 

 

八幡「(借りにいってくるか)」 

 

八幡「(しかし、誰に借りに行けばいい)」 

 

八幡「(雪ノ下か?)」 

 

八幡「(いやダメだ、貸してはくれるだろうが絶対に嫌味を言われる)」 

 

八幡「(それにあいつクラスまで行って、他の奴らに変な勘違いされるのも、嫌だしな)」 

 

八幡「(残るは、材木座か・・・)」 

 

八幡「(それにしても、知り合いすくねぇな俺)」 

 

普通のぼっちは誰かに借りようとしない、そういう発想は過去に放置してきているもの 

 

たった一時限くらい教科書なしで乗り切る、いやそうせざるを得ない 

 

八幡「具合悪いんで保健室いってきます」 

 

平塚「お、おいまてひきぎゃ」 

 

ピシャッ 

 

雪ノ下「……」 

 

八幡(あの雪ノ下が保健室にいる、だと……) 

 

八幡「(メールしてみるか・・・現国の教科書貸してくれっと」 

 

ブーブーブー 

 

八幡「(早!なんでこんな返事すぐ来るんだよ、あいつずっと携帯見てるのか?)」 

 

八幡「(なになに、「我に書物など必要ない、必要なことはすべてこの電脳に記憶しているのでな」)」 

 

八幡「(・・・)」 

 

八幡「(あいつも、忘れたのか)」 

 

八幡「(仕方ない、雪ノ下に借りに行くか)」 

 

八幡「(確か国際教養科はJ組だったな)」 

 

由比ヶ浜「あれヒッキー、どこ行くの?」 

 

八幡「ちょっと雪ノ下のところに用事があってな」 

 

由比ヶ浜「そうなんだーじゃあ、これも一緒に持っていってよ」 

 

八幡「なんだこれ?」 

 

由比ヶ浜「ゆきのんに借りた本だよーでも、難しくて読めなくて、アハハ...」 

 

八幡「いや自分で持っていけよ。俺が持って行ったら、露骨に嫌な顔するぞ、あいつ」 

 

由比ヶ浜「んーそっかーなー」 

 

由比ヶ浜「じゃあ一緒に行こっかー!レッツゴー」 

 

八幡「(由比ヶ浜が着いてきてくれるなら、雪ノ下を呼びやすいな)」 

 

由比ヶ浜「ごめーん、ゆきのん呼んでくれる?」 

 

クラスメイト「ゆきのん?雪ノ下さんのこと?」 

 

由比ヶ浜「そーそー!」 

 

クラスメイト「雪ノ下さーん!知り合いの人が呼んでるよー」 

 

雪ノ下「・・・」チラッ 

 

八幡「(・・・げ、目があっちまった)」 

 

八幡「(なんであんな嫌そうな顔するんですかねぇ)」 

 

八幡「(やっぱあいつクラスでも、部活のときと変わんねぇな)」 

 

雪ノ下「何か用かしら、由比ヶ浜さん」 

 

雪ノ下「それとおまけの比企谷君」 

 

八幡「(...うるせぇよ)」 

 

由比ヶ浜「この前、借りた本返しに来たよー」 

 

雪ノ下「どうだったかしら?」 

 

由比ヶ浜「うーん、わたしにちょっと難しかったかもー」 

 

雪ノ下「そう...残念ね」 

 

由比ヶ浜「でもでも、主人公がヒロインをだぁーて守って、ガッーって告白するシーンは凄く燃えたかも」 

 

雪ノ下「それは良かったわ」 

 

八幡「(雪ノ下よ、お前も適当に答えてるろ)」 

 

雪ノ下「それで、比企谷君はなぜここにいるのかしら?」 

 

由比ヶ浜「あれーそういえば、ヒッキー何の用事だったのー」 

 

八幡「...まぁそのだな」 

 

八幡「俺は思うんだよ、困っている人には優しくすべきだと」 

 

八幡「途上国では飢餓で苦しんでいる人もいて、幼い命が失われている」 

 

八幡「俺達がジュース一本我慢して、募金すれば助かる命だってある」 

 

八幡「それが人の輪を産み、やがて世界を平和にする」 

 

八幡「それが本来の人間の生き方だと思うわけだ」 

 

雪ノ下「あなたが絶対にしなさそうなことね」 

 

八幡「(まぁ思ってるだけだからな)」 

 

由比ヶ浜「ヒッキー・・・」 

 

由比ヶ浜「どうしちゃったの?頭でも打った?」 

 

八幡「あれ、俺、良い事言ってない?」 

 

雪ノ下「日ごろの行いが悪いから、良い事を言っても裏があると勘ぐってしまうわね」 

 

雪ノ下「能書きはいいから、結論を言ってちょうだい」 

 

八幡「現国の教科書貸してくれ」 

 

由比ヶ浜「教科書?世界平和はー」 

 

雪ノ下「嫌よ」 

 

八幡「(即答かよ!)」 

 

雪ノ下「なぜあなたに貸さなければならないのかしら」 

 

八幡「部員が困っていたら、部長として助けるべきだろ」 

 

雪ノ下「ええそうね、でもそれは部活動での話よ。今ではないわ」 

 

八幡「名前で呼び合う知り合いが困ってるだぜ」 

 

雪ノ下「そうね、苗字で呼び合う赤の他人ね、私の所持品を貸すには躊躇してしまうわ」 

 

八幡「どうしても駄目か?」 

 

雪ノ下「ダメね」 

 

八幡「(冷たすぎやしませんかねぇ)」 

 

由比ヶ浜「ゆきのん!」 

 

由比ヶ浜「お願い!貸してあげて!」 

 

由比ヶ浜「今日ヒッキー当てられるんだよ、多分、おそらく、ね?」ウィンク、パチパチ 

 

八幡「お、おう」 

 

由比ヶ浜「もし、ゆきのんが貸してくれなかったら、晒し者になっちゃうよ」 

 

由比ヶ浜「これ以上ヒッキーがクラスで辱め受けると」 

 

由比ヶ浜「流石の私も胸が痛むというかー頭が痛いというかーだかね...」 

 

八幡「(さらっとひどいこと言ってねぇか)」 

 

由比ヶ浜「お願い、貸してあげて!ほら、ヒッキーも」 

 

八幡「...頼む、雪ノ下」 

 

雪ノ下「...わかったわ」 

 

雪ノ下「あなた、由比ヶ浜さんに感謝するのね」 

 

八幡「いいのか?」 

 

雪ノ下「ええ」 

 

由比ヶ浜「えーほんとー!?やっぱり、ゆきのん優しいー」 

 

由比ヶ浜「ありがと!ゆきのん!」 

 

雪ノ下「由比ヶ浜さん、ちょっと、抱きつくのはっ・・・」 

 

八幡「(こいつ、ほんと由比ヶ浜に弱いな)」 

 

八幡「(由比ヶ浜を介して、頼めば何でも聞いてくれるんじゃ・・・)」 

 

雪ノ下「とても嫌な視線を感じるわ」 

 

由比ヶ浜「なんかヒッキー悪い顔してるーきもちわるい!」 

 

八幡「(ま、むりですよね)」 

 

雪ノ下「いい、もし落書きが少しでもあったら」 

 

八幡「あったらどうするんだよ」 

 

雪ノ下「あなたの教科書を墨汁に漬け込んで、真っ黒にするから気を付けることね」 

 

八幡「いちいち発想がこわすぎるんだよ」 

 

雪ノ下「冗談よ」 

 

八幡「(あの目は本気だ)」 

 

由比ヶ浜「じゃあ、私たちは戻るねー」 

 

雪ノ下「ええ」 

 

八幡「悪いな、雪ノ下」 

 

雪ノ下「さっき言ったこと、忘れないで」 

 

八幡「分かってる、分かってる、分かってますよ」 

 

雪ノ下「それでは」 

 

八幡「(漱石の顔にサングラスか太宰に弓矢ぶっさすか、迷うな)」 

 

 

 

 

 

 

 

八幡「やべ、教科書忘れちまった」

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