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いろは「私は先輩が好きなんです!」【俺ガイルss/アニメss】

いろは「や、やだっ!やめて下さいっ!」

 

葉山「いいじゃないか、俺のこと好きなんだろう?」

 

いろは「私は先輩が好きでっ!」

 

葉山「なんだ好きな人に嘘ついてたのか。悪い子にはおしおきが必要だな」

 

いろは「いやっ!葉山先輩はこんなことしないはずです!」

 

葉山「俺は比企谷と結構仲がいいんだ。何か吹き込んでもいいんだ、後は分かるね?」

 

いろは「……わかりました。先輩に嫌われるのだけは、嫌なので。先輩……」

 

八幡「よぉ葉山。何やってるんだ?」

 

葉山「や、やぁ。いろはと話してるだけだよ」

 

八幡「嘘つくなよ。俺は見てたんだ。お前が一色を脅すところをな。全く、お前と俺が仲良しなわけねーだろ?」

 

葉山「ちっ……消すか」

 

八幡「俺には何をしてもいい。だが、俺の大切な人に手を出したら……潰す」

 

いろは「先輩……」ウルウル

 

葉山「はっ!」

 

八幡「ふっ」ドゴッ

 

葉山「うっ……どうして、どうしてそんなに強いんだ」

 

八幡「俺はいつも自分を犠牲にしてきた。それしか手札がなかったから。だから手札を増やそうと思ったんだ。最も重要な、強さという手札をな」

 

葉山「くっ……悪いが逃げさせて貰う。君といろはが僕がやったと主張した所で、俺の方が信用が高い。結局君は誰も救えないんだ」

 

八幡「ふーん、出てきていいぞ」

 

雪乃「ええ」スッつスマホ

 

葉山「なっ」

 

八幡「ここでお前を叩き潰しても、お前を糾弾するどころか、俺が悪者にされかねない。だから使ったんだ。俺の持ってる、雪ノ下雪乃という手札をな」

 

雪乃「……ここまで堕ちてしまったのね。軽蔑するわ」

 

葉山「うわーーーーーーーーー!」ダッ

 

八幡「ふっ」ボゴッ

 

葉山「ばたんきゅー」ドサッ

 

八幡「ふぅ……。一色、大丈夫か?」

 

いろは「せん、ぱい……」

 

八幡「安心しろ、俺がいる。大丈夫だから」ギュ

 

いろは「先輩……怖かったですぐすっ。でも先輩に嫌われたくなくてっ!ふぇぇぇぇぇーんうわーーーーーーん」ギューポロポロ

 

雪乃「良かったわね、一色さん。私は行くから。さようなら(……羨ましい)」

 

ーーー

 

いろは「すー。すー」

 

八幡「寝ちまったか。守れて、良かったな。俺を好きっていうのには驚いたけど、答えていかなきゃな」

 

ー翌日ー

 

いろは「あっ、先輩!」タッタッタッ

 

八幡「おう、いっしむぐっ」

 

いろは「えへへー」ギュー

 

八幡「困ったな……」ポリポリ

 

いろは「先輩、大好きです!」

 

 

 

 

 

 

 

 

元スレ

いろは「や、やだっ!やめて下さいっ!」

http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1537681142


 

いろは「んっ、はぁっ………しちゃい、ましたね///」【俺ガイルss/アニメss】

 

いろは「先輩のこと、製鉄所って呼んでもいいですか?」

 

八幡「なんで製鉄所なんだよ」

 

いろは「なんで………?ははあ、さては先輩、社会科が苦手ですね?」

 

八幡「いやちげーよ。福岡に八幡製鉄所って名前の製鉄所が有るのは知ってるよ」

 

いろは「なんだ、知ってるんじゃないですか………あ、先輩。やはたせいてつじょの『やはた』は先輩の下の名前と同じ………」

 

八幡「それも知ってるっつーの。俺が言いたいのは、何でいきなりそんなニックネームを俺に付けるんだって話だよ」

 

いろは「だって『先輩』だと他の先輩方と話す時ややこしいんですよ」

 

八幡「だったら『比企谷先輩』にしろよ………」

 

いろは「………嫌です」

 

いろは(先輩の名前を呼ぶのは、下の名前を呼び合う仲になってからです)

 

八幡「………はぁ、まぁいいけどよ。とにかく製鉄所はやめろ」

 

いろは「うー。じゃあどんなニックネームが良いんですか?」

 

八幡「あー………とにかくエログロは無しだ」

 

いろは「じゃあゴミぃちゃんなんてどうです?」

 

八幡「お前な………」

 

いろは「先輩はシスコンだと聞いたので、妹さんの真似してみました!」

 

八幡「真似じゃ意味ねぇんだよ」

 

いろは「先輩は本物が欲しいんですもんね!」

 

八幡「それ言いたいだけじゃねーだろうな………とにかくゴミぃちゃんも無しだ」

 

いろは「えー………結構キャラも似てるし行けると思ったんですけどぉ………」

 

八幡「いや、まずお前妹じゃないじゃん」

 

いろは「うー………先輩の妹は嫌です」

 

八幡「はいはい」

 

いろは(妹じゃ結婚できませんからね)

 

いろは「うーん。じゃあ、趣向を変えてロリコン先輩なんてどうです?」

 

八幡「おい俺がいつそんな要素を見せた」

 

いろは「妹さんの事好きって言ったり戸塚先輩のこと好きって言ったりしてるじゃないですか」

 

八幡「いや、小町はともかく戸塚はロリじゃあ………ん?ロリ?戸塚?ロリ戸塚?………やべぇ無限の可能性を感じる」

 

いろは「むー。私だって小さい頃が有ったんですよ!?」

 

八幡「ロリいろは………」

 

いろは「な、なんで下の名前で呼んでるんですか!」

 

八幡「語呂が良かったから………すまんかった。一色」

 

いろは「あ、は、はい………」

 

いろは(ずっと下の名前呼びで良いのに………)

 

いろは「あ、あとクリスマスイベントの時も留美ちゃんと京華ちゃんにもデレデレしてたじゃないですか!」

 

八幡「いや、確かに少し構ってやったが………それだけでロリコンは言い過ぎだろう」

 

いろは「でも小さい娘好きですよね?」

 

八幡「それはあれだ。俺お兄ちゃん属性持ってるから。甘やかしたくなるんだよ」

 

いろは「じゃあ妹属性持ちの私も甘やかしてくださいよ!」

 

八幡「俺の妹は嫌なんじゃなかったのかよ………大体、妹属性持ってるってんなら、俺のこと扶養してみろよ」

 

いろは「言いましたね?」

 

八幡「あ?」

 

いろは「先輩のこと扶養すれば先輩は私を甘やかしてくれるんですね?」

 

八幡「え、なに」

 

いろは『………』

 

 

いろは「………ただいまー」ガチャッ

 

八幡「おう、いろは。ご飯できてるぞ」

 

いろは「はい………」

 

八幡「………どうした?元気ないな」

 

いろは「あぁ………ちょっと、会社で」

 

八幡「ほー………」

 

いろは「あ、別になんでもないような事なんですけどね?さぁー!八幡の作ったご飯………」

 

八幡「………」グイッ

 

いろは「きゃっ、な、なんですか」

 

八幡「約束したろ?ちゃんとお前を甘やかしてやるって。ほら、甘やかしてやるからベッド行くぞ」

 

いろは「え、え」

 

八幡「………すまん、嫌か?」

 

いろは「いっ、いえ!行きましょうベッド!」

 

いろは『………』

 

いろは「あっ///先輩もっと///」

 

 

八幡「ま、待て一色。お前がどんなつもりで何を考えてるかは知らんが俺がしてやれるのは精々後ろから抱き締めるぐらいだぞ?」

 

八幡(これだけ気持ち悪いことを言えば一色も引いてこの話をやめるだろう)

 

いろは(抱き締める………どっちの意味だろう?)

 

いろは(エッチな方の意味だったとしても初めては正常位が良いなぁ)

 

いろは「そうですね………じゃあ、やってみてください」

 

八幡「は?」

 

いろは「実際にやってもらわないと正常な判断ができないじゃないですか。人生かかってますし」

 

八幡「………え?は?」

 

いろは「ほらほら、試着のできない服屋は有りませんよ。早くしてください」

 

いろは(こうすれば役得!頭良いぞ私!)

 

八幡(………まぁ、大方俺のことをからかっているんだろうな………ならいいぜ。やってやるよ)

 

八幡「いいぜ………ほら、膝の上来い」ポスン

 

いろは「失礼しまーす」スッ

 

八幡「………ほら」ギュウッ

 

いろは「はぅっ///」

 

八幡「………………どうだ?」

 

いろは「先輩の体、大きくて………温かくて………背中が幸せです///」

 

八幡「………お、おう」ドキッ

 

いろは「それに、お腹に手が当たって、包まれて、守られてるみたいですごく安心します///」

 

八幡「………そ、そうか」ドキドキ

 

八幡(なんだ、こいつ。演技じゃないのか………?)

 

八幡(一色の体、小さいな)

 

八幡(それに柔らかい。あと良い匂いもする)

 

八幡(こうしてると、耳を舐めてやりたくなるな)

 

八幡「………」レロッ

 

いろは「ひゃっ!?」ビクッ

 

八幡「………んっ」

 

いろは「あっ///な、なんですか///」ビクッ

 

八幡「………あんま震えんな。舐めづらいだろ」

 

いろは「か、体動いちゃいますぅ///やめてください///」ビクッ

 

八幡「………じゃあホイホイ人の膝に乗るな」

 

いろは「あぅ///」

 

八幡「………」ピタッ

 

いろは「………え?」

 

八幡「………本当にやめて欲しいなら、今の内にどっか行け。行かないなら………続きだ」

 

いろは「………」

 

いろは「………………」スッ

 

八幡(………膝の重みが消えた………なら、あいつの答えは………)

 

いろは「………」ガバッ

 

八幡「うおっ」

 

いろは「私、初めては正面が良いです」

 

八幡「………そうかよ」

 

いろは「そ、それじゃあ………」ドキドキ

 

八幡「あぁ………続きだ」

 

いろは「………」ドキドキ

 

八幡「………目、閉じろ」

 

いろは「………はい」

 

八幡「………」スッ

 

いろは「………んっ///」

 

八幡「はぁっ」

 

いろは「んっ、はぁっ………しちゃい、ましたね///」

 

八幡「あぁ、じゃあ………」

 

いろは「………はい」スッ

 

八幡「これからもよろしくな」

 

いろは「ん?」

 

八幡「………ん?どうした?」

 

いろは「いや、あの、続き………」

 

八幡「………だからもう続きはしただろが」

 

いろは「んん?」

 

八幡「な、なんだよ」

 

いろは(………まさかキスだけで終わらせるつもりか………っ)

 

いろは「はぁー………」

 

八幡「な、なんだ?俺なんかやらかしたのか?」

 

いろは「………野獣先輩って呼んでもいいですか?」

 

八幡「は?なんで?」

 

いろは「私が美女って意味です」

 

八幡「あぁ、美女と野獣………」

 

いろは(あとめちゃくちゃ奥手な先輩への皮肉だったり)

 

八幡「お前、美女って自分で言うか普通」

 

いろは「………じゃあ先輩が言ってくださいよ」

 

八幡「は?」

 

いろは「美女とか可愛いとか言ってくださいよ!じゃなきゃ私不安になっちゃいますよ!別れちゃいますよ!」

 

八幡「くっ………可愛いぞ、一色」

 

いろは「きゃー!もう一回お願いします!耳元で!」

 

八幡「可愛いぞ、一色」

 

いろは「きゃー!カップルみたいです!」

 

八幡「そりゃあ、カップル?だからな」

 

いろは「なんでクエスチョンマーク付いてるんですか………」

 

八幡「なんか実感沸かなくてな………」

 

いろは「じゃあカップルらしく別れ話でもします?」

 

八幡「………確かに、カップルじゃなきゃなしえないことではあるが………それカップルじゃなくなっちゃうじゃん」

 

いろは「おやおや、カップルでいたいんですね?私とカップルでいたいんですね?」

 

八幡「………あぁ、ずっとお前のパートナーでいたい」

 

いろは(いきなり来るの反則///)

 

いろは「しかしですね………カップルでいたいからこそ。別れ話というか、そういうのって大切だと思うんです」

 

八幡「ん?」

 

いろは「ほら、お互いの悪い所とか、直して欲しい所とか、そういうのを言い合えるようにですね………」

 

八幡「………なるほど」

 

いろは「という訳で、何か、私にそういうの有ったら言ってみてください」ギュッ

 

八幡「………こんな抱き締めながらする会話か?」

 

いろは「だってもしかしたら私傷付いちゃうかもしれないじゃないですか!そうなったら先輩、私の事ぎゅってしてくださいね!慰めてくださいね!」

 

八幡「何かそこはかとなく矛盾してる気がしないでもないな………」

 

八幡(………一色に対する不満。か………)

 

八幡「高度なボケを理解してくれないところかな」

 

いろは「………はい?」

 

八幡「いや、ほら俺お前との会話の中でたまにボケてるんだよ」

 

いろは「私なりに反応してますが?」

 

八幡「ところがだな………ボケと気付かれずスルーされてるやつも有るんだな」

 

いろは「………へぇ?」

 

八幡「例えばお前………刃牙とか解る?」

 

いろは「ばき?馬気?」

 

八幡「ほら………平塚先生とかなら解ってくれるんだがな………」

 

いろは「えいっ」ゴンッ

 

八幡「ITEッ」

 

いろは「私の前で他の女性の名前を出さないでください」

 

八幡「だからって頭突きってお前………」

 

いろは「だって両手空いてないんですもん///」ギュー

 

八幡「………へいへい」ギュッ

 

いろは「うふふ………とにかく、私、嫉妬深いんですから。あんまり他の女の人のこと喋ったら怒りますよ!」

 

八幡「解った」

 

いろは「………それとも、嫉妬深い女の子は嫌いですか?」

 

八幡「大好きだっつーの」ギュッ

 

いろは「あぅ///………それで、私はどうすれば先輩のボケが解るようになるんでしょう?」

 

八幡「いや、別に解らなくてもいい。言っただけで満足してる感じだし」

 

いろは「そ、そうですか………じゃあ、他に不満は………」

 

八幡「ないな」

 

いろは「え?」

 

八幡「ないな。全部好き」

 

いろは「………もー!先輩私のこと大好きですねぇ!」

 

八幡「たりめーだろ………逆にお前は不満とかないのかよ」

 

いろは「小町ちゃんに構いすぎなことです」

 

八幡「ん?」

 

いろは「先輩はいっつもいっつも小町小町………言いましたよね?私は嫉妬深いんです」

 

八幡「いや、確かに俺はシスコンだが………嫉妬て。妹だぞ?」

 

いろは「先輩にその気が無くても、他の女の子を可愛いって言う先輩は嫌いです」ムスッ

 

八幡「つってもな………」

 

いろは「小町ちゃんだけじゃないです。先輩の周りには魅力的な人がいっぱい居て………私、心配です」

 

八幡「………一色………」

 

いろは「だからまずは周りに私たちのことを分かってもらう為に先輩は私のことを「いろは」、私は先輩のことを「八幡」って呼びましょう♪これだけでも分かる人には分かるはずですから。」

 

八幡「下の名前で呼び合うってことか………いや、そんなことせずに俺達がカップルって皆に言えば良いんじゃないか?」

 

いろは「それだと絶対死人が出るので」

 

八幡「誰が誰に殺されるんだよ」

 

いろは「先輩がいろはすファンクラブ過激派に殺されちゃいます」

 

八幡「お前ファンクラブとか有るんだ………過激派とか居るんだ………」

 

いろは「いや、ファンクラブは言い過ぎでしたけど、私のこと好きな男子は確実に数人居ますし、先輩元々評判悪いから嫉妬でもっと悪い噂流れちゃいますかも知れませんよ?」

 

八幡「マジか………」

 

いろは「そしたらそれにつけこんで、女子が嫉妬で私の悪い噂を流すかも知れませんよね?」

 

八幡「………それは」

 

いろは「私は先輩の彼女でいれるなら、どう言われようと良いですけど、先輩は優しいから………」

 

八幡「自分の彼女が悪く言われて良い気分な訳ねぇだろ」

 

いろは(自分の彼女///)

 

いろは「そう、私達はお互い爆弾を抱えた身。あまり公にせず、周りにだけ伝えなきゃいけないんですよ」

 

八幡「それで下の名前呼び」

 

いろは「はい、じゃあ先輩どうぞ」

 

八幡「俺からかよ………い、い」

 

いろは「………」ワクワク

 

八幡「………いろは」

 

いろは「………も、もう一回///」

 

八幡「好きだ、いろは」

 

いろは「~~~っ///」ジタバタ

 

八幡「あんまり暴れんな………次、お前だぞ」

 

いろは「幸せにしてくださいね? 八幡」

 

八幡「………何かむず痒いな」

 

いろは「嬉しいくせに」

 

八幡「………まぁ、嬉しいが」

 

いろは「八幡八幡八幡八幡八幡八幡八幡八幡八幡八幡八幡八幡八幡八幡」

 

八幡「ちょっと怖い」

 

いろは「さぁ、練習はばっちり!誰に見せつけます?」

 

八幡「いきなり由比ヶ浜や雪ノ下は難しいから………はるのんにしよう」

 

いろは「はるのん………?なんで陽乃さんのことそんな風に呼ぶんです?」

 

八幡「あ、いや、ノリというかなんというか」

 

いろは「………いろはすって呼んでください」

 

八幡「なんで」

 

いろは「いいから呼んでください!」

 

八幡「………いろはす

 

いろは「………」ムフー

 

八幡(満足気だ)

 

いろは「しかし、陽乃さんですか………なんというか、怖いです」

 

八幡「逆にあの人さえ乗り越えればもう怖い物無しって訳だ」

 

いろは「なるほど」

 

八幡「それで、呼び出す方法だが………」

 

陽乃「呼んだー?」

 

いろは「!?」

 

八幡「ゆ、雪ノ下さん!?何時からそこに!?」

 

陽乃「キスした所から」

 

いろは「一番見られたくない所を!」

 

八幡「………なら、話は早いです」グイッ

 

いろは「きゃっ」

 

八幡「俺達、付き合うことになりました」

 

いろは「………せ、先輩………///」

 

陽乃「そんなことよりおうどんたべたい」

 

八幡「………はい?」

 

陽乃「おうどん!おうどんたべたい!」

 

いろは「先輩、これは………」

 

八幡「お、俺に聞くな………」

 

陽乃「おうどん食べに行こう!ね!」グイグイ

 

いろは「わっ、ちょっ」

 

八幡「ゆ、雪ノ下さん!?」

 

陽乃「おうどん」

 

八幡「はい」

 

いろは「先輩!?」

 

八幡「な、なんかヤバい。下手に逆らわず今は言う通りにした方が良いかもしれない………」

 

いろは「そ、それはそうかもですね………」

 

陽乃(………ふぅ、少し強引になっちゃったけど、何とか二人を連れ出せそう)

 

陽乃(幸い、二人はまだ付き合いたて。実際、二人とも下の名前で呼び合うのを忘れてるし、更にそれに気づいていないほど)

 

陽乃(………雪乃ちゃんのために、絶対別れさせてやるんだから………)

 

陽乃(さて、あらかじめうどん屋に都築さんを呼んでおくかな)

 

………

 

八幡「………なんか、普通にうどん食っただけだったな………」ヒソヒソ

 

いろは「どういう意図が有ったんでしょう………」

 

陽乃(私もよく解らない)

 

八幡(………ん?あの、車………)

 

陽乃「いやー、私のせいで遅くなっちゃったね!お詫びとして送るよ!」ガチャッ

 

八幡(やっぱ雪ノ下家の車か………)

 

都築「………」

 

陽乃「さぁさぁ乗った乗った!」グイグイ

 

いろは「わわっ」

 

陽乃「夜道に女の子は危ないよ!」グイグイ

 

いろは「えーっ」

 

八幡「雪ノ下さん。じゃあ、俺も送って貰えますか」

 

陽乃「………へぇ」

 

いろは「せ、先輩」

 

八幡(………今、雪ノ下さんと一色を二人きりにするのはまずい気がするからな………)

 

陽乃「ダメ」バタンッ

 

八幡「えっ」

 

いろは「えっ」

 

陽乃「都築!ゴー!」

 

都築「了解」ブロロロロロロ

 

八幡「………マジかあの人」

 

車中。

 

いろは「ちょ、ちょっと陽乃さん!なんで私だけ送るんですか!」

 

陽乃「いろはちゃんとお話がしたかったからだよ?もちろん、比企谷くんのこと」

 

いろは「なっ」

 

陽乃「私は心配だよ。二人はちゃんと付き合って行けるかどうか」

 

いろは「………え?」

 

陽乃(………ふふふ、動揺してる。やはり二人はまだ恋人としての信頼関係を満足に築けていない!)

 

陽乃(今の内に二人の関係を裂く!)

 

陽乃(………まずは舐め回すように見てくる彼の視線のことでも聞いてみるかな)

 

陽乃「大丈夫?比企谷くんたまに気持ち悪い目で視てくるでしょー?」

 

いろは「………」

 

陽乃「………?」

 

いろは「………そんな風に視られたこと、ないです」

 

陽乃「!?」

 

いろは「………さっきも先輩、キスだけで終わらせちゃったし………陽乃さんはそんな風に視られたこと有るんですね………」

 

陽乃「そ、それはもう!いやー、おっぱいジロジロ視られて気持ち悪かったなー!」ポヨーン

 

いろは「………」ペターン

 

陽乃(け、計算外だけど、これはこれでよし!)

 

いろは「うぅ………私、先輩のこと満足させてあげられるんでしょうか」

 

陽乃「厳しいだろうねー。いろはちゃんおっぱいちっちゃいもん」

 

いろは「ヴッ」グサッ

 

陽乃「あと、いろはちゃんの方が性欲強いよね?途中から比企谷くん疲れちゃうんじゃないかなー」

 

いろは「ヴヴッ」グサッグサッ

 

陽乃「いろはちゃんわがままだし、比企谷くんは溜め込むタイプだしなー。デリケートな問題な分特に。知らず知らずの内に比企谷くん、心の病気になっちゃうかもねー」

 

いろは「ヴヴヴッ」グサッグサッグサッ

 

陽乃「私は別にさー。雪乃ちゃんの成長になるなら、比企谷くんとくっつかなくてもいいと思ってるけど………初恋の人が、別の女のせいで………なんていうのはさ、最悪なのよ」

 

いろは(………そうだ、先輩の周りには、私より先輩を幸せにできる人がいっぱい居る………私なんかが………)

 

陽乃(思い詰めてる思い詰めてる。これで逆にいろはちゃんが心の病気になったり………)

 

陽乃(いや、それでも献身的に寄り添いそうだな、比企谷くんは)

 

陽乃(考えれば考えるほど良い男だなぁ、比企谷くんは。絶対に雪乃ちゃんとくっついて貰わなきゃね)

 

陽乃「………さぁ、いろはちゃん家着いたよ」

 

いろは「はい………………なんで私の家知ってるんです?」

 

陽乃「えいっ」ドンッ

 

いろは「きゃっ」バタッ

 

陽乃「都築!ゴー!」バタンッ

 

都築「了解」ブロロロロロロ

 

いろは「………はぁ、ただいまー」ガチャッ

 

いろは「………あ、先輩からメール来てる………」

 

八幡『大丈夫か?』

 

いろは「………」ギュッ

 

いろは『MAILER-DAEMON

 

いろは「………」

 

いろは「うっ、うっ………先輩の言葉が欲しいよぉ………せんぱぁい………」グスッ

 

八幡「………返信ねぇな」

 

八幡(あの一色だぞ………?何時間もメール放置とか有るか………?)

 

八幡(メールに気づいてない………?いや、気づけない………?)

 

八幡(いくら雪ノ下さんと言えど………一色がどうにかなるとかは無いと思うんだが………)

 

八幡「………無いよな?」

 

八幡(………駄目だ。思考が悪い方向へドリフトしていく………)

 

八幡「こうなったら………一色の元へ向かう」

 

八幡「………………という訳で一色の家の住所教えてください」

 

平塚《それ私がめちゃくちゃ怒られる奴なんだが》

 

八幡「………お願いします」

 

平塚《………はぁー。仕方ないな、君は………〇〇の〇〇の〇〇だ》

 

八幡「………!ありがとうございます!」

 

平塚《祝福するぜ 二人とも》ガチャッ

 

小町「………あれ、お兄ちゃんどっか行くの?もう結構遅いよ?」

 

八幡「あぁ………彼女の家に」

 

小町「ふーん。暗いし気を付けて………え?」

 

八幡「いってきます」ガチャッ

 

小町「………!………いってらっしゃい」

 

八幡(………今俺は無駄なことをしているかもしれない)タッタッ

 

八幡(メールがほんの少し遅れたくらいでこんな時間に急いで家まで行くなんて、どう考えてもめんどくさい奴だ)

 

八幡(こんなことでいちいち走ってちゃまともに生活もできない)

 

八幡(それでも)

 

八幡(あいつの顔が見たくて、あいつの声が聞きたくて、そして)

 

八幡(そんなめんどくさい俺を、あいつは)

 

八幡(あざとく、そして誰よりも可愛らしく、笑ってくれる気がするのだ)

 

いろは(『いろはちゃんわがままだし、比企谷くんは溜め込むタイプだしなー。デリケートな問題な分特に。知らず知らずの内に比企谷くん、心の病気になっちゃうかもねー』)

 

いろは(陽乃さんの言葉が、頭の中で回る)

 

いろは(もちろんあの人はただの冗談を言ったんだろうけど、同時にあの人は、嘘はつかない)

 

いろは(あの人の言う通りの未来も、有るのかもしれない)

 

いろは(そうなる前に、別れるべきなのかもしれない)

 

いろは(あぁ、駄目だ。これ以上一人で考えちゃいけない)

 

いろは(解ってるのに、陽乃さんの言葉は、より確実に鋭利な形を持って私を___)

 

ピンポーン

 

いろは(チャイム………こんな時間に誰だろ?)

 

一色母「いろはー。出てー」

 

いろは「………はーい」スタッ

 

いろは(………あ、バジャマのままだ………別に良いや。先輩に見せる訳じゃないし)スタスタ

 

いろは「はーい」ガチャッ

 

八幡「………一色………」

 

いろは「ひゃあ」

 

いろは「ど、どうしてここに」

 

八幡「返信………なかったから………」

 

いろは「あ、すいません何かメール送れなくて………」

 

八幡「そうか………無事なら良かった」

 

いろは「………心配。してくれてたんですか」

 

八幡「………すまん、心配性が過ぎたな」

 

いろは「いえ………すっごく、嬉しいです」ニコ

 

八幡「なら、良かった」

 

いろは「ですけど………」

 

八幡「?なんだ?」

 

いろは(ビックリするくらいパジャマに反応しないなぁ………)

 

八幡「?」

 

いろは(そりゃあ、こんな時にって感じもするけど、パジャマだよ?今まで先輩に見せてきたファッションの中で一番煽情的な自信有るよ?)

 

いろは(………もっとオトコノコな反応が有ればなぁ………)

 

いろは(やっぱり、合ってない。のかな)シュン

 

八幡「………どうした?」

 

いろは「………なんでも、ないです」

 

八幡(………やっぱ雪ノ下さんと何か有ったのか?)

 

いろは(キスでもしてくれたらなぁ)

 

八幡(いろはにキン肉バスターするしかねぇな)

 

八幡「………一色、いや、いろは………」ガシッ

 

いろは「はっ、はい」

 

八幡「………」

 

いろは(わっ、わっ、キス、キス来る!?)ドクン

 

八幡「………いろは」

 

いろは(………あれ)

 

いろは(あれ、なんで、なんでだろ)

 

いろは(嬉しくない)

 

いろは(怖い)

 

いろは(先輩に掴まれてる場所が、すごく冷たい)

 

いろは(やだ、やだ)

 

いろは(『いろはちゃんわがままだし、比企谷くんは溜め込むタイプだしなー。デリケートな問題な分特に。知らず知らずの内に比企谷くん、心の病気になっちゃうかもねー』)

 

いろは(………………やだ)

 

八幡(………震えてる?)

 

八幡「………今日はやめとくか」

 

いろは「えっ」

 

八幡「下、アスファルトだしな」

 

いろは「えっ!?」

 

八幡「明日、放課後俺ん家な」

 

いろは「えっ、えぇっ!?」

 

八幡「じゃあな」スタスタ

 

いろは「あっ、はい、さようなら………」ホッ

 

いろは(なんで安心してるんだろ、私………)

 

いろは( 『下、アスファルトだしな』『明日、放課後俺ん家な』)

 

いろは(あれは………その、つまり、キスだけじゃなかったってことだよね)

 

いろは(つまり、先輩が私のことをそういう目で視てくれたってことで………彼女として、嬉しいはずなのに………)

 

いろは(怖い。考えただけでも、体が震える)フラッ

 

いろは(でも、頑張らなきゃ。先輩が求めてくれるんだから、頑張らなきゃ)ガチャッバタンッ

 

陽乃「………よしよし。思いっきり患ってるね!これで本番に行こうものならガッタガタだね!」ササッ

 

陽乃「いろはちゃんったら肩掴まれただけで震えちゃってさー。それで比企谷くん止めちゃったし」

 

陽乃(そういえば比企谷くん、変な肩の掴み方してたな………まぁ、あの子もチェリーだし、勝手が解らなかったんだろうな)

 

陽乃「欲を言えば本番に行く前に仕留めたかったけど、まぁ、よしとしよう!」

 

都築「エグいでございます」

 

陽乃「帰るよ都築!ゴー!」

 

都築「了解」ブロロロロロロ

 

翌日。

 

いろは(『明日、放課後俺ん家な』)

 

いろは(その、明日の放課後になってしまった………)トボトボ

 

いろは(あぁ、今からでも何か理由付けて………)

 

いろは(いや、でも、いや………)

 

八幡「お、来たか」

 

いろは「先輩………」

 

八幡「ほら、行くぞ」

 

いろは「はい………」

 

………

 

八幡「ただいまー」

 

いろは「おじゃましまーす」

 

小町「おかえりー………って、彼女さん!?いろはさんだったの!?」

 

いろは「あ、うん」

 

小町「はー、うちの兄をよろしくお願いします」

 

いろは「いえいえ、こちらこそ」

 

八幡「………俺の部屋、行くぞ」

 

いろは「は、はい」

 

八幡「………」スタスタ

 

小町(あれ?これ私家出てった方が良い奴?)

 

八幡「………ここだ」ガチャッ

 

いろは「お、おじゃましまーす………」

 

いろは(………ここが、先輩の部屋………)

 

いろは(おかしいな………本当なら、これも嬉しいはずなのに)

 

八幡「立ってねぇで座れよ」

 

いろは「え、えっとどこに………」

 

八幡「ベッド」

 

いろは「え」

 

八幡「ベッド」

 

いろは「は、はい」ポスン

 

八幡「………行くぞ」ガシッ

 

いろは「………はい」

 

いろは(頑張らなきゃ、頑張らなきゃ)

 

いろは(頑張らなきゃ頑張らなきゃ頑張らなきゃ頑張らなきゃ頑張らなきゃ頑張らなきゃ)

 

いろは(頑張らなきゃ)

 

八幡「おぉぉっ」グアッ

 

いろは「え」ヒョイッ

 

八幡「えっと、それから、こっちの手で………あ、いや先に肩で………」

 

いろは「えっ、えっ」

 

八幡「おっ、うおっ、おらっ!」グワンッ

 

いろは「うべっ」ベシーンッ

 

八幡「あー、やっぱリアルじゃ全然うまく行かねぇな………よし、もう一回」ガシッ

 

いろは「わっ、せ、先輩!?」ワタワタ

 

八幡「おい、暴れんな、やりづれぇだろ」グイッグイッ

 

いろは「えっ、ちょっ、なんでなんで!」

 

八幡「えーと、力が分散しないように………」

 

いろは「なっ、何してんですかぁーっ!」グゥンッ

 

八幡「あだっ」ドテッ

 

いろは「………な、なんなんですか!」

 

八幡「………」

 

いろは「………?」

 

八幡「………よし、もう一回」

 

いろは「はぁぁーっ!?」

 

八幡「先に足から………」

 

いろは「てりゃっ」ベシッ

 

八幡「効かん」グイッ

 

いろは「んなっ、このっ」ベシッグイッ

 

八幡「ま、まだまだっ」グラッ

 

いろは「おらっ」ドンッ

 

八幡「うおっ」ドシーンッ

 

小町(ふぇぇ………あの二人めちゃくちゃ激しいよぉ………///)

 

小町「………コンビニ行こ」ガチャッ

 

いろは「はぁ、はぁ」

 

八幡「ふーっ、ふーっ」

 

いろは「………」

 

八幡「………いろは」ガシッ

 

いろは「ま、まだやりますか!」

 

八幡「まだ、怖いか?」

 

いろは「………………え?」

 

八幡「まだ、俺の手が怖いか?」

 

いろは「………………あ」

 

いろは(そういえば………)

 

いろは「な、なんともないです」

 

八幡「………そうか」ギュッ

 

いろは「んっ」

 

いろは(まさか先輩は、私のために………)ギュッ

 

八幡「………いろは」ギュウッ

 

いろは「………八幡」ギュー

 

八幡「………」

 

いろは「………いやでもキン肉バスターは無いでしょう」

 

八幡「なんだ、知ってたのか」

 

いろは「なんでわざわざあんなバカバカしいことを………」

 

八幡「あぁ、俺はそれが言いたかったんだ」

 

いろは「?」

 

八幡「………お前が何に怯えてるかは知らんが、俺がお前から離れていくかもしれないなんて妄想は、本当にバカバカしい妄想だ。って言いたかった」ナデナデ

 

いろは(………なでなで………)ギュー

 

八幡(………………やっべ、冷静に考えるとなんか気持ち悪いことした気がする)

 

八幡「あの、いろは………」

 

いろは「八幡!」ギュウッ

 

八幡「な、何」

 

いろは「私エッチしたいです!」

 

八幡「………は?」

 

いろは「セッ〇〇!〇〇クス!」

 

八幡「伏せ字の意味なくなっちゃってんじゃねーか」

 

いろは「八幡、私、多分いろいろ下手です」

 

八幡「上手かったら嫌だわ」

 

いろは「………八幡、私、おっぱいちっちゃいです」

 

八幡「好み」

 

いろは「………そのくせ、したがりです」

 

八幡「………俺もだっつーの」

 

いろは「それでも、いいなら………」

 

八幡「いいっつってんだろ」ガバッ

 

いろは「きゃっ」

 

八幡「お前こそ、いいのかよ」

 

いろは「………いいから、誘ってるんですよ………?」

 

八幡「………………脱がすぞ」

 

いろは「………はい」

 

………

 

陽乃「あっ、都築!あの二人出てきたよ!別れ話が終わったか………まだ体裁上付き合ってるとしても、昨日のいろはちゃんの様子を見る限り、最早壊滅的状況のはず!」

 

都築「エグいでございます」

 

陽乃「さーてっ!トドメにしよう!」スタスタ

 

都築「………」

 

いろは「あっ、陽乃さん!」

 

八幡「げぇっ」

 

陽乃「げぇっ。って酷いなー」

 

八幡「………こんにちは」

 

いろは「こんにちはですー」

 

陽乃「………あれ?」

 

いろは「?なんですかー?」ギュー

 

陽乃「なんで腕組んでるの………?」

 

いろは「そりゃあ、私達がラブラブカップルだからですよ!ねー、八幡」ギュー

 

八幡「………そうだな、いろは」

 

陽乃「え?え?二人ともさっき比企谷くんの家から出てきたよね?何が有ったの?」

 

いろは「何って………やだなぁ。若いカップルが同じ部屋に二人きりですよ?やることなんて決まってるじゃないですかー」

 

陽乃「あれ?だって昨日。あれ?」

 

いろは「確かに、昨日はいろいろ悩んじゃいましたけど、八幡が全部助けてくれました。もー大好き///」ギュウッ

 

八幡「お前っ、人の前で………」

 

いろは「人の前だからですよー」スリスリ

 

陽乃「………………………」

 

八幡「それじゃあ、いろはの家まで送らなきゃいけないんで。これで」ザッ

 

いろは「さよならでーす!」

 

陽乃「………………………」

 

都築「雨降って地、固まる。という奴ですな」

 

陽乃「都築!ゴー!」

 

都築「お暇を頂きます」

 

陽乃「なぁーっ!?」

 

………

 

いろは「そういえば昨日、なんで私の家が解ったんですか?」スタスタ

 

八幡「あー、あれだ。赤い糸を辿ったんだよ」スタスタ

 

いろは「きゃー///」ギュー

 

八幡(こいつ、俺と付き合ってから知能指数がだだ下がりしてる気がする)

 

いろは「先輩しゅきー///」ギュー

 

八幡「………歩きづらいんだが………」

 

 

 

 

 

 

 

 

元スレ

いろは「>>3って呼んでもいいですか?」

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1464598856/


 

風太郎「結婚しよう」 ??「....はい」【五等分の花嫁ss/アニメss】

 

「...」 

 

ノートの上にシャープペンシルを投げ捨てると、風太郎はぼんやりと天井を見つめる。 

 

ある事があってからこうする事が増えた事は風太郎にも自覚出来ていた。 

 

『あんたを好きって言ったの』 

 

告白、だったのは言うまでもなかった。 

 

その場で返事なりをして解決出来ていれば良かったのかもしれないが、問題は重要さに見合わずあっさりと回答が先延ばしになっていた。 

 

(二乃がな...) 

 

信じられないという気持ちと、どこか報われたような気持ち、様々な感情が日常のそこかしこで顔を出す。 

 

勉強は殆ど手につかなくなっていた。 

 

「お兄ちゃん!」 

 

風太郎の背後から声が聞こえる。 

 

「らいはか...」 

 

「またぼーっとしてる。100点取れなかったからって落ち込まないでよね」 

 

勿論的外れな推測だが風太郎にはそれが嬉しかった。 

 

自分がどう有るべきか思い出させてくれる、それがありがたかった。 

 

「たまには調子の悪い時もあるだけだ。次は満点御礼にしてやるさ」 

 

そんな風太郎をみるとらいははほっとしたような笑顔を浮かべる。 

 

「その意気だよ! 成績落ちたら五月さん達の家庭教師もクビになっちゃうかもしれないし」 

 

その言葉にギクリとする。 

 

五月の名前を聞けば必然的に全員の顔が頭をチラつく。 

 

勿論その中には頭を悩ませる元凶の二乃もいる。 

 

「会えなくなったらお兄ちゃんも寂しいでしょ?」 

 

らいはは無邪気にそう言う。 

 

寂しくないかと聞かれれば勿論寂しい、とは思う。 

 

それがどういう感情かと聞かれると...、心にモヤモヤが溜まるのも事実だった。 

 

「まあ、もしお兄ちゃんが五月さん達の誰かと付き合うなんて事になれば別かもしれないけど、それは無いよね」 

 

『付き合う』 

 

その言葉に風太郎の心は締め付けられる。 

 

そう、回答しだいではそんな未来があるのかもしれないのだから。 

 

 

その夜布団に潜った風太郎は何となく考えていた。 

 

「付き合う、か...」 

 

そんな事になるのかは分からない、ただその可能性は提示された。 

 

全く分からない未来、自分はどうなるのだろうか。 

 

漠然とした不安を感じながらも、少しの胸の高鳴りを聞いていると眠気が襲ってくる。 

 

「そんな未来があるなら...」

 

 

一花の場合 

 

「ほら、起きろって」 

 

風太郎は布団を揺する。 

 

布団の主は中で身悶えしながらも、外に出てくる気配はない。 

 

「おい」 

 

さらに揺するのを強くする。 

 

「ん~」 

 

小さな声が中から聞こえるがそれでも出てくる気配はない。 

 

「一花!」 

 

朝の大事な時間が潰される事に耐えかねた風太郎は掛け布団を掴むと一気に剥ぎ取る。 

 

ゴロゴロと音を立てて布団の主が肌色を晒して溢れてくる。 

 

「はぁ...」 

 

昔から変わらず全裸になる癖は抜けていない、それどころか一人暮らしになってからは悪化している気配もあった。 

 

「まだ早いよぉ...」 

 

目を擦りながら一花はゆっくりと起き上がる。 

 

その途中、自分が全裸な事に気付き一花は恥ずかしそに胸元を隠す。 

 

「あはは...」 

 

照れながらも目の前の風太郎に気付くと一花はイタズラな笑みを浮かべる。 

 

「朝からしたかったの?」 

 

「起きろ」 

 

風太郎は一花の頭を軽く叩くと、手近に有ったバスタオルを投げつける。 

 

「早く着替えてこいよ、出掛けるんだろ?」 

 

こんな光景慣れ切ってる、そんな風太郎の仕草に一花は不貞腐れた表情を浮かべる。 

 

しかし直後にある事に気付くと一花は表情をニヤケさせた。 

 

「したかった、って所は否定しないんだね」

 

 

「俺だから良かったものの、他の奴だったらどうするんだよ」 

 

近くの商店街に向かう道を歩きながら風太郎は溜息をつく。 

 

2人の手は違和感なく繋がれており、照れは見えない。 

 

「いいの、どうせあの家には私達の誰かかマネージャーさんか」 

 

「君以外来ないんだから」 

 

繋いだ手に力が込められる。 

 

それは信頼、そして愛情。 

 

「まあ、その、それなら」 

 

手を強く握り返すと、風太郎は照れたようにそっぽを向く。 

 

「~♪」 

 

その表情に満足したのか一花は楽しそうに歩みを進める。 

 

そんな一花を見て風太郎も自然と笑みを浮かべる。 

 

「そうだ!折角買い物するんだし、この間欲しいって言ってた小説をおねーさんが買ってあよう」 

 

「あのなぁ...」 

 

風太郎は呆れた溜息を吐く。 

 

「前に一花自身が言った通りその貢ぎ癖治せよ」 

 

「うう...」 

 

昔からこうだと一花は反省する。 

 

機嫌が良くなると特に相手に尽くしたくなる。 

 

自身でも悪癖という認識はあるし、風太郎にも幾度となく咎められている。 

 

でも癖はなかなか抜けない。 

 

「それに、」 

 

風太郎はそっぽを向きながらも素直な言葉を繋ぐ。 

 

「そういう所で好きになったって見られたくないだろ。俺はちゃんと俺の一番が一花だからここに居るんだし」 

 

言ってみてどことなく臭さを感じつつ、風太郎は一花の顔を覗いてみる。 

 

「...」 

 

白く艶やかなその頬には涙か伝っていて、風太郎はキャンプファイヤーを思い出す。 

 

美しささえ覚えた涙、今となってはあの理由は分かっている。 

 

風太郎の心無い言葉が一花の心を傷付けた、その痛みの涙。 

 

しかし今回の涙は記憶と一つだけ異なっている。 

 

風太郎!」 

 

一花が風太郎に抱きつく。 

 

往来は少ない道とは言え人目がゼロな訳では無い。 

 

しかし一花にはそんな事は見えていなかった。 

 

「大好きだよ、私風太郎が好きで良かった。風太郎に好きになってもらえて良かった」 

 

風太郎は一花の背中に手を回す。 

 

「俺も一花が好きだ」 

 

風太郎...」 

 

一花の顔が風太郎に迫り... 

 

 

「な、なんだこの夢は...」 

 

妙に明確で、リアリティのある夢に風太郎は飛び起きる。 

 

「悩みすぎたか...」 

 

風太郎は気を取り直して眠りにつく。

 

 

二乃の場合

 

「~~♪」 

 

眠から覚めるとオーブンから漂う甘い香りに乗せて、ご機嫌な鼻歌が聞こえてくる。 

 

「寝ちまってたか...」 

 

突っ伏していた机の上では読みかけていた新聞紙が涎でひしゃげている。 

 

「あ、起きた?風太郎」 

 

キッチンから顔を出した二乃は風太郎の顔を見るとエプロンを外して近付いてくる。 

 

「もー、顔にヨダレ付いてるよ」 

 

机の脇に置かれたティッシュを数枚取ると、二乃は慣れたように風太郎の頬を拭き取る。 

 

「あ、すまん」 

 

「良いわよ、別に」 

 

二乃はティッシュを少し離れたゴミ箱向けて放り投げ、綺麗にそれが収まると小さくガッツポーズを決めた。 

 

「家にいる時間が長いと、こういうのが上手くなっちゃうわよ」 

そう言うと二乃は愛おしそうに少し膨らんだお腹を撫でる。 

 

「無理してないか? 安定期になったとは言えさ」 

 

「そっちこそ、疲れてるんでしょ?」 

 

そう言いながら二乃は手際よく机の上を片付ける。 

 

「丁度焼けた所だからお茶にしましょう」

 

机の上にはカスタードクリームをふんだんに詰め込んだシュークリームが置かれている。 

 

風太郎がそれを持つと、焼きたての生地の温もりがまだ手に伝わってくる。 

 

「本物のパティシエのスイーツがおやつに食えるってのは贅沢だよな」 

 

風太郎は指に付いた粉砂糖を舐めとる。 

 

「私の同僚なんかは家では絶対に作らない!って子も居たけどね。

 

私の場合はどっちかというと手技を忘れないためなのが大きいけど」 

 

そう言い終わると二乃は慌てて付け足す。 

 

「でもでも、風太郎に作るのが嫌なんじゃないわよ? 旦那様には何時だって手料理を食べて欲しいし」 

 

二乃はそう言って甘い笑顔を浮かべる。 

 

「俺も食べれて嬉しいよ。これで明日からまた仕事頑張れそうだ」 

 

風太郎は机の上にある二乃の手を取ると小さく握る。 

 

言葉はなくとも二乃もその手を握り返す。 

 

甘い匂いと時間が二人きりのリビングに流れる。 

 

「私ね、色んなスイーツを作れるようになったけど、シュークリームが一番好きなんだ」 

 

「そうなのか?」 

 

昔から二乃は多種多様なスイーツを作るのを見ていた風太郎は聞き返す。 

 

「2人で初めて一緒に作ったからね。風太郎はキンタロー君の姿だったけど」 

 

そう言われて風太郎は高校時代のワンシーンを思い出す。 

 

勘違いと嘘で怒らせたあの日。 

 

二乃の告白。 

 

真っ赤な顔でも分かる真っ直ぐな瞳。 

 

必死に振り向かせようとしてくれた愛情。 

 

「今なら分かるな~。風太郎が優しくて私を傷付けない様にしてくれてたんだって。あの時はあんな終わり方だったけどね」 

 

「まあ、あの時は俺はしっかりと二乃の事見れてなかったから...」 

素直に風太郎は答える。 

 

「今、しっかりと見てくれてるなら良いのよ。だって誰でもなく、私を選んでくれたんだから」 

 

二乃はそう言うと繋いだ手の指を絡める。 

 

「出来てからご無沙汰だったからさ」 

 

二乃はつないだ手は話さず少し俯いて囁く。 

 

「もう少し甘いのがほしいなーなんて」 

 

その言葉に2人の顔はゆっくりと近づいて... 

 

 

「........」 

 

風太郎は天井を見つめる。 

 

「なんで、こんな夢ばっかり...」 

 

「いや、悩みすぎてるからか...」 

 

不思議な夢に頭を悩ませながら風太郎は再び眠りに落ちる

 

 

三玖の場合

 

新緑の香りが風太郎の鼻腔をくすぐる。 

 

少し遅れて女の子特有の甘い香りがやって来る。 

 

「起きた?」 

 

風太郎が目を開けると、そこには透き通るような青空と見つめて来る優しい笑顔。 

 

「あ~、スマン三玖」 

 

後頭部から伝わる温もりとその景色から風太郎は膝枕されている事に気付き、慌てて起き上がる。 

 

「別に良かったのに」 

 

三玖は少し不満げに言うが、直ぐに笑顔を浮かべる。 

 

「こんなにいい天気だと仕方ないよね」 

 

三玖はそう言うと目をつぶる。 

 

春の心地よい暖かさに包まれた公園。 

 

ピクニックシートの下の柔らかな芝生。 

 

穏やか、という言葉を具現化した様な環境がそこには広がっていた。 

 

「公園デートにして良かったな」 

 

風太郎は起き上がり、三玖と同じ様に目をつぶる。 

 

風の音、僅かに聞こえる賑やかな子供の声。 

 

そっと重ねられらた手。 

 

「うん...」 

 

三玖は小さく答えると、重ねた手の指を絡める。 

 

風太郎はあったかいね」 

 

「三玖の方があったかいと思うけどな」 

 

その存在を確かめるように風太郎はそっと指を沿わせる。 

 

風太郎の方が風邪引きにくいからあったかいよ」 

 

「そんな理由かよ...」 

 

他愛のない会話が繰り返される。 

 

時々笑い、たまに拗ねてみたり、指先同士でイタズラしてみたり。 

優しい時間だけが流れていく。

 

「お茶入れようか?」 

 

ひとしきり話し終えた頃、三玖は水筒を取り出す。 

 

「そうだな、時間もいいし弁当も食べようか」 

 

風太郎のその言葉に三玖はピクリと肩を震わせる。 

 

「60点ぐらいでお願いします...」 

 

そう言いながら三玖は鞄からおずおずと弁当を取り出す。 

 

可愛らしい花柄をあしらった包みを解くと、綺麗な三角形に握られたおにぎりと、幾つかのタッパーが現れる。 

 

「して今日のメニューは?」 

 

風太郎が聞くと三玖はタッパーの蓋を開けながら説明する。 

 

「自信作のおにぎりに卵焼きとソーセージ、プチトマト。あと少し挑戦してみた唐揚げに、デザートはうさぎりんご」 

 

「自信作が殆ど調理してない物だな」 

 

綺麗に盛り付けられた自信作と、少し彩りに怪しさが見える唐揚げがピクニックシートの上に並べられる。 

 

「そんなことは無い。焼いたり洗ったり、大変だった」 

 

三玖は水筒の緑茶をカップに注ぎ、それぞれの前に置く。 

 

「じゃあ頂きます」 

「頂きます」 

 

風太郎は箸を卵焼きに伸ばし、一口で口に収める。 

 

その行動を三玖はしっかりと見つめ、反応を伺っている。 

 

「美味いな。さすが自信作だ」 

 

「...」 

 

照れた笑顔を浮かべながら、三玖は小さくガッツポーズをする。 

 

「一杯練習したからね」 

 

「学生時代から考えると大躍進だな」 

 

続いて風太郎は唐揚げに手を伸ばす。 

 

少し衣に焦げが見えるが、下味の醤油のいい香りが漂う。 

 

「そんなに見られるとな...」 

 

三玖は箸を動かすことなく風太郎の一挙手一投足に意識を向けている。 

 

風太郎の女の子に求める物第2位だから」 

 

高校時代に少し悪ふざけで言ったことをしっかり覚えている三玖に苦笑しながら、風太郎は唐揚げをかじる。 

 

「美味いな。俺好みだ」 

 

その言葉に三玖は胸を撫で下ろす。 

 

風太郎の美味しいは幅広いけど、私にはとっても嬉しいな」 

 

そう言って三玖は唐揚げを食べ始める。 

 

「やっぱり60点だね...」 

 

「俺は美味いんだけどな」 

 

昔から変わらない少しズレた基準に三玖は小さく笑みを浮かべる。 

 

「もっと上手くなるね。風太郎が毎日食べたくなるように」 

 

食事を終えた後、2人は並んで景色を見ていた。 

 

「そう言えばさっきのもっと上手くなるって話。別に焦ったりする必要ないんだぞ」 

 

「どうして? 早いに越した事はないと思うけど」 

 

三玖の言葉に風太郎は少し言葉を飲んだあと続ける。 

 

「これからはずっと一緒なんだからさ。時間は沢山あるって事だよ」 

 

言い終えると風太郎は三玖の左手薬指のリングを軽く叩く。 

 

永遠を誓った2人が付けるエンゲージリング。 

 

ほんの数日前、風太郎はそれを渡していた。 

 

「そう、だね...」 

 

三玖は愛おしそうに左手を抱きしめる。 

 

ずっと思った恋心、見つけれもらって、助け合って、ゆっくりと三玖のスピードで歩んできた恋路。 

 

「ねぇ、風太郎...」 

 

「なんだ?」 

 

風太郎が三玖の方を向くと、愛おしい顔が近づいてきて... 

 

 

 

「夢、だな...」 

 

風太郎は三度布団から飛び起きる。 

 

悪夢では決してないが、あまりにもあの姉妹の夢を一日で見すぎている。 

 

「悩みすぎなのか...」 

 

しかし流石にここで終わりだろうと風太郎はまたまたまた眠りにつく。

 

 

四葉の場合

 

「......」 

「......」 

 

オレンジの西日が2人を背中から照らす。 

 

長く伸びた影が、二人の間の沈黙の時間を表している、そんな風にも見える程の静かな時間が流れる。 

 

「あの...」 

 

耐えかねたのかに四葉が切り出す。 

 

「なんだ?」 

 

並んで歩く風太郎は戸惑いながらも返事をする。 

 

二人の間には決して険悪ではない、むしろ甘い距離感が見え隠れしている。 

 

その証拠に四葉の手は風太郎の右手を探るように時折動いている。 

 

「その...」 

 

言いたいことはあるが、恥ずかしさとこれまでの二人の関係から四葉には中々それが出てこない。 

 

「ナンデモナイデス」 

 

結局二人の間の空気は振り出しに戻る。 

 

付き合い始めて1ヶ月、帰り道はこれを繰り返していた。 

 

どちらかが言葉を切り出そうとするが、結局先には進まない。 

進めても一言か二言。 

 

しかし2人はどこか律儀に毎日一緒に帰宅していた。 

 

「......」 

 

風太郎はこのままで良いのかと考える。 

 

もちろん選んだのは彼だ、理由を持って、愛した人を選んだ。 

 

しかし、関係がそうなるや否や風太郎はどうしたらいいのか分からなくなった。 

 

これまでずっと明るく、関係の近かった四葉が突如距離を置くようになった。 

 

勿論嫌っていれば付き合うことすらしていないはずなので、好意は有るのだろう。 

 

それぞれの見えない好意がお互いを縛る、そんな関係が2人の言動を縛り付けていた。

 

「あっ」 

 

そんなもどかしい雰囲気をやぶるように四葉が声を上げ、慌てて駆け出す。 

 

四葉の視線の先では小さな男の子が泣きじゃくっていた。 

 

「......」 

 

その四葉の姿に風太郎は少し微笑むと、四葉について走り出す。 

 

「大丈夫ですよ~」 

 

いつも通りの笑顔で四葉は少年の涙をハンカチで拭う。 

 

「どうしました?道に迷っちゃったかな?」 

 

努めて優しく話しかける四葉だが、少年は返事は愚か泣き止む節さえ見せない。 

 

「えーと、その、大丈夫だよ!」 

 

「何が大丈夫か」 

 

風太郎は四葉の頭を軽く叩くと、少年のカバンを指さす。 

そこにはカタカナでデイビッドと書かれていた。 

 

「昔にもこんな事あったよなぁ...」 

 

風太郎は頭を掻くと、とりあえず英語で話しかけてみる。 

 

「あー、め、めいあいへるぷゆー?」 

 

たとえ成績がどんなに良くてもそれはあくまで知識。 

 

分かりやすく日本語な英語での問いかけに少年は初めてハッと顔を上げる。 

 

日本人離れした青い瞳は風太郎を見つけると、再び涙を貯め始める。 

 

「上杉さん顔が怖いから!笑って!ニコーですよ」 

 

「ああ、もう...」 

 

見慣れていればどうということは無いが、異国の目つきの悪い青年は、少年にはアブナイ人にしか見えない。 

 

慌てて笑顔を繕い、風太郎は言葉を続ける。 

 

「えー、ロストユアウェイ?」 

 

迷子、なんて単語がすんなり出てくるはずもなく、風太郎は単語を重ねて迷子かと聞いてみる。 

 

「I need to go bus stop, but I forget the name! Grandmas waiting me maybe so much long time! Where I need to go......」 

 

「えー、バス停? 忘れた、名前、それから 」 

 

ただでさえネイティブの早口な英語に、子供特有の論理性の少し欠けた言葉。 

 

慣れていない風太郎には単語を追っていくのが精一杯だった。 

 

「おばあちゃんが、待ってる? 何処に行く?」 

 

「分かりました!おばあちゃんの居るバス停に行きたいんですよ!」 

 

風太郎の言葉を聞いていた四葉がそれを直ぐに文章に組替える。 

 

「合ってる...、のか? いや状況的にはそうなんだが...」 

 

「私、国語だけは得意ですから!」 

 

どこから来ているのか分かりづらい自信ではあったが、風太郎としても四葉の解釈に間違いは感じない。 

 

「でも状況が分かってもなぁ...」 

 

何処に行きたいか分からない以上風太郎にも回答は出せない。 

 

「おばあちゃんがどんな人か聞いてみてください」 

 

「その手があったか。 えーと、Do you know Grandmas 、特

徴? あーspecial point?」 

 

少年は風太郎の言葉に少しポカンとしたが、鼻をぐずらせながらも少し考える。 

 

「Purple and green hair」 

 

「これは私でも分かります! 紫と緑の髪の毛だそうです!」 

 

「いや、流石にそんな奇っ怪な人居ないだろ...」 

 

そう言って風太郎が周囲を一応見渡すと、ちょうど反対側の歩道を少し焦った様子で歩くお婆さんが目に入る。 

 

「紫と緑の髪だ...」 

 

「おーい、そこの人ー!」 

 

四葉は少年の手をとると、有無を言わさず呼びかける。 

 

その声に釣られて少年が目線をあげる。 

 

「Grandmas! Grandma!」

 

蓋を開けてみれば少年が降りたバス停は偶然目的地の一つ手前であったらしく、直ぐにお婆さんに少年を送り届けることが出来た。 

 

「本当にありがとうございます」 

 

「いえ、俺は何も。こいつが見つけたから」 

 

「いえ!上杉さんの頭脳でしっかりと聞き取ってくれたからですよ! 」 

 

こいつが、いやこっちが、そんなお互いに成果を押し付けるやり取りに、お婆さんは小さく微笑む。 

 

「優しいカップルに見つけてもらって良かっです」 

 

カップルという言葉に2人は少し顔を見合わせたあと、照れたように顔を伏せる。 

 

「あら、違ったかしら?」 

 

「えーとそのですね」 

 

四葉があわあわとしだすが、風太郎がその言葉を遮る。 

 

「いや、自慢の彼女です。こいつの人助けが迷子にさせなかったんだから」 

 

ハッキリと風太郎は言い切る。 

 

「あらあら、熱くなりそうだから私達はお暇しましょうか」 

 

お婆さんはそう言うと少年の手を取る。 

 

「David, say thanks for them」 

「Thanks so mach...」 

 

少年は照れくさそうに小さく手を振るとすぐさまお婆さんの腕にくっつく。 

 

「本当にありがとうございました」 

 

そう言って去っていく2人を見ていると、四葉がそっと風太郎の手を握る。 

 

「私達も帰りましょうか!」 

 

夕日に照らされているからか、四葉の顔は真っ赤に染まっている。 

 

「そうだな」 

 

手を繋いだまま、2人は歩き始める。 

 

しかし、まだ言葉は出ない。 

 

「その、だ。今まで通りで良いんじゃないかな。付き合ったとしても。四葉が先に動いて、俺が必要な時は助ける」 

 

「俺はそうやって気付けた四葉が大事なんだ」 

 

2人はあまりにも恋愛からは遠くて、でもお互いを最初から見つめてきた。 

 

動き出すのは四葉で、それに助けられ、ときに暴走したら助ける、そんな関係だからこそ2人はお互いを大事だと思えた。 

 

「あの...」 

 

呟いた四葉の頬に涙が流れる。 

 

「ずっと自信なくて、一花みたいに綺麗じゃなくて、二乃みたいに料理も上手くない、三玖みたいに賢くもない、五月みたいに強くもない。そんな私で良いのかって」 

 

「選んでもらって嬉しくて、でも私じゃダメなんだって気持ちもあって」 

 

「でも今分かりました。私だから上杉さん、ううん、風太郎と並べる事もあるんだって」 

 

四葉には自信がなかった、どんなに運動ができても、出来ないことが目に入る。 

 

五つ子という束縛が自信を奪う。風太郎がずっと気になっていたこと、だから惹かれたこと。 

 

「これからもずっと、ずーっとよろしくお願いします!風太郎!」 

 

「大好きです!」

 

 

五月の場合

 

長い、長い夢を見ていた気がする。 

可能性の世界、五等分の未来。 

 

でも未来は一つしか無くて... 

 

 

「これでよし」 

 

五月は荷物を詰め終えると、キャリーケースの蓋を閉める。 

 

「着替えと換えの下着、コルセットに...」 

 

カバンの脇に置かれた持っていくものリストを五月は指折り確認していく。 

 

「最後に指輪」 

 

五月はキャリーケースの脇に置かれた小箱を開く。 

 

中には小ぶりなダイヤモンドが嵌め込まれたリングが収まっている。 

 

しかし五月はそれを見て小さく微笑む。 

 

「込められた想いは違いますもんね」

 

 

「はぁ...」 

 

幾度目かのため息が風太郎の口から零れる。 

 

告白、初デート、初夜…、付き合いはじめてから緊張する機会は多々あったが今回の行為はそれらの比では無い。 

 

「よし」 

 

忘れないようにと前日からカバンの中に仕舞っておいた小箱を再度確認し、次に時計、最後にショーウィンドウに移る自分の姿を確認。 

 

「大丈夫、問題なし」 

 

そのショーウィンドウに五月の姿が割り込んでくる。 

 

「問題有りですよ、怪しすぎます」 

 

「うぉっ!」 

 

風太郎が慌てて後ろを振り向くと、不審そうに見つめる五月が立っている。 

 

「何を慌てているんですか? 」 

 

薄めの化粧ながら目を引く美貌、高校時代に比べると少し伸びた髪は後ろで緩く束ねられ、どこかモデルの様な雰囲気すら感じさせる。 

 

しかし教育実習中のため服装は着慣れ感のないスーツに身を包んでいる。。 

 

「ああ、いや、何でもない」 

 

少し見とれた風太郎はカバンを抱え直す。 

 

「まったく、忙しいのに呼び出すなんて。一体何の用なんですか?」 

 

本当の先生では無いとはいえ、授業の予習、大学へのレポート等教育実習中は多忙であった。 

 

そのため、五月は暫く会えないと風太郎に伝えたばかりであった。 

 

「誕生日プレゼントも渡しましたし、毎日連絡もしています。なのに何を伝えたいんですか。それも直接会ってだなんて」 

 

「まあそう怒るなって。まずは飯行こう」 

 

風太郎も怒られる事は薄々想定していた。 

 

彼女の夢を叶えるための大事なポイントに余所事を持ち込むのは申し訳なさもあった。 

 

しかし、今日でなくてはいけないと考えているのも事実であった。 

 

「美味しい所予約してみたんだ」 

 

「むぅ、ご飯出せばいいと思ってませんか?」 

 

図星、とは口が裂けても言えない。 

 

しかし五月の表情が緩んだことを見るに風太郎の選択は間違いでは無いことが分かる。 

 

「まあ、疲れてますし、美味しいものが必要ですからね」 

 

そう言うと五月は風太郎の腕を取る。 

 

「会えて嬉しくない、なんて事は無いですしね」

 

 

「......」 

 

食事を進めながらも時折五月は不審そうな目を風太郎に向ける。 

 

日頃は家にお金を入れ、学費を必死に稼いでいる風太郎とのデートは外食であれば安上がりなファミレスや居酒屋、誕生日等のイベントの際に少しランクが上がる程度であった。 

 

しかし、五月からすると何も無い今日に高級店に連れてこられたのは意外でしか無かった。 

 

「何を企んでいるんですか? それともお願いですか?」 

「別に何も無いって...」 

 

企みもお願いもあるのだが、風太郎にも狙っているタイミングがある、と言ってもドラマの受け売りレベルではあるが。 

 

(確実に何かあるのは分かるんですが...。深刻そうな表情、言いづらいこと...) 

 

ふと、五月の脳内に先日見たドラマのワンシーンが思い浮かぶ。 

 

高級店でデートをするカップル、プロポーズだと思っていた女性はそこでまさかの別れを切り出される。 

 

実は最後の思い出にと用意された高級レストランだったのだ。 

 

それを、影から見つめる第2の女...。 

 

 

(あれ、私振られるんですか...?) 

 

思い返せば今日も最初から当たりが強くしてしまった気がする。 

 

風太郎の誕生日も忙しさに甘えて少しおざなりだったかもしれない。 

 

それに... 

 

(彼は私達に好かれていた...) 

 

無いと信じたいが、誰か他の姉妹に心が向いてしまったかもしれない。 

 

ネガティブな思考はどうしても連鎖し、事実の様に見えてくる。 

 

「なっ」 

「......」 

 

涙が溢れてくる。 

 

どんなに気持ちを持っていても、相手に拒否されれば届くことは無い。 

 

同時に拒否されたくないほどに相手が好きなんだと思わされる。 

 

「もう、良いんです...、分かってますから...」 

 

「そうか...」 

 

風太郎は観念したようにカバンから小さな箱を取り出す。 

 

「まあここまでベタだと気付かれちまうよな」 

 

「ええ、テレビでもやってましたし...」 

 

「でもこういう時だからしっかりとしておきたかったんだ」 

 

 

風太郎は小箱を五月に差し出す。 

 

「結婚しよう」 

「嫌です!お別れなんて!」 

 

 

二人の間の空気が凍る、そしてプロポーズを聞かされていた店側もどうした物かという空気が流れる。 

 

言葉の意味を取れば成功しているし、表面だけ取れば断られたようにも見える。 

 

「い、嫌なのか?でも別れるなんて」 

「け、結婚ですか? えっ?」 

 

慌てて五月は小箱を開く。 

 

中には指輪がひとつ収められている。 

 

「あ、あの私...」 

 

「嫌、俺も焦りすぎたというか、結婚は早かった、かな...」 

 

「いえ、そうじゃなくて。勘違いというか」 

 

「皆まで言うな、指輪も金持ちのお前からしたらみすぼらし過ぎたな...」 

 

「あー、もう、そうじゃなくて!」 

 

五月は指輪を左手薬指に嵌める。 

 

「結婚しましょう!私と!」 

 

見せつけるように五月は左手を風太郎に突き出す。 

 

「は、はい!」

 

 

「別れ話をされると思った?」 

 

「お恥ずかしながら...」 

 

帰り道、2人は腕を組みながら街を歩く。 

 

来た時よりも心なしか距離はさらに近づいている様にも見える。 

 

「まあ、伝わったのなら良かったよ」 

 

「充分に、伝わりましたよ」 

 

そう言って五月は嬉しそうに左手を月にかざす。 

 

小さなダイヤモンドが月光を美しく反射させ、小さな祝福の光が2人に当たる。 

 

「俺の今はそれが限界でな」 

 

「良いんですよ、大きさなんて。それに学費も家の事も、全部知っていますから。それだけの価値があるんです」 

 

風太郎自身に使えたはずのお金を自分に惜しみなく差し出してくれた。 

 

それだけで充分だった。 

 

 

「それにしてもどうして今日だったんですか? 何か思い入れのある日でしたか?」 

 

クリスマスやバレンタイン、ホワイトデーでもない、ただの4月の平日。 

 

プロポーズに不向きと言えば不向きな日ではある。 

 

「これからは二等分だからさ。二等分した、俺達の誕生日を」 

 

「誕生日を二等分...?」 

 

「俺の誕生日と五月の誕生日の真ん中の日にしたんだ。これまでは五つ子で五等分が多かっただろうけど、これからは二人で生きていくから二等分って訳だ」 

 

「そういえことですか」 

 

覚えやすさもない、世間のイベントもない、ただ五つ子ではなく五月一人を見ている風太郎だから、二等分。 

 

「私って結構愛されてますね」 

 

「当たり前だろ」 

 

「それに、二等分なんてしなくても良かったんですよ?だって私は

風太郎を独り占めですから」 

 

五月の唇が風太郎の頬に触れる。 

 

「愛してます、風太郎。誰よりも、永遠に」

 

 

 

元スレ

五等分の未来

https://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1547551641/

いろは「先輩は….したことあるんですか?」【俺ガイルss/アニメss】

 

いろは「先輩はいいですよね、彼女できて」

 

八幡「そういうお前は彼氏いないのか?」

 

いろは「いませんよ、こんな可愛い子ほっとくなんて失礼じゃないですか?」

 

八幡「そうだな、見る目ないかもな」

 

いろは「……」

 

いろは(川崎先輩と付き合って余裕で来たのか、こういうことを平気で言うようになった)

 

いろは(その度にわたしがドキドキしてることはきっとわかってない。先輩、今は鈍感になったし)

 

いろは(ていうか、他の女の子への興味がなくなってるって感じかな?)

 

八幡「なんか言えよ」

 

いろは「もう…人の気も知らないで。もういいです、生徒会の仕事手伝ってください」

 

八幡「結局それかよ、俺を呼んだ理由は」

 

いろは「当たり前です、ていうかそれ以外ないじゃないですか」

 

八幡「手伝えばいいんだろ」

 

いろは「ええ、よろしくお願いしますね」

 

いろは(最近、先輩は優しくなった。前からなんだかんだ優しかったけど)

 

いろは(これも余裕ってやつなのかな?さらに優しくなった)

 

いろは(もう…ほんとに先輩は)

 

八幡「だからさっきからこっち見てなんだ?」

 

いろは「なんでもありません。さ、行きましょう!」

 

 

生徒会

 

いろは「それじゃあ、あの段ボール、こっちにお願いします」

 

八幡「はいはい」

 

いろは(なんか雰囲気も変わったかな、あんまりあたしのモーションにも反応しなくなったし)

 

いろは「先輩」

 

八幡「…なんだ?」

 

いろは(聞いても大丈夫かな?一応学校だし…まあ、先生もいないしいいよね)

 

いろは「川崎先輩とどこまでいったんですか?」

 

八幡「ど、どういう意味だよ…?」

 

いろは(あ、焦ってる。久しぶりに見たかな~)

 

いろは「どこまでっていうのはそういうことです」

 

八幡「なんでお前に言わないとダメなんだ」

 

いろは「いいじゃないですか、けち~」

 

八幡「ま、まあ…色々だ」

 

いろは「どうせ奥手の先輩のことですから、キスもまだなんじゃないですか?」

 

八幡「いや、キスはほら、あれだ」

 

いろは「…してるんですね?」

 

八幡「まあ…」

 

いろは(なんだろ…なんかすごく嫌だ…照れてる先輩見てるの)

 

いろは「せ、先輩って最近は落ち着いてる感じしますし、もしかしてやったんじゃないですか?あれも」

 

八幡「……」

 

いろは(なんでだろ…?別にそんなことしてても普通なはずなのに…恋人だし)

 

いろは(先輩無言だ…これって肯定ってことかな)

 

 

奉仕部

 

いろは「ていうことがあったんですよ、ひどくないですか?」

 

雪乃「ごめんなさい。私が知識がないだけなのかしら、なにがひどいの?」

 

結衣「う~ん、いろはちゃんそれは…よくわかんないよ」

 

いろは「だって…結局先輩うなづきませんでしたけど…もうしてますよあれは」

 

雪乃「そこなのね。でも仕方がないことでしょう?二人は付き合ってるのだし」

 

いろは「でもでも、きっと先輩変態的な要求とかしてますよっ。川崎先輩も「比企谷のためなら」とか言っちゃいそうですし」

 

雪乃「そうね、変態的な彼ならやりかねないわね。風紀が乱れると言いたいのね」

 

いろは「え?…そ、そうです!生徒会長として許しておけません!」

 

雪乃「そうね、部長としても少し見過ごせないかもしれないわね」

 

結衣「ええ~?ゆきのん、なんだか言いくるめられてるような…」

 

いろは「そうですそうです。雪ノ下先輩がいれば鬼に金棒です!」

 

ガラガラ

 

八幡「なんかにぎやかだなってお前もいんのかよ」

 

いろは「さっきまで一緒だったじゃないですか~」

 

いろは「どうせ恋人のこと考えてたんでしょうけど~あ~やだやだ」

 

八幡「いや、あいつはとっくに帰ってるだろ」

 

雪乃「比企谷くん、あなた川崎さんとエッチなことをしてるらしいけれど」

 

八幡「一色から聞いたのか?」

 

雪乃「ええ、そうよ」

 

八幡「本気にすんなよ?いつものからかい半分だから」

 

雪乃「校内ではハメを外し過ぎないようにね」

 

八幡「俺がそんなことするか。葉山じゃないんだぞ」

 

雪乃「葉山くんはそんなことをするの?できる相手は多そうだけれど」

 

八幡「いや、今のは冗談だ」

 

結衣「ヒッキーも沙希に変なことし過ぎてフラれないようにね」

 

八幡「なんでそんな話になってんだ…」

 

いろは「…」

 

いろは(なんだか…変な感じ)

 

いろは(わたしだけモヤモヤしてる…ううん、きっと二人もしてるはず)

 

いろは(でも、それを表に出してるのはわたしだけか…)

 

いろは(子供だな~わたし)

 

 

帰宅時

 

雪乃「それでは、また明日」

 

八幡「おう」

 

結衣「じゃあね、ヒッキー!」

 

いろは「…はあ」

 

雪乃「大きなため息ね」

 

いろは「え?そうですか?」

 

結衣「ヒッキーのことかな?」

 

いろは「う…見抜かれてましたか」

 

雪乃「あなたがそこまでの表情をするなんて限られてるでしょう」

 

いろは「…結衣先輩たちは平気なんですか?」

 

結衣「ううん、そんなことないよ」

 

雪乃「そうね、比企谷くんが女性と付き合って…初めて自分の気持ちに気づかされたわ」

 

結衣「あたしも。3日くらいはごはん食べれなかったよ」

 

いろは(やっぱり二人ともそうなってたんだ…まあわたしもだけどさ)

 

結衣「でもさ、ヒッキーにそんなこと言ったら失礼じゃん」

 

雪乃「ええ、と、友達にすることではないわね…」

 

結衣「ゆきのん、照れてる~~」

 

雪乃「ゆ、由比ヶ浜さん…もう…」

 

いろは(たしか友達認定したとか言ってたっけ…そっか、携帯も交換してたし)

 

結衣「だからいろはちゃんもね、ヒッキーのことで悩むのもわかるんだけど」

 

いろは「大丈夫です。先輩に迷惑かけることはしません」

 

結衣「うん、ありがと。相談が必要だったらいつでも言ってね?あたし達だけじゃなくて優美子たちもいるし」

 

いろは「さすが結衣先輩です、それじゃあいつかお言葉に甘えるかもしれないですけど、よろしくです」

 

雪乃「それじゃ、私たちも行きましょうか」

 

結衣「うん」

 

いろは「は~~い」

 

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2年の教室

 

F子「いろは~」

 

いろは「何?」

 

F子「はい、これ」

 

いろは「チラシ?えっと、クリスマスパーティー?」

 

F子「駅の近くの雑居ビルのところが会場だってさ」

 

いろは「雑居ビルが会場って…誰がすんの?」

 

F子「なんか人づてに色々回って来てるよ。A達が主催らしいけど」

 

いろは「え?あんまり良くないイメージがあるんだけど」

 

F子「でもさ、結構参加する人多いみたいだよ。葉山先輩とかも来るって」

 

いろは「葉山先輩が参加するなら大丈夫かな」

 

F子「いろは、どうする?」

 

いろは「う~ん、そうだな…最近やきもきしてたし…気分転換にはちょうどいいかも」

 

F子「おお~乗り気?じゃあ衣装だけどさ」

 

いろは「衣装?まあ、クリスマスだしね」

 

いろは(うわ…ミニスカートのサンタ服とかあるし。先輩に見せたら喜ぶかな?)

 

いろは「…なんてね」

 

F子「どしたの?」

 

いろは「ううん、なんでもないよ」

 

 

廊下

 

川崎「ねえ、比企谷」

 

八幡「ん?」

 

川崎「今度さ、これ行ってみない?」

 

八幡「クリスマスパーティー?こんな所行くのか?」

 

川崎「なんかもらったんだけど。総武高の人が主催してるらしいよ」

 

八幡「ふ~ん、なんか…」

 

川崎「比企谷が言いたいこともわかるけど、あたし達あんまり付き合ってる気がしないっていうか」

 

八幡「はあ?付き合ってるだろ」

 

川崎「学校では…全然でしょ」

 

八幡「お前…学校でしたいのか?」

 

川崎「そうじゃなくて。あたしより、由比ヶ浜たちといる方が長いでしょ」

 

八幡「まあ、それは…かもな」

 

川崎「学校だと付き合ってるのつい忘れちゃう時あるし。こういう所もたまにはいいんじゃない?」

 

八幡「本気かよ、なんかエロイ雰囲気あるぞこれ。いいのか?」

 

川崎「比企谷が望むなら、サンタの格好とかするけど?」

 

八幡「行くか」

 

川崎「付き合ってみて思ったけど、あんたって案外エロい時あるよね」

 

八幡「付き合うの初めてだしな」

 

川崎「ま、あたしもだけどさ」

 

八幡「川崎スタイルいいしな…つい。それに、お前けっこう従ってくれるし」

 

川崎「……変態」

 

八幡「学校ではやめとくか、こういう話は」

 

川崎「うん。でも、スタイルいいって言ってくれてありがと。あんたの為に、今のスタイルは崩さないようにしないとね」

 

八幡「そういう言葉はヤバい…八幡的に」

 

いろは「クリスマスパーティーか」

 

B「いろはすいろはすも参加するってマジ?」

 

いろは「あ、B君。まだ確定じゃないけど」

 

B「よっしゃ~これは俄然やる気出さないとな!俺らが費用持ちだから安心してよ」

 

いろは「うん、ありがと。そういえばチラシにも書いてたっけ」

 

いろは(こうして見ると、わたしってモテるよね。葉山先輩にも負けないかも)

 

B「どうした、いろはす?」

 

いろは「ううん、なんでも。パーティー楽しみにしてるね」

 

B「おう!」

 

 

放課後

 

いろは「今日は…奉仕部はいいや。帰ろ」

 

スタスタ

 

いろは「もうクリスマスなんだよね、そういえば」

 

いろは「まさか彼氏いない状態で過ごすなんて…まあ、去年もそうだったけどさ」

 

いろは「葉山先輩を最初追いかけてて…次に先輩か。ちょっと選り好みし過ぎたかな?」

 

いろは「あ~あ、こんな独り言いいながら帰る寂しい子だったのかなわたし」

 

葉山「いろは、奇遇だね」

 

いろは「葉山先輩…こんにちは」

 

葉山「なんだか元気がないな」

 

いろは「そう見えます?」

 

葉山「そうだね、ちょうど帰りなんだが、一緒に帰らないかい?」

 

いろは「わかりました」

 

スタスタ

 

葉山「そういえば、いろは」

 

いろは「はい?」

 

葉山「元気がない理由は比企谷かな?」

 

いろは「そうですけど…うう、みなさんわかるんですね」

 

葉山「比企谷に彼女ができて、それが関係してるのかな」

 

いろは「はい…でも、わたしがそんなこと言える立場じゃないです。告白すらしなかったのに…わかってるんです」

 

葉山「なるほど。まあ、一度好きになったらなかなか離れられないのはしょうがないんじゃないか」

 

いろは「葉山先輩が言います?それ」

 

葉山「悪い。俺が言ったら駄目だったね」

 

いろは「葉山先輩もなんだか変わりましたよね。先輩も彼女できてから、生意気に余裕のオーラ出すようになりましたけど」

 

葉山「君も変わったように思うよ。ドライになってないかい?いや、素を出すようになったというべきか」

 

いろは「あるかもしれませんね。そろそろいいかな~って思うようにはなりましたし」

 

葉山「そうか。まあ、人間は変わっていくものだしね。それは比企谷も同じさ」

 

いろは「あ~あ、先輩もどんどん恋愛慣れしていくんですかね」

 

葉山「どうだろうね。まあ、彼女がいるんだしそうなるんじゃないか?」

 

いろは「そういえば、葉山先輩もクリスマスパーティー出るとか」

 

葉山「ああ、まあね。主催者たちが酒を出す手筈だったみたいでね。ちょっと阻止しておいた」

 

いろは「あ~それはまずいですよね」

 

葉山「ああ。それにあのビルはキャバクラ的なところとして使われてたらしくてね。内装がそのままというか…まあ、なんだ」

 

いろは「え~そんなところでするんですか?」

 

葉山「悪乗りしてしまったみたいだ」

 

いろは「ポールダンスとかありそう」

 

葉山「まさにそんな舞台があったよ」

 

いろは「え~?踊り出す人とかいるんじゃ」

 

葉山「戸部が踊る予定だな」

 

いろは「それは見たくないですね」

 

葉山「同感かな…まあ、俺としてはやっぱり女性かな」

 

いろは「葉山先輩、エッチですよ」

 

葉山「戸部のダンスが見たいというよりもよっぽど健全だろ?」

 

いろは「それはそうですけど、比較対象がおかしいです」

 

いろは「それに、葉山先輩が頼めば踊る子はたくさんいそう」

 

葉山「しかし気分転換にはいいと思うよ。スカートでも下になにか履けば恥ずかしくないだろう?」

 

いろは「そうかもしれないですけど…なんか好奇の目にさらされそう」

 

葉山「まあ、いろはが踊るなら、みんな注目するだろうね」

 

いろは「…」

 

葉山「ああ、それから比企谷も来るらしいよ」

 

いろは「え?そうなんですか」

 

葉山「ああ、もちろん一人ではないけどね」

 

いろは「そうですよね…」

 

葉山「まあ、パーティーまでに彼氏を見つけて一緒に来るのもいいんじゃないか?」

 

いろは「嫌味ですか?女友達と行きます」

 

葉山「ああ、わかった。それじゃあ、俺はこっちだから」

 

いろは「はい。葉山先輩、さようならです」

 

いろは「はあ…どうしよっかな…」

 

 

クリスマスパーティー当日

 

戸部「うっしゃ、来たべ来たべ」

 

葉山「やっぱり、いかがわしい雰囲気はありありだな。まあ、盛り上がりそうではあるが」

 

三浦「あーしらが、あんまりハメ外さないように監視ってこと?」

 

葉山「まあ、そういうことかな。どうしてもこういう雰囲気だとね」

 

結衣「とべっちが踊るとか聞いたんだけど」

 

戸部「結衣も見たいっしょ?」

 

結衣「いや…見たくないかな」

 

戸部「ひでぇ…まあいっか。とりあえず、俺の踊りは笑いの一環だしね~」

 

葉山「戸部…男だな、お前は。尊敬するぞ」

 

八幡「早めに来たのはいいが…緊張するな」

 

川崎「あたしもこういう雰囲気初めてかな…緊張する」

 

八幡「俺はお前の格好も凄いと思うけどな。ヘソ出しミニスカサンタって」

 

川崎「変かな?」

 

八幡「いや、可愛い」

 

川崎「あ、ありがと。そんな恥ずかしいこと平気で言えるようになったんだ」

 

八幡「彼氏がはっきり言わなくても困るだろ?これでも色々学んでるんだよ」

 

川崎「そっか。でも今の比企谷頼もしいよね、惚れ直した」

 

八幡「お、おう…。あと、スカート気をつけろよ?段差とか」

 

川崎「うん、気を付ける。比企谷としても嫌でしょ、あたしが見られるの」

 

八幡「ああ」

 

いろは「なにあれ…バカップルに拍車がかかってるような雰囲気」

 

いろは「わたしもミニスカサンタでがんばって来たのに…川崎先輩スタイル良すぎ…」

 

A「おお~いろはす可愛いじゃん!」

 

B「うわ、マジだ。最高~~!」

 

いろは「あ、ありがとう~~」

 

いろは「……」

 

結衣「あ、いろはちゃんも沙希もヒッキーも来てるみたい」

 

葉山「おやおや、勢ぞろいだね」

 

三浦「ヒキオは彼女連れか」

 

戸部「俺達の中で一番リア充だべ、やるべヒキタニ君」

 

三浦「とりあえず壁を用意してよね、なんかやたらイチャついてるように見えるんだけど」

 

八幡「おい…川崎…引っ付き過ぎじゃね?」

 

川崎「学校ではほとんどできないし、それの反動」

 

八幡「こんなところで反動起こすなよ…」

 

川崎「今日はハメ外せる日だし、いいでしょ」

 

八幡「まあ、いいか」

 

川崎「ま、ちょっとくらいならエッチなことしてもいいから」

 

八幡「じゃあ、見えない後ろ側から、スカートの中弄るか」

 

川崎「そういう発想って比企谷らしいというか、女に慣れてない人の発想っぽい」

 

八幡「ほっとけ」

 

 

三浦「な~んか、見てて微笑ましい」

 

葉山「意外だね、優美子がそんなこと言うなんて」

 

三浦「あーしとしても、ほら…ヒキオの奴が幸せっていうのはさ。まあ、喜ばしいんじゃない?って感じで。あいつ恋人できなさそうだったし」

 

葉山「なるほど、確かに喜ばしいことだね」

 

戸部「うんうん、いいべ。いいことだべ」

 

結衣「それはいいんだけどさ…あれって…沙希の表情…」

 

三浦「ん?あ~あれは…絶対ヒキオがなんかしてる。必死で我慢してる顔になってるし」

 

戸部「よ、よし!俺、踊ってくるべ!」

 

葉山「行くんだ、戸部!みんなの視線を比企谷たちから誘導するんだ」

 

いろは「…」

 

A「いろはす、どした?」

 

B「ん~?大丈夫?」

 

いろは「え?あ、うん。大丈夫大丈夫」

 

いろは(はあ…さすがに失礼かな、A君達に)

 

いろは(適当に愛想振りまいたりしてたし…)

 

いろは「本物か~本物ほしいって、まさか言う時がくるなんて」

 

A「へ?本物?」

 

いろは「なんでもないよ」

 

いろは「なんか戸部先輩がポールダンスしてる…」

 

A「うわ…マジだ」

 

B「お、おう…いいんじゃね?まあ…あれはあれで…」

 

A「おいB…おまえまさか…」

 

B「ばか、違う…!そういう意味じゃねぇ!」

 

A「やめろよ、俺は女の子が好きだ!」

 

B「勘違いだ~~!」

 

川崎「…ひ、比企谷…ね、ねえ」

 

八幡「なんだ?」

 

川崎「あれ」

 

八幡「戸部…なにやってんだあいつは」

 

川崎「注目浴びてるけど…なんかみんな目が死んでるような」

 

八幡「気味悪いだろ…男がポールダンスしても…」

 

川崎「まあ確かにそうだけどさ」

 

八幡「川崎がしてくれるならぜひ見たい」

 

川崎「ほ、本当に?」

 

八幡「ただしここだと他の男も見るしな。やめてくれ」

 

川崎「確かにそうだね」

 

いろは「……あの二人…。先輩は本物見つけられたのかな」

 

A「いろはす?」

 

いろは「よ~し、わたし踊ってくるねっ!」

 

A「え?マジで!?」

 

B「うお~見たい!」

 

葉山「戸部、お疲れ」

 

戸部「隼人くん…あれ思った以上にきついわ…視線もきついわ…」

 

三浦「当たり前だし…あんなもん見て誰が喜ぶかっての」

 

結衣「あはは、ていうかいろはちゃんが踊ってるよ」

 

三浦「ほとんだ、戸部と違って大人気だし」

 

戸部「いろはす~~……」

 

八幡「あいつ…ノリノリだな」

 

川崎「どう思ってる?」

 

八幡「別に」

 

川崎「あたしが傍にいなかったら、もっと近くで見てたでしょ?」

 

八幡「そ、そんなことねぇよ…」

 

いろは「あ~~疲れた、でもスッキリしたかな?」

 

A「いろはす、可愛かったぜ!」

 

B「いや~めっちゃ良かったわ~!」

 

いろは「うん、ありがと~」

 

いろは(なんか細かい事考えても仕方ないかな…)

 

いろは(わたしは先輩と違って、恋を育てるところからかな~一人に絞らないとね)

 

いろは(とりあえず、AくんとBくんは却下と)

 

三浦「隼人、どしたん?」

 

葉山「いや…いろはもいい感じに進んでくれればいいと思ってね」

 

三浦「はあ…?」

 

いろは「よ~し、先輩からかいに行っちゃおう!」

 

八幡「なんか猛ダッシュしてきてるんだが…」

 

川崎「嬉しそうにしないでよ」

 

八幡「してねぇし…」

 

いろは「せんぱ~~~い!」

 

 

 

 

 

 

 

 

元スレ

いろは「先輩はいいですよね」

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1509098509/


 

雪乃「あら、比谷君どうしたの?」 八幡「この手錠はなんだ?」【俺ガイルss/アニメss】

 

八幡「おい雪ノ下」

 

雪ノ下「何かしら変態谷君そのゾンビのような眼で私を見ないで欲しいのだけど」

 

八幡「どっちが変態だ。ふざけるな」

 

八幡「なんだよこの手錠はよ」

 

八幡「気持ち良く起きたと思ったらこの様だ」

 

雪ノ下「あら、部室で変質者が寝ていると思って手錠を掛けたら比企谷君だっただけでしょ?」

 

雪ノ下「むしろこの世から犯罪がなくなって正しい事だと思ったのだけど」

 

八幡「おい俺がいつ犯罪を起こした」

 

雪ノ下「これから起きる犯罪を未然に防いだのよ感謝して欲しいくらいだわ」

 

八幡「そうゆうのいいから早く外せ」

 

雪ノ下「何故、あなたの言うことに従わなければならないの?」

 

八幡「この状況はいろいろと誤解を生むからだそろそろ由比ヶ浜も来る頃だし…」

 

雪ノ下「それなら問題はないわ」

 

八幡「なんだと?」

 

雪ノ下「由比ヶ浜さんが来たらあなたが私を手錠で繋いで拘束したと校内中で言いふらすだけよ、変態谷君」

 

八幡「そんなこと誰が信じるんだ」

 

雪ノ下「生徒達は私と比企谷君どっちを信じると思う?」

 

八幡「…」

 

八幡「いいから、早く鍵をだ

由比ヶ浜「やっはろー!」ガチャ

 

雪ノ下「あら、由比ヶ浜さんこんにちは」

 

由比ヶ浜「うん!ゆきのん、やっはろー!」

 

由比ヶ浜「ヒッキーも…って2人で何してるの?」

 

八幡「いや、これは違うんだゆいが

 

由比ヶ浜「あーー!なんで2人とも手錠で繋いがってんの!?」

 

八幡「違うんだ由比ヶ浜話を聞いてくれ」

 

雪ノ下「何を言ってもあなたが犯した罪は消えないのだけれど」

 

由比ヶ浜「罪って…まさかヒッキー…!」

 

由比ヶ浜「ヒッキー最低!マジキモい!なんでゆきのんなわけ!?」

 

八幡「誤解だ由比ヶ浜。これは俺が寝てる時に雪ノ下がやったんだ」

 

由比ヶ浜「なんでゆきのんがそんなことするわけないし!」

 

雪ノ下「いいえ、由比ヶ浜さんその男が言っていることは真実よ。誠に遺憾なのだけれど」

 

由比ヶ浜「え…本当にゆきのんがやったの?」

 

雪ノ下「ええ、実は部室で不審な男が寝ているのを目撃したから昨日父に貰った最新型の手錠で捕まえて警察に差し出そうとしたのよ」

 

由比ヶ浜「へーそうなんだ!さすがゆきのん!」

 

由比ヶ浜「って、んなわけあるか~~!」

 

八幡「相変わらずアホっぽい受け答えだな由比ヶ浜

 

由比ヶ浜「ヒッキーは黙ってろし!」

 

由比ヶ浜「ゆきのんそれなら早く鍵を開けなよ」

 

雪ノ下「そうしたいのは山々なのだけれど…」

 

八幡「おい、早く鍵出せよお前のせいでさっきから腕上げてて疲れてんだ」

 

雪ノ下「実は鍵は持ってないの」

 

八幡「ふざけるな雪ノ下」

 

八幡「鍵がないのに手錠を使う、それも自分と相手を繋ぐなんて頭のいいお前ならそんなことする筈がないだろ」

 

雪ノ下「しょうがないじゃない、咄嗟だったのだから」

 

由比ヶ浜「じゃあ2人ともこれからどうするの?1日一緒にいることになるよ!」

 

由比ヶ浜「いいの!?ゆきのん!?」

 

雪ノ下「そんなこと嫌に決まっているわ」

 

雪ノ下「こんな眼の腐った気持ち悪い男と一緒なんて…」

 

雪ノ下「だけど、原因が私にあるのは事実だし」

 

八幡「この手錠壊したりできないのか?」

 

雪ノ下「無理よ、この手錠は簡単に壊れるほど柔じゃないわ」

 

八幡「じゃあ、本当にどうすんだよ?」

 

雪ノ下「仕方ないから比企谷君今日は私の家に泊まりなさい」

 

八幡「はあ?」

 

由比ヶ浜「ええーーー!!」

 

雪ノ下「比企谷君あなたついに日本語も理解できなくなったのかしら?」

 

八幡「いや、すまん」

 

八幡「まあ、この状況じゃ仕方ないよな」

 

由比ヶ浜「そそそ、そんな事絶対にダメ!!若い男女が一つ屋根の下で一晩過ごすなんて…」

 

由比ヶ浜「てか、ヒッキーもなんでそんなに素直なの!?」

 

八幡「俺はいつも素直だろうが」

 

八幡「じゃあ由比ヶ浜何か他にこの状況を打破する策でもあるのか?」

 

由比ヶ浜「そ、それはないけど…でも!」

 

雪ノ下「心配はいらないわ由比ヶ浜さん」

 

由比ヶ浜「…ゆきのん」

 

雪ノ下「第一、私がこんな男とあなたが考えているような過ちを犯すことはありえないわ」

 

八幡「こんな男ってなんだよ、こんな男って」

 

由比ヶ浜「そ、そうだよね!ゆきのんとヒッキーが…ゴョニョゴョなんてありえないよね!」

 

八幡「よく聴こえなかったんだが」

 

由比ヶ浜「うっさい!ヒッキーは黙ってて!」

 

雪ノ下「比企谷君、もし万が一私に手を出したらその時は…」

 

八幡「ああ!もうわかってるよ!」

 

八幡「てか、そもそも今回俺なんも落ち度ないのにメチャクチャ言われてすでにクタクタだ

お前を襲う元気なんてねえよ」

 

由比ヶ浜「襲うとか…ヒッキーマジキモい!絶対にゆきのんに触れちゃダメだからね!」

 

八幡「それは無理な相談だなにせどっかの誰かさんのせいで手錠に繋がれてるからな」

 

由比ヶ浜「そういえば!でも、手以外触っちゃダメ!」

 

八幡「はいはい、わかってるよ」

 

雪ノ下「はあ、まさか比企谷君と一夜を共にすることになるなんて…一生の不覚だわ」

 

八幡「原因はお前だけどな」

 

雪ノ下「過ぎたことをグチグチ本当に小さい男ね」

 

雪ノ下「じゃあ、由比ヶ浜さん私とこの男は先に帰るわね」

由比ヶ浜「あ、うん!鍵は私が返しとくよ!」

 

雪ノ下「そう、じゃあお願い由比ヶ浜さん」

 

雪ノ下「さようなら」ニヤリ

 

ガチャ

 

由比ヶ浜「ゆきのん笑ってたような…気のせいだよね?」

 

八幡「とりあえず雪ノ下の部屋には着いたわけだがこれからどうするんだ?」

 

雪ノ下「そんなこと決まっているでしょう?」

 

雪ノ下「いつも通り夕ご飯食べてお風呂に入って寝るのよ」

 

八幡「ところが、今の状況でいつも通りは無理だろ?」

 

雪ノ下「なぜ?」

 

八幡「なぜじゃねえよ、頭でも打ったのかお前?」

 

雪ノ下「比企谷君のくせに私の生活習慣を乱すなんて何を考えているのかしら?」

 

八幡「ああ、もう本当に面倒くさいなお前」

 

雪ノ下「比企谷君に面倒くさいなんて言われる謂れはないのだけど」

 

雪ノ下「とりあえず、ご飯にしましょう…八幡」

 

八幡「…!」

 

八幡「今名前で!?」

 

雪ノ下「早く支度しないといけないわね」

 

八幡「おい雪ノ下」

 

雪ノ下「少し黙っていてくれないかしらヒモ谷君」

 

八幡「誰がヒモだ、誰が」

 

八幡「おい、雪ノ下この料理何か入れただろ?身体が熱い…」

 

八幡「雪ノ下ァ!」ガバッ

 

雪ノ下「いいわよ、八幡あなたになら何をされても」

 

雪ノ下「あ、その前に鍵を外さないといけないわね」ガチャ

 

雪ノ下「八幡、愛してるわ」

 

八幡「俺もだ、雪ノ下!だから!」

 

雪ノ下「ええ、元気な子供を産みましょう」

 

由比ヶ浜「ヒッキーーーダメ!!」ガバッ

 

 

 

 

 

 

 

 

元スレ

雪ノ下「寝てる比企谷君に手錠を掛けたら起きた」

http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1393526466/


 

カズマ「俺の仲間に、手出しは無用だ」 アクア・めぐみん・ダクネス「「「カズマッ!!!??」」」【このすばss/アニメss】

 

アクア「プップップ♪ カズマさんは今日もヘタレねぇ~ww」クスクス

 

カズマ「…」ズーン

 

ダクネス「こら、アクア! だが、カズマもカズマだ。いくら怖いとはいえ、中断するのはあまり良くないぞ」

 

カズマ「…すまん」

 

めぐみん「逃げるのも有りですが、カズマは最近逃げてばかりです。これではパーティーの勝率も悪くなる一方ですよ」

 

カズマ「本当にすまん」

 

カズマ(俺はこのところスランプに陥ってる。転生した当初はモンスターに立ち向かうばかりだったが、ここ最近は怖く感じて逃げてばかりで、おまけに俺の独断でクエストまでも中断する事が多い)

 

カズマ(そのせいでアクアやアクセルの住人たちからはヘタレ呼ばわりされ、めぐみんダクネスからは苦言と共に冷たい目で見られるばかりだ)

 

 

~ウィズの店~

 

カズマ「はぁ~、聞いてくれよ、ウィズ」

 

ウィズ「はい…」

 

カズマ「俺、最近モンスターが怖くて怖くて逃げ回るばっか、おまけにクエストすらまともにこなせず、中断さ。どうしたらいいと思う?」

 

ウィズ「えぇと……その、お力になれなくてすみません!」

 

カズマ「別に分からなくていいさ。ただな、モンスターが怖いって思えるように無くなったら、また前みたいに立ち向かえて、クエストも大丈夫になるんだよなぁ~」

 

ウィズ「カズマさん……」

 

カズマ「…んっ?」チラッ

 

『新商品の魔道具』

 

カズマ「初めて見るもんがあるな」

 

ウィズ「あぁ、それは新商品です。」

 

カズマ「新商品か…。けど、どういうヤツなんだ?」

 

ウィズ「バランスシールと言いまして、使い方はお尻にこちらを張り付けるだけです」

 

カズマ「お尻にシールを張り付けてどうすんだよ?」

 

ウィズ「試してみましょう。カズマさん、お尻にシールを張り付けたら、なんでも構いません…しりもちをついてもらえませんか?」

 

カズマ「これ貼り付けて、しりもち??」

 

カズマ「張り付けたぞ。じゃあ、とりあえず、しりもちつくぞ」スッ

 

ピタッ

 

カズマ「おっ!」ググッ

 

ムクッ

 

カズマ「…」ストッ

 

ウィズ「いかがでしたか?」

 

カズマ「すげぇな…。しりもちをつこうとしたら、途中で静止して元の立ったままの位置に戻ったぞ」

 

ウィズ「これが効果なんです。転んでしりもちをつきそうになった瞬間、立ったままの位置に戻り、転ばない…という事です」

 

カズマ「いいな、これ。さぞかし、売れてんだろ?」

 

ウィズ「えぇ。特に子持ちの方々には良く売れます」

 

カズマ「子持ちが買うのか…。なら、納得だな」グイッ

 

カズマ「んっ?」

 

ウィズ「どうかなさいましたか?」

 

カズマ「う~ん!!」グイグイ

 

カズマ「なんだよ、急に取れなくなった…」

 

ウィズ「えぇーーっ!?」

 

カズマ「どういう事なんだ、ウィズ?!」

 

ウィズ「もしかすると、たまたま欠陥があって…それが原因なのかと」

 

カズマ「おい、俺はずっと尻にシールを張り付けたままなのか!」

 

ウィズ「いえ、こういう時の為に何かしらの方法があるとは思いますので、入荷先に聞いてみます。ひとまず、今日一日だけ申し訳ありませんが…」

 

カズマ「くっ…。分かったよ。ひとまずだけ、このままでいるから、なるべく今日中に取れる方法を頼むぞ」

 

ウィズ「はい…。」

 

 

~馬小屋~

 

カズマ「戻ったぞ~……って、いねぇな」

 

カズマ「んっ…?」

 

『カズマへ めぐみんダクネスと一緒に先にギルドに行くわ。さっさと来なさいよ。アクアより』

 

カズマ「丁寧に置手紙かよ…。まぁ、先にギルドに行くなら、俺も行くか」

 

 

~街中~

 

カズマ「でもなぁ、俺がギルドに行ったとしてもスランプ何とかしないと、モンスターの討伐も受けられないしな」スタスタ

 

カズマ「ほんとにどうすれば……ガヤガヤ

 

カズマ「んっ、なんだ?」タッタッタ

 

 

男「おい、てめぇら俺にぶつかっといて土下座も無しか!!」

 

カズマ「なんの人だかりかと思えば、喧嘩か?相手は誰なんだ?」チラッ

 

アクア「はぁ、土下座?!なんで私がそんな事しなきゃならないのよ!」

 

カズマ「って、アクアかよ!?あいつ、ほんとトラブルメーカーだな……って」

 

ダクネス「貴様、私の仲間に土下座させようとするとは、どういうつもりだ!」

 

めぐみん「そうですよ。簡単に人に頭を下げるなどプライドが許しませんよ」

 

カズマ「ダクネスめぐみんも一緒になって絡まれてんのかよ!」

 

カズマ(マズイな…。あいつ、何だか強そうだ。このまま黙って逃げるか…いや、それだと後々…)

 

 

アクア(イメージ)『私らは果敢に立ち向かっているっていうのに、カズマさんだけは何も知らないかのように黙って逃げるなんて、アンタはヘタレ以上のヘタレよ!』

 

めぐみん(イメージ)『見損ないましたよ、カズマ。もう、仲間でもなんでもありません…パーティーを抜けます』

 

ダクネス(イメージ)『私が見込んだのだから強き男だと思ったが、正直がっかりだ。完全に失望したぞ、カズマ…』

 

 

カズマ(って、そうなるよな、絶対。やっぱ、今後の為、スランプを克服する為にあいつに立ち向かうか。)

 

カズマ(いやいや、あの男やっぱ怖いな…。どうしよう、どうしよう!?)

 

男「てめぇら、なんで立ち向かう?今までの奴らは皆、俺とぶつかっても土下座したのに、なんでてめぇらは土下座しねぇで立ち向かおうとするんだ?」

 

めぐみん「決まってるじゃありませんか。私はアークウィザードで、爆裂魔法が一日一発しか使えませんが、アークウィザードという職業に誇りと自信を持っています。だから、どんな時でも立ち向かえるのです」

 

ダクネス「そうだ。私はクルセイダーだが、剣の腕前は不器用だ。しかし、皆を守りたい。その為にはどんな状況でも立ち向かう事が大事……それだけだ」

 

アクア「そうよ、そうよ!私はアークプリーストで、確かに未熟な所もあるけど、成長する為に立ち向かい続けてるのよ!」

 

 

カズマ「!」

 

カズマ(そうか。あいつらはそれぞれ、欠点がありながらもそれを恥じる事も気にする事もなく自分の職業に…。だからこそ、立ち向かっていけるのか…)

 

カズマ(…………よし!ならば、俺だって、俺だって…。)グッ

 

カズマ「待って!」

 

男「んっ、誰だてめぇ?」チラッ

 

カズマ「俺の仲間に、手出しは無用だ」

 

アクア・めぐみんダクネス「「「カズマッ!!!??」」」

 

 

男「なんだ、こいつらの仲間か、てめぇは?」

 

カズマ「仲間というより、こいつらのリーダーだ」

 

男「リーダーねぇ…。じゃあ、リーダーさんのてめぇが代わりに土下座でもしてくれるって言うのか?」

 

カズマ「いや、土下座はしない。俺は最弱職の冒険者だが、どんな相手でも怖がらず、成長する為に一生懸命立ち向かい続けたい…だから俺は土下座はせず、お前に立ち向かうだけだ!」キッ

 

男「なにっ?」

 

アクア「!?……あ、あのヘタレのカズマさんが嘘っ!?」

 

めぐみん「えぇ。目付きが怖がっていた時よりも真剣になって変わってますし、それに見た目や言葉からも自信に満ち溢れてるような気もします…」

 

ダクネス「一体何があったかは分からんが、あの目は最初に私と出会った時と同じ目だ…。これは、もしや…」

 

男「フン、威勢だけはいいな。だけど、土下座する気がねぇなら…黙って殴られろ!!」ブンッ

 

ドゴッ

 

カズマ「ぐおっ!?」

 

ドサッ

 

アクア「あっ!」

 

ダクネスめぐみん「「カズマァッ!?」」

 

男「ふん」

 

 

 

カズマ「」ムク

 

男「うおっ!?」ビクッ

 

カズマ「」シーン

 

男「チッ。一発で駄目なら、二発だ!」ドゴッ

 

ドサッ

 

男「フン。今度こs

 

カズマ「」ムク

 

男「なっ、なんだとっ?!」ビクッ

 

カズマ「」

 

男「くぅぅ……寝てろおぉっ!!」バキッ

 

ドサッ

 

男「どうだぁ?」

 

カズマ「」ムク

 

男「えぇっ?!」ビクッ

 

カズマ「」

 

男「このぉ、いい加減、寝てろおぉぉーー!!」ベキッ

 

ドサッ

 

カズマ「」ムクッ

 

男「なっ!?」ビク

 

カズマ「」ボロボロ

 

男「こいつ、起き上がってくるなぁぁ!!」ベシッ

 

ドサッ

 

男「もう、流石にh

 

カズマ「」ムク

 

男「はああぁぁーーーっ!!?」ビクッ

 

アクア「本当になにがどうなってるのよ!?敵の攻撃を受けても何度も何度も立ち上がるなんて…」

 

めぐみん「凄いです…。あのカズマがしつこく食い付いて…」

 

ダクネス「間違いない。あれこそ、私が出会った時に見込んだ本当のカズマだ!何度も何度も食い下がるあの、強きカズマだ!!」

 

 

男「しつけぇんだよ!! てめぇは、アンデッドか!」ドゴッ

 

ドサッ

 

カズマ「」ムクッ

 

男「まだやるか!?」

 

めぐみん「カズマ、なんで殴られてばかりなんでしょう…? やり返せばいいのに?」

 

ダクネス「そうか。敢えてやり返さないのか。そうする事で相手を傷付けず、相手が折れるのをただじっと待ってる訳か」

 

アクア「えぇーー、そんなのって!?」

 

 

男「殴られてもしつこく立ち上がる所は認めてやるが、もういい加減にしろぉ!!」ドゴン

 

ドサッ

 

男「はぁはぁ…。今のは全力だ。もう立ち上がれるはずg

 

カズマ「」ムクッ

 

男「ひぃっ!!?」ビクッ

 

男「な、なんだよ…こいつ」ビクビク

 

カズマ「」ボロボロ

 

男「ぐぅぅ……」ビクビク

 

カズマ「」ボロボロ

 

男「ぐっ……」ビクビク

 

カズマ「」ボロボロ

 

 

男「わ、分かった!!もういい、参った!?」ビクビク

 

カズマ「」ボロボロ

 

男「お、俺が、俺が悪かった…」ストッ

 

カズマ「」ボロボロ

 

男「もう許してくれ!? すいませんでしたぁーー!!」ドゲザ

 

カズマ「」ボロボロ

 

男「ひえええぇぇーーーーー!!!??」ダダダダダダダダッ

 

シーーーーン

 

 

ワアアアアァァーーーーーーーー!!!!!

スゲエエエェーーーーー!!!

フジミカ!?アノヒト、フジミナノカ?!

 

カズマ「」ボロボロ

 

めぐみん「カズマァァーーーー!!」スタスタ

 

ガシッ、ダキッ

 

カズマ「…」シーン

 

めぐみん「凄いです、凄すぎます!今日のカズマはかなりカッコいいですよ!!」ギュウゥゥーーー

 

カズマ「…」シーン

 

アクア「カズマ、アンタやるじゃないの!!見直したわよ!」バンバン

 

カズマ「…」シーン

 

ダクネス「流石は私が見込んだ男だ。一発もやり返さずに相手を降参させるとは、本当に凄いではないか!!」ポン

 

カズマ「…」シーン

 

アクア「こんなにボロボロになって…ちょっと待って、今ヒールをかけてあげるから」

 

めぐみん「カズマ、今まで白い目で見たり、色々と悪口を言ってしまい、すみませんでした。カズマはやっぱり強くて優しく、頼りになる存在です」

 

ダクネス「私も白い目で見たり、色々と責めてばかりで、申し訳なかった。そして、これからも私たちパーティーのリーダーとして頼りにしているからな」

 

アクア「そういえば、私も酷い事言ったわね…ヘタレって。カズマ、ごめんね」

 

カズマ「…」

 

 

カズマ(その後、アクアのヒールで回復して目を覚ました俺はアクア達からある程度事情を聞き、全てを知った)

 

カズマ(俺がなぜ事情を聞くか不思議がっていたが、それでも俺が気を失っている間に起きた出来事により俺に対するアクア達や周りの評価がかなり変わったのは理解できた)

 

カズマ(そして、俺が気を失っている間、無意識の俺が何度も立ち上がった訳はというと……)

 

 

~ウィズの店~

 

カズマ「ウィズ、偶然とはいえ、バランスシールが剥がれず、くっついたままで良かったよ。そのお蔭で相手に殴られて倒れそうになってもシールの効果が働いて気絶しても無意識に元の位置に立ち戻れたからな」

 

ウィズ「そうですか…」

 

カズマ「やっちゃったって事があっても、それがかえって運に向く場合もあるってある意味勉強になった」

 

ウィズ「ですが、それはカズマさんの運の高さが呼び寄せたのかもしれません」

 

カズマ「そうか…。けど、そのおかげで俺は白い目で見られなくなって悪口も無くなったし、逆に周りの評価があがった上、アクア達ともパーティーとしての関係が継続出来たしさ」

 

ウィズ「それは良かったですね」

 

カズマ「そうそう。俺の尻から剥がす事が出来たバランスシールはどうした?」

 

ウィズ「ちゃんと元通りにして、また売りに出してますよ。たくさんありますので、どれかは忘れましたが…」

 

カズマ「そっかぁ!」

 

 

<ちょっと、カズマー、早くクエスト行くわよ

 

カズマ「おっ、アクア達が呼びに来たか。」

 

ウィズ「そういえば、モンスターの事も克服できたんですね」

 

カズマ「あぁ。強そうな人間の男相手に立ち向かおうとする勇気を見せて以降、不思議とモンスターが怖いと感じなくなってな…今は普通に戦えるし、クエストも出来るぜ」

 

ウィズ「本当に良かったです」

 

カズマ「じゃあ、俺はこれで。またな、ウィズ」

 

ウィズ「はい♪」ニコリ

 

カズマ「悪いな。少し遅くなって」

 

めぐみん「構いませんよ。」

 

カズマ「じゃあ、クエスト、行きますか」

 

めぐみん「待ってました。さぁ、今日も私の爆裂魔法で討伐しましょう」

 

ダクネス「私が盾になって守ってやる。だから、安心しろ」

 

アクア「女神様であるこの私も、忘れないでよね」

 

めぐみん「あ、もちろん、カズマの事も頼りにしてますから」

 

ダクネス「なにせ、私たちパーティーの大事なリーダーだからな」

 

アクア「せいぜい、足引っ張らない事ね」

 

カズマ「めぐみんダクネスの言葉は嬉しいが、アクアに対してはお前が言うな…だな」

 

 

カズマ「だけど、頼りにされてるならリーダーとしてやるきゃねぇな。んじゃあ、改めてクエスト頑張っていくぞおぉー!」

 

アクア・めぐみんダクネス「「「おーーーーーー!!!」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

元スレ

カズマ「ヘタレな俺は…」

https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1549286859/l50


 

早坂「私はワガママを言っているかぐや様が好きなんですよ」【かぐや様は告らせたいss/アニメss】

 

かぐや「早坂! 聞いて!」 

 

早坂「どうかしたのですか?」 

 

かぐや「今日、会長を見つめていたら会長と目があったの。そしてその後、会長がちょっと頬を赤く染めていて……」 

 

かぐや「これで決まったわ。やはり会長は私が好きみたいだわ」 

 

かぐや「ふふっ、まぁこの私に恋焦がれない男なんていないわけですし?」 

 

かぐや「目があっただけで会長が嬉しそうにするのも、仕方のないことよね」 

 

早坂「あーはいはい。そうですね」 

 

早坂(かぐや様もすっごく嬉しそうにしていますよ)

 

 

■映画の約束回 その後 

 

かぐや「早坂! 聞いて!」 

 

早坂「どうかしたのですか?」 

 

かぐや「会長と映画に行く約束をしたの!」 

 

早坂「なっ!?」 

 

早坂「それはすごい。おめでとうございます。……で、いつ行くのですか?」 

 

かぐや「今週の週末よ」 

 

早坂「なるほど。映画は何時の予定ですか?」 

 

かぐや「時間まではわからないわ」 

 

早坂「これから決める予定なんですね」 

 

かぐや「いいえ、会長とは、たまたまばったり会う予定なんです」 

 

早坂「…………へ? どういうことですか?」 

 

かぐや「はぁ……。わからないの?」 

 

早坂「まったくわかりません」 

 

かぐや「会長が何時に映画を見るかわからないから、映画館周辺で待機しておいて」 

 

かぐや「そして会長が見えたら、たまたまバッタリ会う」 

 

かぐや「これで会長と映画が見れるという事です」 

 

早坂「なるほど」 

 

早坂(ストーカーみたいなことをせずに、会長さんに直接時間を聞けば? と言いたい所ですが……) 

 

かぐや「映画館でバッタリ出会ったら、会長は運命を感じずにはいられない事でしょう」 

 

かぐや「ふふっ。週末が楽しみね」 

 

早坂「そうですね」 

 

早坂(こんな嬉しそうなかぐや様を見たら、何も言えませんね) 

 

 

■なぞなぞ回 その後 

 

かぐや「早坂! 聞いて!」 

 

早坂「どうかしたのですか?」 

 

かぐや「会長ったら酷いのよ!」 

 

早坂「へ?」 

 

早坂(あの会長さんが酷い事を? 許せませんね。かぐや様の話だといい人風でしたが) 

 

かぐや「なぞなぞで私より先に答えがわかったの!」 

 

早坂「わかりました。海に沈めれば……って、へ?」 

 

かぐや「私より先になぞなぞを解いた人は初めて!」 

 

早坂「なぞなぞ……」 

 

かぐや「くっ。こんな屈辱初めてだわ」 

 

かぐや「顔がいいと頭もいいという訳ですか! あーそうですか! 今度は絶対に負けませんから!」 

 

早坂「あーはいはい」 

 

早坂(ただの相談風自慢でしたか) 

 

 

■会長手作りお弁当回 その後 

 

かぐや「早坂! 聞いて!」 

 

早坂「どうかしたのですか?」 

 

かぐや「会長がお弁当を作ってきたの! 手作りで! 美味しそうなの!」 

 

早坂「……はぁ」 

 

かぐや「料理ができる男子とは……さすが会長ですね」 

 

早坂(最近は料理ができる男子が増えてると思いますが) 

 

かぐや「まったく会長ったら、わざわざ学校に弁当を持ってきて手作りアピールなんて……」 

 

かぐや「そんなに私のポイントを稼ぎたいのでしょうか?」 

 

かぐや「もうっ。本当に仕方のない人なんですから」ニマニマ 

 

早坂「あーはいはい」 

 

かぐや「というわけで、私のために作ってくれた手作り弁当を私より先に食べた藤原さんを消しましょう」 

 

早坂「あーはいはい……えええ!?」 

 

 

■初めての恋愛相談回 その後 

 

かぐや「ふふふふふふふふ」ニヤニヤ 

 

早坂「……」 

 

かぐや「もしかして、聞きたいの?」 

 

早坂「い、いえ。私、忙しいですので」 

 

かぐや「まったく仕方ないですね。聞かせてあげましょう」 

 

早坂「えっ! あっちょっと!」 

 

「会長が、私の事を『可愛くて美人でお淑やかで気品があって賢くて完璧すぎる! 四宮マジサイコーの女!』って言ってくれたの!」 

 

「あーはいはい」 

 

 

■コーヒー間接キス回 その後 

 

かぐや「早坂! 聞いて!」 

 

早坂「どうかしたのですか?」 

 

かぐや「私が使ったコーヒーカップと会長のコーヒーカップを交換して会長に渡したのだけれど」 

 

早坂「なるほど……え?」 

 

かぐや「すると、会長は『間接キス!?』とすっごくドギマギしていたの!」 

 

かぐや「まったく会長ったらお可愛いこと」 

 

かぐや「間接キス一つでドギマギするとか、私の事どれだけ好きなんでしょう?」クスクス 

 

早坂(かぐや様……それ変態ですよ) 

 

 

■高校生で初体験は3人に1人回 その後 

 

かぐや「早坂! 聞いて!」 

 

早坂「どうかしたのですか?」 

 

かぐや「え、えーと、その……」 

 

早坂「?」 

 

かぐや(やっぱり言えない! 会長の初体験が『まだ』でよかっただなんて!) 

 

かぐや「や、やっぱり何でもないの」 

 

早坂「おかしなかぐや様ですね」 

 

 

■柏木さん恋愛相談回 その後 

 

かぐや「早坂! 聞いて!」 

 

早坂「どうかしたのですか?」 

 

かぐや「私が会長を好き……LOVEで愛しているみたいな流れになっているの!」 

 

早坂「流れも何も好きなんでしょ?」 

 

かぐや「好きじゃないし!」 

 

早坂(うちのご主人様がおかしくなってしまった……) 

 

 

早坂「わかりました。では、なぜそういう話の流れになったのですか?」 

 

かぐや「実は今日、恋愛相談を受けたのだけれど」 

 

早坂「はい」 

 

かぐや「そこで藤原さんが」 

 

『彼が他の女とイチャコラしている所を想像してください』 

 

『もし嫉妬した場合、その分、愛があるって事なんです!』 

 

かぐや「と言っていたんです!」 

 

早坂「嫉妬したんですか?」 

 

かぐや「するわけないでしょう!」 

 

かぐや「そもそも会長は私に惚れて当然の存在!」 

 

かぐや「その会長が私以外を好きになったら、それは怒っても当然!」 

 

かぐや「だから、私が殺したいくらい怒ってもそれは何もおかしくないわよね!?」 

 

早坂「あーはいはい。その通りですねー」 

 

 

猫耳回 その後 

 

かぐや「……」ニヤニヤ 

 

早坂「携帯を見て何をニヤニヤしているのですか?」 

 

かぐや「べ、別に会長の猫耳姿が可愛いとか思ってないから!」 

 

早坂「あーはいはい」 

 

 

■相合傘回 その後 

 

かぐや「……//」ポー 

 

早坂「かぐや様。顔が真っ赤です。熱があるのでは?」 

 

かぐや「はひっ。い、いえ、これは……」 

 

早坂「雨も降っていましたし、体が冷えた可能性もあります。すぐに熱を測りましょうか?」 

 

かぐや「い、いや、これは、その……」 

 

早坂「まさか、かぐや様ともあろうお方が、相合傘程度で顔を真っ赤にするような事はないですよね?」 

 

かぐや「へ? ……も、もちろんよ」 

 

早坂「ですよね。相合傘なんて中 学生でも顔を真っ赤になんかしませんし」 

 

かぐや「」 

 

早坂「かぐや様? どうかしたのですか? もしかして相合傘嬉しかったんですか?」 

 

かぐや「もう! 見ていたのなら言えばいいでしょう!!」 

 

早坂「はい。見ていました。真っ赤で可愛かったですよ」 

 

かぐや「赤くなってなんかいません! 会長が真っ赤だっただけです!」 

 

早坂「嬉しかったくせに」 

 

かぐや「嬉しくなんかありません! 『仮』に嬉しかったとしても、人生で一番幸せな時間だっただけだから!」 

 

早坂「仮って何?」 

 

 

■イヤホン回 その後 

 

かぐや「早坂! 聞いて!」 

 

早坂「この流れ久々ですね。……で、どうかしたのですか?」 

 

かぐや「会長が使ったイヤホンを片方、私の耳に貸してくれたの!」 

 

早坂「はい」 

 

かぐや「これって会長から性的なアプローチを受けているって事でいいのよね?」 

 

早坂「…………へ?」 

 

かぐや「ど、どうしましょう。会長がまさかこんなに積極的に来てくれるなんて……」 

 

早坂「……」 

 

かぐや「ねえ、早坂。私、どうすればいいと思う? これはプロポーズと受け取っていいのかしら?」 

 

早坂「勉強しますよ」 

 

かぐや「え?」 

 

早坂「とりあえず、ビデオと本を用意して……」 

 

かぐや「え? え? 早坂の顔が怖いんだけど……」 

 

早坂「大丈夫です。何も怖い事なんかありませんよ。常識を勉強するだけです」 

 

かぐや「え? 早坂? どこに連れて行くの? なんで防音完璧な部屋に? 早坂!? 早坂ーーーー!!!」 

 

 

■藤原母特訓回 その後 

 

かぐや「早坂! 聞いて!」 

 

早坂「どうかしたのですか?」 

 

かぐや「会長が体育でかっこよかったの! バレーでサーブをビシッと決めて!」 

 

早坂「会長さんって運動神経も良かったんですね」 

 

かぐや「そうなの! しかも決めた後、私に手を振ってくれて……」 

 

かぐや「もうっ会長ったら私ばかり見て、本当に仕方のない人なんですから♪」 

 

早坂「あーはいはい」 

 

 

■ネイル回 その後 

 

早坂(赤面しながらネイルをほめようとしてくれた会長……。想像以上にかぐや様が好かれていてよかった) 

 

早坂「会長さん可愛かったですね」 

 

かぐや「でしょう。でしょう。その通りです」ドヤァ 

 

早坂「え?」 

 

かぐや「会長の可愛い所と言えば----」 

 

その後1時間に及び、会長の可愛い所を語られた早坂は死にたくなった。 

 

 

■占い回 その後 

 

かぐや「早坂! 聞いて!」 

 

早坂「どうかしたのですか?」 

 

かぐや「会長が子供は9人がいいって言ったの!!」 

 

早坂「なるほど。大変ですね。では、私は忙しいので」 

 

かぐや「ど、どうすればいいのかしら。今のうちに病院に相談した方がいいのかしら?」 

 

早坂「はぁ……。では、現実的に考えましょう」 

 

かぐや「え?」 

 

早坂「正直、1年に1人産むのは現実的ではありません。体に負担がかかりすぎます」 

 

かぐや「そうね」 

 

早坂「だからと言ってのんびり産んでいたのでは、9人は時間がかかりすぎます」 

 

かぐや「たしかに」 

 

早坂「そこで3年に2人産むのが現実的だと思うわけです」 

 

かぐや「なるほど!」 

 

かぐや「9人という事は、約13年と6ヶ月ね!」 

 

早坂「ちなみにかぐや様。私は30歳までに子供を産んだ方がいいと思います」 

 

かぐや「確かに年を取りすぎると産むのが大変と聞くわね」 

 

早坂「30歳-13.5歳=16.5歳 という計算になります」 

 

かぐや「…………へ?」 

 

早坂「さあ、さっそく子作りしましょう。私が会長さんを呼んできますので」 

 

かぐや「ちょっと待って! 早坂! 私、まだ心の準備が!」 

 

早坂「大丈夫です。会長さんが来るまでもう少し時間がありますから」 

 

かぐや「全然大丈夫じゃないからーーーー!!!!」 

 

 

■お見舞い回 その後 

 

かぐや「……//」 

 

かぐや「うぅ……会長のせいで眠れない……//」 

 

早坂「なるほど、看病とは言え、さっきまで会長さんが一緒に寝ていたベッドだと思うと夜も眠れないと」 

 

かぐや「なっ//」 

 

早坂「図星ですか? いいから早く否定してくださいよ」 

 

 

■会長が風邪で寝ているかぐや様にイタズラした?回 その後 

 

かぐや「会長が寝ていた私にイタズラを……」 

 

かぐや「……」 

 

かぐや「ふふっ//」 

 

早坂「じゃあ、私は掃除があるので、失礼します」 

 

かぐや「まったく、仕方ありませんね。そんなに聞きたいなら話してあげるわ」 

 

早坂「いや、別に聞きたくありません」 

 

 

■会長妹回 その後 

 

かぐや「ひらめきました!」 

 

早坂「あーはいはい」 

 

かぐや「話を聞いて!」 

 

早坂「あーはいはい」 

 

かぐや「会長の妹さんをおとせばいいのよ! そうすれば会長の家族に溶け込むことができるわ!」 

 

早坂「あーはいはい」 

 

 白銀を直接おとせよと早坂は思ったが、かぐやが凄く自信満々だったので、何も話せない早坂であった。 

 

 

■夏休みの約束回 その後 

 

かぐや「早坂! 聞いて!」 

 

早坂「どうかしたのですか?」 

 

かぐや「会長と花火を見に行く事になったの!」 

 

早坂「なるほど。8月20日の祭りですね。では、会長さんが現場に着く時にバッタリ会う風でよかったですか?」 

 

かぐや「え? 何を言っているの?」 

 

早坂「ですから、映画館の時と同じでバッタリ会うんでしょう?」 

 

かぐや「違います。今度はちゃんと会う約束をしているのよ」 

 

早坂「!!!!!」 

 

かぐや「早坂!? 心臓が止まっている!? だ、誰かーーー! 早坂がーーーーーー!」 

 

 

■花火回 その後 

 

早坂「どうでした? 皆さんと花火見れましたか?」 

 

かぐや「……//」ポー 

 

早坂「……」 

 

かぐや「……//」ポー 

 

早坂「良い夏休みでよかったですね。では、私は失礼します」 

 

ガシッ 

 

早坂「ひぃっ」 

 

かぐや「話を聞いて!」 

 

早坂「や、やめてください……」 

 

「会長が!」「会長が!」「会長が!」「会長が!」「会長が!」 

「あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!」 

 

 

■選択授業はどれ?回 その後 

 

かぐや「ふふっ……。ふふふふふふっ♪」 

 

早坂「会長さんとようやく同じ選択授業になれてよかったですね」 

 

かぐや「ふふっ……。ふふふふふふっ♪」 

 

早坂「美術ですか。では、私も美術にしておきますね」 

 

かぐや「ふふっ……。ふふふふふふっ♪」 

 

早坂(こ、怖い) 

 

 

■柏木さんは神ってる?回 その後 

 

かぐや「はぁ……」 

 

早坂「どうしたのですか? 大きい溜息なんて珍しい」 

 

かぐや「実を言うと……。会長は5回目のデートで…………そ、その……あれをするらしいの//」 

 

早坂「へぇ~」 

 

かぐや「わ、私は結婚するまでにそれは止めておくべきだと思うんだけど、どうすればいいのかしら?」 

 

早坂「5回目でキスって遅い方だと思いますよ?」 

 

かぐや「へ?」 

 

早坂「あれ? 違いましたか? では、何をするのか? 具体的に教えていただけないでしょうか?」 

 

かぐや「え? い、いや、それは……その……」 

 

早坂「すみません。察しが悪いもので、かぐや様の言いたいことがわかりません」 

 

かぐや「……」 

 

早坂「ほらほらほらほら」 

 

かぐや「あーーーっ! もう知らない! 早坂のばか!」 

 

 

■会長の誕生日を祝いたいけどみんなに言い出せない回 その後 

 

かぐや「早坂! 聞いて!」 

 

早坂「どうかしたのですか?」 

 

かぐや「会長が私にだけ誕生日を祝って欲しいって言ったの!」 

 

早坂「え? あの奥手で保守に長けている会長さんがですか?」 

 

かぐや「生徒会メンバーがいる前で、私にだけわかるようなサインを送ってきて……」 

 

かぐや「もうっ。二人っきりで祝いたいとか、そんな恋人みたいな事を。ほんっとうに仕方のない人♪」ぐにゃーぐにゃー 

 

早坂「あーきもいきもい」 

 

 

■犬と猫回 その後 

 

かぐや「早坂! 聞いて!」 

 

早坂「どうかしたのですか?」 

 

かぐや「会長が『小狡く冷たくように見える……。だがそれは少し臆病で恥ずかしがり屋なだけだ! そこが可愛いし愛おしい』って言ってきたんです!」 

 

早坂「あーはいはい。よかったですね。会長さんに褒められて」 

 

かぐや「え? ……あっ、そういえば主語が抜けていたわね。これは会長が『猫』を好きな理由よ」 

 

早坂「え? てっきり私は会長さんが『かぐや様』を好きな理由だと思ってました」 

 

かぐや「…………へ?」 

 

早坂「猫とかぐや様は似ているので」 

 

かぐや「なっ、なっなっ//」 

 

早坂「ちなみに私も窓の外にいたので、録音していました。主語を『四宮』に変えて編集もしてますよ。録音したデータ欲しいですか?」 

 

かぐや「ほ、欲しくありません! バカにしないで!」 

 

早坂「ぽちっとな」 

 

白銀『俺は他の何者でもなく、四宮を愛している!!』 

 

早坂「本当に欲しくないのですか?」 

 

バタッ 

 

かぐや「」 

 

早坂「おや、刺激が強すぎましたか? って、あれ?」 

 

早坂「し、心臓が止まっている!? かぐや様! かぐや様ーーーーー!!!!!」 

 

 

■誕生日プレゼントの次回 その後 

 

かぐや「早坂! 聞いて!」 

 

早坂「どうかしたのですか?」 

 

かぐや「会長が! 嬉しそうに! 私が贈った誕生日プレゼントを使ってくれて! 嬉しくて!」 

 

早坂「あーはいはい。悩んだ甲斐がありましたね」 

 

 

十五夜回 その後 

 

早坂「かぐや様、十五夜どうでした? 楽しめましたか?」 

 

かぐや「うっ//」 

 

早坂「初めて『かぐや』って呼び捨てにして貰って嬉しかったのですか?」 

 

かぐや「あーーーもう! バカにしないで!! というかどこから聞いていたのよ!」 

 

 

■早坂が会長を堕とす回 その後 

 

早坂「よかったですね。会長さんが私を好きにならなくて」 

 

かぐや「ご、ごめんなさい」 

 

早坂「よかったですね。会長さん、好きな人がいるって言ってましたよ? たぶん、かぐや様のことです」 

 

かぐや「そ、その……ごめんなさい」 

 

早坂「今日は頑張ったので疲れました。あっ、かぐや様は半年以上、頑張ってるんでしたっけ? お疲れ様です」 

 

かぐや「もうっ! なんでもするから、許してよーーーーーっ!!!」 

 

 

■美術の授業回 その後 

 

かぐや「~~~♪」 

 

早坂(良かったですね。会長さんに可愛く描いてもらって) 

 

 

■ヤリチン疑惑回 その後 

 

かぐや「早坂! 聞いて!」 

 

早坂「どうかしたのですか?」 

 

かぐや「会長がヤリチンだったの!!!」 

 

早坂「……なるほど」 

 

かぐや「なんで落ち着いていられるの!? 浮気なんて絶対に許さないんですから!」 

 

早坂「かぐや様よく聞いてください」 

 

かぐや「え?」 

 

早坂「英雄色を好むという単語があって」 

 

かぐや「嫌! そんなの聞きたくない!」 

 

早坂「何かの誤解ですよ。だって、会長さんはあんなにかぐや様の事が好きじゃないですか?」 

 

かぐや「……え?」 

 

早坂「あのかぐや様が好き好きすぎて仕方のない会長さんが、浮気なんてするはずないでしょう」 

 

かぐや「そ、そうかしら……ふふっ。そう言われるとそうかも」 

 

かぐや「そうよね。あの会長が浮気なんて」 

 

早坂「チョロい」 

 

かぐや「え!? ちょっと、今なんて言ったの!?」 

 

早坂「いえ、別になんでもありませんよー」 

 

かぐや「早坂ーーーーっ!!!」 

 

 

■浮気防止回 その後 

 

かぐや「……」 

 

早坂「どうかしたのですか?」 

 

かぐや「会長の浮気防止のためにマッサージをしていたのですが」 

 

早坂「なるほど」 

 

かぐや「会長のベルトを外していたら、伊井野さんに何か勘違いされたみたいで……何を勘違いされたのかしら?」 

 

早坂「それはナニですよ」 

 

かぐや「??」キョトン 

 

早坂「だから、セッ」 

 

真相を知ったかぐやが死にたくなったのはまた別のお話。 

 

 

■変顔回 その後 

 

かぐや「きゃわーーーーーっ」 

 

早坂「……」 

 

かぐや「早坂も会長の変顔見たいんでしょ?」 

 

早坂「い、いえ、別に」 

 

「会長が可愛い」「会長が可愛い」「可愛い会長が」「会長が可愛い」「会長が可愛い」 

「いやーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ」 

 

 

■単少女漫画回 その後 

 

かぐや「……という事があって」 

 

早坂「……」 

 

早坂(あの会長さんがせっかく水族館に誘ってくれたというのに……) 

 

かぐや「早坂? 難しい顔をしてどうかしたの?」 

 

早坂「はぁ……いや、ばかだなーと」 

 

かぐや「え? ばか!? どういう事!?」 

 

実はデートに誘われていたと知ったかぐやが死にたくなったのはまた別のお話。 

 

 

■柏木さんの恋愛相談回 その後 

 

早坂「柏木さんが恋愛相談ですか?」 

 

かぐや「そうなの。理解できないわ。つまらない事でいちいち一喜一憂して……。全くああはなりたくないものね」 

 

早坂「そうですね。私も自覚がない女にはならないよう気を付けます」 

 

かぐや「え? どういう事?」 

 

 

■体育倉庫イベント回 その後 

 

かぐや「早坂! 聞いて!」 

 

早坂「どうかしたのですか?」 

 

かぐや「会長がキッスをしようと押し倒してきたの!」 

 

早坂「なるほど、ぶちゅーとやったんですね?」 

 

かぐや「してないわよ!」 

 

早坂「だと思いました」 

 

かぐや「いざ本当に迫られると、頭が真っ白になって……。し、正直怖くて……」 

 

かぐや「……私もしかしたら、本当は会長の事が好きじゃないんじゃ……」 

 

早坂「……」 

 

ギュッ 

 

かぐや「え? 早坂?」 

 

早坂「大丈夫です。かぐや様の気持ちは本物です。一番近くで見てきた私が言うから間違いありません」 

 

かぐや「で、でも……」 

 

早坂「かぐや様は私の言う事を信じられませんか?」 

 

かぐや「え? ……いえ、あなたがそういうなら私は信じるわ」 

 

早坂「ええ、かぐや様が信じる私が信じているかぐや様を信じてください」 

 

かぐや「ふふっ。へんなの」 

 

早坂「ちなみに私も経験が無いので、人並みの事しか言えませんが、初めては何でも怖いと聞きます」 

 

かぐや「なるほど」 

 

早坂「だから、やるなら一気にやるしかないのですが……あっ……」 

 

かぐや「どうかしたの?」 

 

早坂「ちなみに会長さんはどうしたんですか?」 

 

かぐや「え? 体育倉庫に置いてきたわよ?」 

 

早坂「……」 

 

かぐや「?」 

 

早坂「好きな異性に迫って泣いて逃げられたら、会長さんはどう思うでしょうね?」 

 

かぐや「好きな異性!? な、なにを言っているの!?」 

 

かぐや「ま、まぁ、あそこまで迫ってきたんですから、会長が私を好きなのは明確でしょうけど//」プイッ 

 

早坂「あーはいはい。まじめに話をしていた私がばかでした」 

 

 

■1年後 卒業式 

 

かぐや「早坂! 聞いて!」 

 

早坂「どうかしたのですか?」 

 

かぐや「会長……じゃなくて、白銀さんと恋人に!?」 

 

早坂「……………………………………」 

 

かぐや「早坂! 聞いてる!?」 

 

早坂「あっ、いえ、すいません。どうやら夢を見ていたようで……で、なんでしたっけ?」 

 

かぐや「だから白銀さんが彼氏になったの!」 

 

早坂「そ、そんなバカな……生徒会が終わってからほとんど接点がなく、色んな女子が白銀さんにアプローチをかけていたというのに……」 

 

かぐや「アプローチをかけていた女子リストは後で頂くとして。ほら何か言う事ないの?」 

 

早坂「そうですね。おめでとうございます。よかったですね。大学が別々だったので正直心配していました」 

 

かぐや「今までありがとう。これも半分くらいは早坂のおかげです」 

 

早坂「これで私も肩の荷が下りました」 

 

かぐや「ええ、これからは早坂に頼らず頑張るわ!」 

 

早坂「その意気で頑張ってください」 

 

かぐや「そういえば聞きたいのだけれど」 

 

早坂「はい?」 

 

かぐや「初デートはどこがいいのかしら? どんな服装で……。 そういえば会長は初デートで恋人繋ぎをすると言ってたんだけど、やっぱり今どきの子は……」 

 

早坂(うわぁ……全然肩の荷が下りてない……) 

 

早坂(でも、まぁ、かぐや様が幸せそうなのですし……) 

 

早坂「……」 

 

早坂(本当によかったですね。かぐや様) 

 

 

「早坂、聞いているの!?」 

 

「あーはいはい」 

 

 

■数年後 

 

かぐや「早坂! 子供ができたの!」 

 

早坂「!?」 

 

かぐや「ふふっ、早坂のびっくりした顔は、私と御行さんが付き合った時以来ね」 

 

早坂「何をバカなことを……。コホンっ。気を取り直して、おめでとうございます。御行様も喜ばれたことでしょう」 

 

かぐや「えへへ、御行さんより先に早坂に報告しちゃった」 

 

早坂「だったら、早く御行様にも連絡しないと!」 

 

かぐや「それにしても子供作るのも結構大変ね」 

 

早坂「そ、そうなんですね」 

 

かぐや「あと8人。早坂! 私頑張るわ!」 

 

早坂「あーはいはい。ほら、早く行ってください」 

 

かぐや「うん。ちょっと直接会ってくるわね」 

 

早坂「まったく……。御行様と付き合ってから、どんどん明るくなって……」 

 

早坂「私も結婚すれば何か変われるのかな……」 

 

 

■数年後 

 

かぐや「でも、本当に良かったの? 早坂のままで。相手もあなたほどではないけど、名家だったのでしょう? 嫁ぐこともできたのに……」 

 

早坂「いえ、私は『早坂』である事を誇りに思っています」 

 

かぐや「……そう」 

 

早坂「それに……」 

 

かぐや「それに?」 

 

早坂「かぐや様の子供は元気が良すぎて、私の子じゃないと面倒を見る事なんてできませんから」 

 

かぐや「あらあら言うわね、早坂」 

 

早坂「ええ、私を誰だと思っているんです? ずっと一緒だったあなたの姉ですよ?」 

 

かぐや「ふふっ」 

 

かぐや「でもね、私達の子供は違うわよ。ほら、見える? 私の子供の方がかけっこは早い見たい」 

 

早坂「え? ふむ、そうみたいですね……」 

 

かぐや「どうやら、私の子供の方が上みたいね」ドヤァ 

 

早坂「何を言っているのですか? あの年くらいで2歳違えば足の早さは差があって当たり前です」 

 

早坂「ほら、見てみてください。私の子がかぐや様の子供の頭をナデナデしている。これではまるでかぐや様の子供の方が年下に見え……」 

 

かぐや「いいえ。そんな事ないわ。私の子供の方が---」 

 

早坂「いえいえ、私の子の方が----」 

 

かぐや「ふふっ」 

 

早坂「かぐや様?」 

 

かぐや「早坂がムキになるなんて珍しいわね」 

 

早坂「……そうですね。失礼しました」 

 

かぐや「ううん。いいの。ただ嬉しかっただけ」 

 

早坂「かぐや様……」 

 

かぐや「まだまだ私にはあなたが必要みたい。ずっとずっとよろしくね。早坂」 

 

早坂「はぁ……。もう少ししたら引退したかったのですが……。仕方ありませんね。ずっと面倒を見てあげますよ。かぐや様」 

 

 

かぐや「ふふっ♪」 

 

早坂「ふふふっ♪」 

 

 

■数十年後 

 

かぐや「ねえ、早坂?」 

 

早坂「どうかしたのですか?」 

 

かぐや「私より早くいったら嫌なんだからね」 

 

早坂「……まったく、本当にかぐや様はワガママなんですから」 

 

かぐや「ええ、そうなの。私はワガママなんだから」 

 

早坂「仕方ありませんね。もう少しだけ、もうちょっとだけ、そのワガママに付き合いますよ」 

 

かぐや「ねえ、早坂?」 

 

早坂「なんでしょう?」 

 

かぐや「最後に聞きたいのだけれど、早坂は私とずっと一緒で後悔とかなかった?」 

 

早坂「不思議な事を聞きますね」 

 

かぐや「最後だから……」 

 

早坂「そうですね。後悔……。まぁ、学生の頃、毎日のように『会長が会長が』と言うかぐや様に疲れる事はありました」 

 

かぐや「うっ」 

 

早坂「でも、嫌いじゃなかったですよ。ええ、素敵な毎日でした」 

 

早坂「だから後悔なんて絶対にありません」 

 

早坂「私、かぐや様と一緒で本当によかった……ええ、本当に」 

 

かぐや「早坂……」 

 

早坂「そんな顔しないでください。私はワガママを言っているかぐや様が好きなんですよ」 

 

かぐや「あなたは相変わらず変なことを言うのね。でも、私もそんな早坂が好きよ」 

 

早坂「そうですか。ありがとうございます」 

 

かぐや「あっ、もちろん御行さんの次にですけどね」 

 

早坂「そういう所、かぐや様らしくて好きですよ」 

 

かぐや「ふふっ。そうかしら?」ニコッ 

 

早坂(ああ、願わくば----かぐや様がこれからも笑顔でいてくれますように) 

 

 

「そういえば昔、御行さんが私に言ってくれたことがあって----」 

 

「まったく妬けますね」 

 

「もうっ、話の腰を折らないで」 

 

「あーはいはいっ♪」 

 

 

 

 

 

 

 

 

元スレ

かぐや様は告らせたい】かぐや「早坂聞いて!」早坂「あーはいはい」http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1519738603/