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八幡「雪乃…俺はお前のことが…好きだ…」 雪乃「…なかなかよく録れてるわね」2/3【俺ガイルss/アニメss】

 

――――雪ノ下宅

 

陽乃「おっじゃまっしまーす」

 

シーン

 

陽乃「あれ?雪乃ちゃんは不在かな?」

 

「せっかくこの前落とした鍵届けに来てあげたのになぁ、お姉ちゃん直々に」

 

「ま、連絡したわけでもないからいないのは当たり前か」

 

「…」

 

「でも鍵だけ置いて帰るっていうのもちょぉっとつまらないなぁ」

 

「ちょっと雪乃ちゃんの部屋に悪戯でもしちゃおっか」

 

「鍵を車に忘れた雪乃ちゃんがわるいんだぞ?教訓は『姉の前で鍵を忘れるべからず』」

 

「さて…」

 

「おりょ?…電気が付いてる」

 

「いるのかな?」

 

カチャッ

 

陽乃「あら、いた」

 

「一人暮らしなのにヘッドホンなんかして…」

 

「全くもって不用心だなぁ」

 

雪乃「…」ボフンッ

 

「…」プシューッ

 

陽乃「なんか見てて愉快だけど…驚かせちゃおっか」

 

「ゆっきーのちゃんっ」ガバッ

 

雪乃「きゃっ」

 

「…姉さん」

 

「ど、どうして姉さんは私の家にいるのかしら?」

 

陽乃「そんな細かいことはいいじゃない」

 

「それよりもどうしたの?そんなに慌てちゃって?やましいことでもしてたのかな?」

 

雪乃「誰だって部屋に不審者が現れたら慌てるものじゃないかしら?」

 

陽乃「不審者だなんてひどいなー雪乃ちゃんは。そんなんじゃ嫌われちゃうぞ?比企谷くんに」

 

雪乃「ど、どうしてそこで彼の名前が出てくるのかしら?理解しがたいわ」

 

「もしかしたら姉さんと私では少し頭の構造が違うのかしらね」

 

陽乃「もー相変わらずお口が悪いなぁ雪乃ちゃんは」

 

「それにしてもさ、何夢中になって聞いてたの?」ヒョイッ

 

雪乃「ちょっ、姉さん!返してっ」

 

陽乃「すごい慌てっぷりね、久しぶりに見たわ、貴方がこんな感情をあらわにするところ」

 

「お姉ちゃんなんだか嬉しくなちゃった」

 

「さてさて…一体何を聞いていたのかしら」ピッ

 

雪乃…俺と…け、け、けけ、結婚してくれ!

 

「…」

 

雪乃「…」

 

陽乃「…」

 

陽乃「雪乃ちゃん…あなたいつの間にか比企谷くんとこんな仲になってたの?お姉ちゃん全然気付かなかった」

 

雪乃「そんなわけないでしょっ。どうして私が彼のような下等生物と…」

 

陽乃「ふーん。じゃぁこのビデオはなにかなぁ?」

 

雪乃「そ、それは…その…か、彼の弱味なのよ」

 

陽乃「弱味?」

 

雪乃「え、えぇ。ほら、私がそのビデオを持っている限り彼は私に逆らえなくなるでしょ?姉さんは知らないかもしれないけど、奉仕部の部室には私を含めた女子二人と由比ヶ浜さんしかいないの。いつ比企谷君の心が歪んで…いえ、既に歪んでいることには間違いないのだけれど、もし彼の理性が崩壊して私達に襲いかかる、なんてことがあるかもしれないじゃない?そういった時の為に彼の弱点を握っていおかなければならないのよ。彼だって自己保身に関しては頭がきれるのだから、もしこのビデオ…」

 

 

陽乃「あーはいはい」

 

「(全く、困ると捲し立てるのはこの子の悪い癖ね)」

 

陽乃「でもさぁ、これ比企谷くんが彼の意志で言ってくれたんでしょ」

 

「モテモテじゃない」

 

雪乃「やめて頂戴気持ち悪い。か、彼が彼自身の意志でいうわけないじゃない」

 

陽乃「どーして?比企谷くんだって心の奥底では貴方にらぶらぶなのかもしれないじゃない?」

 

雪乃「彼が私のことを……」

 

「…」

 

「…はっ」ブンブン

 

「何を言っているのかしら。勿論私のような女の子とほぼ毎日接していたら私のことを好きになってしまうのもしょうがないことだけど。万が一それが事実だとしても、私が彼の好意を受け入れる可能性なんて億が一にもないのよ?彼だってそれくらいは気付いているはずだわ。そのビデオは先日かくかくしかじかで…」

 

陽乃「ふーん。面白いことがあったのね?私も入れ替わってみたかったなぁ」

 

「で?」

 

雪乃「何が『で?』なのかしら。主語も述語も…姉さん、日本語を学びなおしたらどうかしら?」

 

陽乃「なんでその弱味、を今聞いてたのかしら?」

 

雪乃「…」

 

陽乃「別にわざわざ繰り返し繰り返し聞く必要はないと思うんだけどなぁ」

 

雪乃「…」

 

雪乃「ちょっとした疑問なのだけれど、姉さんは何時から私の部屋を覗いていたのかしら?」

 

陽乃「んーっとね、結構最初の方から」

 

「(嘘だけど)」

 

雪乃「(最初の方…ということは鼻歌も聞かれていたのかしら。で、でも鼻歌は別に問題ではないわね、私が比企谷君のビデオの件で機嫌が良くなっていたなんて証拠はないもの。)」

 

「(そ、それと枕に顔をうずめて気を落ち着かせていようとしたところも見られてしまったのかしら…これは…どう言い訳すれば…)」

 

陽乃「あ、そうだ。ちょっと比企谷くんに電話してくる」

 

「(番号知らないけど)」

 

雪乃「ちょっと待って姉さん」ガシッ

 

「一体何を言うつもりなのかしら」

 

陽乃「別に大したことじゃないわよ。単なる世間話」

 

「例えば…良い天気ですねぇ、とか。勉強はかどってっる?とか。そういえば今日雪乃ちゃんがねぇ、とか」

 

雪乃「最後の例えは一般的な世間話ではない気がするのだけど」

 

陽乃「あら、別に問題ないじゃない。だってただの確認作業なんでしょ?」

 

雪乃「そ、そうよ」

 

陽乃「なら別に比企谷くんに話しても問題ないじゃない」

 

雪乃「…」

 

陽乃「ね?」

 

雪乃「…いいえ。そうではないわ。そう、比企谷君はまだこのビデオの存在をしらないのよ。ほら、もしこの存在を知らせてしまったら消去しようと躍起になるかもしれないじゃない?だからいざという時の為に隠しておかなければならないの」

 

陽乃「でもさぁ雪乃ちゃん。なんでプロポーズなんかさせたのかな?弱味なら他にも色々と方法はあったと思うけどなー」

 

雪乃「…そこまで頭が回らなかったのよ」

 

陽乃「へー。あ、そうだ。このビデオガハマちゃんにもあげよっか」

 

雪乃「どうして急にそんな話になるのかしら?」

 

陽乃「だってほら、四六時中一緒にいるわけじゃないでしょ?だとするといつ比企谷君の魔の手がガハマちゃんにのびるかわからないじゃない?」

 

「だから保身用にこのビデオをあげた方がいいんじゃないかなぁー。別に減るものじゃないでしょ?」

 

雪乃「そ、それはどうかしら?」

 

陽乃「ガハマちゃんだって不安だと思うよ?夜も寝れないんじゃないかな?」

 

雪乃「…彼女には私が比企谷君の弱味を握っていることを知らせておけばいいのよ」

 

陽乃「でも比企谷君は知らないんだよね?だったら意味ないと思うなー」

 

「襲われる直前にガハマちゃんが『ゆきのんが弱点もってるんだから!』とか比企谷くんにいっても比企谷君信じるかなー」

 

「かまをかけることにしかならないわよねー。それで下等生物な比企谷くんが止まるかなー」

 

「お姉ちゃん心配だなー」

 

雪乃「そ、それはどうかしら?」

 

陽乃「ガハマちゃんだって不安だと思うよ?夜も寝れないんじゃないかな?」

 

雪乃「…彼女には私が比企谷君の弱味を握っていることを知らせておけばいいのよ」

 

陽乃「でも比企谷君は知らないんだよね?だったら意味ないと思うなー」

 

「襲われる直前にガハマちゃんが『ゆきのんが弱点もってるんだから!』とか比企谷くんにいっても比企谷君信じるかなー」

 

「かまをかけることにしかならないわよねー。それで下等生物な比企谷くんが止まるかなー」

 

「お姉ちゃん心配だなー」

 

雪乃「…」

 

陽乃「(流石にもぅ詭弁はでてこないかしら?)」

 

「もぅ認めちゃったら楽になるんじゃないの?」

 

雪乃「何をかしら」

 

陽乃「比企谷君に気があるんだろー?素直にならにと恋は成就しないぞー?」

 

雪乃「なっ!」カアッ

 

「い、一体何を言ったいるのかしら。想像も甚だしいわ。事実でないことを認めることなんてできるわけがないじゃない。大体何故あの男なの?どの点をみても彼が平均的な男性よりも優れているところなんて何一つないわ。地球に余計な害を与えない分類人猿の方が生物として優れていると言ってもいいんじゃないかしら。何より彼自身がそれらの欠点を自認していないということが一番の問題よね。罪の意識もなしに犯罪を犯す人種ほど厄介で駄目な人間はいないもの。」

 

 

陽乃「(絶対認めなさそうね…)」

 

雪乃「なので…その、このビデオのことは…他言無用ということで…」

 

陽乃「(そうだそうだ。私凄い優位に立ってるんだった)」

 

「(このまま話しあいを続けても詭弁の応酬になるだろうし…)」

 

「(認めることはないだろうなぁ…この子頑固だし)」

 

「(かといってはいわかりましたって引き下がるのもつまんないなー)」

 

「(…あ、そだ)」

 

「…」カチカチ

 

雪乃「何をしているの?」

 

陽乃「ん?ちょっと設定を変えてるだけ」

 

「雪乃ちゃんにぴったりな着信音にねぇ…」

 

「はい、完了。あたし、今日はもぅ帰るわね」

 

「(鍵は返さなくっていいや。合鍵もってたみたいだし、私も持ってた方が色々便利だし)」

 

雪乃「あ…そぅ。くれぐれもビデオの件に関しては口を滑らせないように気をつけて頂戴」

 

陽乃「勿論、お姉ちゃん口はものすっごくかたいんだから」

 

雪乃「…さっきは軽いと言ってなかったかしら?」

 

陽乃「そうだっけ?細かいこと気にしてるとはげるわよ。じゃーねぇ」

 

雪乃「私は女なのではげる可能性はあまりないのだけれど…」

 

バタンッ

 

雪乃「…まるで嵐のような人ね」

 

「(もう少し粘ると思ったけど…思いのほか早く帰ってくれたわね)」

 

「(何とか言い逃れは出来たけど…最悪の人に知られてしまったわ)」

 

「(何をしでかすかわからないもの)」

 

「(すぐに比企谷君にビデオの内容を喋ってしまうことだってあり得なくはないし)」

 

「(そういった場合の対処の仕方を考えておかなければないらないわ)」

 

雪乃…俺と…け、け、けけ、結婚してくれ!

 

「」ビクッ

 

雪乃…俺と…け、け、けけ、結婚してくれ!

 

「(…再生なんてしてないのに携帯が勝手に…)」

 

「(しかも震えているという事は…)」

 

「も、もしもし?」

 

陽乃「もしもし雪乃ちゃん?」

 

雪乃「姉さん…一体どういうことかしら?」

 

陽乃「えっとねぇ…雪乃ちゃんの携帯の着信音を比企谷くんの弱点にしておいたわけ」

 

雪乃「…意味がわからないわ」

 

陽乃「つまりね、電話がかかってくるたびに『あ、私は比企谷くんに求こn…じゃなくて弱点をもってるんだ』って思い出せるような画期的な着信音なわけ」

 

雪乃「心配いらないわ、私記憶力いいから。どうやって戻すのかしら?」

 

陽乃「えっとねー…あ、急に首相からキャッチが入ったわ、後でかけなおすわね。じゃーねー」

 

ブチッ

 

雪乃「…」

 

「(き、緊急事態よ)」

 

「(引き下がり方があっさりすぎると思ったのよ…姉さんが少し会話をかわすだけで満足すわけがないじゃない)」

 

「(…どうにかして設定を解除しなければならないわ)」

 

「(でも私こういうのに詳しくないし…)」

 

雪乃…俺と…け、け、けけ、結婚してくれ!

 

「」ビクッ!

 

「…もしもし姉さん?首相との会話は二分ですんだのかしら?」

 

陽乃「あっはっはっはっ!雪乃ちゃんの声少し慌ててるわー。」

 

雪乃「姉さん。変更の仕方を教えて頂戴。電話がかかってくるたびに鳥肌が立つなんて不愉快だもの。周りの人の気分を害する可能性もあるし」

 

陽乃「ダイジョーブダイジョーブ。気が向いたら戻してあげるから。じゃーねー」

 

ブチッ

 

雪乃「…」

 

「(…当分の間は戻す気がなさそうね)」

 

「(私自身の力でどうにかしなくてはならないわ)」

 

「(でも解除の仕方は分からないし…)」

 

「(誰かに頼もうかしら)」

 

「…」

 

「(で、でも。誰かに頼んだ場合、詮索される場合があるわよね)」

 

「(由比ヶ浜さんとか詳しそうだけど必ず理由を聞きたがりそうだし…)」

 

「(比企谷君は持っての他として…平塚先生?)」

 

「(でも彼女もこの類の機器に関しては詳しくなさそうだし)」

 

「(…戸塚君はどうかしら)」

 

「(彼なら無駄な詮索をすることもないでしょうし…)」

 

「(そうしましょう)」

 

「(頼みごとを出来るような仲ではないのかもしれないけど…他に頼れる人がいないのだもの)」

 

「(溺れる者はわらをもつかむってこういうことなのね。初めて実感したわ)」

 

雪乃「(…よくよく考えれば私戸塚君の連絡先は知らないじゃない)」

 

「(だからといってわざわざ教室を訪ねるような仲でもないし)」

 

「(やはり少し慌てているようね。もっと落ち着いて考えなくちゃ)」

 

「(小町さんはどうかしら?無論彼女は比企谷君に近しい、彼の唯一近しい人だけれども…)」

 

「(誠意を持って頼めばおそらく彼女も必要以上の詮索はせず、比企谷君に情報が渡ることもなさそうだもの)」

 

「(そうときまれば善は急げ、よ。メールで用件を伝えなくちゃ)」パチポチ

 

数分後

 

「(あら、もう返信が。由比ヶ浜さんもそうだけど、彼女達は四六時中携帯のそばにいるのかしら?)」

 

From:比企谷小町

 

件名:すいませーん

 

すいませーん、実は今私友達と旅行中なんですよねー*1

 

だからごしょもーの件は帰って来てからじゃないとできそーにありませんっ!(>_<)

 

帰ってくるのは明後日なんですけど、それでも間にあったらその時にやらせていただきます!

 

本当にすいません!<(_ _)>

 

雪乃「(…)」

 

「(…私のやるべきことがはっきりとしたわ)」

 

「(出来るだけ情報の拡散も防ぎたいし…彼女が帰ってくるまで辛抱するしかないわ)」

 

「(たかが明日一日の間隠し通せればそれでいいのよ)」

 

「(なんだったら明日は学校に携帯を持っていかないという手もあるもの)」

 

雪乃「(どうせ学校でなんて使わないのだから…持っていかなければいいのよ)」

 

「(…あら、由比ヶ浜さんからメール)」

 

From:由比ヶ浜結衣

 

件名:新しいケーキ屋さん

 

本文:

 

あのねゆきのん、明日駅の近くで新しいケーキ屋さんがオープンするんだって!ヾ(*≧∀≦*)

 

だから明日の放課後一緒に行ってみない?

 

なんかパティシエは凄い有名なお店でしゅぎょーしてたんだって!

 

だからきっとバカうまだよっ゚+.(o´∀`o)゚+.゚イイ

 

From:ゆきのん

 

件名:了解

 

本文:なし

 

From:由比ヶ浜結衣

 

件名:時間

 

本文:

 

あ、でもでも、あたし洋服着替えたいから6時に駅前で待ち合わせね!ヽ(・∀・)ノ

 

ゆきのんも私服に着替えた方がいいとおもう!

 

オシャレなお店みたいだから!(`・ω・´)

 

From:ゆきのん

 

件名:了解

 

本文:なし

 

From:由比ヶ浜結衣

 

件名:そういえば

 

本文:

 

念の為だけど、携帯忘れないようにね!駅広いし!

 

私この前優美子達と遊びに行った時携帯忘れて大変だったんだぁ(-∀-`; )

 

雪乃「(そうよね…携帯は必要よね)」

 

「(壊れている、と言ったら嘘になるし…だからと言って由比ヶ浜さんに本当のことを話すわけにもいかないし)」

 

「(…持っていかないわけにはいかないわよね)」

 

「(大丈夫よきっと。お互い至近距離にいるときに電話を使うことなんてないのだし)」

 

「(姉さんが電話をかけてきそうだけど…一時てきに受信拒否にしておけばいいもの)」

 

駅前

 

結衣「(あ、ゆきのんもういる。やっぱりちゃんとしてるなぁ)」

 

「(そうだ。ちょっとゆきのんをおどかしてみよっ)」

 

「(普段からクールだから驚いたゆきのんなんて見たことないし)」

 

「(後ろからゆっくり近づいて…)」

 

「(で、電話かけて…)」

 

「(遠くにいるふりしてわって!)」

 

「(うん。完璧)」

 

「(気付かれないように気をつけなくちゃ)」ソロソロ

 

結衣「(よし、ゆきのんも目の前にいることだし電話しよっ)」ピッ

 

雪乃…俺と…け、け、けけ、結婚してくれ!

 

雪乃「」ビクッ

 

結衣「」ビクッ

 

雪乃「はぁ…なれないわね」

 

結衣「(え、あ、い、今の何!)」

 

「(なんかヒッキーがゆきのんに告白…ってヒッキーはここにいないし…)」

 

雪乃…俺と…け、け、けけ、結婚してくれ!

 

雪乃「はやく出ないと…不協和音が止まらないわ」

 

結衣「(も、もしかしてゆきのんの着メロ!?)」

 

「(え、でもありえなくない!?だってまずヒッキーがあんなこと言うわけないし…)」

 

「(それにゆきのんいっつもヒッキーに毒舌だし)」

 

雪乃「もしもし?」

 

結衣「あ、はいっ!」

 

「(やばっ!叫んじゃった…)」

 

雪乃「!」

 

由比ヶ浜さん…もぅ到着していたんじゃないの」

 

結衣「う…うん」

 

結衣「あ、あのさゆきのん」

 

「(え、遠慮しないで正直に聞かなきゃだめだよね…)」

 

「ゆ、ゆきのんの着信音ってさ…」

 

雪乃「(はっ…もしかして聞かれてしまったのかしら)」

 

「(由比ヶ浜さんが誤解するまえに弁明しないと…)」

 

「…ウイルスよ」

 

結衣「へ?」

 

雪乃「比企谷ウイルスって知っているかしら?最近比企谷君が拡散しているの…」

 

「この前体が入れ替わったことがあったでしょう?」

 

「あの時に私は迂闊にも比企谷君の手で私の携帯を触ってしまったの」

 

「故に私の携帯は今比企谷ウイルスに感染されてしまって、あのような気味悪い着信音になっているのよ」

 

結衣「え…えぇっ!」

 

結衣「そ…そうなの?」

 

雪乃「え、えぇ」

 

「(こんな白々しい嘘…信じるのかしら?)」

 

結衣「(…本当かなぁ。ちょっと嘘みたいな話だけど…)」

 

「(でもゆきのんが嘘つくはずないし…)」

 

「(じ、事実なんだよねきっと!)」

 

「へ、へぇ~。そうなんだ」

 

雪乃「(本当に信じたのかしら)」

 

「(…こんな嘘を信じるなんて…)」

 

「(…心が痛むわ。こんなくだらないことで嘘をついていいわけないじゃない…)」

 

「(そ、その友達…なのだし)」

 

「ごめんなさい由比ヶ浜さん。今のは冗談よ」

 

結衣「あ、そうなんだ!いやぁーそうだと思ったんだけどなー」タハハ

 

雪乃「本当のことを話すわね…」

 

雪乃「(洗いざらい話してしまったほうがいいのかしら)」

 

「私が彼の体でやったのよ」

 

結衣「や、やった?!」

 

「(はへ!ゆ、ゆきのん急になにを…)」アワワ

 

雪乃「えぇ、この前」

 

結衣「この前!」

 

「(ぜ、全然知らなかった…でもだとしたら二人とも部室で普通すぎじゃない!)」

 

雪乃「貴方達と別れた後、無人の教室で」

 

結衣「無人の!」

 

「(な、なんか…なんかなんか!!)」

 

雪乃「で、それをビデオに撮ったのよ」

 

結衣「び、ビデオ!」

 

「(ななななんでビデオ!え!あれ?!)」

 

結衣「そ、その…ゆきのんはその…初めて…だよね…」

 

「(あ、あたしってば何聞いてんのよっ!)」

 

雪乃「勿論よ。そんな頻繁に起こるようなことではないのだし」

 

「あんな苦行…あまり繰り返したくもないし」

 

結衣「く、くぎょー?」

 

雪乃「苦しい修行、といったような意味よ。やりたくはなかったけどしょうがないもの」

 

結衣「なるほど。略語か!くぎょーだったんだ」

 

「(つ、つらかったんだ)」

 

「(ででで、でも…ゆきのんとヒッキーが…)」

 

「(ビデオまでとって…)」ハワワワワ

 

「(にしてもやりたくなかったって…ってことはヒッキーが無理やり!?)」

 

「(ヒッキーマジ最低!キモい!変態!チョーキモい!)」

 

「(…うぅ)」

 

雪乃「(どうしたのかしら…随分と慌てているようだけど)」

 

「(やはり着信音が心的ショックを…)」

 

「ごめんなさい。辛い思いをさせてしまって…」

 

結衣「…へ?いやっ。あたしはその…そんなに気にしないというか」

 

「(で、でも…これからもいままでどおりやっていけるかなぁ…)」

 

雪乃「(…もしかして彼女は比企谷君に同情しているのかしら。彼女は優しいし…)」

 

由比ヶ浜さん。貴方が心を痛める必要はないわ。業感とでもいおうかしら…彼が原因なのだから」

 

結衣「ご、ごうかん!」

 

「(ごうかんってあれだよね…)」

 

「(ってことは本当にヒッキーが無理やり!?)」

 

「(あのヒッキーが…信じられないけど…)」

 

「(で、でもゆきのんが勇気を振り絞ってあたしに話してくれたわけだし…信じなきゃ)」

 

「(ゆきのんだって辛いんだから…)」

 

「ゆきのんは…大丈夫?」

 

雪乃「(彼女が心配していたのは私のことなのかしら…)」

 

「(比企谷君の体で台詞を言い続ける辛さを理解して…やはり優しいわね、由比ヶ浜さんは)」

 

「私への心配はいらないわ。勿論プロセスは苦痛に満ちたものだったのだけど、結果的に目的は果たせたのだからきちんと成功したといえるわ」

 

結衣「きちんとせいこうっ?!

 

「(きちんとって…え?)」

 

「(さっきからゆきのんなんか何時もと違うなぁ)」

 

「(話すことが突飛もないとゆーか…)」

 

雪乃「それで…ここからが問題なのだけれど、姉さんにそのビデオを見られてしまったの」

 

結衣「えぇっ!そ、それはものすごく大変じゃん!」

 

雪乃「えぇ。必要以上の情報の拡散は避けたいの」

 

結衣「う…うん」

 

雪乃「だからこのことは誰にも言わないでちょうだい。お願い」

 

結衣「も、もちろん。い、言うわけないじゃんっ!」

 

「(それにしてもゆきのんとヒッキーが何時の間にかそんな関係に…)」

 

「(うぅ。全然気付かなかった)」

 

雪乃「(やはり正直に話してみるのが一番ね…私は一体なにをためらっていたのかしら)」

 

「(由比ヶ浜さんを信用しきれていなかったのかしら)」

 

結衣「(あーうー…)」

 

雪乃「じゃぁ…ケーキを食べに行きましょう」

 

結衣「う、うん…」

 

「(ゆきのんとヒッキーが…)」

 

雪乃「ちなみに由比ヶ浜さんは着信音の設定の変え方を知っているかしら?」

 

結衣「あ、うん。簡単だよ。えっとね、メニューいってー…」

 

「(にしてもゆきのんとヒッキーが…)」

 

「(…なんでこんな話になったんだっけ)」

 

「(まぁどーでもいーか。それよりもゆきのんとヒッキーが…)」ションボリ

 

――――…その頃

 

陽乃「(あ、雪乃ちゃんに電話するの忘れてた)」

 

「(ざーんねん。せっかくのお楽しみだったのになー)」

 

「(折角のネタなんだから終わらせたらもったいないなー)」

 

「(あ、そだ)」ピッ

 

八幡「もしもし?色々まにあってるんで結構です」

 

陽乃「やっはろー、比企谷君?」

 

八幡「…なんで俺の番号しってるんすか」

 

陽乃「実は私元CIAでー」

 

八幡「ベネズエラでも行くんですかこれから」

 

陽乃「んー別にー。それよりも大ニュースだよ比企谷君」

 

八幡「どうしました?ニカラグアボリビアベネズエラへの感謝祭が開かれるんですか?」

 

「俺のことは招待しなくて大丈夫です」

 

陽乃「もーそれはどうでもいいの。」

 

八幡「(あっそ)」

 

陽乃「それよりも比企谷君はさー雪乃ちゃんの携帯のビデオについて知ってる?」

 

八幡「…なんで知ってるんですか」

 

陽乃「いやー、ふとしたひょっとしたひょんな事でねー」

 

八幡「なんか偶然のレベル高いですね」

 

「で、俺の弱点ビデオがどうしたんですか?」

 

「どっかの番組に投稿でもしたら金賞とっちゃいました?だったら賞金分けて下さい」

 

陽乃「まあまあそんな卑屈にならないで。内容は知ってるの?」

 

八幡「さぁ…それは」

 

陽乃「そっかー。お姉ちゃんは知ってるんだけど知りたい?」

 

八幡「んまぁ…それなりに。トラウマになるようだったら嫌ですけど」

 

陽乃「大丈夫だよー。実はねー…」

 

――――…翌日登校途中

 

結衣「あ、ヒッキー…や、やっはろー」

 

八幡「…よぉ」

 

「(なんか何時もよりテンション低いな)」

 

「(普段ならかばんで殴ってくるようなやつなのに)」

 

「(…いつもエネルギー効率悪そうだからその反動か)」

 

結衣「(うぅ…顔をまともに見れない)」

 

「(だってヒッキーはゆきのんと…)」

 

八幡「(目を合わさない…はっ!)」

 

「(もしかしてこいつ俺のこと好きになっちゃったのか!)」

 

「(照れるなー…)」

 

「(ふぅ)」

 

「(何やってんだ俺。アホらしい)」

 

結衣「(で、でもゆきのんは無理やりって言ってたし…ってことはヒッキー犯罪者!)」

 

八幡「(…なんか俺のことこっそり睨んでいるきがする)」

 

「(俺なんかしたっけ)」

 

「(…あ、そういえば昨日道端で百円拾った。こいつのだったのか)」

 

「(しかし返そうにもその百円は既にスポルトップとなり俺の胃袋に)」

 

「(流石の比企谷君も反芻はできないし。牛じゃないんだから)」

 

結衣「(お、思い切って言ってみるべきかなぁ)」

 

八幡「(それにしても…)」

 

「(陽乃さんの言ってたことが本当なら…想像以上に恥ずかしいぞおい)」

 

「(告白とかプロポーズって。苦い思い出しかねーよ)」

 

「(流石雪乃さん。弱点を的確に…スナイパーかよ、ゴルゴかよ)」

 

「(そのうちビルから飛び降りながら俺を暗[ピーーー]るんじゃないの)」

 

結衣「…あのさっ!」

 

八幡「なんだよ、急に大声出して。今は省エネタイムじゃなかったの?」

 

結衣「え?省エネ?何の話?」

 

八幡「…いや、なんでもない。で、なんだ」

 

結衣「あ、そうそう。…あのね、ゆきのんの携帯のビデオのことなんだけど…」

 

八幡「なっ!お前も知ってるのか!」

 

結衣「う…うん」

 

八幡「(なんだよ。俺の首輪にいくつリードついてんのよ。首締まるわ)」

 

結衣「で…でさ、ヒッキーが無理やりやったの?」

 

八幡「は?お前何言ってんの。んなわけねぇじゃん」

 

結衣「(あれ?…あ、でも認めないだけかも…だってゆきのんが嘘つくなんて)」

 

八幡「大体俺は何もできなかっただろ。雪ノ下が勝手にやったんだよ」

 

結衣「(勝手に?そ、そんなできるわけないし。ってかヒッキー何言ってんだし!)」

 

八幡「俺なんて被害者だぜ?何時の間にか弱味握られてるし…三人くらいに」

 

「(もしかしたらもっといるかもしれない。)」

 

「(陽乃さんに情報が渡った時点でもう…かわいそ、俺。映画化すれば全米が泣くれべる。)」

 

結衣「(で、でもゆきのんは…)」

 

「(あーもーわけわかんない!)」

 

八幡「にしてもまさか告白文を録音するとは…お前絶対誰にもいうなよ。これ以上増えたら困る」

 

結衣「…告白文?」

 

八幡「…」

 

「あぁ。今話してただろ」

 

結衣「えっと…ごめん、意味わかんないんだけど」

 

八幡「だから、この前体が入れ替わった時に雪ノ下が俺の体使って録音した俺の告白文」

 

結衣「…は?」

 

八幡「…お前…それほどに頭が残念なのか。今一とまではいかなくても三くらいからから説明したぞ」

 

結衣「だってビデオって…」

 

「ヒッキーが告白してるビデオだったの!?」

 

八幡「のってお前…」

 

「(こいつは一体何を言ってんだ)」

 

「(今の今までそれについて…)」

 

「(…はっ!…もしかしてこいつ、かまをかけていたのか)」

 

結衣「え、でも…あれ?」

 

「(でもヒッキーの告白って最近聞いたことが…)」

 

「(ゆきのんに結婚って…)」

 

「(…)」

 

「(ゆきのんの着信音!…そのあとのショックでちゃっかり忘れてたけど)」

 

「(え?ってことはビデオは本当にヒッキーの告白!)」

 

「(ってことは今まであたしすごい勘違いしてた!)」

 

「…」カァァッ

 

八幡「(完全に油断していた…)」

 

「(まさか由比ヶ浜が…天然おばかちゃんが俺にかまをかけるなんて!)」

 

「(予想外だ…白戸家の皆さんマジで…予想外デス…って遊んでる場合か!)」

 

「(もしやこいつの天然はキャラだったのか?本性を隠すための)」

 

「(だとしたら俺は完全にだまされ、奴の術中にはまっていた)」

 

「(なんたる不覚!…やはり女は信じられない)」

 

「(あーもー俺凄い間抜け。一人ご主人様増やしちゃったよ)」

 

「(雪ノ下ならともかく由比ヶ浜に…ショックがでかい。偽告白よりもでかい)」

 

「(シンクタンクスカラシップも知らないようなやつに…いや、実は演技か!)」

 

結衣「(あたしマジバカみたい!)」

 

「(昨日の夜とかずっと悩んでたのに…あーもぅっ!ホント間抜け!)」

 

「(ちょー恥ずかしいし!)」

 

八幡「(そうするとなんか今慌てているようだがこれも演技か…今でこのレベルとは末恐ろしいな)」

 

「(将来は詐欺師か大女優かのどちらかだな)」

 

結衣「(ゆきのんにも絶対変とか思われてるし…ヒッキーにも今…)」

 

「(うぅ…)」

 

「(あ、あたしもう先いくね!)」タタタタタッ

 

八幡「そんな短いスカートで走ると見え…ないか。毎度のことながら不思議。なんでぎりぎりで見えないんだ」

 

「…計算か。女はやはり恐ろしい」

 

「(…やべっ、遅刻じゃんこれ)」

 

「(おそらく由比ヶ浜も間に会ってはいないだろう…となると今更走るのもあほくさい)」

 

「(…ふぅ)」

 

「(コンビニによってジャンプでも買うか。刺されないだろうけど殴られるし…)」

 

――――…休み時間

 

結衣「(で、でもなんでゆきのんはそれを着信音に?)」

 

「(もしかして…)」

 

「(ゆきのんってば電話がかかってくるたびにヒッキーを脅すために!)」

 

「(…)」

 

「(ってそんなわけないよね。現実逃避はよくないよくない…)」ハァ

 

「(やっぱりゆきのんもヒッキーのこと好きなのかなぁ)」

 

「(いつも毒舌で優しくないからそれはないと思ってたけど)」

 

「(でもあんなの着信音にしちゃうなんて…ゆきのん大胆!)」

 

「(も、もしかしたらゆきのんのお姉さんが悪戯でゆきのんが弱味を握るために録音したのヒッキーの告白を着信音に設定しちゃった!なんてことかもしれないし…)」

 

「(流石にそれはないかぁ…)」

 

「(もしホントにゆきのんがヒッキーのこと好きだったらあたし…勝てるかなぁ)」

 

「(…)」

 

「(無理に決まってんじゃん!だってゆきのん完璧だし!できる女だし!)」

 

「(うぅ…)」

 

――――――――――――――――――教室にて

 

姫菜「比企谷君…」

 

八幡「」ビクッ

 

「(まさか教室で女子に話しかけられるなんて…慣れてないからびびってしまった)」

 

「な、なんすか」

 

姫菜「聞いたわよ…この前体が入れ替わったんだってね」

 

八幡「なんで知ってん…」

 

姫菜「戸塚君の口がつるっと滑ったの」

 

八幡「(そうか、だとするとせめるわけにはいかないな。滑っちゃうよな、うん)」

 

八幡「で…」

 

姫菜「あなたっ、戸塚君の体に入ったんだってェっ!」

 

八幡「は…はぁ」

 

姫菜「こ、興奮した!?」

 

八幡「そ…それは少し…っていいえ?しねぇよ」

 

姫菜「男同士で体が入れ替わって…お互いの体への興味が…理性が崩壊…そしてぇっ!」

 

「ふ、二人は欲望に溺れて…ムハァッ!」ブッ

 

優美子「だから擬態しろし!」

 

「…」チラッ

 

八幡「(なんだよ…威嚇か?なら必要ないぞ。既に俺はびびっている)」

 

優美子「この前の…マジで訴えるから覚悟しろし!」

 

八幡「いやっだからあれは俺じゃねーって!」

 

「今海老名さんも言ってただろ?俺は俺じゃなかったから」

 

優美子「知んねーし!あんたの体だったし!」

 

八幡「でも俺は何も感じてねーし…それで俺が告訴されるとかマジ理不尽」

 

優美子「は?意味分かんないんだけど」

 

八幡「…わかれよ」

 

 

続く

 

八幡「雪乃…俺はお前のことが…好きだ…」 雪乃「…なかなかよく録れてるわね」3/3【俺ガイルss/アニメss】 - アニメssリーディングパーク

 

 

 

比企谷「女子達の人格が入れ替わる…だと?」

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1372782298/

*1:+_+