アニメssリーディングパーク

おすすめSSを当ブログで再編集して読みやすく紹介! 引用・リンクフリーです

キキ「あ、あなたはどんな魔法が使えるの?」 ハウル「うーん、色々」【魔女の宅急便ss/ジブリss】

 

キキ「あ、あの街に降りてみよう」

 

キキ「どんな街かしら、素敵な街だといいわね」 

 

ジジ「今日中に帰らないとオソノさんが心配するよ」 

 

キキ「わかってるわよ。あ、あの大きな穴は何かしら…ちょっと降りてみよう」 

 

ジジ「わっ」 

 

キキ「ジジ、振り落とされないように気を付けて!ふふ、わくわくするわ」 

 

 

パズー「お、親方ー!空から女の子が!!」 

 

パズー「女の子が、箒に、乗って…」 

 

親方「サボってんじゃねーぞー!」 

 

パズー「き、君は?」 

 

キキ「こんにちは!ここは何をするところなの?」 

 

パズー「あ、え、えっと、炭鉱で…」 

 

親方「おいパズー!こっち手伝ってくれ!!」 

 

パズー「あ、はーい!!」 

 

ジジ「キキ、この人達の仕事邪魔しちゃダメだよ」 

 

キキ「そうね。忙しいところごめんなさい、お仕事頑張ってね!」 

 

パズー「あ、え!?…行っちゃった…」 

 

 

キキ「あ、そうだ。ねえ、ちょっと待って!」 

 

パズー「うわ!」 

 

キキ「お仕事邪魔したお詫びに、はい!」 

 

パズー「え?」 

 

キキ「私が焼いたパンなの。形は悪いけど…よかったら食べて!」 

 

パズー「君が?ありがとう!ちょうどお腹空いてたんだ。君って魔女なの…?」 

 

キキ「ええ、今は修行中の身だけど。この街にも魔女はいる?」 

 

パズー「い、いや、初めて見たよ!すごいね、一体どうやって飛んでるんだ!?」 

 

親方「パズー!!」 

 

パズー「あ、いっけね!もう行かなくちゃ!僕はパズー、君は?」 

 

キキ「私はキキよ、こっちが黒猫のジジ!」 

 

パズー「キキか、ありがとうキキ!今度ゆっくりお話ししようよ!」 

 

キキ「ええ!パズーもお仕事頑張ってね!それじゃ」 

 

パズー「ああ、また!」 

 

親方「パズー!!!!」 

 

パズー「い、今行きます親方!!」 

 

 

キキ「お友だちが増えたわ!」 

 

ジジ「ちょっとしか喋ってないじゃん」 

 

キキ「また会うって約束したじゃない、立派なお友だちよ」 

 

ジジ「あれって約束になるの?」 

 

キキ「ごちゃごちゃうるさいわね、次の街を探すわよ」 

 

ジジ「はあ…やれやれ」 

 

 

キキ「あ、あそこの街なんてどう?素敵な建物がいっぱい!」 

 

ジジ「あんまり好みじゃないな」 

 

キキ「わあ、見て見て!すごく賑やか!」 

 

ジジ「あんなおしゃれなドレスの人達の中に降りていくの」 

 

キキ「う…真っ黒じゃ笑い者になっちゃうかしら…」 

 

キキ「さあね」 

 

キキ「でも降りてみたいわ…よし、ちょっと路地裏に」 

 

ジジ「笑い者になってもしーらない」 

 

キキ「黙ってなさい」 

 

 

キキ「よーし、ちょっとお散歩してみよう」 

 

ジジ「路地裏すぎない、ここ。何もないじゃん」 

 

キキ「いいのよ、ほら賑やかな音楽が聞こえてくるでしょう?何かのお祭りかしら」 

 

ジジ「見てくれば」 

 

キキ「嫌よこんな格好だもの」 

 

ハウル「素敵だと思うけど?」 

 

キキ「!?」 

 

ハウル「驚かせてしまってごめん。君、この街の子?」 

 

キキ「いえ」 

 

ハウル「そうだよね、さっきから街の上で悩んでたもんね」 

 

キキ「あの、用がないなら私はこれで」 

 

ハウル「君、魔女なの?」 

 

キキ「だったら何かしら」 

 

ハウル「名前は?」 

 

キキ「自分は名乗らずに突然女の子に名前を聞くなんて失礼な人ね、ジジいこ」 

 

ハウル「ちょ待ってよ」 

 

 

キキ「離して」 

 

ハウル「君、どこの魔女?ここへ来た本当の目的は?」 

 

キキ「離して!」 

 

ハウル「じゃあ質問に答えなよ」 

 

キキ「け、警察を呼ぶわよ」 

 

ハウル「どうぞ」 

 

キキ「なんなのよあなた!離しなさいっ!」 

 

ハウル「魔法でも使えば?」 

 

キキ「離し…て…ううっ」 

 

ハウル「えっ?」 

 

キキ「なんなのよぉ…うっ、ひっく」 

 

ハウル「え、ご、ごめん、泣かせるつもりは…!」 

 

キキ「ジジ!」ヒュオッ 

 

ハウル「あっ」 

 

 

 

ジジ「なんだったのあいつ、べーっだ」 

 

キキ「ふう、怖かったあ。違う街に行きましょう」 

 

ジジ「嘘泣き?」 

 

キキ「涙は女の武器だってオソノさんが」 

 

ジジ「あっそ…」 

 

ハウル「なーんだ、ビックリした。女の子を泣かせちゃったかと思ったよ」 

 

キキ「え!?」 

 

ハウル「君、箒で飛ぶなんて絵本に出てくる魔女みたいだね」 

 

キキ「えっ、えっ、なんであなた飛んで…!」 

 

ハウル「君、魔女なのに僕のこと知らないの?」 

 

キキ「知らないわよ!なんなのよあなた!」 

 

 

ハウル「僕はハウル。名乗ったよ、君は?」 

 

キキ「き、キキ…」 

 

ハウル「そうか、じゃあキキ、君があの街に来た目的は何?」 

 

キキ「なによ、目的がなければ街に来ちゃダメだっていうの?」 

 

ハウル「いや、そういうことじゃないけど」 

 

キキ「じゃあなに?」 

 

ハウル「キキはなんの魔女なの?」 

 

キキ「意味がわからないわ。それに私は魔女の見習いよ」 

 

ハウル「へえ、じゃあ君の師匠はどういう人なんだい?」 

 

キキ「師匠?」 

 

ハウル「君は今誰のもとで修行をしているのかな」 

 

キキ「それを聞いてどうするの」 

 

ハウル「答えて」 

 

キキ「顔を近付けないで!」 

 

 

ハウル「別に君の師匠を捕って食べようなんて思ってないから安心して」 

 

キキ「…」 

 

ハウル「オソノさんっていう人?」 

 

キキ「…」 

 

ハウル「オソノさんって聞いたことないな…何か得意な魔法は?」 

 

キキ「オソノさんは魔女じゃないわ、パン屋さんです!」 

 

ハウル「え、君はパン屋のもとで魔法の修行をしてるの?」 

 

キキ「魔法の修行なんかしてないわ!私は今13歳よ」 

 

ハウル「うん?」 

 

キキ「魔女は13歳一人立ちするの、そのために知らない街で一人で暮らすの!」 

 

ハウル「なにそれ?」 

 

キキ「知らないの?あなたも魔法使いでしょ?」 

 

ハウル「長年魔法使いやってるけど、そんなの聞いたことないなあ」 

 

キキ「あらそう、おあいにく様」 

 

ハウル「で、キキは今一人立ちのためにパン屋に居候してる魔女見習いってこと?」 

 

キキ「ええ」 

 

ハウル「得意な魔法は?」 

 

キキ「…」 

 

ハウル「どんなことができるの?」 

 

キキ「…飛ぶこと」 

 

ハウル「ははっ、それは見ればわかるよ」 

 

ハウル「あとは?」 

 

キキ「…」 

 

ハウル「?」 

 

キキ「あ、あなたはどんな魔法が使えるの?」 

 

ハウル「うーん、色々」 

 

キキ「質問攻めにしておいてその答え方はないんじゃないかしら」 

 

ハウル「でも本当に色々なんだ」 

 

キキ「例えば?」 

 

ハウル「えーと、呪いとか変身とか本当に色々。あ、あともちろん君の言うように空も飛べるよ」 

 

キキ「そ、それ本当…?」 

 

ハウル「うん、キキだって出来るでしょ?」 

 

キキ「すごい…!」 

 

ハウル「ん?」 

 

キキ「あなた凄い魔法使いなのね!」 

 

ハウル「えっ?まあたしかに僕に敵う者はいないだろうけど…」 

 

キキ「呪いに変身なんてお話でしか聞いたことないもの!」 

 

ハウル「そうなの?じゃあキキはやったことないの?」 

 

キキ「ええ、というか呪いなんて恐ろしいものやろうと思わないわ」 

 

ハウル「そう?みんなやってると思うけど」 

 

キキ「そ、そうなの?でも呪うってとても怖いことよ、私にはできないしやりたくない」 

 

ハウル「そっか、じゃあキキができる魔法って」 

 

キキ「と、飛ぶことだけよ!」 

 

ハウル「あと猫とお話?」 

 

キキ「それって魔法なの?」 

 

ハウル「そうじゃないの?僕にはその猫ちゃんの声が聞こえないみたいだから」 

 

キキ「何か特技を見つけなきゃと思ってるんだけど…」 

 

ハウル「例えば?」 

 

キキ「私、飛ぶしか能がないでしょ?だから今宅急便をやってるの」 

 

ハウル「ふーん」 

 

キキ「でも、やっぱりもう一つくらい特技が欲しいなって…」 

 

ハウル「僕が呪いでも教えてあげようか」 

 

キキ「呪いは結構です!」 

 

ハウル「冗談だよ」 

 

キキ「だいたい、誰をそんなに呪ってるの?そんなに憎い人がたくさんいるわけ?」 

 

ハウル「憎いっていうか、敵とか」 

 

キキ「敵?」 

 

ハウル「戦争相手とか」 

 

キキ「戦争?」 

 

ハウル「嫌になっちゃうよね」 

 

キキ「えっと、この街では戦争があるの?」 

 

ハウル「え?」 

 

キキ「戦争って、あの…人達が、傷付け合う…?あなたは戦争してるの?」 

 

ハウル「えっ」 

 

キキ「え?」 

 

ハウル「戦争してるのって、今は世界中が戦争まっただ中じゃないか」 

 

キキ「えっ」 

 

ハウル「えっ」 

 

キキ「戦争なんて、聞いたことしかないわ」 

 

ハウル「何言ってるの、昨日だって向こうの街が空襲ですごいことになったじゃない」 

 

キキ「なんの話をしてるの?そんなこと、ニュースでもやってないわよ」 

 

ハウル「キキは戦争を知らないの?」 

 

キキ「話くらいは聞いたことが…」 

 

ハウル「そうか…ちょっとあそこの森に降りよう」 

 

キキ「なんでよ」 

 

ハウル「よく考えると、キキと僕はあまりにも違いすぎてる。ちょっと興味深い」 

 

キキ「ちょっと、後ろに乗らないで」 

 

ハウル「キキ、あそこの森に降りて」 

 

キキ「わかったから離れてよ!」 

 

 

 

 

 

 

 

 

元スレ

キキ「あ、あの街に降りてみよう」

http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1303571898/

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

魔女の宅急便 サントラ音楽集 [ 久石譲 ]
価格:2571円(税込、送料無料) (2019/1/30時点)

楽天で購入