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高木さん「ダメだよ?女の子とのデート中にぼーっとしたら」 西片「で、デートじゃないよこれは!」【からかい上手の高木さんss/アニメss】

 

~ある日の朝~ 

 

高木さん「西片~」 

 

いつもと同じ声。そして少しいつもよりテンションが高い。山芋ごはんでも食べてきたんだろうか。 

 

西片「な、なに」 

 

高木さん「今日から3年生だね」 

 

西片「そうだね。」 

 

そう、今日から俺達は3年生! 

1年生2年生とさんざんからかわれ続けてきたが!3年生はそうとはいかない!絶対やり返してやる!

 

高木さん「また同じクラスになれてよかったね」 

 

西片「いきなり何さ!」 

 

高木さん「また同じクラスになれてよかったね」 

 

西片「き、聞こえてたよ。」 

 

高木さん「西片は嬉しくない?」 

 

西片「べ、べつに!」 

 

高木さん「私は嬉しいけどなー」 👀

 

西片「え、」 

 

高木さん「西片はホントのホントに嬉しくないの?」 

 

西片「え、えと、その嬉しくないわけじゃないよ。」(ボソッ) 

 

高木さん「えー?聞こえなーい」 

 

西片「もう!この話はいいでしょ!」 

 

高木さん「良くないよー。私だけ嬉しいって言ってたら片想いみたいで恥ずかしいじゃん」 

 

西片「えっ!?」 

 

高木さん「ど、どういう意味?」 

 

西片「そのままの意味だよー」

 

そのままの意味ってことはもしかして 

た、高木さんって僕のこと、す、す、す、すk 

 

高木さん「だって、からかう、からかわれるの両想いが私たちの関係でしょ?」 

 

西片「え?えぇーー!!」 

 

高木さん「何だと思ったの?笑」 

 

西片「べ、べつに!!」 

 

高木さん「顔赤いよー?笑」 

 

西片「暑いからだよ!!」 

 

高木さん「まだ春始まったばっかだから少し肌寒いくらいだけどなー笑」 

 

西片「もう!高木さんからかわないでよ!!」 

 

もーせっかく3年生になるから気合入れて早めに学校来たのに、朝から調子狂うよ。。

 

高木さん「西片はなんでこんなに早く学校来たの?」 

 

西片「高木さんこそ。」 

 

高木さん「私は、西片が3年生になって気合入れてはやめに学校来てるかなーと思って」 

 

西片「心読まないでよ!」 

 

高木さん「あはははは」 

 

え、待てよ。高木さんがはやく来る理由が「僕が早く来てそうだから」っておかしいよな。それじゃまるで僕に会いに来てるようなもんだし。

 

高木さん「春休み、あまりからかえなかった分からかおうと思って」 

 

西片「勘弁してよ。。」 

 

高木さん「会いたかったからってのも正解だよ?」 

 

西片「えっ?」 

 

高木さん「あははは!顔赤いーー笑」 

 

西片「もう!!!高木さん!」 

 

これが僕らの日常。変わることのない関係。あと1年たてば高校生。あと1年で終わってしまうのかな。やだな。。

 

高木さん「私たち二人っきりだね」 

 

西片「まだ始まるまで1時間くらいあるもんね」 

 

高木さん「ねぇ、西片、学校の中散歩しない?」 

 

西片「いいけど、いきなりだね。何で」 

 

高木さん「うーん。。暇だからだよ」 

 

西片「俺も暇だしええけどさ。」 

 

高木さん「じゃ、行こっか。」 

 

高木さん「どこ行きたい?」 

 

西片「うーん、特にないなぁ」 

 

高木さん「じゃ、屋上行こうよ!」 

 

西片「おーけー」 

 

この時、ふと思い出した。確か、中井くんと真野さんも2人で屋上行ってたなー。俺らのこれももしかして青春なのかな。このドキドキした気持ちが青春なのかな。。

 

高木さん「・・片ー!」 

 

高木さん「西片ー!」 

 

西片「わぁっ!」 

 

高木さん「やっと気づいた、ダメだよ?女の子とのデート中にぼーっとしたら」 

 

西片「で、デートじゃないよこれは!」 

 

高木さん「じゃ、なんて言うの?」 

 

西片「え?」 

 

高木さん「女の子と2人で学校の中散歩なんてデート以外に表せないと思うけど」 

 

西片「え、えーと、せ、青春だよ」

 

高木さん「えっ?進級?私たちまだ入学したばっかじゃん」 

 

西片「えっ…」 

 

先生「おーい西片!五月病にはまだ早いし五月病にしてもひどすぎるぞ!」 

 

西片「えっ!?えっ、だって…」 

 

クラスメイツ「クスクス」 

 

西片(えっ?えっ?どうなってるんだ?) 

 

高木さん「ねぇ、何度でもやり直そ?私たちがくっつくまで」ボソッ

 

高木さん「・・・」 

 

(え、変な事言った?俺) 

 

高木さん「・・・」 

 

高木さん「なるほどー、青春かー」 

 

高木さん「ねぇ、西片、青春だね」ニコッ 

 

西片「え、」 

 

高木さん「あはははは、西片顔真っ赤笑」 

 

西片「も、もう、からかわないでよ!」 

 

高木さん「まあ、西片、あんまりぼーっとしない方がいいよ。西片すぐ転ぶし笑」 

 

西片「転ばないよ!」

 

高木さん「西片ドジだから信じられないなー」 

 

高木さん「あ、そうだ。手繋ごっか?」 

 

西片「え?」 

 

高木さん「手、繋いで屋上まで行こうよ」 

 

西片「き、聞こえてたけど、なんで?」 

 

高木さん「分かるでしょーそれくらい」 

 

落ち着けー。これはきっと僕をからかう罠だ。「手繋ごっか?」のセリフで動揺してる僕を見て楽しんでるんだ。 

ま、待てよ。高木さんは僕が手を繋ぐことをするとは思ってないはずだ。あえて手を繋いで高木さんの裏をかいてやる!

 

西片「た、高木さん!!」 

 

高木さん「んー?手を繋ぐ覚悟でもできたのかなー?」 

 

西片「手を繋ぐのに覚悟なんていらないよ。さ、屋上まで行こっか」ギュッ 

 

高木さん「・・・。ぇ!?」 

 

西片「どうしたの?」 

 

よし!高木さんが驚いているぞ!この調子で攻めてくぞ! 

 

高木さん「なんでもないよ」ボソッ 

 

西片「あっれ~??高木さん顔赤くなーい?笑」 

 

高木さん「・・・」 

 

西片「もしかして、照れてる?笑」 

 

高木さん「・・・」 

 

西片「手を繋ぐくらいで顔真っ赤にするなんて高木さんはお子ちゃまだなー笑」 

 

高木さん「・・・」 

 

(あれ、何も返ってこない。。顔もさっきから逸らされっぱなしだし。。もしかして言いすぎたか?)

 

西片「た、高木さん?」 

 

高木さん「・・・」 

 

西片「ご、ごめん、ちょっと言いすg」 

 

高木さん「あはははは」 

 

西片「なっ!拗ねてるフリしてたの!?」 

 

高木さん「別に最初から拗ねてないよー笑まさか、西片から私の手を強引に握ってくるとは思わなかったよー、1本とられたねー」 

 

西片「強引は言いすぎたよ!」 

 

(1本とられたと言ってるけど、なんか反撃くらったせいか、出し抜いた気がしない・・・)

 

高木さん「西片、手汗すごいよ?照れてるのは西片の方なんじゃない?笑」 

 

西片「え、ご、ごめん!!」 

 

西片「えっ!?」 

 

(手を離すことを見透かされていたようなタイミングで高木さんが俺の手を握り、手を離すことを防がれてしまう) 

 

西片「た、高木さん?」 

 

高木さん「屋上まで手繋ぐ約束だったよね?振りほどいたら西片の負けだよ?」 

 

西片「え、で、でも手汗が」 

 

高木さん「私は全然気にしないよ?西片が気になるんならほどいてもいいよ?笑」 

 

西片「え、でもほどいたら負けになるじゃん」 

 

高木さん「ほどかなきゃいいんだよ」

 

高木さん「あーあ、それにしても西片もすっかり男になっちゃったねー。女の子の手を強引に繋いでくるなんて笑 まあ、緊張して手汗ダラダラなのは西片らしいけどね笑」 

 

西片「う、うるさいなぁー」 

 

高木さん「あははは」 

 

なんで俺はこんなにドキドキしてるんだ。 

それなのに、高木さんは普段通りの笑顔で、ドキドキしないのか?もしかして俺が意識しすぎてるだけなのか?俺って高木さんのこと・・・

 

高木さん「西片。」 

 

西片「な、なに?」 

 

高木さん「私もドキドキしてるよ?」 

 

西片「え?う、嘘だ!高木さんいつも通りじゃないか!僕ばっかりドキドキして、なんか馬鹿みたいだよ。」 

 

高木さん「私、西片に嘘つかないよ」

 

西片「・・・」 

 

高木さん「西片、私がいつも通りって言ったね。」 

 

西片「う、うん。」 

 

高木さん「そうだよ。私はいつも通り。いつも西片といる時はドキドキしてる。」 

 

西片「え?それってどういう意味?」 

 

高木さん「それは自分で考えてほしいかなぁ」 

 

え、いつもドキドキしてたってことは教室や帰り道に俺をからかってる時もってこと?そんな素振り1つも見せてなかったのに?うーん、どういう意味なんだ?分からない、うーーーーん

 

高木さん「西片。勝負しない?」 

 

西片「い、いきなりだね。でもいいよ。」 

 

何か別のこと考えてないと頭が破裂しちゃいそうだし 

 

高木さん「ルール私が決めていい?」 

 

西片「うーん、俺は何も思いつかないしいいよ。」 

 

高木さん「じゃ問題ね。私たちが今向かってる屋上。屋上には何があるでしょう。」 

 

西片「え、何って」 

 

高木さん「制限時間は屋上に着くまで。1回で当てれたら西片の勝ち。1回でも外したら私の勝ち。負けた方は罰ゲームで勝った方の言うことを何でも聞かなきゃならない。これでどう?」

 

西片「い、1回でも!?」 

 

高木さん「そ。1回でも。あ、西片が勝ったらさっき私が言ってた意味教えてあげるよ」 

 

西片「え!?・・・わ、わかった。やろう」 

 

高木さん「そんなに私のことを知りたいの?」 

 

西片「そ、その言い方は違うよ。」 

 

高木さん「あははは」 

 

西片「うっ。」 

 

またからかわれたのか?さっきの話だと今からかわれたこの瞬間もドキドキしてるってことだよな?うーん、ホントにドキドキしてるの?全然そんな風に見えないんだけど。。

 

高木さん「西片。ぼーっとしてると屋上着いちゃうよ?」 

 

西片「わ、分かってるよ!今考えてる最中なの!」 

 

い、今は目の前の問題に集中しないと。屋上に何がある?ベンチか?いや、わざわざベンチを問題にするか? 

待てよ。俺がベンチと言って屋上にベンチさえあればいくら答えが的外れでも当たりになるんじゃないか?ふふふ、高木さん油断したね。 

 

高木さん「あ、答えはベンチじゃないからね?まあ、そんなことは西片も分かってると思うけどー♪」 

 

西片「・・・、分かってる!」 

 

ベンチを封じられたーーー。 

他にあるもの。。うーん、全然思い当たらない。。ん、待てよ?確か教室で高木さんが・・・。 

ふふふふふふ。甘いね高木さん

 

 

西片「高木さん、わかったよ」 

 

高木さん「おー、早いねー」 

 

西片「答えはズバリ 中井くんと真野ちゃんだ。教室で高木さんは「二人っきりだね」と言っていた。あれを言っていたのはこの問題を出す時に第三者を選択肢から外すため!甘いよ!そんな言葉遊びに俺は引っかからない!」 

 

高木さん「ハ・ズ・レ」 

 

西片「ええええええええええええ」 

 

高木さん「だいたい、真野ちゃんと中井くんがいるのを知ってて屋上になんかいかないよ。」 

 

西片「あ。」 

 

俺はバカか!言われてみれば青春してる2人の間なんか入ってけるわけないじゃないか!

 

西片「こ、答えはなんだったの?」 

 

高木さん「屋上に着いてからのお楽しみだよ」 

 

西片「・・・。教えてくれてもいいじゃん」 

 

高木さん「それだと意味なくなっちゃうのー」 

 

西片「どういう意味?」 

 

高木さん「ま、着いたらわかるよ!」 

 

うーん、屋上に何があるというんだ。さっぱりわからん。。。

 

 

高木さん「さ、着いたよー」ガチャ 

 

西片「・・・」 

 

西片「・・・。キレイー」 

 

高木さん「でしょー!西片と一緒にこれ見たかったんだー」 

 

扉を開けた先には満点の青空の中、山から半分程度顔を出していた朝日だった。 

 

高木さん「西片。」 

 

西片「な、なに?」 

 

高木さん「こっち向いて。」 

 

西片「・・・。な、なに?」/// 

 

高木さん「3年生からもよろしくね!!」 

 

そう言った彼女の頬は朝日のせいなのか、いつもより少しだけ紅く見えた。 

 

西片「こ、こちらこそよろしく。」 

 

これが僕らの変わりつつある日常。お互いがお互いを少しだけまた好きになった話。

 

 

 

元スレ

高木さん「西片、今日から3年生だね」

http://hebi.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1521472209/