平塚「比企谷!私を信じてくれ!」八幡(必死過ぎるだろ、この人)【俺ガイルss/アニメss】
八幡「まぁぶっちゃけ平塚先生は好みの女性ですけど」
平塚「!?」
八幡「喫煙者ってだけで全て台無しですね」
平塚「タバコ?な、何の事かな?」
八幡「残念ですよ。ええ、本当に…」
平塚「ちょっと待て」
八幡「何ですか?」
平塚「タバコ……辞めたらその…」
八幡「……」
平塚「私と結婚してくれ!」
八幡「結婚って……」
平塚(がっつき過ぎたか!?)
平塚「な、なんなら…つ、つつ…」
八幡「つつ?」
平塚「付き合ってやらんでも…」
八幡「先生……」ハァ
平塚「何だ!?その反応は?お前が言った事だろ?」
八幡「そうですけど、別にそんなつもりじゃ…」
八幡「取りあえず一ヵ月禁煙してみるってのはどうですか?」
平塚「分かった」
八幡「即決ですか」
平塚「当たり前だ。私はこう見えても意志が固いんでな」
平塚(とは言ったものの、禁煙なんてした事ないしな……最初は電子タバコとかの禁煙グッズで慣れていくしか…)
八幡「電子タバコ等の禁煙グッズで誤魔化すのも駄目ですからね」
平塚「!」ピク
八幡「もしかして……今…」
平塚「な、なな、何を言っているんだ!私がそんな」
平塚(こ、こいつ…)
八幡「……」ジー
平塚「やると言ったらやる。私を信じてくれ!」ウル
八幡(何て必死なんだ…それに、涙目のせいか、化粧が…)
八幡「分かりました。信じますよ」
~翌日~
職員室
平塚「相変わらず私の仕事が多いのは気のせいだろうか」
平塚「今日も訳の分からん仕事を私に押し付けおって」
平塚「まぁ、まだまだ若手だから仕方がないか」フフン
平塚「う~ん……さて、どうしたものか…」パク
平塚「しまった!つい、いつもの癖で…」ポイ
平塚「習慣とは怖ろしいな…」
平塚「比企谷の前でなかった事がせめてもの救いか…」
八幡「平塚先生」スッ
平塚「うわっ!」ガタッ
平塚「な、何の用だ?」アセアセ
八幡「先生、そこに落ちてるのって…」
平塚「何だこいつは!」ゲシゲシ
平塚「そうか!私を誘惑しようとしているんだな!そうだ、そうに違いない!」
八幡「そんな事言って、本当は…」
平塚「比企谷!私を信じてくれ!」ガシ
八幡(必死過ぎるだろ、この人)
平塚「やっと掴んだチャンスなんだ。私にはもう後がない」
平塚「そんな人間が嘘をつくと思うか?」
八幡「あの…」
平塚「こんな人生だったんだ。最後くらい…」
八幡「わ、分かりましたから」
平塚「そ、そうか、分かってくれたか」
八幡(面白半分で好みだなんて言ってみたら、大変な事になってきたな…)
八幡(これは、早いとこタバコを吸って貰わないと、取り返しのつかない事になりそうだ…)
八幡「ですが、このままじゃ本当に禁煙してるのか分かりませんよね」
平塚「何だ?まだ信じてくれないのか?」
八幡「いえ、今回の事は信じますよ。ただ、本当に禁煙してるのかどうか、これから一ヵ月、できる範囲で監視させて下さい」
平塚「監視…だと?」
八幡「はい。あくまでできる範囲ですけど」
平塚「分かった。なら今日から一ヵ月、一緒に住もう」
八幡「は?」
八幡「いや、監視するっていうのは先生が思ってる様な事じゃなくて、これから一ヵ月、コソコソ見られてても気分を悪くしないで下さいって事なんですよ」
平塚「そんなやり方じゃ、家の中まで分からんじゃないか」
八幡「だから、できる範囲でって言ったじゃないですか」
平塚「駄目だ!やるなら徹底的にだ」
八幡「だからって同棲は無理がありますよ」
平塚「だったらなぜ監視するなんて言ったんだ?それこそ、黙って私を影から見てればいいじゃないか」
八幡「それは、自分が言い出した事が原因でこんな事になったんで、黙って影から見てたら先生を信じてないみたいで嫌なんですよ」
平塚「そんなの、お前らしくないじゃないか」
八幡「流石の俺だって、先生のこれからの人生を左右するような事だったら、公平に…」
八幡(いかん、自分でも訳が分からなくなってきた)
~平塚宅~
平塚「さぁ、入れ比企谷。今日から私たちの家だ、遠慮しなくていいぞ」
八幡「お邪魔します…」
八幡(結局、一緒に住む事になってしまった)
平塚「さっき、妹さんに連絡したら、お前の着替えや生活に必要なものは後で送ってくれるらしい」
八幡(おいおい、小町何してんだ?お兄ちゃんいなくなるんだぞ?いいのか?)
平塚「後、家にあるものは好きに使ってくれていいからな」
八幡「はぁ…」
平塚「ん?どうした?何か不満か?」
八幡「いや、不満って言うか…その、部屋は別じゃないんですか?」
平塚「何を言っているんだ。当たり前じゃないか、夫婦なんだぞ」
八幡「ちょ…夫婦って」
平塚「おっと、まだ早かったな。いかん、私とした事がつい」
平塚「部屋はこの通りだ。勿論、寝る時も一緒だ」
八幡(大丈夫か?この人)
平塚「さぁ、思う存分監視してくれたまえ」
八幡(平塚先生の事だ、ほっといてもそのうちボロが出るだろう)
八幡(今は大人しくしておくか)
八幡「…分かりました」
平塚「そうか、ならもう遠慮しなくていいぞ。パソコンやゲームも好きに使ってくれていいぞ」
八幡(流石平塚先生だ。ゲームや漫画は勿論、アニメの円盤もかなりの数だな。それに特撮物も多い)
八幡(あれ?結構俺にあってるんじゃ……)
平塚「さて、私は風呂に入るか」
八幡「!」ピク
平塚「どうした?一緒に入りたいのか?」
八幡「そんなんじゃないですって」
平塚「全く…お前も男だもんな、仕方がない」
八幡「だ、だから…」
平塚「だが、こういう事はだな…その…ちゃんと順序をだな……///」モジモジ
八幡(なに乙女になってんだ)
平塚「あ、慌てなくてもだな…そのうち…」
八幡「分かったから、もう行って下さい」
平塚「そ、そうか?いいのか?」
八幡「そもそも、俺は何も言ってませんから」
平塚「そうだな、また、私とした事が…」
八幡(この人、実はポンコツなんじゃ…)
平塚「比企谷!」
八幡「まだ何か?」
平塚「覗くんじゃないぞ」
八幡「は?」
平塚「いいか?絶対だぞ」
八幡(この人、何歳だっけ?)
八幡「はぁ…凄く疲れた…」
八幡「何かして少し落ち着くか」
八幡「そういや、ここにあるの好きに使ってもいいって言ってたな」
八幡「お言葉に甘えて、気分直しに何かアニメでも見るか」ゴソゴソ
八幡「いろいろあるんだな……ん?何だこれは」
八幡「ビデオ日記?先生こんなのつけてたんだ」
八幡「見てもいいのか?」
八幡「いいよな、嫌だったら隠すだろうし」
八幡「見るか」ピッ
平塚『○月○日、今日も駄目だった。なぜだ?私のどこが気に入らない?世の中の男は馬鹿ばかりだ』
八幡「先生…そんな事、わざわざビデオにしてるのか……」
八幡「さて、次は…」
平塚『○月○日、以前、ヤフオクで面白半分で買ったコスプレの衣装が届いた。これだが明日着てみようと思う』
八幡「!?」ブハッ
八幡「何…だと…?」
八幡「コスプレって…しかもおジャ魔女の魔女見習いの服じゃないか」
~風呂場~
平塚「ふんふん~」
平塚「家に誰かがいるとは不思議な気分だな」
平塚「相手は比企谷だが、悪い気分じゃない」
平塚「むしろ、若い頃に戻ったようだ」
平塚「おっと、いつまでも比企谷じゃ変だな。そろそろ名前で呼ぶようにしないと…」
平塚「は、はちまん!」
平塚「なんてな、ちょっと照れるな///」
平塚「さて、そろそろ出るか」
平塚「ん…?何か大事な事を忘れてるような気が……」
平塚「しまった!あれを出したままだ」
平塚「もし、見られでもしたら…」ガクガク
平塚「すぐに隠さねば」
平塚「くそッ、服を着ている時間がない。はしたないがバスタオル一枚で…」
ドドドドドド
平塚「比企谷、そこにある物だが………」
平塚『プリティーウィッチーしずかっちー!』キラ
八幡「」
平塚「」
平塚「うわああああああ!」
八幡「うわ!せ、先生!それに何て恰好して」
平塚「み、見るな!」ブン
平塚『ピーリカピリララポポリナペーペルトー、素敵な彼氏よー出ろー』
八幡「」
平塚「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛あ゛あ゛!゛!゛」
平塚「見るなと言っているんだ!」ブン
八幡「ちょ、落ち着いてください」
平塚「これが落ち着いて…」ハラリ
八幡「!」ブホッ
平塚「きゃっ!」ガバッ
八幡「せ、せんせい」ドキ
平塚「見た…?」
八幡「いえ、大丈夫…です」
八幡(不覚にも萌えてしまった…)
八幡(ってか覗きに来いって言ってたクセに何照れてんだよ…)
八幡「とにかく落ち着いてください、別にコスプレなんて変な趣味じゃないですって」
八幡(この人がやると変だけど…)
平塚「本当だな?本当に変じゃないんだな?」
八幡「だから言ってるじゃないっすか」
平塚「そうか…」
八幡「それに…結構、可愛かったです……」
平塚「ひ、比企谷///」
平塚「照れるじゃないか、このやろ」ボコ
八幡「ぐはっ」
平塚「お前がそこまで言うなら、な、生で見せてやらん事もないぞ」
八幡「はい?」
平塚「だから、見たいんだろ?」
八幡(駄目だこいつ…早くなんとかしないと…)
平塚「お前の好きなやつだってあるんだぞ」
八幡「俺の?」
平塚「そうだ、ちょっと待ってろ」
平塚「とうとう、これを着る時が来るとは…」ゴクリ
平塚「やっぱり照れるな」
平塚「だが、逃げちゃだめだ、これを着て見せて比企谷の心を鷲掴みにするんだ」
平塚「あいつの事だ、大喜びに違いない」
平塚「そこまで喜ばせてしまっては、もう結婚するしかないな」
平塚「そうか遂に私も結婚するのか…」
平塚「と、なると、比企谷静か……ふふ、悪くない」
八幡「俺の好きなものか…何がある…」
八幡「いや、考えても無駄だろう。あの人の事だ、きっとぶっ飛んでるに違いない」
八幡「何があっても驚かないようにしよう」
平塚「ま、待たせた!」
八幡「」
平塚「爪弾くは女神の調べ!キュアミューズ!」
八幡(だ、駄目だ…こらえるんだ…)プルプル
平塚「行くぞ!比企谷八幡!」
平塚「シの音符のシャイニングメロディ!」
八幡(何でよりによって、小学生プリキュアなんだよ)
平塚「止めだ!プリキュア・スパークリングシャワー」
八幡「」
平塚「三拍子! 1・2・3!フィナーレ!」クルリン
八幡「ぐはっ!」
平塚「ど、どうだ?」
八幡「へ?」
平塚「似合うか?」
八幡「え、ええ…」
平塚「そうか、実はお前の為に用意したんだ」
八幡「俺の為に?」
平塚「そうだ、結婚するんだから旦那を悦ばせるのも妻の勤め」
八幡「ちょ、結婚って…てか、それいつから用意してたんすか?」
平塚「実はだな…私は、前からお前を…」
八幡「す、ストップ!」
平塚「五月蠅い!黙って聞け!」ブン
平塚「比企谷八幡!私と結婚してくれ」
八幡「ちょ、いきなり結婚って言われましても…俺にだって…」
八幡「少し考えさせて下さい」
平塚「くっ、分かった、少しだけだぞ」
八幡(ん?何か忘れてるような…)
八幡(あれ?俺何でここにいるんだっけ)
八幡(思い出すんだ……)
八幡(くそっ、思いだしたくてもさっきのインパクトが強すぎて思い出せない)
八幡「先生、どうしてそこまで俺の事を?」
平塚「ふっ、愚問だな。比企谷、恋の始まりに理由はあるのか?」
八幡「なんかどっかで聞いたセリフですね」
平塚「つまり、お前だからだよ」
八幡「堂々と言われると照れますね」
平塚「どうだ?私を貰ってやってくれ」
八幡「……」
平塚「遠慮するな」
八幡「結婚は正直まだ無理ですけど、普通の男女交際なら…」
平塚「ひ、比企谷!」
平塚「いいのか?もう返品はできないぞ?」
八幡「まぁ、俺もそこまで思われて悪くないっていうか…」
平塚「そ、そうか…良かった…うん、本当に良かった」
平塚「ほっとしたら気が抜けてきたな」スッ
八幡「大体、先生は……」
平塚「これで、私も安泰だな」パク
八幡「あっ…」
平塚「比企谷、私たちはもう恋人同士なんだ、いつまでも先生だんて…」シュボ
八幡「先生……」
平塚「おい、だから私たちは……あ…」ポロ
八幡「約束、覚えてますよね?」
平塚「ま、待ってくれ!こ、これは」
八幡「返品しますね」
平塚「はちまーん!」
終
八幡「まぁぶっちゃけ平塚先生は好みの女性ですけど」 平塚「!?」