アニメssリーディングパーク

おすすめSSを当ブログで再編集して読みやすく紹介! 引用・リンクフリーです

緋沙子「混浴くらい、どうということは無い!!///」2/2【食戟のソーマss/アニメss】

 

『ゆきひら』

緋沙子「お父上とゆきひらを経営していた時はどんな感じだったんだ?」

創真「おー、そう言えばあんま話題になんなかったっけなあ」


緋沙子「ゆきひらにこうして二人で居を構えてからはまだ一年しか経ってないからな。以前のゆきひらも、少し気になってきたんだ」


創真「緋沙子も立派なゆきひらの一員になってくれて嬉しいなー」ナデナデ

緋沙子「やめんか!!」バッ


緋沙子「そ、それに、その言い方では少し含みを勘ぐってしまうだろう…//」ブツブツ


創真「んー、あんまり今と変わんないけど、ただ昔以上に新規の客は凄い増えたよなー。まあそういう風になるように二人で色々変えたんだけどよ」


緋沙子「お父上の作り上げたものに泥を塗ってしまうのではないかと、あの時は悩んだものだ…」

創真「平気だって言ったろー?」


緋沙子「お前と会ったばかりの時に大衆食堂などと馬鹿にしていたのが懐かしい。あのままの狭い視野でなくて本当に良かった」


創真「最近の緋沙子はお客さんの前で凄い優しい顔すんもんなー。あ、最初の頃のガチガチ顔も可愛かったっけ」


緋沙子「緊張していたんだから仕方ないだろう!//」

 

『マッサージ』


創真「おー、っ、効く効く…ッ」

緋沙子「少し放っておけばこうやって疲れを溜めて…だから定期的にやってやると言うんだ」グググ


創真「いやー、さ!そ、それは悪いかなーって、イタタッ」

緋沙子「悪いものか。…それか、あまり気持ちよくないか?だとしたら…」

創真「あーそれは無いわ。これ超好きだし」

緋沙子「…なら何故」

創真「んー…と」


創真「腰とかやってくれてる時にこう前かがみになんだろ?」

緋沙子「?ああ。その方が力が入るからな」

創真「…アレ、胸が当たるからさ、色々我慢すんの大変なんだわ」ポリポリ


緋沙子「………」

緋沙子「!!」ボフン

創真「ほら、緋沙子はこうなるし」

緋沙子「………その、」


緋沙子「…そ、その、続きだって、付き合ってやるさ…//」カァーッ


創真「…ごめん。もう無理」ガバッ


緋沙子「キャッ!//」

 

『修行』


創真「があー!アイデア出てこねえ!!」

緋沙子「ひと息ついたらどうだ。…言うこと聞かないのは分かってるが」


創真「…やっぱアレやって頭真っ白にしてえけど、出来れば年始にやりてえし久我先輩も時間作れねえだろうし…」ブツブツ


緋沙子「……久我先輩?」

創真「おー、ちょっと修行したりすんだよー」


緋沙子「…そんな話初めて聞いたが」


創真「ほら、俺今年の年始ちょっと席外したじゃん?そん時にな」


緋沙子「一日空けると突然言い出したと思えば久我先輩と一緒だったのか!?」

創真「…流石に男相手に嫉妬は」

緋沙子「そんなわけあるか!単純に驚いているだけだ!!」


緋沙子「なんでまた久我先輩と…しかも修行って何をしたんだ…」


創真「護摩行」


緋沙子「」

 

『マイカー』


車「」ピカピカ


創真「おお…!」キラキラ

緋沙子(…散々億劫だったこの買い物も、そんな顔をされれば一気に億劫な気分も晴れてしまったな)


創真「やっぱマイカーっていいな!お、見ろよ緋沙子ここなんてよー―――」

緋沙子「はしゃぎすぎだ。誤って何処かに傷をつけてしまったらどうする」


創真「こんなんどうしてもテンション上がるって!緋沙子が大きめの車買っていいって言ってくれたのも意外だったしよー」

緋沙子「」ギクッ

創真「…ん?なんかワケでもあったのか?」


緋沙子「…そ、その…」ゴニョゴニョ


創真(あ、これ可愛いパターンのヤツだ)


緋沙子「か、仮の話だが!!何人世帯になるのかもわからんことだし大きめの車を考慮しただけだ!仮の話だが!!」マッカッカ


創真(超可愛い)

 

『ストラップ』


創真「あれ?ウチ用の鍵に付けてたストラップが…」

緋沙子「糸が解れて何処かに落としてしまったか…鍵本体が無事だったのが不幸中の幸いだな」

創真「んー。結構長く使ってたからちょっと残念だなー」

緋沙子(創真は想像以上に物を大切に使い続ける節があるからなおのこと…か)

緋沙子「落ち込むな…とは言えんが、私が替えを用意しておこう」

創真「…じゃあお願いするわ。手作り?」

緋沙子「一応そのつもりだが」

創真「……!」ピコーン

創真「リクエストしてもいい?」

緋沙子「…?」


―――――


ミニひさこ「」プラーン

創真「うっわー、すっげえクオリティ」ツンツン

緋沙子「ほ、本当にソレを付けるつもりか…?」

創真「いや、こんなカワイイの使わない手はないだろ」

緋沙子「そ、そうか…」

緋沙子(モチーフとなったぬいぐるみへの褒め言葉にすら喜びを覚えるなんて…もう末期だ…)ズーン

ミニひさこ「」プラーン

 

『釣り』


創真(急に釣りがしたくなってきた)

創真(っつっても、いつも我が儘聞いてもらってる緋沙子に付き合わせるのは悪いしなー。一人で行くのもいいんだけど…)

創真(…あ、そうだ)

創真「」プルルルル

黒木場『…はい』

創真「おー黒木場、釣り行かね?」

黒木場『は?』


―――――

創真「いやー思いの外釣れた釣れたー!」

創真(我ながらすんげえ突然の誘いだったのに黒木場も来てくれてありがたかったぜ。今度お礼でもすっか)


創真「ただい――ぐほっ!!」ガバッ

緋沙子「」プルプル

創真「イタタ…アレ?緋沙子?どうし…」

緋沙子「どこいってたんだ!!!!」

創真(……あ)

創真(そう言えば俺、携帯…)


緋沙子「ふと目が覚めたらお前がいないし携帯も置いたままだし…し、心配、したんだぞ…っ」ウルウル

創真「…ごめん。連絡すんのすっかり忘れてた…。ちょっと釣り行ってたんだ。今度からんならこと、事無いようにする」


緋沙子「…ほんと?」ウワメヅカイ


創真「…ああ。約束する」




創真(…緋沙子には申し訳ねえけど、さっきの上目遣い、超可愛かった…)ドキドキ

 

『通り雨』


創真「なーなー、やっぱ荷物もつめたし車行った方が良かったってー」

緋沙子「商店街での買い物に車が必要なものか…たいした荷物でもないし」

創真「」ブーブー


ポツン

緋沙子「…ん?」

ザーザーザー

緋沙子「な、なんだこの雨は!?予報では快晴だった筈だぞ!!」

創真「ほら!!だから言ったんだって車!!」

緋沙子「う、うるさい!!とにかく走れ!!」


―――――


緋沙子「…取り敢えずここの角で少し待とう。幸い屋根も大きい」

創真「直ぐ止めばいいけどなー……!」

緋沙子「…?なんだ、じっと見つめて」


創真「…下着、透けてる」


緋沙子「!?!!?み、見るな馬鹿も…の?」ファサッ

緋沙子「こ、これ…」


創真「それ羽織ってな。他のヤツらに見られるって思ったら、いてもたっても居られねえし」ポリポリ


緋沙子「…ぁ、ありがとう…//」

 

『サンタさん』


創真「緋沙子ってさー」

緋沙子「なんだ」

創真「サンタとかいつまで信じてたクチ?」

緋沙子「…言いたくない」

創真「あ、それ長い間信じてたパターンだろ。緋沙子結構そういう可愛いとこあるもんなー」ヘラヘラ


緋沙子「…逆だ」

創真「へ?」


緋沙子「6つになる頃には私にはもう知らされていた…そ、その…」

創真「…あ、薙切だろ」

緋沙子「思えばよく気を回したものだ…えりな様の無垢な表情を傷つけまいと…」

創真「餓鬼ん頃から大変だったんだなー。で、その薙切はいつまで信じてたんだ?」


緋沙子「…………」

創真「……あっ…」

緋沙子「今も…信じておられる…」ズーン


緋沙子「毎年プレゼントを用意されてる総帥も、知らせるつもりなど毛頭ないかのように毎年クリスマスを楽しみになさってて…」


創真「はは…スゲエギャップ」

 

『もしも』


創真「もしもさ」

緋沙子「?」


創真「もしも俺達が料理とはあまり関係のない人生歩んでたら、どーなってたんだろうな」

緋沙子「…創真、何か悩み事でもあるのか…?」


創真「いや全く?単純に気になっただけだよ。ホラ、例えばサラリーマンになって大成功するかもしんねーし」ヘヘッ…


緋沙子「どこから来るんだその自信は…」


緋沙子「しかし、そう言われると返答に困るな…漢方医学を料理へと昇華させることなく、医者になっていたのだろうという予想しかつかん…」


創真「…白衣着た緋沙子とか、なんか、こう、エr」


緋沙子「それ以上は言わせん」グググ

 

『料理教室』


創真「…緋沙子、なんか目つき鋭くねえ?」

緋沙子「全くそんなことは無い。足を休めるな」

創真「へーへー。お、居た居た。おーい!」

花音「…お、遅いのよ全く!この私を待たせるなん…っ!?」


創真「んあ?どした?」

花音「だ、誰よその女!」

緋沙子「随分なご挨拶をしてくれる。新戸緋沙子だ。宜しく」ゴゴゴゴ

創真(緋沙子…大人気ねえよ…)


―――――

ワイワイ ガヤガヤ


花音「しっかり握って、そうそう」

創真「俺が高一んときからは考えられねえよなーしっかり教えられてんじゃん」

花音「こ、これくらい普通よっ」


緋沙子「先程慌ててミスを連発していたがな」

花音「ち、ちょっと!それ言わない約束だったでしょ!!」 

 

緋沙子「根掘り葉掘り聞いた代償としてなら安いものだろう」フフ

花音「そ、それとこれとは――」


緋沙子「料理についても多少教えてあげよう。教える立場に立ってから吸収できるものを探してる姿勢が見えてな」

花音「――う、あ、ありがとう…//」


創真(なんだ、仲良さげにできてんじゃん)ニシシ


「そーませんせー!わたしにもおしえてー!」

創真「あいよー!」


緋沙子(…存外楽しいものだ。彼女とのやり取りも、ここの子供たちに色々教えるのも)


緋沙子(…私に子どもができたら、こんな感じなんだろうか)


緋沙子「……!」ハッ

緋沙子「……//」ブンブン



「「「そーませんせー、ひさこせんせー、かのんせんせー、ありがとうございました!!!」」」

創真「おー!じゃあなー!」フリフリ


―――――


創真「いやー楽しかった楽しかった!」

緋沙子「ああ、私もいい時間が過ごせた」

創真「花音のヤツとも会話弾んでもんなー最初の形相が嘘みたいだぜ」ヘラヘラ

緋沙子「さ、最初のことは忘れろ…//」


緋沙子「…なあ、創真」


創真「んー?」

緋沙子「子どもというのは、あたたかいものなんだな」


創真「…ああ。お前や薙切は、小さい頃から大人の世界で過ごしてきたんだろうし、尚更、な」


緋沙子「………」ピトッ

創真「……」ナデナデ


緋沙子「…不幸な時間を覚えた事などないが、今、私は幸せだ」


創真「俺もだよ」ナデナデ


緋沙子「……フフっ//」

 

『愚痴』


創真「緋沙子って滅多に愚痴零さないよな」

緋沙子「…ガミガミと言って欲しいのならお応えしようか」

創真「なんかぶちまけたくなったりなる時とかないのか?」

緋沙子「…幸い、そのような窮屈な生活を送ってこなかったからな」

創真(いくら尊敬してても薙切んとこの秘書って大分窮屈じゃね…?)

創真「酒入ってても飛び出してくるのは甘えたりってのくらいだからよーちょっと心配になってな」

緋沙子「さ、酒の事はいいだろう…//」

緋沙子「それに、全くない、というわけでは…」ゴニョゴニョ


創真「マジ?なんかあったら言ってくれよなー高校んときみたいに一人で溜め込まないでよ」

緋沙子「…創真が、いちいちモテるのに…困ってる」ゴニョゴニョ


創真「…」ポリポリ

 

 

『少女趣味』


「おねーちゃん!この前教えてもらったの、おもしろかった!!」

緋沙子「フフ、なら良かった。また別のが知りたくなったら言ってくれ」


創真「なんか小さい女の子のお客とか、やたら緋沙子に懐くよな。教えるって何をだよ?」

緋沙子「オススメの少女漫画や童話をな。思いのほか好評で私としても嬉しい」

創真「あー、†紅艶の鎌†のオススメなら間違いねえだろなー」ケラケラ


緋沙子「き、貴様!それは忘れろとあれほど!!//」

創真「しかしそういうのとは関係なしにも、女の子趣味多いもんな緋沙子」

緋沙子「…悪いかっ」ムスッ

創真「んなこと言ってねえってー。…じゃあ、子供授かんなら女の子のが良いか?」


緋沙子「……!!//」ボフン



((客、まだ結構いるんだけどなあ…))

 

『少年趣味』


創真「??♪」ゴシゴシ

緋沙子「…そんな細やかに掃除するほど、まだ汚れてないと思うが」


創真「いやよ、やっぱマイカーってちょっと憧れだったし。どうしてもなー」ゴシゴシ


緋沙子「…私に少女趣味と言った創真も、相応に少年趣味だな。ふとそう思うことがある」

緋沙子「……な、」

創真「んー?」ゴシゴシ


緋沙子「ならば創真は、そ、その…子供がお、男の子の方がいい…か?//」←やり返そうとした必死の結果


創真「……」ピタッ

緋沙子「…創真?」


創真「ど、どっちでも…幸せッス//」←思いの外効いた

 

『アイドル』


「見たかよ昨日の番組!!やっぱ可愛いよな?」

オリコンでの順位も良いし、どんどんメディア露出増えてってるしな!」

「俺の推しの〇〇ちゃん…凄い可愛かった…」


緋沙子(…やはり、男性のアイドルへの憧れは常なのだろうか)


―――――

緋沙子「創真は、アイドルとか好きではないのか」

創真「男子高生の客の会話に気引かれてるなーと思ったら、どうしたんだ?」

緋沙子「…いや、なんとなく気になっただけだ」

緋沙子(しまった…!これではまた「嫉妬?」とニヤニヤされながら返されてしまう…!)


創真「いや、緋沙子いるし全くないかな。それ以前も特に興味は無かったけどよ」


緋沙子(天然…だと…)

 

『にらめっこ』

創真「緋沙子!」

緋沙子「な、なんだ」ビクッ

創真「……」ジーッ

緋沙子「…なんだと言っている!」

創真「……」ジーッ

緋沙子「そ、そんな見つめてないで何か言わんか!//」

創真「……」ジーッ

緋沙子(なんだと言うんだ!?…私が何かした、のか?コイツに見つめられてると、胸がど、ドキドキと煩く…)ドキドキ



創真(……やべ、何言おうとしたか忘れちまった)ダラダラ


緋沙子「私が何かしたのなら謝る…だから何か、言ってくれないか…?」ウワメヅカイ


創真(もうどうでもよくなるくらい可愛い)

 

『熱』


緋沙子「よし。あらかた片付いたな」

創真「」ボー

緋沙子「…創真?」

創真「」ボー

緋沙子(目が虚ろ…?いや、ただ単にボーッとしてるだけか…?)

緋沙子「…あ、ああ、愛してるぞ。創真…//」

創真「」ボー

緋沙子(無反応…!?こ、これは…)

緋沙子「創真、失礼するぞ」ピトッ

緋沙子(熱…だな)



――――――


創真「んー。悪いな緋沙子ー」


緋沙子「こういう時は謝罪ではないだろう?」

創真「…ん。ありがとう」

緋沙子「いつもそう素直でいてくれればありがたいんだがな…」

創真「む。俺はいつだって素直だぜー?」

緋沙子(これでは大きな子供だな…)ハァ


緋沙子(しかし世話を焼くのは、嫌いじゃない)フフ

 

『褒め殺し』


創真「うし!片付け終わり!」

緋沙子「朝は我が耳を疑ったが、一晩だけで回復するとは恐れ入る…」

創真「何言ってんだよー俺は店開けちまうって考えただけで即効回復だぜ」

創真「さて、んじゃあ晩飯でも作るとするかなー」

緋沙子「いや、今日は私が作ろう。創真はゆっくりしていていい」

創真「今日は俺の番だし、気ィ遣わなくても平気だぜ?」


緋沙子「違う。またフラフラとされても困るからな、今日から暫くは私の薬膳料理を口にしてもらうと言っているんだ」


創真「マジ!?その好意にはちょっと預からないとな!」

緋沙子「いや、だから私は―――」


創真「一流の薬膳料理を家庭で振る舞ってくれるって他の人にはなかなか無い特権だよな!いやーホントに緋沙子には感謝してもしきれないぜー」ヘラヘラ


緋沙子「…も、もうそれでいい…//」プルプル


緋沙子(ホントに恨めしいほどの回復速度だ…)

 

『もしも2』


創真「もしもさ」

緋沙子「ん」

創真「俺が中等部から遠月に入学しててさ」

緋沙子「ん」

創真「緋沙子が薙切のお付きとしてじゃなく、個人として遠月に入学してたらさ」

緋沙子「……」ジトー

創真「…別に薙切を邪険してるわけじゃねえって」


緋沙子「…それで?」

創真「そんなもしもがあったら、どうなってたろうな。ってだけの話」


緋沙子「…少なくとも、」

創真「少なくとも?」

緋沙子「中等部の内にでも私とお前は食戟を交わしているだろうな。主にお前のちょっかいから始まって」

創真「…あー、容易に想像できるな」


緋沙子「…そ、それと…」

創真「?」


緋沙子「また共に学生生活を過ごせるもしもなら…こ、今度は私から…告白したい//」


創真「……//」ポリポリ



((…いや、客、いるんだけど……))

 

『部活』


緋沙子「以前ももしも話があったから少し私からも聞くが」


創真「うん」

緋沙子「私が料理とは関係の無い、ありきたりな学校に通っていたとして、」

創真「うん」

緋沙子「部活は何に入ってたと思う?」


創真「ええ…それって俺が質問するクチの内容じゃね?」

緋沙子「い、いいだろう!お前の中の私のイメージが聞きたいんだ!」

創真「…それ、結構恥ずかしいこと言ってね?」

緋沙子「うるさい!」


創真「んー、一番得意っつってた体操含めて、緋沙子の好きなスポーツ系だとちょっと安直すぎるしなー」


創真「…あ、めっちゃスッキリするの見つけた」

緋沙子「ほう」


創真「生徒会執行部。二年で会計で三年で副生徒会長な」


緋沙子(思いの外しっくりきてしまって、どういうイメージなんだと、言い、返せない…ッ!)

創真「んー、ただどうせなら俺と緋沙子で同じ部活ー、って想像の方が楽しいかもなー」

緋沙子「…それなら必然的に生徒会は候補から外れるな」

創真「あれー?」


創真「…あ、軽音部なんてどうよ!」

緋沙子「…それだと今度は私が外れるんじゃないか?」

創真「いやー結構合うんじゃねえかなー緋沙子声も可愛いし」

緋沙子「う、うるしゃい!」

創真(噛んだ)


創真「まあ、でも、」

創真「遠月だろうがそうじゃなかろうが、緋沙子と一緒ならどこでも楽しい学校生活になってたと思うぜー。さっきまでの想像で俺は確信に変わったね」ニコッ


緋沙子「………////」ウツムキ

 

『好物』


緋沙子「私たち『ゆきひら』によく来て下さる常連、新規様の主な年齢層は、小さい子連れの家族や比較的お年を召されてる方々、学校帰りの中学生が多かったりする」


創真「『私たち』、ねえ。嬉しいこと言ってくれるじゃん」ニヤニヤ

緋沙子「う、うるさい!」


緋沙子「それで!その年齢層よりは少しばかり足の少ない、20代前半などの男女のお客様にも身近に感じてもらうため!その年齢層に該当する創真にアンケートを願い出てる次第だ!」


創真「え、俺がやんの?倉瀬とか小金井とかに聞いた方が効果良くね?」


緋沙子「もちろん常日頃から良くしていただいてるお二方含め、創真の中学の同級生などからの意見も後に頂戴する。まずは身内からだ」

創真「ふーん。…!」ニヤリ

緋沙子「では、まずは漠然とだが好きな――」


創真「緋沙子」

緋沙子「へ?」

創真「いや、好物だろ?緋沙子」

緋沙子「ち、ちがくてだな、好きな」

創真「緋沙子」


緋沙子「????!!//協力しろーー!!//」

創真「」ケラケラ

 

『ホームビデオ』


○anon「」ババーン


創真「へへっ、商店街の福引き…自分の運の強さが恨めしいぜ…」


緋沙子「…何故これよりも扱いが下位であった洗剤などの日用品セットとの引換が出来なかったのだ…」ブツブツ


創真「…いや、出来てもしなかったからね?」

緋沙子「とは言え、このような高価なビデオカメラを使う機会というのもあるまい。宝の持ち腐れでは――」


創真「いやいや秘書子ちゃん。それは見通しが甘いってもんだぜ」

緋沙子「…このイラッとくる感覚、久しいな」

創真「今日こうして当たってなくても、いつか買うつもりだったんだぜー?むしろ節約になったってことよ」


緋沙子「…用途は?」

創真「え?そりゃあほら、ホームビデオ」

緋沙子「……」

創真「なるべく若い時から色んなこと映像に残ってた方が、楽しいじゃん?親父もそういうの出来なかったのが後悔だ、っつってたしさ」


創真「ってなわけで、この理由で、納得できそう?」


緋沙子「……//」コクリ

 

『アルバム2』


創真「前にさ」

緋沙子「なんだ?」


創真「緋沙子が小さい時の俺のアルバム眺めてたことあったじゃん」


緋沙子「…なんのことだ?」


創真「…そんなに恥ずかしがることか?今更」

緋沙子「う、うるさい!」


創真「それでさ。緋沙子のは無いの?」

緋沙子「…一応聞くが、何がだ」

創真「アルバム。もっと言うと、小さい時の緋沙子の写真?」


緋沙子「……ないぞ」

創真「…ホント?」グイッ


緋沙子「あっ……」



創真「うわ、めちゃくちゃ可愛いなー見ろよ緋沙子!」ヘラヘラ

緋沙子(ゆきひらに来てから、だんだん意志が弱く、ちょろくなっている気がする…)ズーン

 

『コスプレ』


倉瀬「わあ??!やっぱりとっても似合うよ?!」

緋沙子「い、いやしかしこれは…いくら町内のイベントとは言え…//」

倉瀬「折角の機会なんだし、創真くんも喜ぶと思うけどな??」

緋沙子「う、そ、それは……」


創真「……あのさ。楽しそうに会話してんのはいいんだけどさ、」


創真「…そろそろ目隠し取ってもいい?」


緋沙子「だ、だだだ駄目だ!まだ外すな!」

倉瀬「うん!もう取っても平気だよ?」

緋沙子「倉瀬さん!?」

創真「んじゃ失礼して…!?」


緋沙子「ち、沈黙はやめろぉ…!」モジモジ

創真「」ツー

緋沙子「な、涙だと!?どういう意図だ!」

創真「生きてて良かった…」ジーン


緋沙子「!?」

 

『食戟ってさ』


創真「ふと思ったんだけど、食戟ってさ」

緋沙子「またいきなりだな」

創真「勝ったら事前に出した条件を呑んでもらう、いわゆる賭け事的な要素あるじゃん」


緋沙子「…まあ、確かに」

創真「だからさ、勝ったら俺と付き合え!!とかって申し出がよく無かったよなーって。榊はあったらしいけど」

緋沙子「私も何度かあったぞ?」


創真「…は?」


緋沙子「中等部の頃に…剣幕、剣幕が凄いことになってるぞ」

創真「…で、受けなかったよな?榊も流石に勝負自体受けないわよっつってたし」

緋沙子「いや、挑まれた勝負はある程度受けた」


創真「は!?」


緋沙子「えりな様の秘書として、そのような連中の勝負すら完封できなければと息込んでいたな。今思えば懐かしい」


創真「…………」

緋沙子「…そう怖い顔してくれるな。当然挑まれた勝負全てに勝ってるのだし…」


創真「…今、同じようなシステムで、同じような勝負ふっかけられたら?」

緋沙子「まさか。受けるわけがない――と、言いたいところだが」


創真「!?」


緋沙子「おそらく、その勝負を申し込む権利を条件に、創真が相手をボコボコにする図が思い浮かぶ」


創真「………」ポリポリ

 

 

『お洒落』


創真「緋沙子さ」

緋沙子「ん?」

創真「最近、洋服に気ィ遣うようになった?」

緋沙子「……」ピクッ

創真「やっぱあのスカウトからか?あまり無い休日とかの中での外出ん時とか、それくらいしか気付く時無いから、なんとなくだけど」


緋沙子「…気付く…か?」


創真「…あんまり嬉しくねえ気付き方になっちゃったんだけどな」


緋沙子「え…?」

創真「なんつーか…すれ違う男たちの視線が…いつも以上に多かったような気がしたからさ」ポリポリ


緋沙子「そ、そういう…嬉しくない気付き方か…//」

創真「ホントは直ぐ気付くべきだったな。いや、実際、…可愛さ、磨きがかかってたしよ」


緋沙子「…も、もうそれくらいで勘弁してくれ…//」


創真(多少お洒落になっても、こういうとこ相変わらずなの、やっぱ好きだなー、俺)

 

『人気者』


緋沙子(料理の世界の中で生きてる私達が、友人らと休日などが被る日は、とても少ない)

緋沙子(…にも関わらず)


創真「んー、また最近LINEがよくくんなー」ポチポチ


緋沙子(コイツと来れば、休みの折り合いが難しいハズの同業者から、とてつもないお誘いなどが来たりする)

緋沙子(慣れたと言えば慣れたが…こう、偶に大物などにも誘われているから、心臓に悪い)ハァ

緋沙子(特に、年末年始や年度初めなどの、世間一般的な大型の動きのある日などは、こぞって来たりする)


創真「…よし、こんなもんかな。全部返信できたよな」

緋沙子「…今日は、また財閥などといったモノからのお誘いは…?」

創真「いやー?来なかったぜ?てか流石にそこらへんはLINEでは来ないって」

緋沙子(コイツも、随分手馴れてきてる始末だ…)


創真「でも、四宮師匠と乾先輩――もう乾じゃないんだったな、には誘われたぜ。日が合えば席設けてやるから来いよって」


緋沙子「十分大物ではないか…」


緋沙子(流石に四宮シェフのお誘いともなれば創真も断りはしないだろう…まあ、女性関係のお誘いでないだけ、我慢しなければな…)

創真「折角だし近場の休み連絡して席設けてもらってよー師匠んとこの店直ぐ取ってもらえるって役得だよなー」ヘラヘラ


緋沙子「そうか。口うるさくは言いたくないが、あまり遅くならないようにな?」


創真「へ?緋沙子の分の席も取ってもらってるぞ?」

緋沙子「…なに?」


創真「前にも言ったろー。休日も、緋沙子と居れるなら居れるだけそうするってさー。師匠の店っていうセッティングも最高だしな」


緋沙子「あ、ありがとう…//」


緋沙子(こ、こういうところが相変わらずなの、やはり好きだ…私は)

 

 

『突風』


小林「じゃじゃじゃじゃーん!!小林竜胆先輩だよ!!」


緋沙子「」ポカーン

創真「あれー小林先輩じゃないスか。どうしたんスかー?」ヘラヘラ

小林「いやーなんとなくお前の料理が食べたくなってさ」フンス

創真「開いて早々で客足もないッスし、直ぐ出せると思いますよー」

小林「お、ホント?じゃー、これとこれとこれとこれとコレ!あ、あとコレも!!」

創真「あいよー!」


緋沙子(え…?え…?)

小林「」ニコニコ

緋沙子(こ、小林先輩だよな…?何故こんなに溶け込んでるんだ…!?そ、創真ともまるで深い友好があったかのような――)

小林「んー、そっかー。ふーん」ニヤニヤ


緋沙子「…!?な、なんでしょうか…」

小林「だーいじょぶだいじょぶ!秘書子ちゃんの勘ぐってることはなんもないって!私はただ美味しいモノの所に現れるだけだから!」

緋沙子「秘しょ…!」


創真「おまちどおー、アレ?どうしたんだ緋沙子?」

緋沙子「な、なんでもない…少し勢いに押されたというか…」

小林「きたきた!いただきまーーす!!」



小林「ごちそーさま!!」


緋沙子「」


小林「いやー腕上げたね!!美味しかったよ!ありがとねーー!!」ガラガラ


緋沙子「あ、あそこまで嵐のような人だったろうか…」

創真「緋沙子なんか疲れてね?」

緋沙子「そんなことないさ…ハハハ…」


ガラガラ

小林「あーそうそう!!」

緋沙子「」ズルッ

創真(ギャグ漫画みたいになってるし…)

小林「こないだちょっとお仕事の関係で、この街の周辺でイイお店紹介してくれませんかーってお話来てさ。ここ紹介してもいい?味やっぱ間違いないって確認できたしさ!」

緋沙子(こ、この振り回される感覚…高校の創真を思い出す…)クラクラ

創真「おー、それはウチとしても嬉しいっスね。ちなみになんの紹介で?」

小林「ん?テレビ局!まだ企画中的なので話は全然出回ってないらしいけど」

創真「なんか一気にスケールでかくなりましたね」

小林「いやいや、そこまで大それたものでもないってー。ここら辺の街を特集するから、じゃあこのお店も入れないとねって話」

創真「俺としては歓迎っスよ。緋沙子は?」

緋沙子「……ん?あ、ああ」

小林「じゃあそういうことで!改めてありがとねーー!!」


創真(嬉しいニュースだったなー遂に新生ゆきひら大きく羽ばたく…なんてな)ヘヘッ

緋沙子「そ、それで創真…さっきの小林先輩とは何の話を?」

創真「…え?聞いてなかったの?」


緋沙子「……?」

 

 

『ア○街ック○国』


緋沙子「お、おかしくないだろうか…?ああ何度確認してもドキドキが止まらん…!」


創真「意外だなー。薙切んとこ居た時のがよっぽど大所帯だったんじゃねえの?」

緋沙子「そうかもしれないが…テレビの取材など経験も無ければなんかその、ゆきひらのイメージを損なわないようにと気を配ると緊張が…!」

創真「…めちゃくちゃらしくないレベルで素直になってんな。すげえ嬉しいけどさ」

緋沙子「仕方ないだろう!それくらい切羽詰ってるんだ!」


創真「まあ平気だって。いつも通りお客で賑わうゆきひらにカメラが入って、ちょっとした看板メニューとかを紹介すればいいんだしさ」


緋沙子(ああ…何故あの時小林先輩との会話を聞いていなかったんだ…全然小さい番組でもないではないか!怨むぞ私…ッ!)


「おっす創真ちゃーん!!今日だろ!噂の日は!いつも以上に頼んじゃうぞー!」


創真「あいよー!うし、行くぞ緋沙子」


緋沙子「……」クスッ

緋沙子「ああ!」


―――――――――――


TV『第一位、『お食事処 ゆきひら』
知らなきゃ損な、若い夫婦で営む、この街の誇りで―――』


緋沙子「まだ夫婦では無い!!」

創真「まだ?」ニヤニヤ

緋沙子「…くっ//」

 

『母性』


緋沙子「…む、確かに、こう大きな買い物をした際に車があるのは便利だな」

創真「だろー?なかなか時間との相談が難しいだろうけど、緋沙子もその内免許取ったらどうだ?」

緋沙子「そうだな…細かな資格よりもよっぽど用途は広いしな…考えておこう」

緋沙子「……?」

創真「どうした?」

緋沙子「……」タッ

創真「…なんか買い忘れたっけ?」



「………うっ、ひっく…」


緋沙子「ぼく、迷子かな?」

「」ビクッ

緋沙子「いきなりでびっくりしてしまったか。ごめんね。ひとりで悲しそうな顔してたから、お姉ちゃん気になったんだ」

「そ、その……」

緋沙子「うん。ゆっくりでいいよ」ニコッ


「おかあ、さんと…はぐれちゃって…!」グスッ


緋沙子「そっか、そっか。よく言えたね。じゃあ、お姉ちゃんと一緒に探そうか!」ナデナデ


「あ……」

「うん!ありがとう!おねえちゃん!」


創真「…なんか、どんどん魅力的になってくよな…アイツ」フッ

創真「…うん」

創真「おーい!お兄ちゃんも混ぜてくれよー!!」

 

『遠月凱旋』


創真「…俺達を審査員に、スか?」

『ああ。君たちも記憶にあるであろう宿泊研修の役員にな。君と、新戸緋沙子くんにもお願いしたいと思って連絡した次第だ』


創真「…はぁ、まあ緋沙子と相談してからでないと正式な返答はできないと思いますけど…」

『それで構わない。ああ、それと、現段階で招集に応じてくれた審査員達は92期…いわゆる君たちの同級生ばかりでね』

創真「マジっすか!!ウチも店があるんで可能性としちゃあ半々スけど、なるべく良い返事ができるようにするッス!」


――――――――――――
――――――――
――――


創真「遠月!凱旋!!」

緋沙子「凱旋と言っても、我々が向かうのは遠月リゾートであって学園では無いがな」


アリス「あー秘書子ちゃん!久しぶりねー」スリスリ

緋沙子「な、薙切アリス…!顔を擦り付けるなあ!!」

黒木場「…お嬢。俺達は薙切の車で向かうんで、あっちッスよ」

アリス「はーい!じゃあ秘書子ちゃん!今日の役割終わったらホテルで幸平くんとのお話いっぱい聞くからねー!」


緋沙子「だ、誰がそんな話――ッ!」


創真「おー、相変わらずだなーあの二人も」ケラケラ

 

創真「着いた着いた、っと。やっぱスゲエスケールだよなー遠月って」

緋沙子「は、始まる前から疲れが…」ハァハァ


えりな「緋沙子!!」

緋沙子「え、えりな様!」パァア

創真「あ、ぎっくり腰じゃん」

えりな「な――!なんで幸平くんまで来ているんですか!私は緋沙子だけで十分だと堂島先輩に連絡していたのに!」

葉山「おーい、そこの三人、あんま立ち話してる余裕ねえぞー。もう招集始まってんぜ」

創真「お、葉山じゃねーか!なんだよ久しぶりな感じすんなー!」

えりな「ま、待ちなさい幸平くん!!話はまだ―――」


ギャーギャー


緋沙子(…ああ。まるで、高校生に戻ったような気分だ。とても、とても懐かしく、幸せな気概になる……)


貞塚「緋沙子様と幸平創真が合宿の役員に招集されたと聞きつけて私も待っていたのにぃぃい!!何故私に招集がかからないいいイイイ!!!」クワッ


緋沙子(…な、なんだ?寒気が…)

タクミ「」ソワソワ

タクミ(幸平が来ると聞き、店をイサミに任せ勢いで招集に乗ってしまって…イサミには本当に申し訳ないことを…)

幸平「」キョロキョロ

タクミ(…幸平!!アレは…誰かを探している…?)

タクミ(そうか…!アイツも、ライバルであるオレがいないかと目を配らせているんだな…ッ!)

タクミ「幸ひ―――」


創真「あーいたいた師匠!探したッスよーもー」

四宮「…誰が探せなんつったんだよ…鬱陶しいったら無え…」

創真「そんなこと言ってー、従順な後輩と遠月の場で会えるなんて師匠も嬉しいでしょ!!」

四宮「…ウゼエ」ギリギリ

創真「…ギ、ギブギブ」ジタバタ


タクミ(四宮先輩とあんなに親しげに……!
フ、フフ…流石は幸平だ…常にオレの予想の斜め上を行く…どこまでもオレを燃え上がらせる!!)


田所「あ、あのー、タクミくん?配られた書類がぐしゃぐしゃになってるけど…」

タクミ「?あ、ああ…!!」 

 

アリス「――と、言うことで!!」

えりな「どういうことでよ……」

アリス「折角こうして92期生が多く集まったのだし!初日の業務も終えたことだし!こうしてお酒の席を設けた訳よ!!」


黒木場「んだァ!?俺の酒が飲めねえってのか葉山ゴラァ!!相変わらずスカした態度キメこみやがってェエ!」

葉山「…だからコイツとは飲みたくないんだ。いつもいつも絡んできやがって…」

タクミ「幸平!!あまりこういった事は良くないと自覚してはいるが…飲み比べだ!!」


えりな「…と言っても、もう各自で適当に始めてしまってるようだけどね」


アリス「もー!なによ皆で楽しそうに!私を置いてけぼりにしてー!」

えりな「…貴女、もう成人して数年と経っているのだし、少しは落ち着いて話をしなさいよ…」ハァ


アリス「初日にも関わらず、冷徹な評価で担当した生徒の三分の一を不合格にした何処かの誰かさんよりは、愛嬌があっていいと思うけどー?」

えりな「う、うるさいわね!これでもマシになった方よ!!」


アリス「幸平くんと秘書子ちゃんのおかげで、ね?」ニヤニヤ


えりな「アリス???ッ!!」


タクミ「なんら!まだオレは飲めるぞ!フラフラなんてしてらい!!」フラフラ

葉山「酒弱すぎだろオマエ…つーか新戸と田所のヤツが居ねえな。いいのかよ幸平」

幸平「あーアイツらなら決闘に行ったぜー」

葉山「…は?決闘だ?一体何の…」

幸平「卓球」

葉山「」

 

創真「いやー終わった終わったー!悪いな薙切ぃー送って貰っちまってー」ヘラヘラ


えりな「私はあくまで緋沙子を送っているのであって!貴方はおまけです!お!ま!け!」


緋沙子「合宿中、幾度となく挑んだというのに、結局数回しか勝てなかった…」ズーン

創真「なんか途中から頭の中仕事よりソッチ優先になってなかったか?」

緋沙子「そ、そんなことはない!きちんと業務はこなしたし、田所さんとの卓球以外にも色々と楽しいことはあった!」


創真「ふーん、例えば?」

緋沙子「そ、その…ガールズトークとか…?」


えりな「…???ッ!!//」プルプル


創真「…なんか急に薙切の顔が赤くなりだしたけど、何話したんだ?」


緋沙子「それが…楽しいという感覚だけで、何を話したかは事細かに覚えてなくてな…お酒を飲んでいたということは覚えてるんだが…」


創真「あっ…(察し)」

 

『クレーンゲーム』


ぬいぐるみ「」

緋沙子「」キラキラキラ


創真「…もうすっかり隠そうとしなくなったよな」

緋沙子「よもや、いやいやゲームセンターに入ってみて良かったと思うとは…それ程に今私は興奮している!」


創真「相当気に入ったんだな…つっても、緋沙子クレーンゲームなんてできんの?」


緋沙子「…フッ、任せろ。この程度、私、新戸緋沙子にかかれば…ッ!」




緋沙子「」ズーン

創真「…ま、そうなるよな」


緋沙子「創真ぁ…」ウルウル


創真「わかった…わかったって。でも期待すんなよー?俺もこういうの自信あるわけじゃないんだし…」



創真「…あ、とれた」


緋沙子「!!!!」パァア


創真(キャラ崩壊も良いとこだろ…しかしかわいい)

 

 

『プリクラ』


緋沙子「」ニコニコ

創真(満面の笑顔でぬいぐるみを抱きしめてまあ…)


緋沙子「ところで、創真はまた何故ゲームセンターに?」

創真「ああそう、あれやりたかったんだよ。あれ」


プリクラ「」


緋沙子「…!!」

創真「…あ、もしかして秘書子ちゃん。プリクラやったことないだろ??」ニヤニヤ

緋沙子「…、ある//」

創真「え、誰と」

緋沙子「え、えりな様と…アレは…いいものだった…//」


創真(コイツら…プリクラ機ん中でなにやってたんだ…)


緋沙子「//」テレテレ

 

『師弟』


緋沙子「料理を私に教えて欲しい?」


花音「」コクコク

緋沙子「…意地の悪い質問になれば謝るが、創真に頼んだ方が一石二鳥になるんじゃないか?」

花音「ア、アイツに…成長したトコ、見せたいからさ…」

花音「もちろん、お仕事のお手伝いから始めるし、邪魔になるようだったら直ぐ追い出してもいいよう、アイツにも言っていいから!」

緋沙子(本来敵視を受けよう立場の私にここまで堂々と宣言するとは…懐かれたのかなんなのか…)


緋沙子「…いいだろう。だが私が教授するとなれば、生半可な覚悟では務まらんぞ?」フフ

花音「や、やってやろうじゃない!!」


――――――――――――
――――――――
――――


緋沙子「違う!そこの手順のミスが目立っているぞ。他の箇所よりも気を張ってみろ」

花音「い、言われなくたって!」


創真(…こうやって遠目で見てみると、姉妹って感じあるよな。言ったら二人とも、怒りそうだけど)ニシシ

 

『親子』


創真「ありがとうございましたー!っと…」ガララ

緋沙子「ん。今日の営業はこれでお終いだ。花音もお疲れ様」

花音「な、慣れてきたと思ったけど、やっぱ辛いわね…」


創真(助かってるから野暮なことは言わねえけど、花音まだ中学生だし、バイトと雇ってたり、だったら違法なんだよなこれ…)

緋沙子「そう言えば、今日は親御さんが家を離れてらっしゃるのだったな」

花音「え、ええ。前にお母さんからも緋沙子に連絡したって言ってたものね」

緋沙子「緋、沙、子、さ、ん、だろう?」グリグリ


花音「い、痛い痛い!悪かったわよ!」

創真「じゃ、さっさと早めに風呂ためて、先に入ってこいよ。メシなら俺が作っとくからさ」

花音「あ…」

創真「?どした?」

花音「」チラッ

緋沙子「ホラ、言わないと伝わらないぞ?」

花音「き、今日の晩御飯…、私が作るからさ…、食べて、くれる?」

創真「お!そんなら期待させて貰っちゃおうかなー!」ワシワシ

花音「あ、頭ワシワシしないでよ!
…美味しいって言わせてやるんだから、見てなさい!」


緋沙子(…こうして遠目で見てみると、親子のような微笑ましさを覚えるな。花音からすれば、ふてくされてしまうかもしれないが…)フフ

 

 

『インコ』


倉瀬「ごめんね…創真くん」

創真「いいっていいって。コイツを預かってればいいんだろ?」

インコ「?」

倉瀬「少しの旅行のあいだだけだから!直ぐ引き取りに来るね!」

創真「緋沙子のヤツに黙って預かるワケでもねえんだし、大丈夫だって。ゆっくりしてけよー」

倉瀬「あ、ありがとう!」


――――――――――――
――――――――
――――


緋沙子「ココに掛けておけば、お客様の邪魔にもならないだろう」

創真「だな。こういうのって、子供のお客とかが見て喜ぶしウィンウィンの関係ってやつだよなー」


緋沙子「それにしても、飼い始めて間もないから余り言葉も覚えていないと言っていたな」


創真「―――!」ピコーン


創真「緋沙子可愛い」


緋沙子「!?」

創真「緋沙子可愛い」

緋沙子「ば、馬鹿者!この子が覚えてしまったらどうするんだ!!」

創真「緋沙子可愛い」


インコ「ヒ、ヒサ、」


緋沙子「!?」


インコ「ヒサ、シブリダネ、ソウマクン、ソウマクン!」


創真「!?」

緋沙子(…こ、これは倉瀬さんが覚えさせた…のだよな…?)

 

『くしゃみ』


緋沙子「……くしっ」

創真「………」


緋沙子「…なんだ」


創真「…いつも思うんだけどさ、わざわざ『くしっ』とか言わなくていいんじゃね?」


緋沙子「…な、なんのことだかわから……チッ!」


創真「お」


緋沙子「……チうッ!?」

創真「そうそう。それそれ。可愛いんだからそんな隠さないでいいだろうによー」


緋沙子「私が恥ずか…ちぅッ!」


創真「」ケラケラ

 

 

『しゃっくり』


創真「……ヒッ、」


緋沙子「…ホラ、私のくしゃみで笑っているからばちがあたったんだ」

創真「…いや、しゃっくりってばちなのか?…ヒック」


緋沙子「ええい。水を入れてきてやる。少し待ってろ」

創真「おーサンキュー」ゴクゴク

創真「…ヒック」

緋沙子「…ダメか」


創真「…後は、驚かせるとかだけど、緋沙子が俺を驚かす、かー。ヒック」ニヤニヤ


緋沙子「しゃっくりしながらニヤニヤするな!そ、それに私だってお前を出し抜くことくらい…!」

創真「へー。じゃあ期待しておこうかなー」ニヤニヤ


緋沙子「……ッ!!」


緋沙子「」スッ

創真「…え?」


チュッ

緋沙子「…ど、どうだ?驚いた…だろ?//」


創真「…な、なおりました//」

 

 

『膝枕』


緋沙子「…ん。あらかた綺麗になったと思うぞ」

創真「おーサンキューサンキュー。いつもありがとなー」

緋沙子「耳掻きくらい、どうということは無い…その、いつも創真が気持ちよさそうにしてるのを見るのも、嫌いじゃないしな//」


創真「そりゃするってー。耳掻きもだけど、緋沙子の膝枕すげえ気持ちいいんだぜ?」

緋沙子「そ、そこまで言うほどでもないだろう」

創真「いやいやホント、視線を少し上に向ければ、緋沙子の豊満なバスt」


緋沙子「それ以上は言わんでいい」グググ


創真「とか言ってもさ、緋沙子だってよく俺に膝枕ねだってきたりすんじゃん」


緋沙子「な、そんなこと―――」

創真「あるだろ?」


緋沙子「…はい」

創真「アレこそそんな気に入るほどかー?俺の、つーより男の膝なんて硬くて気持ちのいいもんでもないだろ」


緋沙子「…そ、その、」

緋沙子「…甘えさせてくれてる、という実感が湧いてきて、好きなんだ。…アレ//」


創真「…あーもう可愛いなー!!
甘えたいならいくらでも言えよー!!」スリスリ


緋沙子「や、やめろお!//」

 

 

『こたつ』


創真「うー!さみーさみー!」

緋沙子「薄着で外出するなと忠告しただろうに…ホラ、こたつを温めておいたから、」


創真「サンキュー、っと、いやーあったけー」ヌクヌク


緋沙子「全く…ひゃっ!」


創真「…ん?どった?」


緋沙子「ど、どうしたも何も無い!なんだお前の足の冷たさは!」

創真「…あ、なるほど」ニヤリ


緋沙子「…なんだそのニヤケ顔は。い、いや、早まるな!や、やめ…ひゃうっ!」


創真「ホレホレー緋沙子のぬくぬくな足であっためてくれよー」ヘラヘラ


緋沙子「つ、つめた…ひぅっ!」

 

 

 

 

『やって○RY』


緋沙子「…ふう、こんなものかな」

創真「こういう何気ない買い物も、こうして二人で並んでっと家族感あって幸せだよなー」シミジミ

緋沙子「…う、うむ//」


「あのー、少し宜しいですか?」


創緋「「?」」



緋沙子「…はあ、詰まり、五目焼きそばを作ればいい、と」

「そうなりますね!カメラも回るんで、当然了承を得られればの話なんですけど…」

緋沙子(…以前ので、カメラに対しては割と臆すことが無くなってしまったし、ちょうど昼時だしな、悪くはないかもしれない)

緋沙子「ええ、私などで宜しければ」

「ホントですか!…オーイ!オッケーオッケー!カメラとマイク!
…ところで、ご職業は何を?学生さんですか?」

創真「…!」

緋沙子「あ、いえ…私h」

創真「あーそうそう!俺達大学生なんスよ!」

「なるほどー、仲睦まじそうな学生カップルですねー」ニコニコ

緋沙子(そ、創真…!?)

創真(いいからいいから!絶対こっちのが面白くなるって!)アイコンタクト


「では、そろそろ調理の方を―――」




直に調理を見ていた番組側のスタッフ、撮影現場に居合わせた衆人、そして放送された日に番組側の司会者、シェフ、視聴者の全てが、新戸緋沙子の手際に驚嘆した。
よくよく見てみれば以前、別の放送局で放送された番組に特集を組まれ反響を呼んだ定食屋の二人である事が判明し、この放送は瞬く間に伝説となった―――。

 

『父親』

ガヤガヤ

「おー、テレビにも映ったっつってたし、随分と繁盛してるじゃねーか」


創真「緋沙子!二番卓と五番卓の注文上がり!」

緋沙子「わかった!三番卓追加注文だ、置いておくぞ!」

ガララッ

緋沙子「いらっしゃいま―――」

創真「…緋沙子?って…!!」

創真「親父!」

城一郎「よう…久しぶりだな、創真。緋沙子ちゃん」


――――――――――――
――――――――
――――


緋沙子「この程度のお茶しかありませんが…」コトッ

城一郎「そんな他人行儀にしなくていいのによーもう家族みてえなもんだろー?」

緋沙子「じ、城一郎さん…!家族だなんてそんな…」

城一郎「えー呼び方まで他人行儀かよーお父上って呼んでくれてたんだろー?聞いたぜー?お義父さん、とかって呼んでくれてもいいんだぜ?」ヘラヘラ


緋沙子(え、えりな様ーーー!!!)

創真「で?なんか用事でもあって来たのか?」

城一郎「んー、まあ用事と言えば用事…か?」


緋沙子「お忙しいのは相変わらずでしょう…日本でのお仕事ですか?」


城一郎「うんにゃ、仕事ってワケじゃねえんだ。しばらくココにいるつもりだし」

緋沙子「ココ、って…ゆきひら、ですか?」

城一郎「おうよ」


創真「どうしたんだまた?親父と俺で回してた時より忙しくはなったけど、それでも俺と緋沙子で回せない、ってわけじゃないぜ?」

城一郎「だーれがそんな心配すっかよ」


城一郎「まあまあ、そんなことはいいんだよ。
そんなことより―――」

城一郎「創真、緋沙子ちゃん、旅行、行きたくねえか?」


緋沙子「…旅行?」

 

 

 

『旅行』


城一郎『ま、回んなきゃお手伝いとか呼んでどうにかするからよ、ゆきひらのことは俺に任せて、若い二人水入らずで楽しんで来いや』


緋沙子(…と、仰せつかって電車に揺られているわけだが…)

創真「」スピー

緋沙子(朝、やたらとソワソワとしていたからなんだと思えば、寝不足か…。遠足で寝不足とは、まるで子どもだな)クスクス


創真「…ん、緋沙…子」


緋沙子(えりな様や田所さんに会って間もないからか、高校の時を思い返して、ゆきひらでの毎日を思い返して、本当に、恵まれていると実感する…)

緋沙子(城一郎さんにも、海外の修行の時ばかりでなく、このような気まで使って頂いて…感謝してもしきれない…)


城一郎『…で、緋沙子ちゃん。俺はいつ頃になれば孫の顔を拝めそうかな?』ニヤニヤ


緋沙子(……!!//)ブンブン


創真「…ん…昼間から…大胆だ…な…緋沙…ふがっ」

緋沙子(創真は創真で、どんな夢を見ているんだ…!)グググ

旅館「」キラキラ


創真「うおー、なんかスゲエ所来ちゃった感あるな…」

緋沙子「こ、こんな豪勢な旅館までご用意していただくなんて…帰ったらなんとお礼を申し上げればいいか…」

創真「…ま、今回ばかしは、タイミング的にも親父には超感謝だなー」

緋沙子「タイミング?」

創真「ん?ああ…ホラ!俺たち遠月の役員として店開けてたばっかだろ?旅行とかしたいなーって思ってはいたけど、実行するとなるとまた色々あるしさ」


緋沙子「なるほど…確かにそうだ。私も、何時か創真とこうして料理や仕事諸々とは関係なく、二人で何処かへ行ければ良いな、と思っていた」ニコッ

創真「お、おお…いつになく余裕…というか素直じゃん」


緋沙子「こんな素敵な舞台を用意した下さったのだ!楽しまねば嘘だろう!」


創真「…ん。それもそうだな。ホレ」スッ

緋沙子「…!」

ぎゅっ


創真「行くか、緋沙子」ニコッ

緋沙子「…//」コクン

緋沙子「す、凄いな…部屋まで特上のモノを予約されていたとは…」

創真「…お!緋沙子緋沙子!温泉貸し切りだって!」

緋沙子「…ど、どこまで気を回して下さるんだ…本当になんとお礼を申し上げれば…」


創真「しかもこの旅館、景色も良ければ観光地が割と直ぐ近くにあるし立地的にも最高だよなー」

創真「折角だし、観光地も回れるだけ回ろうぜ!」

緋沙子「無論だ。ただ、その前にひと風呂浴びてきても良いか?浴衣も貸出しているらしいから、浴衣で観光地を回りたいと思ってな。
創真も入ってくるといい」

創真「お!そりゃいいな!じゃあ俺も一緒に入っちまうわ」

緋沙子「…ん?一緒に…?」

創真「アレ、見てなかったか?貸切混浴風呂だってよ。ここ」

緋沙子「………な!!//」


創真「あれ???こんな素敵な舞台なんだから恥ずかしがったりとかはしないんじゃなかったっけ???」


緋沙子「くっ…!い、いいだろう…!混浴くらい、どうということは無い!!いい、行くぞ創真!//」


この後めちゃくちゃ混浴した。

創真「…だーっ!食った食ったー!」


緋沙子「…隅から隅まで一流という言葉が当てはまる旅館だ…料理も、非常に美味だった…」


創真「温泉だって最高だったしなー、スゲエいい休暇、って感じがする」グテー

緋沙子「フフ…一本、とても高価なお酒が置かれている事だし、注ごうか?」

創真「…お、じゃあ貰っちゃおうかね、っと」

緋沙子「………」コトコト

創真「…幸せ、だな」

緋沙子「どうしたんだ?まだ飲んでもないのに、しんみりと」クスッ

創真「…いや、こうして緋沙子と二人で過ごしてるさ、遠月の連中に会ったのも相まって、恵まれてんなー、って」

緋沙子「……!」

創真「…緋沙子?」

緋沙子「私も…、同じことを思っていたんだ…。
そんな、何気ない偶然なのに、それだけで、こんなにも、嬉しいんだな…」ウルッ

創真「お、オイオイ、泣くほどかよ!?」

緋沙子「う、うるさい!ばか…//」


創真「緋沙子は…幸せか?」


緋沙子「…さっきから意地が悪いぞ。そんなこと、言わなくたって…分かっているクセに」

創真「…いや、改めて聞いておきたかったんだ。ちょっと、言いたいことがあったから」

緋沙子「…言いたいこと?」


創真「…ああ、実は、さ。
親父に、少し旅行に行きてえから、余裕が出来た時、ゆきひらのことをお願い出来ねえか、って」


緋沙子「…本当に意地が悪い。これではドッキリのようなものだ。…一枚、食わされた訳だな…」クスッ

創真「って言うのも、さ。
ただ単に、二人で旅行がしたかった、ってだけじゃなくて、」

緋沙子「…?」


緋沙子(どうしたんだ…?何処か、今朝に見たソワソワ感が、また漂っているようにも…)


創真「コレを、渡したかったんだ」スッ


緋沙子「渡したい?何を――――」


緋沙子「こ、これ…!」

創真「開けて、みてくれるか…?」


緋沙子「…あ、ああ…」


指輪「」キラキラ


緋沙子「――――」

緋沙子「綺麗…」


創真(…フーッ、…よし…!)


創真「…、緋沙子」

緋沙子「!」


創真「ずっと、一緒に居て欲しい」


創真「―――結婚しよう」


緋沙子「……」ウルッ

緋沙子「本当に…ほんとうに…卑怯だ…!こんなの…こんなの…幸せ、すぎて…」ウルウル


創真「返事…聞かせて、くれないか?」


緋沙子「うん…うん…!」グスッ


緋沙子「―――はい。これからも、ずっと、ずっと、よろしくお願いします」ニコッ

 

 

 

『家族』


創真「ってな感じで、父ちゃんと母ちゃんは、結婚したってワケだ!」


「おおー!」キラキラ

創真「お!反応いいなー!話した甲斐があったってもんだぜー」

緋沙子「二人して賑やかだな。何の話をしていたんだ?」


創真「ん?それはなー」

「パパがママにプロポーズしたお話!!」


緋沙子「………」

緋沙子「………!!//」ボンッ


創真「随分慣れたと思ったのに、たまに再発するよなー照れ屋緋沙子ちゃん」


緋沙子「ひ、緋沙子ちゃん言うな!」

 

 

 

 

『おあがりよ!』


「あ、パパー!もうそろそろおなべ、いいとおもうよー!」


創真「お、サンキュー!っとと…」


創真「はい、おあがりよ!」

「うん!パパのそれ、すきー」ニコー


緋沙子「それ、って…」

「おあがりよ!」

創真「…へへ、やっぱり俺の子どもだぜー。こう、嬉しいもんがあんなー…」シミジミ

緋沙子「…高校の時から、やけに拘っていたものな…」


「ママのも聞いてみたい!!」


緋沙子「へ!?」

創真「お、それは思いつかなかったな。俺も聞いてみたいかも!」

「かも!」

緋沙子「…え、えっと……」

創真「はやくー」

「はやくはやくー」



緋沙子「…お、おあがりよ…//」


創真(かわいい) 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

緋沙子「お、おあがりよ…//」

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