五月「あっ、ちょっと中はダメッ!あっ」 【五等分の花嫁ss/アニメss】
風太郎「ニ乃と別れたい」
五月「!」
風太郎「はぁ……」
五月「上杉君、今すごい事口走りませんでしたか?」
風太郎「ん?もう過去問1年分解けたか?採点と解説するか」
五月「まだですが……」
風太郎「勉強に集中しろよ。そろそろ本番も近いだろ。今年こそは合格、だろ?」
五月「それはもちろん!ですけど、今とんでもない発言が」
風太郎「なんか言った?」
五月「二乃と……別れたいとかなんとか」
風太郎「!」
風太郎「そんな事お前の前で言っていたのか、俺……はぁ……疲れてるなぁ」
五月「最近ため息多いですけど、二乃と喧嘩でもしました?」
風太郎「喧嘩ってわけじゃないが……すまん、お前も大事な時期だよな。気にすんな、勉強するぞ」
五月「愚痴くらい聞きますよ、いつも大したお礼も出来てませんので、それくらいは……ほら、今日はもう3時間も家庭教師して貰っていますし!」
風太郎「はぁ……聞いてくれるか、五月」
風太郎「来年俺大学卒業で、今年二乃が短大卒業だよな」
五月「はい。時の流れは早いですね」
風太郎「で、二乃の奴、最近会う度にあの話してくるんだよ。結婚の話……あいつ、卒業したらすぐ結婚したいんだとよ」
五月「け、結婚!?早すぎじゃないですか!?」
風太郎「だよな!お前ならわかってくれると思っていたよ!」
五月「ですが、女の子なら憧れちゃいますね、花嫁衣装」
風太郎「しかし俺達まだ21かそこらだぞ。俺に至ってはまだ就職も決まってないし、学生の内から結婚とか無理だろ」
風太郎「大学の勉強の傍ら、バイトして家に金入れなきゃならんし、これから就職活動や卒業研究とかも始まって忙しくなるのに」
風太郎「はぁ……」
五月「はっきり言えばいいじゃないですか。結婚はもうちょっと待ってって」
風太郎「もちろん伝えたぞ。そうしたら一回大喧嘩になって。宥めるの大変だったんだから。あいつ、へそ曲げたらマジで面倒くさい」
五月「あ~それはわかりますね……私も高校生の頃大喧嘩して……あのときは大変お世話になりました」
風太郎「で、それから1ヶ月くらいは結婚の話はお互いしないようにしていたんだけど。最近、また、ニ乃の結婚熱が高まってきてな」
風太郎「会う度に週末の予定聞かれる。どうやらお父さんと三人でご飯食べに行きたいらしいんだ」
五月「お父さんと……うわぁ、それは大変ですね」
風太郎「他人事のように言いやがって。お前のお父さんでもあるだろ。食事の時どんな会話すればいいんだ?」
五月「私も二人で食事は……高校生の時、1回だけで……。みんなで食べるときは二乃が会話盛り上げてくれますけど、基本的に二乃以外とは距離ありますから」
風太郎「高校生の時かなりイキった発言しちまったからなぁ……会うの恥ずかしいし。で、のらりくらりとかわしている訳だけど」
風太郎「そしたら今度、あいつ俺の親に会いたいって。はぁ……」
五月「いいじゃないですか、親紹介するくらい。高校生の時何度か会ってますから、初対面ってわけじゃないでしょうに」
風太郎「いや、この防衛ライン突破されたらいよいよな気がする。外堀埋められて後がなくなるぜ」
五月「で、別れたい、と。結婚迫られただけで二乃の事嫌いになっちゃったんですか?小さい男……」ヒキッ
風太郎「……はぁ」
五月「ご、ごめんなさい!そんな落ち込むとは思わなくって!」
風太郎「まだある。これは付き合ってしばらくしてわかったんだが、あいつの本性って、出会った時の意地悪い性格なんだなーって思うんだ」
風太郎「最初の1年くらいは二乃は俺の事色々立ててくれるし、料理はうまいし、いじらしいし、最高の彼女だぜ!って思ってたけど」
五月「あー、付き合いたての頃は毎回会う度に二乃とのこと自慢してくれましたよね、独り身の私に!」
風太郎「その節はすまなんだ。でも1年くらい経ってお互い慣れてくるとさ、相手の本性が色々見えてくるんだよ」
風太郎「確信をもったのは付き合って1年くらいってわけで、それまでも何度か、おや?って思う事はあったんだが」
風太郎「あいつ、我が強いというか、俺を自分好みにしたがるところがあるというか。この前まで金髪だったの、あいつに無理やり染めさせられてたからなんだぜ」
五月「てっきり遅めの大学デビューかと思っていました」
風太郎「会うたび会う度に『フーくんは絶対金髪似合うから、髪染めて!』って。うるさくて」
風太郎「それにあいつメチャクチャ御洒落だろ。俺は金ないからズボラな格好していたら、そこもネチネチ言われてよ」
風太郎「『私と付き合うんだからもっと御洒落に気をつけて』って。金ないって言ったら金出すって言われて、それでまた大喧嘩」
風太郎「彼女に金出して貰ってまで着飾りたくないわボケ!俺はお前のペットじゃないっつーのって感じ。 結局、一緒に古着屋巡って、ニ乃好みのコーディネイトされたりしたんだが」
風太郎「なんか窮屈でさあ」
五月「た、大変ですね……でも、二乃の気持ちもわかります。相手の人には格好に気をつけてほしいというか」
五月「上杉君だって、二乃がデートの時ジャージ姿でボサボサの髪だったら嫌でしょ?」
風太郎「うーん……だから、俺も黙って二乃に従っていたんだよ、そのときは」
風太郎「とまあこんな感じだったけど、なんとか仲良くやっていたんだが」
風太郎「半年前くらいかなぁ。俺も高校の頃は尖っていたが、お前たちに出会ってから徐々に他人とのつながりを大切にするように心がけていてだな、いろいろな人付き合いもあるわけ」
風太郎「バイトの先の後輩の女の子が病んじゃってさ。一応俺、バイトリーダーとして色々責任感じたんだ」
風太郎「それまで上杉先輩に何でも頼れーって感じのノリでやってたからな。で、その病んだ後輩によく連絡して、時々一緒に飯行ったりしてたの」
風太郎「もちろん、体の関係はないぞ。そこはしっかり一線引いたから、変な目で見ないでくれ」
風太郎「で、それがニ乃にバレた。あいつ、メチャクチャ癇癪起こしてな。浮気しているんじゃないかって疑われて」
風太郎「LINEも全部目を通された。で、その子と一緒に飯食う約束した日になぜかニ乃も一緒についてきて、三人で飯食った。すごい気まずかった」
風太郎「その子とはそれっきりで。二乃の奴が終始怖い目で睨んでたからな」
風太郎「という本怖エピソードがある」
五月「姉妹としてはなんというか、ノーコメントで……お願いします」
五月「で、ですが……彼女として、彼氏の浮気を心配するのは自然な事じゃないでしょうか……上杉君はイケメンだから二乃が心配する気持ちも……わかります」
風太郎「俺イケメン?」
五月「今の発言は忘れてくださいっ!」
風太郎「と、これまでの話でわかったと思うが、二乃の奴、嫉妬深いしかなり縛ってくるんだよ」
風太郎「で、そんな二乃と結婚したらこの先マジで大変なんじゃないかなーって、最近常々思っているわけ」
風太郎「どうしたらいいと思う?」
五月「ど、どうと私に言われましても……お幸せに、としか」
風太郎「はぁ……別れたいってあいつに言ったらどうなることやら……はぁ……」
五月「でも楽しいこともあるじゃないですか!二乃といえば料理!美味しい料理食べ放題ですよ!?」
風太郎「料理も面倒くさいエピソードがたくさんあるぞ」
風太郎「その①。二乃の飯食う度に感想を求められる。旨いって一言で済めばいいんだが。一言で済ませるとその日一日あからさまに不機嫌になるからな」
風太郎「そりゃもう料理漫画の登場人物並に褒めなきゃならん。旬の食材とかよく使っていて、それ指摘するとニ乃喜ぶから、そこは外さないようにしてだな」
風太郎「美味いけど疲れる。それが二乃飯」
風太郎「その②。料理に関しても嫉妬深い。だいぶ前の話だけど、二乃と一緒に三玖が働いているレストラン行ったんだ」
風太郎「ほら、俺たち高校の頃は色々あっただろ……でも、それを乗り越えて仲良くやってるんだけど」
風太郎「三玖、料理本当に上手になってるんだぜ、知ってるか?」
五月「そりゃ、飯屋ブロガーMAYとしては三玖の働いている店は外せませんよ。私の評価は星3つ。家庭的なフランス料理屋さんですよね、私も何度も行きました。プロ顔負けですよね、三玖の料理」
風太郎「で、三玖の飯をもちろん俺も褒めたわけ」
風太郎「そしたら次の日、あいつ三玖が作ったのと同じ料理出しやがったの。ゾッとしたわ」
五月「ひえっ」
風太郎「意地悪すぎるだろ……で、ニコニコしながら俺の感想待ってるわけ」
風太郎「流石に料理学校で学んで、料理で飯食おうとしている三玖の作ったのの方が美味かったから俺は三玖のことには触れずに、ニ乃の料理褒めたんだ」
風太郎「そしたらすごい不機嫌になった。やっぱ三玖より二乃の方が美味いって言って欲しかったんだろうね……はぁ……」
五月「思ったより問題は根深いようですね」
風太郎「お前に話したら少し楽になったわ、サンキュ。やっぱり付き合って結婚するなら肩肘張らなくていい相手がいいよなぁ……はぁ……」
五月「でも二乃を最終的に選んだのはあなたの選択でしょ?私達みんなでそれを認めたんですから。まさに大恋愛って感じですよね」
五月「それなのに二乃と別れたいだなんて、他の上杉君好きだった子達に言ったら怒られちゃいますよ」
風太郎「いや、一花には相談した」
五月「えっ!?」
風太郎「二乃にLINE監視されているから、大学のメール使ってだけど。一花はOKだって。別れたいなら別れれば~ってかなり淡白な感じだった」
風太郎「あいつも今売れっ子女優で大忙しだからな。もう大して興味ないだろ、俺達の痴話喧嘩なんて」
風太郎「で、三玖にも伝えたいんだけど……二乃と三玖未だに仲良しで二人でよく遊んでいるらしいからな」
風太郎「三玖に伝えたら二乃に伝わること覚悟って感じで……その前に、一応四葉に話通したいんだけど、五月から渡りつけてくれるかな……四葉とは未だに気まずい」
五月「ちょ、ちょっと気持ちの整理が……追いつきません、私……そんな上杉君が本気だっただなんて」
風太郎「こっちも必死ですよ。結婚したらもう逃げられんし」
五月「はわわっ、ど、どうしましょう……四葉は……お、怒ると思います!」
風太郎「はぁ……だよなー……じゃあこのままニ乃と付き合うしかないのか……」
五月「贅沢ですよ、上杉君。ニ乃もいいところいっぱいあるじゃないですか」
風太郎「いいところいっぱい……おっぱい」
五月「もうっ、下品なのはなしで!」
風太郎「まあ五月の言う通りニ乃にもいいところはたくさんある。それは認める」
風太郎「気立てはいいし、可愛いし、しっかり者だしな。結婚したら家の中は安定するんだろうなって思うわ。とても大事な事だ」
風太郎「だが……俺は……」
風太郎「実は、他に好きな子いるから二乃と別れたいって言ったら怒るか五月」
五月「!」
風太郎「そいつは二乃と違って垢抜けてないし、要領は悪いし、ちょっとだらしない奴だ」
風太郎「分不相応な夢を追っかけて、苦手なことをずっと頑張っている不器用な馬鹿だ」
風太郎「俺は高校生の頃、5人の進路が決まるまで責任もって家庭教師をやるって宣言したよな」
風太郎「みんなそれぞれの進路を見つけてこのマンションから巣立っていった。でもまだ一人取り残された奴がいる」
風太郎「それでもそいつは諦めずにずっと勉強と向き合っていた」
五月「……」
風太郎「二乃から聞いたが、この前姉妹みんなで集まったとき、いい加減諦めるよう諭されて大喧嘩しただろ」
五月「それはっ……!私に教わる生徒が可哀想だ、なんて言われて、ついカッとなって……勉強が苦手な子が先生になって勉強を教えるなんて、無謀だってのはわかってるんですよっ……」
風太郎「でも俺は勉強できる奴に、勉強が苦手な子が教わってとても勉強が得意になるとは思わんがな」
風太郎「お前が浪人している3年間、試行錯誤で色々教えたけど、結局、俺はお前を勉強できるようにすることは出来なかった」
風太郎「この前の模試。D判定だよな。三年間、D判定のまま。俺はお前にとっていい先生だったか?」
五月「……」
風太郎「実は二乃に頼まれたんだよ。お前の夢、諦めるように諭して来いって。それで、俺、二乃と別れようって決心したんだ」
風太郎「お前が夢に向かってどれだけ頑張ったか、その積み重ねを全部無駄にしろってのはちと許せんよな……」
五月「ですが、ニ乃も……私の事考えてくれていて」
風太郎「五月、お前もう3浪だろ。次失敗したら4浪……もう後に引けないところまで来ているってのは自覚あるか?」
五月「ううっ……はい……周りの同級生はみんなそろそろ就職したり、結婚したりしているのに、私だけ……」
五月「これで教育大学合格できなかったら、どうなるのか……毎晩不安で寝れないです……」
風太郎「俺も同じ気持ちだ。ここまで頑張った五月の努力が、全部無駄になるなんて。それに、友達もいないお前が……これから先、社会でやっていけるとはとても思えん」
五月「……」
五月「上杉君はいいですよね。成績優秀で有名大学に現役合格して、素敵な彼女もいて、大学では友達もいるんでしょ?理想的なキャンパスライフじゃないですか」
五月「あの頃友達ゼロのガリ勉君で似たもの同士と勝手に親近感抱いていたんですが」
五月「いつの間にか、私だけ取り残されて。何が高校生活エンジョイですかっ。思えば高校3年生の夏休み、家庭教師もろくにせず、宿題だけ出して放置して……!」
風太郎「うっ、あのときはホントすまなかった」
五月「はぁ……いいんですよ。日の出祭のときも私は一人で勉強していて、あなたは二乃や三玖とよろしくやっていたみたいですし」
風太郎「ぐっ」
五月「それなのに私だけ受験に失敗して……四葉でさえ合格したのにっ……ううっ……」
風太郎「五月……」
五月「ですが、感謝しています。浪人して、一人ぼっちになって自暴自棄な私を……家庭教師を続けるという形で支えてくれたあなたには……」
五月「こうして3年間も、毎週、家で勉強をマンツーマンで教えてくれて……あなたも忙しいでしょうに」
五月「ごめんなさい、愚痴ばかりですね。あなたは何も悪くないのに。もういいですよ、私の家庭教師の仕事は……私も、今年で諦めますから。今年ダメだったら受験は諦めて、お父さんにお願いして就職先探そうと思います」
五月「それで、いいでしょ?」
風太郎「五月、俺は諦めてないぞ。お前がここまで頑張ったのを無駄には絶対にさせない。何が何でも今年合格させてやるから」
五月「上杉君っ……!」
風太郎「で、それでも駄目だったら……俺が責任とるから」
五月「……!!!」
風太郎「夢諦めちゃったらお前きっと駄目になると思う。現役の時、不合格の後の事思い出せよ。本当にみんな心配したんだぞ」
風太郎「一花も上京やめるって言うし、四葉もお前と一緒に浪人するって言って聞かなくてなぁ」
風太郎「それでも、全員前に進むために、お前は浪人という道を選んで夢に向かうことに決めたんだろうが。それで駄目だったら、また前と同じだろ。そうはさせない。それが俺の責任だ」
五月「ですが、あなたに何ができるって言うんですか?」
風太郎「二乃と別れるから。俺と付き合ってくれ、五月」
五月「!!!」
五月「嬉しい申し出……ですけど、二乃が」
風太郎「だからさっき言っただろ。二乃とは別れる。俺、やっぱりお前のことが好きだ。高校の時から、ずっと思っていたことだ、これは」
五月「えっ……嘘……」
風太郎「恥ずかしくて言えなかった。俺たち、相性最悪だったから。でも、色々あって、四葉や二乃と付き合って改めてわかったんだよ」
風太郎「俺がリラックスして俺らしく……上杉風太郎らしくいられるのは、お前と一緒の時間だけだって」
風太郎「受験前にこんな話、びっくりするよな。でも、お前、最近ストレスで眠れてなかっただろ。受験失敗したらどうなるのかという先の見えない不安で……」
風太郎「最後の受験くらい、リラックスして受けてほしい。もし失敗しても、その後の人生、俺が責任持ってお前の面倒みるからさ」
五月「ちょっと、上杉君……突然過ぎて……あと、ちょっと距離が近いですっ……手、握るのもやめて……」
風太郎「なあ五月、いいだろ。優しくするから」
五月「目が怖いですっ……駄目ですって、不潔ですよ…‥」
風太郎「二乃とは最近ご無沙汰なんだよ。あいつ、いつも生でやろうとしてくるから、危なっかしくて」
風太郎「正直、この空間で数時間、お前に勉強教えながら頑張って理性で抑えようとしていたけどもう無理だ」
風太郎「頼むよ、五月。いいだろ。お前だって満更じゃないはずだ……」
そう言いながら上杉風太郎は五月の肩を抱いた。
五月「駄目っ……」
五月は俺の腕から逃げようと身を捩ってきた。しかし、その力は弱々しかった。
風太郎「いいだろ?受験前にリラックス……大事だから」
五月「はううぅ……」
五月は顔を赤くして目を瞑りながら唇を噛んでいた。
風太郎「ほら、顔上げて。」チュッ
男は五月の唇を無理やり奪う。
五月「上杉君……いい加減、怒りますよ……んっ」チュッチュ
風太郎「ぷはっ。生意気なことをいう口はこうだ」チュッ
五月「んんーっ!んんーっ!!……んっ、ちゅっ、んっ、はぁ、はぁ……駄目っ……二乃が」
風太郎「あいつのこと忘れさせてくれ。五月、お前が好きだ」
五月「嘘……」
そのまま男は五月を床に押し倒した。五月は涙ぐみ、肩を小さく震わせていた。
五月「ひゃっ」
服の上から胸を揉む。五月はいつも肩を出して胸元の開いた服を着ていた。上杉は高校時代からずっと目のやり場に困っていた。
五月「このおっぱい星人……あっ」
力強く五月の胸をもみながら、男は五月の汗の滲んだ首筋にキスした。自分だけの証をつけるように強いキスだった。
五月「はぁっ……はぁっ……」
気がつくとお互い汗だくで、五月の服はシワだらけになっていた。
五月「お願いします……背中が痛いので、場所を……変えて下さい……」
五月の体に馬乗りしていたと男ははたと気が付き、五月に謝り、彼女の体を優しく起こした。
男が重い足取りの彼女を支えるようにして二人は寝室に入った。
風太郎「大丈夫だって。優しくするから。なあ……」
五月「ひっぐ……ううっ……」
五月は泣いていた。信頼していた家庭教師、高校時代からの友人、姉の彼氏に突然迫られ困惑しているのかもしれない。
受験間際ということもあり、五月の心は不安定になっていた。
本気で拒絶することも出来た。しかし、孤独な在宅浪人で、家族以外との唯一の繋がりは上杉風太郎だけだった五月にとって、拒絶して見捨てられること、それの方が恐ろしかった。
上杉は彼女のベッドに腰掛け、ひとしきり五月を慰めた後、泣き止むのを待ってズボンを脱いた。
五月「これが男の人の……」ゴクッ
父がおらず母に育てられた五月は男の人のそれを生で見たのは初めての経験だった。
上杉風太郎のそれは硬く反り立っていた。
風太郎「五月、舐めてくれ」
五月「はい!?」ビクッ
風太郎「準備が必要なんだよ、男も」
五月「も、もう十分勃ってるじゃないですか……」
風太郎「舐めなきゃ先進めないぞ」
五月「いきなり、それは……ちょっと」
風太郎「じゃあまず触ってくれよ」
五月「……」
五月は恐る恐る上杉風太郎の一物を握った。それは脈打つように芯まで熱くなっていた。
風太郎「そう。手を使って、上下に扱く。いいぞ、五月。実技はなかなかセンスがあるな」
五月「座学は駄目ですみません」
風太郎「ほら、お前が握ったらさっきより硬くなっただろ?お前のおかげで興奮してきたんだよ。ほら、次は口で咥えて」
五月「ううっ……これを咥える……勇気が……いりますが……二乃も、咥えたんですか?」
風太郎「あいつフェラ嫌いだからな。めったにしてくれないし下手くそなんだよ……はぁ」
五月「それじゃあ失礼して……んっ、あむっ……ちゅぷっ、ちゅぷっ、れろれろっ、んっ」
風太郎「おっ……おおっ……」
五月は拙いながらも必死に口を使って奉仕した。
風太郎「ちょっ、お前っ……激しいっ」
五月「ちゅっ、ちゅぷっ、じゅぷっ、じゅぽっじゅぽっ」
風太郎「ちょいたんま、タンマ、でるでる」
五月「ぷはっ……がっちり硬くなりましたね……」
五月の口技は拙いながらも、口を開けば憎まれ口を叩く五月の口で奉仕させたことで上杉風太郎は興奮し、己の一物を限界まで怒張させた。
風太郎「五月……脱がせるぞ」
五月「あっ……やっ」
それから上杉風太郎はベッドに横になった五月を生まれたままの姿に剥いた。
五月「ううっ……恥ずかしい……あまりジロジロ見ないで下さい」
五月の体は熟れていた。男のそれを初めて咥え、興奮したのか彼女の秘所もすでに濡れていた。
風太郎「足開け、五月」
顔を赤くして弱々しい抵抗をする五月にお構いなしに上杉風太郎は彼女の両足を力づくで開いた。
風太郎「ここが五月の……」
五月「ジロジロ見ないで下さいっ……恥ずかしい……」
五月の濡れそぼったあそこに男は顔を近づけた。
花の蕾をかき分けて蜜を吸い出すように男は舌使って五月の女の部分をほじった。
五月「あっ、やっ、あんっ」
陰核を吸い上げるような刺激を加えると五月は面白いように嬌声を上げ、秘所から愛液をとめどなくこぼした。
敏感になった五月の中に男は指を一本恐る恐る入れた。
五月「やだっ……怖いっ……」
彼女は震えていたが、男はお構いなしに中を刺激した。
五月「あっ、やっ……あんっ、激しいっ、あっ」
風太郎「感じる場所は姉妹で同じなんだな」
五月「さ、サイテー……」
風太郎「すまん。気を取り直して……ごほん、そろそろいいか、五月」
上杉風太郎は己の張り詰めた一物を五月の股にあてがった。
五月「ちょ、ちょっと!避妊は!?」
風太郎「ゴムなんか持ち歩いてない。五月、初めてだろ。初めてなら出来ないから大丈夫だって。あと、きちんと外に出すから」
五月「ううっ……科学的根拠はありませんが……あなたがそこまで言うなら……」
五月は観念して足を広げ、体の力を抜き、男に身を委ねた。
風太郎「挿れるぞ、五月……!」
五月「あっ……」
男のそれが五月の狭い膣内をこじ開けた。五月は破瓜の痛みを紛らわせるように強く男に抱きついた。
五月「はぁっ、はぁっ……はぁっ……んんっ!」
風太郎「ふーっ……動くぞ」
五月「あっ、いやっ、あんっ、あんっ、あんっ、あぁっ、あんっ」
風太郎「はぁっ、はぁっ」ズプズプ
五月「あんっ、そこっ、いいっ、あんっ、んっ」
男の動きに合わせて、五月は声を上げた。
風太郎「やべっ、五月、エロいっ、くっ」ズポズポ
五月は長い髪を振りながら、男の腕の中で乱れに乱れた。
半ば無理やり手篭めにされたのも忘れ、高校の頃から淡い恋心(当時の五月は自覚していなかった)を抱いていた相手に抱かれ、五月は女になった。
五月「あっ、あっあっあっあっ、イクッ、イクッ」
五月の腰が動き、膣内が軽く痙攣して男のを絞り出すような動きをした。それに合わせて上杉風太郎も腰の動きを早めた。
五月「駄目っ駄目っ、あぁっ、イクッ、許してぇ~~」
風太郎「愛しているぞ、五月っ!受け止めろっ!」
五月「あっ、ちょっと膣内はダメッ!あっ、イクッ」
上杉風太郎は慌てて膣内から一物を抜き、五月の大きな腹に吐精した。五月は息絶え絶えになりながら、女になった喜びを噛み締めていた……
風太郎「はぁっ、はぁっ……えがったえがった……ふーっ……」
二乃「ちょっとアンタ、最後何勝手に膣内に出してんのよ!」
風太郎「あれ?フィニッシュは膣内射精じゃなかったっけ?」
二乃「台本確認!ほら、最後はきちんと外に出すって打ち合わせたじゃないっ!馬鹿!それに愛してる禁止!はぁ……今日のはいまいち乗れなかったわ、私……」
二乃「それより序盤のアドリブのところ、随分ノリノリだったじゃない。私のこと、そう思っていたわけ?」
風太郎「いや、設定は『恋人の二乃に愛想をつかした俺が生徒の五月に我慢できず手を出す』っていうので……お前がやってみたいって言うからやったんだろ、寝取られプレイ」
風太郎「俺は案外楽しかったが……」
二乃「うーん、五月が浪人生っていう悲しい設定は置いておいて、あの子のフー君への気持ちがいまいちわからないからうまく役作り出来なかったわ……」
風太郎「そういえばあいつ今教育実習で俺たちの母校に勤務しているんだよな。赤点常連の中野姉妹がまさか先生になって帰ってくるとは、先生方も驚きだろうな。 で、次は、上杉先生と五月先生という設定でやってみるか?」
二乃「しばらく五月は禁止。愛している宣言入ったら、三ヶ月禁止ルールだからね」プイッ
風太郎「すまんすまん、へそ曲げないで……俺が愛しているのは二乃だけだから」チュッ
二乃「もーっ調子いいこと言っちゃって……私も愛しているのはフーくんだけよっ」チュッ
風太郎「愛い奴め~、もう一回いくか?」
二乃「あんっ、次は二乃をしっかり可愛がってねっ」
風太郎(喧嘩もするけど、俺達はなんだかんだ仲良くやっています)
風太郎(来週は……久しぶりに一花で頼んでみるか~)
終
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