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真涼「今日なんて、私より春咲さんと喋った方が二千文字も多いわ」 鋭太「こえーーよ!」【俺修羅ss/アニメss】

 

鋭太「真涼、今度の土曜日は暇か?…よかったらデートしないか?」 

 

真涼「ごめんなさい、今度の土曜日はジョジョ読む日なの…だから…」 

 

鋭太「そうか…せっかく真涼と一緒に過ごしたかったんだけど残念だ」 

 

鋭太「しょうがない、土曜日は商店街を一人でぶらつこうかな…」 

 

千和「…」ピクッ 

姫香「…」ピクッ 

愛衣「…」ピクッ 

 

 

鋭太「これでいいのかよ」ボソボソ 

 

真涼「ええ、完ぺきな演技よ」ボソボソ 

 

鋭太「ってか、お前の断り方はなんだよ!彼氏よりジョジョが大切って言うのか!?」 

 

真涼「当たり前でしょ?もしかして、私が鋭太の方が大切ですとか言うと思ったの?」 

 

鋭太「い、いや。お前ならジョジョっていうと思ったけどさ…」 

 

鋭太(彼氏としてちょっとだけ期待したかったんだよ) 

 

 

■前日 

 

真涼「それにしても最近の鋭太は偽彼氏(フェイク)の役割を果たせてないわ!」 

 

鋭太「そうか?さっきもにょもにょしたばかりだし、弁当も俺が作ってるし、真涼が掃除当番の時は手伝ってやってるな」 

 

鋭太「他にも朝と晩ごはんも作ってやってるだろう。ちゃんと手も繋いで二人っきりで登下校してるし…毎週週末のデートもやってる…」 

 

鋭太「そういえば、最近おはようメールとおやすみメールも開始したしな…あれは意外と役に立つな。寝坊の危険が減った」 

 

鋭太「あと、人に勉強を教えるのも、俺の勉強になるから、真涼の勉強も見てやってるだろ…」 

 

鋭太「…う~ん…恋愛アンチだから恋愛脳共の事がわからないんだが…他にも何か必要なのか?」 

 

真涼「い、いえ…そこじゃないのよ鋭太」 

 

鋭太「じゃあ、なんだよ」 

 

真涼「私以外の女とお喋りがすぎるのよ」 

 

鋭太「…そうか?」 

 

真涼「今日なんて、私より春咲さんと喋った方が二千文字も多いわ」 

 

鋭太「こえーーよ!」 

 

真涼「それに、これ以上鋭太を好きな人が増えたら、私の偽彼女(フェイク)としての立場もないわ…そこで」 

 

真涼「鋭太が他の女と一緒にいる時に、デレデレしてないかチェックを行います!」 

 

鋭太「…ハァ?」 

 

真涼「まずは、冬海さんとの映画デートの時に使った、このワイヤレスイヤホンマイクを鋭太が装着」 

 

鋭太「……………ハァ?」 

 

真涼「今度の土曜日に、『俺は暇だぜ』をみんなの前でアピールし、ゴキブリのようにやってきたみんなと一日を過ごしてもらうわ」 

 

鋭太「ゴキブリっておい!!俺はゴキブリホイホイか!」 

 

真涼「そして、鋭太の普段の会話を私がチェックし…浮気度チェック…もとい、恋愛アンチ度チェックを行います」 

 

鋭太「今浮気度チェックって言ったよな!お前本当はそれが目的なんだろ!!!」 

 

真涼「いいえ、私は束縛しない女。それに鋭太を信じているわ(棒)」 

 

鋭太「信じてるなら棒読みするんじゃねーよ!!」 

 

真涼「ちなみに浮気していると判断したら、今度から『クズ太くん』と呼ぶことにします」 

 

鋭太「おい!なんだよ!その名前!」 

 

真涼「あら?自信がないのかしら?クズ太くんは」 

 

鋭太「既に呼んでるじゃねーか!!」 

 

真涼「…で、やるの?やるの?」 

 

鋭太「選択肢なんて存在すらしてねーのな……いいよ。やるよ」 

 

真涼「あら。聞きわけがいいのね」 

 

鋭太「お前小悪毒舌クソ女だから、やらないって言ったら、どうせ脅迫してくるんだろ」 

 

真涼「…」スッ 

 

鋭太「なっ!何をするだァーーッ!」 

 

真涼「四月二十四日。水曜。一昨日に引き続き今日も雨だ」 

 

真涼「一昨日は汚れきった俺の罪(カルマ)を洗い流す為にわざと濡れて帰ったが、今日の俺は一味違う」 

 

真涼「雨をほとんど避けてやった。この修行により、俺の竜闘気(ドラゴニックオーラ)はさらに高まったことだろう」 

 

真涼「世界の終戦が近付いている…俺もそろそろアレの準備に取り掛かる必要があるからな」 

 

真涼「ふと横を見ると千和が寂しそうな目で俺を見ていた…お前も世界の終戦を感じているのか…」 

 

真涼「ふっ、安心しろ。世界は俺が守ってやる!!」 

 

鋭太「ぐわあああああああああ。ごめんなさい。真涼さんマジ天使!天使です!ごめんなさい!!」 

 

真涼(うふふふふ。この表情たまらないわ) 

 

 

■土曜日 

 

真涼『では、商店街をぶらついてください』 

 

鋭太「はいはい」 

 

真涼『ちなみに誰が一番目に来ると思います?』 

 

鋭太「そうだなー、誰にも来てほしくないなー。家で勉強やりてー」 

 

真涼『やる気が見られませんね』 

 

鋭太「当たり前だろ…最悪三人同時に来て修羅場になる可能性だってあるんだから」 

 

真涼『その時は私も参戦しますのでご安心を」 

 

鋭太「お前が来るとさらにややっこしくなるんだよ!!」 

 

鋭太「…でも、対策はちゃんと考えてきたぜ。盛り上がらない対策をな!」 

 

真涼『一応、聞きましょうか』 

 

鋭太「まず千和は簡単だな。あいつは最近料理をやっているから、料理の会話だ」 

 

鋭太「料理の会話なら確実に恋愛脳みたいな事にはならないから、恋愛アンチ度チェックとしては満点だな」 

 

真涼『恋愛アンチ度チェック…?』 

 

鋭太「お前が言ったんだろうが!今日は恋愛アンチ度チェックをやるって!」 

 

真涼『ああー。そうでしたね。そんな事もありましたね』 

 

鋭太「…だんだん、今日の目的がわからなくなってきたぞ」 

 

真涼『話を戻します。春咲さんと料理の話をするんでしたっけ?』 

 

鋭太「ああ。それなら恋愛脳みたいな話にはならないだろう」 

 

真涼『はぁ…浅はかですよ!鋭太!』 

 

鋭太「え?」 

 

真涼『料理の話→じゃあ、一緒に作ろう→家に行く→ベッドインが相場に決まっています』 

 

鋭太「おい!途中がぶっ飛びすぎだろ!?ってかベッドインってなんだよ!ベッドインって!」 

 

真涼『最悪、家に連れ込むことがあったら、私が助けに行きますのでご安心を』 

 

鋭太「修羅場は勘弁してくれ…」 

 

真涼『次に秋篠さんの対策は?』 

 

鋭太「ああ、『アルドラ』の話をやって盛り上がって終了の予定だ」 

 

鋭太「これなら、ヒメとずっと会話できるしな。へへっ」 

 

真涼『楽しそう…死ねばいいのに』 

 

鋭太「物騒な事言うな!」 

 

真涼『ちなみに、鋭太が楽しそうだったら浮気と認定しますので』 

 

鋭太「おい!!」 

 

真涼『最後に冬海さんは?』 

 

鋭太「………『まぐ研』の話をする」 

 

真涼『そう…』 

 

鋭太「これなら、どんな事があろうと冬海とは盛り上がらないしな…冬海がガチすぎて…」 

 

真涼『やーい、にわかーにわかー』 

 

鋭太「うるせえてめえ泣くぞコラァァァーーーーー!!」 

 

………………………………………………………… 

 

真涼『それにしても誰も来ませんね』 

 

鋭太「そうだな…ずっと暇を潰す程、この商店街は見るものがないぞ」 

 

真涼『もう少ししても、誰も来ない時は私が行きますので』 

 

鋭太「お前…実は普通にデートしたいだけじゃないだろうな?」 

 

真涼『…』 

 

鋭太「おい!何か言えよ!」 

 

鋭太「あっ…あっちの自転車を引いている………見覚えのあるやつが…」 

 

鋭太「げっ」 

真那「げっ」 

 

鋭太「なんでお前ここにいるんだよ…」 

 

真那「そりゃこっちのセリフだっての、キモオタ」 

 

真涼『もしかして…その声は…』 

 

鋭太「ああ、お前の妹の真那さんだ」 

 

鋭太「あれ?お前…もしかして、少しは自転車に乗れるようになったの?」 

 

真那「なに言ってんのよっ!アタシは元々乗れるって言ってるし!」 

 

鋭太「足の傷も減ってるし…お前努力家なんだな。見直したぞ」 

 

真那「うるさいわよ!童貞!!」 

 

真涼『今度は妹を攻略ですが、さすがクズ太くん。クズの風上にもおけない』 

 

鋭太(ってもう浮気認定かよっ!つーかクズの風上ってなんだよ!) 

 

真那「…今日はヒメと一緒じゃないんだ?」 

 

鋭太「ん?ああ、今日は一緒じゃないな」 

 

真那「…そのヒメは最近どうしてる?元気?病気とかしてない?」 

 

鋭太「ん?別に元気だぞ。昨日も楽しく部活やってたし…」 

 

真那「そっかァー。実は今日…ヒメを誘ったんだけど断れちゃって…」 

 

真那「病気で断ったのかな?って思ってたんだけど………もしかしてアタシのこと…」 

 

鋭太「ちげーって」 

 

真那「え?」 

 

鋭太「まったく…お前が落ち込むなんて珍しいな」 

 

鋭太「でも、ヒメはお前の親友だろ?だったら信じてやれよ」 

 

鋭太(まぁ、半分は俺のせいなんだけどねっ!残り半分は真涼なっ) 

 

真那「は、ハァ?何言ってんの?アタシが落ち込んだりするワケないじゃん!」 

 

鋭太「おーおー、その調子。その調子」 

 

真那「ぐぬぬぬぬぬ」 

 

真那「あっ、そうだ!アンタ、アタシの彼氏になりなさいよ!」 

 

鋭太「……………………ハァ?」 

 

真那「アンタがいると、ヒメもアタシと毎日遊べる口実ができるし?ヒメも喜ぶじゃん」 

 

鋭太「…おい、俺はオマケか」 

 

真那「それにアタシと付き合うってなると、全校生徒…いえ全世界の注目のマトよ。お金は全部アタシが出してあげるし、遊び放題よ」 

 

鋭太「…ナニイッテルンダ?」 

 

真那「ああ、もしかしてスズと付き合ってたときにそういうの慣れちゃった?」 

 

鋭太「そもそも、俺はその真涼の彼氏だろ…姉から取る気かよ」 

 

真那「あれ?アンタら別れたんじゃなかったっけ?」 

 

鋭太「あー、言ってなかったっけ?ヨリを戻したんだよ」 

 

真那「…………へ?」 

 

鋭太「あれ?どうした?真っ青だぞ」 

 

真那「ご、ごめん、今の無し!こんな事がスズに知られたら殺されちゃう!」 

 

鋭太「真涼の前で俺にキスしたくせに…」 

 

真那「あの時はスズが弱気だったからヨカッタの!今のスズはヤバいじゃん!」 

 

鋭太「ああ…そうだな。最近の真涼さんは怖いな」 

 

真涼『怖い?……へぇ~、いい事を聞いたわ』 

 

鋭太(し、しまった!つい本音が!) 

 

鋭太「ま、まぁ、安心しろ。ヒメは俺がいなくてもお前を大切にするよ」 

 

真那「童貞がナニ格好つけて言ってんだか」 

 

鋭太「ヒメにとっても初めての親友だからな。お前は」 

 

真那「ふ、ふんっ!うっさいわよ!キモオタ!」 

 

鋭太「はいはい」 

 

真那「アタシはもう行くわ!これ以上、一生童貞キモオタと話していたら一生処女が移されるから!」 

 

鋭太「なんだよ、それ」 

 

真涼『ちなみに私はもう移されました』 

 

鋭太(うっせえ) 

 

真那「ああ、それから…………………」 

 

真那「アタシのお姉ちゃんと、ヨリを戻してくれてありがとう」 

 

………………………………………………………… 

 

真涼『行ってしまいましたね』 

 

鋭太「そうだな」 

 

真涼『それにしてもいい事を聞いたわ』 

 

鋭太「お前はここにいなかったんだ。他言してやるなよ」 

 

真涼『マナって自転車に乗れなかったのね…運動神経いいくせに…ふふふふふふ』 

 

鋭太「こえーよ!ってか、どうせお前も乗れねーんだろ!自転車!」 

 

真涼『そ、そそそそんなことは』 

 

鋭太「図星かよ…って、あれ、あそこにいるのは…」 

 

真涼『お昼時ですし、春咲さんですか?』 

 

冴子「よっす、鋭太」 

 

鋭太「奇遇ですね、冴子さん」 

 

真涼『叔母さま!?』 

 

冴子「今日はここでフラグを立てるイベントかい?鋭太は忙しいね~」 

 

鋭太「いやいやいやいや、俺には真涼って彼女がいるから!!」 

 

冴子「せっかくだから、あたしとフラグ立てないかい?」 

 

鋭太「お断りします!」 

 

冴子「あたしはね、鋭太」 

 

鋭太「?」 

 

冴子「おなかすいた…」 

 

鋭太「…はぁ…ちょうどレストランがあるから、寄って行きます?」 

 

冴子「鋭太、最近はレストランじゃフラグ立たないんだよ?」 

 

鋭太「知るかっ!」 

 

………………………………………………………… 

 

冴子「ふう。美味しかった」 

 

鋭太「ごちそうさまでした」 

 

冴子「ちなみに鋭太…」 

 

鋭太「?」 

 

冴子「年上のお姉さんをどう思う?」 

 

鋭太「あんたまだそんな事を!!」 

 

冴子「違うぞ。鋭太…極秘なんだが『俺のお姉さんは108人までいるぞ!!!』ってゲームを作っているんだが…」 

 

鋭太「そ、それは…」 

 

冴子「ん?やりたいのか?」 

真涼『やりたいんですか?』 

 

鋭太「ち、違う!108人もキャラを作れるのかって思っただけだ!」 

 

冴子「うむ。作成は難航している…予算の都合とアイデアが不足していてな」 

 

鋭太「そりゃあ…素人の俺でもそう考えるよ」 

 

冴子「そこで、鋭太に少し案を貰いたいんだが…年上のお姉さんの理想を教えてくれないか?」 

 

鋭太「そ、そうですね…」 

 

鋭太「まず容姿に関して。ロングが鉄板ですね。でもストレートにするかちょっとふわふわ…またはパーマをかけるか悩みどころです。 

外人だったら、パーマもありだと思いますが…映画版ハーマ○オニー初期のような髪型が最高ですね。日本人をメインに制作するんだったら 

日本人にはパーマはあわないと思います。だからやはり、ストレートorちょっとふわふわって言えばいいんですかね?それがいいと思います。 

アホ毛に関しては難しいところです。俺はあまり好きではありませんが、最近アホ毛がある先輩を見て少しいいかもって思わないこともないですが、なくてもいいかと思います。 

あっ、でも外人キャラだからパーマじゃないといけないじゃなくて、外人キャラのロングストレートも最高だと思いますよ。 

次に、身長は高い方がいいです。低いとお姉さんキャラとしてはいまいちだと思います。108人もいるから少しは、いてもいいと思いますが…。 

服装に関しては、絶対にロングスカートですね!ワンピースの!これは譲れません!何でもかんでもミニがいい風潮というのはよくないと思います!まぁ、普通の膝上くらいならありだとは思いますが。 

性格に関しては、年上というのもあってリードしてくれる性格がいいですね。でも、肝心な時は俺に頼ってくれるのがギャップがあって最高だと思います。 

次に優しいとかキツイ性格のどっちがいいかと聞かれるとしたら…そうですね。やっぱり優しい方がいいですが、キツイのもありですね。 

でも、やっぱり主人公が疲れているときにキツイお叱りではなく、優しく抱擁してくれる方が俺的には好みです。そして最後は俺が守る!的な弱さもあった方が…あっ、以上です!!!」 

 

 

鋭太「…」ゴクゴクゴク 

 

鋭太「くぅぅぅ。コーラが染みる!染みるぜっ!」 

 

真涼『…キモオタが151人…キモオタが152人…』 

 

鋭太(…………………よく考えたら、何で俺こんなに熱く語ってるんだよおおおおおおぉぉぉぉぉ!) 

 

真涼『ああ、終わったんですか?ちなみに全部録音しましたので………脅迫に使えるかなって』 

 

鋭太(うおおおおおおお!止めて!真涼さん!俺のライフは既に0です!!!) 

 

冴子「ふむ。一つだけいいかな?」 

 

鋭太「はい」 

 

冴子「スタイルはどういうのがいいんだ?」 

 

鋭太「え、えーと…大きい方がいいと思います」 

 

冴子「へえ。キミはまだウブだね。女性にスタイルの話を聞かれただけで顔真っ赤になるなんて」 

 

真涼『やーい、童貞ー童貞ー』 

 

鋭太「うっせえ」 

 

冴子「それにしても、キミがそんなにお姉さんに情熱的だったとは…」 

 

冴子「そういうお姉さんが好みなら…明日から演じてみるかな」 

 

真涼『鋭太理想の女性像を冴子さんに強要した…浮気認定…メモメモ』 

 

鋭太「な、何を言ってるんですか!?」 

 

冴子「はは、冗談だよ鋭太」 

 

鋭太「まったく、この人は…」 

 

冴子「しかし、理想像の話は途中で別れはしていたが、鋭太の理想は概ねあのコに近いんだね」 

 

真涼『あの子!?あの子って誰よ!鋭太!』 

 

鋭太「な、何を言ってるんですか!?」 

 

冴子「何を言ってるんだい?キミの恋人の夏川真涼だよ」 

 

冴子「まぁ。年上ではないのが最大の欠点かもしれんが」 

 

真涼『なっ』 

 

鋭太「ち、違う!あいつじゃない!」 

 

冴子「何を言ってるんだい?彼女はキミの恋人だろう?喜びなよ」 

 

鋭太「ぐっ……は、はい」 

 

………………………………………………………… 

 

冴子「じゃあね。鋭太。今日も帰れないから」 

 

鋭太「はい、仕事頑張ってください」 

 

鋭太「違うからな」 

 

真涼『ええ』 

 

鋭太「違うからな」 

 

真涼『わかったわ』 

 

鋭太「…」 

 

真涼『…もう一回、録音したのを聞いてみようかしら』ボソッ 

 

鋭太「な、何を言ってる!?」 

 

真涼『え?あっ、いえ、その…』 

 

鋭太「ぐ、ぐぐぐぐぐぐ」 

 

真涼『こ、今度のデートは…ワンピースにしてみますね』 

 

鋭太「殺せええええええええええええええええええええええ!いっそ殺せえええええええええええええええええええ!!」 

 

………………………………………………………… 

 

鋭太「もう帰ろう…帰りたい…今日は夢なんだ…ぐっすり寝かせてくれ」 

 

真涼『ほら、ご褒美に…その…パンチラの写メを送りました…元気だして、鋭太』 

 

鋭太「な、なんだと!?お前、やっぱり履いてたのか!?」 

 

真涼『本当にいやらしいですね。電話越しなのに妊娠しそう』 

 

鋭太「するわけねえだろ!」 

 

鋭太(とにかくメールだ!メールのチェックだ!) 

 

鋭太(写メが来てる!!!) 

 

鋭太「食パンがチラッって写ってるだけだとおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」 

 

真涼『私初めてでした…恥ずかしかったわ』 

 

鋭太「俺の純情を返せーーーーー!!!」 

 

乾「あれっ、季堂じゃないか?」 

 

鋭太「乾…」 

 

真涼『え?誰ですか?』 

 

鋭太『中学の時に千和に告白して振られたやつだ』 

 

乾「どうしたんだ?道の真ん中で大声だして」 

 

鋭太「あ、ああ。色々あってな」 

 

乾「また、中学の時みたいに戻ったのかと思ったぜ」 

 

鋭太「そんな事ねーよ」 

 

鋭太(くそう…中学時代の知り合いは苦手だ…俺の黒歴史を少し知ってるからな) 

 

乾「あまり痛い行動はやめろよ。じゃあ俺は彼氏が待ってくるから。じゃあな」 

 

鋭太「じゃあな」 

 

真涼『え?彼氏?男の声だと思ってたのに…また女ですか?また女ですか?』 

 

真涼『あれ?でも、中学時代に春咲さんに告白?』 

 

鋭太「ああ…ホモだ」 

 

真涼『ははん。鋭太くんの同類ですか』 

 

鋭太「俺は違うーーー!!!!」 

 

真涼『またまた遊井くんと学校で毎日喋ってるくせに』 

 

鋭太「親友と喋っただけでホモ認定!?あァァァんまりだァァァ!」 

 

………………………………………………………… 

 

優華「あら?あなたは確か…バーニングファイティングファイターさん?」 

 

鋭太「いえ…季堂鋭太です」 

 

優華「季堂くん。こんにちは」 

 

鋭太「こ、こんにちは」 

 

真涼『聞いたことがあるような…誰ですか?』 

 

鋭太『ヒメの姉さんだよ』 

 

真涼『も、もしかして、秋篠さんのお姉さんとも関係を!?』 

 

鋭太「ねーよ!!!」 

 

優華「どうかしたの?いきなり大声をだして…」 

 

鋭太「いえ、なんでもねーです」 

 

優華「ところで、あなたはなぜここにいるのかしら?」 

 

鋭太「へ?」 

 

優華「姫香から『明日はエイタとずっと一緒』って聞いたんだけれど?」 

 

鋭太「…何でなんでしょうね?」 

 

優華「聞いているのはこちらなのだけど?」 

 

鋭太「す、すみません」 

 

優華「質問を変えるわ。あなたは何をしているの?」 

 

鋭太「暇なんでぶらぶらしていた所です」 

 

優華「…なんとなくわかったわ。きっと姫香は暇なあなたを見つけて一緒にいようって魂胆ね」 

 

鋭太「うっ…」 

 

鋭太(鋭いなこの人) 

 

優華「でもダメね」 

 

鋭太「え?」 

 

優華「あなたのその格好よ。最悪だわ」 

 

鋭太「そ、そうですか?」 

 

優華「仕方ないわね。私が選んであげるから買いに行くわよ」 

 

鋭太「へ?」 

 

優華「心配しないで。お金は私が出すわ。今のあなたでは姫香に釣り合わないもの」 

 

鋭太「ぐ、ぐうううう」 

 

真涼『まあ、確かに鋭太は中の下くらいだから、ファッションぐらいどうにかして欲しいものね』 

 

鋭太「ぐぬぬぬぬぬ」 

 

………………………………………………………… 

 

優華「これで何とか見れる程度にはなったわね」 

 

鋭太「そ、そっすか」 

 

優華「じゃあ、私は行くわ。…ああ、ちなみに姫香を泣かせるような事があったら」 

 

優華「許さないわよ」 

 

鋭太「…」ゾクッ 

 

真涼『鋭太が年上のお姉さんに罵られて興奮した…浮気認定…めもめも』 

 

鋭太「ボクそういう趣味ないよ!真涼さん!」 

 

真涼『ちなみに…私を泣かせるような事があっても許しませんので』 

 

鋭太(どっちにしろ修羅場かよ…) 

 

石毛「あら?こんにちは。季堂くん」 

 

鋭太「こ、こんにちは。石毛先輩」 

 

真涼『まさか…風紀委員長…?』 

 

鋭太『ああ…そのまさかだ』 

 

石毛「今日はおしゃれをされているのですね。冬海さんとデート中なのかしら?」 

 

鋭太「いいえ、違います。これっぽちもそうじゃないっす」 

 

石毛「では、もしかしてナンパですの?」 

 

石毛「あらやだ。わたくしもしかしてナンパされているのかしら?ど、どうしましょう//」 

 

鋭太「あんたいつからそんな恋愛脳になっちゃったんですかーーー!!!」 

 

真涼『鋭太なんか死ねばいいのに…』ブツブツ 

 

鋭太(くぅっ!物騒なやつめ!) 

 

ギュウウウ 

 

鋭太「え?え?え?な、なななな?」 

 

石毛「その…今はあなたとわたくしししかいませんよね?」 

 

鋭太「た、たしかにそうですけど」 

 

石毛「少しだけ抱きしめてくれませんか?その…あの時の事が忘れられなくて」 

 

鋭太「ってか、もう抱きついてるじゃないですか!?」 

 

真涼『浮気認定浮気認定浮気認定浮気認定浮気認定浮気認定浮気認定浮気認定浮気認定!!』 

 

石毛「あなたからも抱きしめてほしいの…早くして…でないとわたくし…倒れてしまいそうですわ」 

 

鋭太(ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ!) 

 

真涼『鋭太ユルサナイ鋭太ユルサナイ鋭太ユルサナイ鋭太ユルサナイ鋭太ユルサナイ鋭太ユルサナイ!!!!』 

 

真涼『ノートノートノートノートノートノートオオオオオオオ!!!!!』 

 

鋭太(真涼!?まさか、ノートを!?) 

 

鋭太「だ、ダメです!俺は石毛先輩とそんな関係にはなれません!」 

 

石毛「ダメなんですの?」 

 

鋭太「そ、そんな涙上目づかい…してもダメです」 

 

石毛「…あの雑誌にはこれで落ちない殿方はいないって書いてありましたのに」 

 

石毛「まあ、合格ですわ」 

 

鋭太「へ?」 

 

石毛「二人っきりの時に季堂くんを、ゆ、ゆ、ゆゆゆゆ、ゆっ誘惑したら、簡単に浮気するのではないのかしら?」 

 

石毛「と思っていたのですが、あなたの冬海さんへの愛はわたくしが思っていた以上に深いようですね」 

 

石毛「これからも冬海さんの事をよろしくおねがいしますわ」 

 

鋭太「い、いや、俺と冬海は何の関係もないんですが」 

 

石毛「では、これで失礼しますわ。さっきは変なことをしてすみませんでしたわ」 

 

鋭太「俺の話を聞いてくださいよ」 

 

石毛「ふふ、恥ずかしがっている所も可愛いと思いますよ」 

 

鋭太「なっ!」 

 

石毛「では。また学校で」 

 

鋭太「…ええ。また学校で」 

 

鋭太(…先輩…柔らかかったな…) 

 

真涼『そんなに柔らかかったんですか?変態』 

 

鋭太「お願いだからボクの心を読まないでよ!真涼さん!」 

 

真涼『ちなみに私は鋭太を信じてました。ええだって彼女ですから』 

 

鋭太「うそつけ。全然余裕なかったくせに」 

 

真涼『…二月十三日…明日は五月雨のような甘い日(バレンタイン)。ふっ参ったぜ、俺ぐらいになると…』 

 

鋭太「すみませんでした!!つい調子にのって!!すみません!謝るから!謝るから!そこは読まないで!」 

 

真涼『ええ、それでいいんですよ。それで』 

 

鋭太「ぐ、ぐうううう」 

 

鋭太(もし、真涼がいなかったら、俺…ヤバかったかも…) 

 

………………………………………………………… 

 

鋭太「もう四時か…なあ、俺もう帰っていいかな?」 

 

真涼『そうですね…乙女の会のメンバーが来ないのは意外でしたが…浮気認定チェックはもう十分でしょう』 

 

鋭太「やっぱり、浮気認定チェックだったのかよ…」 

 

真涼『じゃあ、帰ってくださいクズ太くん』 

 

鋭太「って、浮気認定かよっっ!!」 

 

 

田中「あれ?もしかして、季堂クン?」 

 

鋭太「…………よう。田中」 

 

田中「うわぁ~、中学以来だね。元気にしてた?」 

 

鋭太「ああ、うん。元気だったよ」 

 

真涼『…だれ?だれ?だれ?だれ?好意的なようですが、ダレ?』 

 

鋭太『…色白エンジェル』 

 

真涼『………ああ。ノートに書いてあった…もしかして、中学の時の好きな人?』 

 

鋭太『…うっせえ』 

 

田中「遊井クンから聞いてるよ~。今の季堂クンは成績学年No.1でまともになったって」 

 

鋭太「ああ。そう」 

 

田中「もうっ!何?その返事…あっ、もしかしておなか減ってるんでしょ?実は私もなんだ♪そこのカフェでいいよね?」 

 

鋭太「へ?」 

 

真涼『…』 

 

………………………………………………………… 

 

店員「お待たせしました。シフォンケーキになります」 

 

田中「私ここのシフォンケーキ大好きなんだ♪」 

 

パクッ 

 

田中「んん~♪おいしい~♪」 

 

鋭太(…なんで、二人で喫茶店にいるんだ…どうしてこうなった) 

 

田中「あっ、季堂クンも食べる?はーい、あ~ん」 

 

鋭太「えっえぇ!?」 

 

田中「ほらほら口開けないと押し込んじゃうよ♪」 

 

鋭太「あ、あーん」 

 

田中「ふふ♪」 

 

鋭太「…」モグモグ 

 

田中「どう?美味しい?」 

 

鋭太「おおっ、すっげえ美味しいな!」 

 

田中「ふふ、やって笑顔になってくれた」 

 

鋭太「え?あっ…」 

 

田中「もうっ!ずっとムッとしてたんだから…」 

 

鋭太「す、すまん…そのさ…俺謝りたいことがあって…」 

 

田中「ん?なにかな?」 

 

鋭太「ほら、中学の時に新谷が田中に告った時に…俺邪魔しちゃったよな…悪かった。せっかくいい雰囲気だったのに」 

 

田中「え?そんなこと?ふふ、気にしてないよ。季堂クンは真面目だね」 

 

鋭太「いや、悪かった。本当にな」 

 

田中「うん。気にしてないよ」 

 

鋭太「そういえば…新谷とはどうだ?仲良いのか?」 

 

田中「う~ん、新谷クンとは別れちゃった」 

 

鋭太「…へ?」 

 

田中「なんていうか、完全に体育会系なんだよね。頭も悪くて気がきかないし…今度の彼氏は頭が良い人がいいな~って」 

 

鋭太「へぇ~、まぁ田中ならいい人すぐ見つかると思うぞ」 

 

田中「ねえ、季堂クンは彼女とか欲しくない?」 

 

鋭太「え?俺は彼女いるぞ?」 

 

田中「そうなんだ!さすが季堂クン、どんな人なの?可愛い?写メ見せて?」 

 

鋭太(…俺、真涼の写メなんか持ってねーぞ) 

 

~♪ 

 

鋭太「あっ、ごめん。メールだ」 

 

鋭太(真涼の写メ!?今撮ったのか!?ナイス真涼!) 

 

鋭太(うおおお、めっちゃ笑顔でピースまでしてる……いつもこんな笑顔ならなー) 

 

田中「どうかしたの?」 

 

鋭太「なんでもねーよ。ほら、俺の彼女の写真」 

 

田中「へー、どんな人なのかな♪」 

 

田中「…綺麗な人だね」 

 

鋭太「ああ、だろ?顔は綺麗なんだよ顔は」 

 

真涼『…へぇ…顔はですか?ほめてくれて嬉しいですわ』 

 

鋭太(全然嬉しそうじゃねーぞ。なんか怖いぞ!) 

 

真涼『ちなみに写メはすぐに削除するように』 

 

鋭太(…記念に保存しておくか) 

 

田中「でもね、私…季堂クンにはこの人似合わないと思うんだ」 

 

鋭太「え?」 

真涼『え?』 

 

田中「美人過ぎて釣り合わないっていうの?」 

 

田中「たぶん、すぐにイケメンの彼氏が出来て季堂クンは振られると思うな」 

 

鋭太「そんなことはねーよ!」 

 

田中「ごめんね、こんな事言って…でもね、私も季堂クンが好きなの…」 

 

鋭太「は?へ?」 

 

田中「ごめんね、急にこんな事を言われてもあれだよね?でもね…私…」 

 

ツーツー 

 

真涼「鋭太?鋭太!?」 

 

真涼「しまった…電池が切れて…鋭太が、鋭太が!」 

 

真涼「…ちっ、最初に気付くべきだったわ!これだから恋愛脳は!」 

 

真涼「家からあの喫茶店まではタクシーを使っても20分」 

 

真涼「とにかく、出発しないと…相手は中学生のころ好きだった相手…」 

 

真涼「ノートを見る限りでは鋭太は相当好きだったみたい」 

 

真涼「こ、このままでは……なんとか邪魔しないと…」 

 

真涼「鋭太が…鋭太が取られてしまう」 

 

真涼「どうにか、どうにか、どうにか…」 

 

真涼「…!!」 

 

真涼「こうなったら…敵ですが、最も信頼できる人たちに…」 

 

prrrrr 

 

千和「ん?夏川が電話なんて珍しいね。どうかしたの?」 

 

真涼『今、どこにいるんです?』 

 

真涼(春咲さん達は確実に商店街のどこかにいるはず!私が喫茶店に向かうより早い!) 

 

千和「今?愛衣の家にいるよ?」 

 

真涼『そうですか、ではすぐに行ってほしい所が…………え?冬海さんの自宅?』 

 

千和「ふふん、今日はえーくんフリーなんでしょ?」 

 

千和「だから、えーくんと一日一緒に誰がいるか?愛衣とヒメっちと桃鉄で勝負している所」 

 

姫香「キングボンビー」 

 

愛衣「きゃああああ、何をするの!?ヒメちゃん!」 

 

姫香「勝負の世界は非常…マスターに悪いけど、今日はわたしがエイタをギュっとする」 

 

愛衣「ふんっ、今現状では愛衣ちゃんが一位だもん!負けないもんねっ!」 

 

真涼『そうですか…頑張ってください』 

 

千和「え?うん。当たり前じゃん…って夏川!?………切れちゃった」 

 

………………………………………………………… 

 

真涼「はぁ、はぁ、着いた…鋭太!?鋭太!?」 

 

鋭太「よう。どうしたんだ?そんなに慌てて」 

 

真涼「だって、だって…だって」 

 

鋭太「ああ、ごめんな。電池切れちゃって…気付いたのが遅かった」 

 

真涼「あの…あの女は?」 

 

鋭太「え?帰ったけど?」 

 

真涼「ど、どうして?」 

 

鋭太「どうしても何も、俺は恋愛アンチだからな。ちゃんと言ってやったよ」 

 

鋭太「この俺はどんな女にもなびかない! 恋愛アンチだァァーーーーーッ!」 

 

鋭太「ってな…それにしてもあの時の俺はカッコよかったぜ!」 

 

ギュウウウウウウ 

 

鋭太「ま、真涼!?」 

 

真涼「よかった、よかった…よかったわ…私、あなたがいなくなったらどうしようかと…」 

 

鋭太「あ、当たり前だろ…俺とおまえは共犯者なんだから…」 

 

鋭太「高校三年間は偽彼氏(フェイク)でいてやるよ」 

 

真涼「本当に?信じていいの?」 

 

鋭太「ああ信用しろって。まあ、確かにお前は口も悪くて性格も悪くて色々と最悪だが…いい所もあるしな」 

 

パシーン 

 

鋭太「痛ってぇ!顔を、はたく事ないだろ!」 

 

真涼「…私に抱きついて、鼻の下を伸ばしてたくせに…妊娠するかと思ったわ」 

 

鋭太「しねーよ!ってかお前が抱きついたんだろうがっ!」 

 

チュッ 

 

鋭太「なぁっ//」 

 

真涼「ふふふ、ありがとう鋭太。三年間だけあなたを信用してあげるわ」 

 

鋭太「そ、そうかよ」プイッ 

 

真涼「ふふふ♪」 

 

………………………………………………………… 

 

鋭太「おい引っつきすぎだろ。歩きにくいって」 

 

真涼「何を言ってるの?これはジョジョネタよ」スリスリ 

 

鋭太「はあ?何部の?何巻のネタだよ?」 

 

真涼「冬海さん…?」 

 

鋭太「え?フユウミ…?そんな登場キャラっていたっけ?」 

 

愛衣「なーーーーーーーーー!!なんで夏川さんがいるのよ!?」 

 

鋭太「あーちゃん!?」 

 

真涼「そりゃあ、彼女ですから?鋭太くんと一緒にいるのは当たり前です」 

 

愛衣「だって、今日タッくんはフリーって言ってたじゃない!」 

 

千和「そうだよ!何で夏川がいるの!?」 

 

姫香「…会長、嘘を付いたの?」 

 

愛衣「って、何で春咲さんとヒメちゃんもいるのよ!?私が勝ったでしょう!?」 

 

千和「え?だって、愛衣とえーくんが二人っきりだったら何が起きるかわからないじゃん」 

 

姫香「エイタ、ギュってして?」 

 

夏川「せっかくチャンスをあげたのに、夕方まで鋭太くんをフリーにしていたあなた方に、鋭太くんと一緒になる権利はありません」 

 

愛衣「じゃあ、夜よ!まだ今日は全然終わってないわ!」 

 

夏川「いいえ、今日の夜は鋭太くんと二人っきりで食事に行きますので」 

 

千和「え?どこ行くの?肉?あたしも行く!」 

 

姫香「わたしも行きたい…エイタと一緒がいい」 

 

愛衣「ダメよ!せっかく愛衣ちゃんが勝利したのにぃぃぃ!タッくんは愛衣ちゃんのなんだからっ!」 

 

鋭太(はぁ~…) 

 

鋭太(なんだかんだいって、結局最後はこうなるのかよ…) 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

元スレ

https://hayabusa.5ch.net/test/read.cgi/news4vip/1363437344/

圭「私、何でお兄にあんな態度をとっちゃうんだろ…」【かぐや様は告らせたいss/アニメss】

 

小鳩「あんちゃん・・・」 

 

圭「ん?」

 

圭「えっと・・・羽瀬川さん、だよね?」 

 

圭「今日ウチのクラスに転校してきた」 

 

小鳩「む、そなたは何奴だ?」 

 

圭「何奴て・・・白銀だよ、同じクラスの」 

 

小鳩「そうか、だが少し違うぞ」 

 

圭「何が?」 

 

小鳩「我が真名は、レイシス・ヴィ・フェリシティ・煌、悠久の時を生きる夜の血族だ」ドヤァ 

 

圭(え、何言ってんのこの子)

 

圭(ああでも自己紹介でもそんな感じで喋ってたな、みんな引いてたけど) 

 

圭「それで、羽瀬川さんはここ・・・高等部の校舎前で何してたの?」 

 

小鳩「ククク・・・我が下賤の者共に話すことなどあると思うか?」 

 

圭「さっき涙目になりながらキョロキョロしてたじゃん」 

 

小鳩「」

 

圭「なんかあんちゃんがどうとか聞こえたけど」 

 

小鳩「ぐっ・・・」 

 

圭「で、何してるの?」 

 

小鳩「く、ククク・・・凡人にしては目聡いではないか」 

 

圭「あ、その姿勢は崩さないんだ」 

 

小鳩「実は我が眷属を探していたのだが、魔力が途切れてしまってな・・・」 

 

圭「意味がわからない・・・」

 

小鳩「フン、やはり人間ごときには我が言霊を理解することなどかなわぬか」 

 

圭「まぁでもあんちゃんって言ってたし、高等部にお兄さんがいて会いに来たの?」 

 

小鳩「うむ」 

 

圭「そうなんだ・・・でも1人で行くのが怖いの?」 

 

小鳩「そ、そんなことは・・・ない」 

 

圭(そういやこの子ずっと1人でいたし、人見知りなのかな)

 

圭「はぁ、それで、お兄さんってどんな顔してるの?」 

 

小鳩「え?」 

 

圭「一緒に探してあげるって言ってるの」 

 

小鳩「ほ、ほんなこつ!?」 

 

圭「へ?」 

 

小鳩「あ・・・本当に?」 

 

圭「うん、丁度用事もあったし、それに・・・」 

 

圭「私もお兄さんがいるから」

 

圭「それで、お兄さんってどんな人?」 

 

小鳩「ククク・・・我が眷属は人間ごときでは近寄る事すら出来ぬ覇気を纏って・・・」 

 

圭「いや、それじゃわかんないんだけど」 

 

小鳩「え、えっとその・・・」 

 

圭(上手く表現できないのかな・・・困ったなぁ・・・) 

 

圭「じゃあ、ここの生徒会の人達に協力してもらおうかな・・・」 

 

小鳩「そ、そうか・・・」

 

 

~生徒会室前~ 

 

圭「ここだけど、入る前に一つ言っておくね」 

 

小鳩「?」 

 

圭「ある人がいた場合にやらなきゃいけない挨拶あるから、教えとくね」 

 

小鳩「う、うむ・・・」

 

ガチャ 

 

石上「ん?」 

 

圭「失礼します」 

 

小鳩「・・・・・」ペコ 

 

藤原「あ、圭ちゃん!こんにち殺法!」ビシッ 

 

圭「こんにち殺法返し!」ビシッ 

 

小鳩「こ、こんにち殺法返し返し!」ビシッ

 

藤原「イエーイ!」 

 

圭「イエーイ!」 

 

小鳩「イエーイ!」 

 

パシーン! 

 

石上(え、何?僕何を見せられてんの?)

 

藤原「っと、つい乗っちゃったけど・・・」 

 

小鳩「・・・・・」 

 

藤原「この子誰?」 

 

圭「私のクラスに転校してきた羽瀬川さん」 

 

藤原「長谷川・・・?」 

 

石上(つーかなんだあのヒラヒラの制服・・・めっちゃ改造してんじゃん)

 

藤原「それで、どうしたの?」 

 

圭「ククク・・・我が下僕よ、ここまで我を導いたこと、褒めてつかわすぞ」 

 

藤原「はえ?」 

 

圭「また始まった・・・」 

 

石上(ああ、そういうことね・・・)

 

藤原「えっと・・・この子どうしちゃったのかな?」 

 

圭「さっきからこの調子で・・・」 

 

小鳩「わが眷属の霊圧が消えてな・・・このままでは魔力が暴走してしまうのだ」 

 

藤原「ど、どういうこと~?」 

 

石上「お兄ちゃんに会えなくて寂しいから探しに来た、って言ってるんですよ」 

 

藤原・圭「「!?」」

 

藤原「い、石上君・・・この子の言ってる事わかるの?」 

 

石上「え?普通わかるじゃないでですか、何言ってるんですか?」 

 

圭「いや普通わかりませんって」 

 

石上「ハァ・・・いいですか」 

 

小鳩「ククク・・・・我が名はレイシス・ヴィ・フェリシティ・煌・・・」 

 

石上「これは中二病といって、どの学校にも1人くらいはいるキャラですよ」

 

圭「中二病・・・聞いたことあるような・・・」 

 

藤原「それって病気なの?直したほうがいいの?」 

 

石上「そんな重要な病気でもないですし、直すかどうかは人それぞれですよ」 

 

小鳩「ククク・・・そなた中々話がわかるではないか、我が眷属ほどではないがな」 

 

石上「そりゃどーも」

 

石上「羽瀬川さん・・・だっけ?」 

 

小鳩「違う!我が名はレイシス・・・」 

 

石上「あーまぁいいや、てことは君のお兄さんは・・・羽瀬川小鷹さんかな?」 

 

小鳩「そ、そう!」 

 

藤原「え、石上君なんで知ってんの?」 

 

石上「四宮先輩のクラスに転校してきたみたいなので、一応マークしてたんですよ」 

 

藤原「あ、そうだったんだ」 

 

石上(つーか何でアンタが知らねーんだよ) 

 

圭「あ、じゃあかぐやさんならお兄さんの居場所が・・・」 

 

石上「今会長と一緒に部活連の会議なんだ、残念だけど」 

 

圭「そうですか・・・」

 

石上「しかし君らも物好きだね、こんな堅苦しい学校に来るなんてさ」 

 

小鳩「ククク・・・我が眷属が彼の地にて暴虐の限りを尽くしてな」 

 

石上「なるほどねぇ~」 

 

圭「今何て言ってたんですか?」 

 

石上「お兄さんが前の学校で人間関係拗らせちゃってさ、学校にいられなくなったんだって」 

 

藤原「そうなんだ・・・」

 

小鳩「そもそもあんちゃ・・・我が眷属に雌がよりすぎたのがいけないんじゃ!」 

 

石上「何だ、お兄さんリア充なのかよ、爆発しろ」 

 

小鳩「ちゃ、ちゃうもん!あんちゃんそもそもモテないどころか友達もおらんかった・・・」 

 

石上「え?」 

 

小鳩「う、うちもやけど・・・」

 

藤原「友達のいない人間なんて存在するんですか?」 

 

石上「藤原先輩はちょっと黙っててください」 

 

藤原「はい・・・」シュン 

 

小鳩「それで、あんちゃんみたいな人間が集まって・・・」 

 

小鳩「友達を作る部活を作ったんよ」 

 

圭「何その部活・・・」

 

小鳩「それで、皆で海に行ったり、遊園地に行ったり・・・」 

 

小鳩「それでも、友達はでけへんかった」 

 

圭(それってもう友達じゃないの・・・) 

 

小鳩「そんなとき・・・」 

 

小鳩「あの忌々しい肉塊が、すべてぶち壊したんや」

 

圭「肉塊?」 

 

小鳩「あいつがこともあろうにあんちゃんに結婚を迫ってきて・・・」 

 

小鳩「でもあんちゃんは、それを受け入れるのが怖くて逃げてしもうた・・・」 

 

小鳩「それから部活の雰囲気もわ悪くなって・・・」 

 

小鳩「うちとあんちゃんは、逃げるようにあの学校を去ったんよ」

 

圭「大変だね・・・お兄さんのせいで」 

 

小鳩「・・・それでも」 

 

圭「?」 

 

小鳩「あんちゃんは、うちのあんちゃんなんじゃ」 

 

小鳩「どんなにヘタレでも、目つきが悪くても・・・」 

 

小鳩「うちが大好きなあんちゃんに、かわりはないんじゃ」 

 

小鳩「だから、嫌いになんかならへんよ」 

 

圭「・・・・・」

 

圭「羽瀬川さんはお兄さんが大好きなんだね」 

 

小鳩「当然だ、我が眷属だからな」 

 

圭「私もね、お兄さんがいるんだ」 

 

小鳩「ほう」 

 

圭「その人は生徒会長で、勉強もできて、いつも皆の為に頑張ってて・・・」 

 

小鳩「・・・自慢か?」

 

圭(あれ、そういやお兄って実はすごいんじゃ・・・) 

 

圭(そりゃ多少ウザくて駄目な所も多少あるけど・・・) 

 

圭(私何でお兄にあんな態度を・・・) 

 

小鳩「ど、どうした?」 

 

圭「・・・羽瀬川さんはすごいね」 

 

小鳩「え?」 

 

圭「ちゃんとお兄さんのこと、好きでいられて」 

 

小鳩「それは当然のことであろう?」 

 

圭「私は、お兄・・・兄にキツく当たっちゃってて・・・」 

 

圭「いちいち色々言ってくるのがウザいっていうか・・・素直になれなくて・・・」 

 

圭「お兄の言ってる事、正しいし、私の為に言ってること、わかってるはずなのに・・・」 

 

小鳩「・・・・・」

 

小鳩「そっちの事情はよくわからんが」 

 

小鳩「眷属と心を通わせるのは、当然の事だ」 

 

小鳩「時には内に秘める魔力を開放するのも、悪くないと思うぞ」 

 

圭「あ、これは何となくわかる、素直になれって事だね」 

 

圭「私にはちょっと難しいかもしれないけど・・・」

 

圭「その代わりといっちゃ何だけど・・・」 

 

小鳩「?」 

 

圭「羽瀬川さん友達いないって言ってたよね?」 

 

小鳩「う、うむ・・・」 

 

圭「よ、よければ私が友達になってあげようか?」

 

小鳩「え?」 

 

圭「ほ、ほら同じ妹同士だし・・・」 

 

圭「色々相談に乗って欲しいな・・・なんて」 

 

小鳩「いいの?」 

 

圭「うん」 

 

小鳩「友達ってこんな簡単にできて・・・いいのか?」 

 

圭「いいんじゃないかな」

 

小鳩「ククク・・・そういう事ならば仕方あるまい」 

 

小鳩「聖騎士ホワイトシルバーよ、我についてくるがよい!」 

 

圭「ホワイトシルバーて、まんまじゃん」 

 

圭「あ、じゃあ萌葉にも紹介しないと・・・」 

 

圭「じゃあ行こうか」 

 

小鳩「うむ」

 

圭「という訳で、これで失礼します」 

 

藤原「あれ?お兄さん待たなくていいの?」 

 

小鳩「あ・・・」 

 

圭「あ、じゃあかぐやさんか兄が来たらお兄さんと連絡とれるようにして」 

 

石上「ああ、上手くやっておくよ」 

 

圭「ありがとうございます」 

 

藤原「小鳩ちゃん、何か困ったことがあったら、お姉さんに相談してよ~」ドタプーン 

 

小鳩「!」ビク 

 

星奈『小鳩ちゃーん!』 

 

小鳩「ち、近づくなぁ!」 

 

藤原「」 

 

石上「ま、藤原先輩に相談してもロクなことになりませんしね」 

 

藤原「グハッ!」

 

圭「じゃあ、これからよろしくね・・・小鳩」 

 

小鳩「うん!」 

 

小鳩(あんちゃん・・・友達って案外簡単にできるんよ) 

 

小鳩(だから・・・あんちゃんも頑張って) 

 

 

~その夜 白銀家~ 

 

圭「お・・・お休み・・・お兄ちゃん」 

 

御行「どうした圭ちゃん、熱でもあるのか?」 

 

圭「う、うるさーい!!!」ポカッ 

 

御行「いてっ・・・何なんだよ一体・・・」 

 

圭(や、やっぱり私には無理ー!!!) 

 

 

 

 

 

 

 

 

元スレ

https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1554388010/

結衣「上手く出来たから….二人には食べてほしかったんだけど」 雪乃「…仕方ないわね少しだけよ」 八幡「はぁ…わかったよ」【俺ガイルss/アニメss】

 

由比ヶ浜「お弁当作ってきたよ」

 

由比ヶ浜「どうかな?」

 

八幡「俺はお腹いっぱいだから遠慮しとくよ」グー

 

雪乃「私も自分の分あるし・・・」

 

由比ヶ浜「ヒッキーお腹なってるし・・・私上手く出来たから二人には食べてほしかったんだけど」

 

雪乃「仕方ないわね少しだけよ」

 

八幡「はぁ・・・わかったよ」

 

由比ヶ浜「二人ともありがと!」

 

八幡「それで?食べるなら早く食べようぜ」

 

由比ヶ浜「うん」パカッ

 

雪乃「あら?かなり綺麗に出来てるわね」

 

由比ヶ浜「えへへ」

 

八幡「それで、なんで急に俺たちの分まで?まさかいつも俺らの分作ってて上手く出来たからとかか?」

 

雪乃「はぁ・・・貴方ごときのために由比ヶ浜さんが時間を割くわけないでしょ?自惚れすぎだわ」

 

八幡「いや、急に作ってきてたまたま上手くいったなんてことはあり得んだろう」

 

由比ヶ浜「ヒッキー酷い!」

 

雪乃「彼のことは放っておいて食べましょう」

 

八幡「まぁいいか・・・じゃあ貰うぞ由比ヶ浜

 

イタダキマス

 

由比ヶ浜「えへへ実はね一週間前にヒッキーが読んでたラノベ?に料理の作り方が書いてあったの」

 

二人「モグモグ」ゴクン

 

雪乃「ラノベにもそんなまともなことが書いてあるのね」

 

八幡「材木座が異常なだけだ・・・まともなのもある・・・ガガガはあれだけどな・・・ん一週間前?」

 

雪乃「うっ・・・」

 

八幡「それってまさか・・・うっ」

 

由比ヶ浜「バカとテストととか言うやつだよ」つ姫路瑞希の女子御飯

 

二人は病院に運ばれた

 

 

平塚「・・・」

 

由比ヶ浜「どうして」

 

材木座「・・・」

 

戸塚「・・・」

 

小町「・・・」

 

陽乃「みんなもう遅いから帰った方がいいかもねー」

 

平塚「私の車じゃ全員送れないぞ」

 

陽乃「じゃあ私の家のに乗せてくから」

 

平塚「ああ」

 

由比ヶ浜「私残ります」

 

陽乃「・・・」

 

平塚「わかった由比ヶ浜は私が送っていこう」

 

陽乃「じゃあみんか帰ろうか」

 

材木座「うむ」

 

戸塚「ありがとうございます」

 

小町「小町は親が来るのを待ってます」

 

 

学校

 

由比ヶ浜「二人とも!酷いよそんな倒れて」

 

雪乃「」プルプル

 

八幡「頼む救急車」プルプル

 

由比ヶ浜「酷い!そんなに不味かったの?」ワタシモタベテミヨ

 

八幡「やめろ!」

 

由比ヶ浜「ひぃ!」

 

八幡「ガハッ」

 

由比ヶ浜「ヒッキー?」

 

ガラガラ

 

材木座「はちまーーーん探したぞーいつものとこにいない・・・あれ?」

 

由比ヶ浜「ちゅうに」

 

材木座「これ・・・え?」

 

由比ヶ浜「私のお弁当食べてから」

 

材木座「いやいや弁当ごときラノベじゃあるまいし・・・」

 

由比ヶ浜「」ビクッ

 

材木座「ぬ?そのラノベは・・・まさかこれの通りに?」

 

由比ヶ浜「」コクリ

 

材木座「ちょ救急車!」

 

由比ヶ浜「私のせいだ・・・」

 

平塚「・・・」

 

小町「ゆいさんは二人のために・・・お弁当を」

 

由比ヶ浜「私がちゃんと読んでれば・・・」

 

小町「・・・」

 

小町「ホントソウデスヨ」

 

母「小町・・・」

 

小町「親が来たので帰ります」

 

平塚「ああ」

 

由比ヶ浜「・・・」

 

平塚「さてと由比ヶ浜・・・君はどうしたい」

 

由比ヶ浜「謝りたいです・・・みんなに」

 

平塚「それでそのあとは?」

 

由比ヶ浜「それは」

 

平塚「ただ謝るだけなら誰にでも出来る」

 

由比ヶ浜「なら!」

 

平塚「正直これは私の手に余る問題だ・・・少なくとも今の君の状態では何もできまい今日は帰ろう」

 

由比ヶ浜「残ります」

 

平塚「ダメだ帰るぞ」

 

由比ヶ浜「私のせいなのに」

 

平塚「はぁ君が残ってどうなる?ここに残るのが贖罪になるのか?」

 

由比ヶ浜「食べ物の話はやめて!」

 

平塚「重症だな・・・気が動転しているんだろう」

 

由比ヶ浜「・・・」

 

平塚「また明日来ればいい」

 

由比ヶ浜「はい」

 

平塚「うむ・・・この事は他言無用だ・・・君の友達にも」

 

由比ヶ浜「はい」

 

 

学校

 

由比ヶ浜「」

 

三浦「・・・」

 

葉山「今日はそっとしておいてあげよう」

 

三浦「・・・」

 

ヒッキーたちのことは事故とされていた

世間から見たら殺人未遂事件に見える可能性があるかららしい

 

今はTwitterとかで誤情報が広まると余計にやっかいだから

私のことも守るためには秘密にしなきゃいけない

 

これが広まると他の人にも殺人犯と同じ学校ということで迷惑がかかるから

私には無関係の事故ということになった

 

 

病院

 

陽乃「雪乃ちゃんは意識を取り戻したよ」

 

由比ヶ浜「よかった・・・」ボソッ

 

陽乃「・・・」

 

由比ヶ浜「あっ・・・私謝ってきます・・・」

 

陽乃「謝って解決すればいいのにね」

 

由比ヶ浜「・・・」

 

材木座「・・・」

 

戸塚「は、はちまんは?」

 

小町「まだ目を覚まさないんです」

 

陽乃「当たり前だよねーガハマちゃんが食べるのを止めるために無理したんでしょ・・・胃に穴が空いてたのに」

 

由比ヶ浜「え?」

 

陽乃「はやく雪乃ちゃんに会ってあげてよ」

 

由比ヶ浜「・・・」

 

雪乃「」

 

由比ヶ浜「ゆきのん・・・ごめんね・・・私わたしのせいで」

 

雪乃「あ、うーあぐぎぎ」

 

由比ヶ浜「ゆきのん?」

 

陽乃「雪乃ちゃんはもうずっとそのまま・・・病院通いもずっと・・・身体は麻痺して動けない・・・」

 

小町「お兄ちゃんはもう目を覚まさない可能性が大きいらしいよ」

 

小町「ゆいさんはまた助けられて・・・そしてお兄ちゃんを!!」

 

由比ヶ浜「いや・・・イヤァァァ」

 

 

私は転校した

その後私の意識は闇に沈んだ

 

 

私は多重人格者になった

辛いからもう私はいらないよね

 

 

こうして由比ヶ浜は消えた

 

 

 

由比ヶ浜「私は引っ越し以前の記憶が一切ないというより別人らしい・・・今の私はどうやら[記憶]を失う以前の私とは違うらしい・・・前の私は周囲に人がいたことが写真から伺えた」

 

由比ヶ浜「しかし今の私は一人だ。一人がいい、落ち着くし」

 

由比ヶ浜「最近猫を買い始めた・・・今好きなものはパンさんと猫で犬は苦手だ」

 

由比ヶ浜「パンさんグッズは全部揃えた」

 

由比ヶ浜「将来の夢は専業(主夫)で千葉が大好きだ」

 

由比ヶ浜「好きな飲み物はMAXコーヒー・・・」

 

由比ヶ浜「転校先での私はカーストの一番したにいる・・・ぼっちだしね」

 

由比ヶ浜「・・・」

 

由比ヶ浜「私は誰なんだろう」

 

 

 

 

陽乃「雪乃ちゃんごはんだよー」

 

雪乃「」ベチャベチャ

 

雪乃「お、べんなじゃい」

 

陽乃「気にしなくていいよ」

 

雪乃「あうあうぉえぇ」

 

小町「・・・」

 

母「小町・・・」

 

小町「お兄ちゃんはなんでこんな目に会わなきゃいけないの?なんでなんで?」

 

小町「小町聞いたよ!ゆいさんは死んだんでしょ!新しい由比ヶ浜さんになって」

 

小町「酷いよ逃げるなんて」

 

小町「お兄ちゃんは怒らないんだろうなぁ・・・今の小町ポイント低いよ・・・」

 

小町「でもあの人が生きててお兄ちゃんが死んだなんて許せないよ・・・返してよぉお兄ちゃんを返して」

 

 

 

 

 

 

 

 

元スレ

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1430189015/

雪乃「私の恥ずかしい姿を見たのだから、責任をとってもらうわよ///」【俺ガイルss/アニメss】

 

由比ヶ浜「ゆきのんとヒッキーが入れ替わったぁ?!」

 

比企谷「由比ヶ浜さんとりあえず落ち着いて座ってもらえないかしら」

 

由比ヶ浜「ヒッキー?!なんでゆきのんみたいな喋り方?!…ああ中身はゆきのんで…。あれれ」アワワ

 

雪ノ下「由比ヶ浜大丈夫か」

 

由比ヶ浜「ゆきのんの口調が変わったぁ?!あれ入れ替わったんだっけ…訳わかんないよ?!助けてゆきのーん」ウワーン

 

雪ノ下「おいっ!由比ヶ浜!抱きつくな!俺だからっ中身俺だからっ!」

 

比企谷「由比ヶ浜さんに抱きつかれて何をニヤニヤしているのかしら比企谷くん?」

 

雪ノ下「ニヤニヤしてねぇよ!ってかお前も引きはがすの手伝え」

 

由比ヶ浜「ゆきのーーーん」ウワーン

 

比企谷「落ち着いたかしら?」

 

由比ヶ浜「うんごめんね。一応落ち着いたよ。でもなんでヒッキーとゆきのん入れ替わっちゃったの?」

 

雪ノ下「その机の上に石があるだろ」

 

由比ヶ浜「これのこと?ヒッキー」

 

雪ノ下「ああ。部室に入って机の上のその石に気がついて触ってみたら急に周りが光って…こうなったんだ…」

 

比企谷「迷惑な話だわ。なんで比企谷くんみたいな人間と入れ替わらなくてはならないのかしら」

 

雪ノ下「んなもん俺もだ。どうすんだこれ…」

 

雪ノ下(あ、でもこれでマイラブリーエンジェル戸塚√に合法的に入れるのか)

 

雪ノ下(それはそれでいいかも)

 

由比ヶ浜「なんか元に戻る方法があるはずだよっ」

 

比企谷「何か具体的な策はあるのかしら由比ヶ浜さん?」

 

由比ヶ浜「え…えーともう一回石に触ってみるとか?」

 

雪ノ下「いや、それはもう試した。てか由比ヶ浜だってさっき石に触ったけどなんともなかっただろ」

 

由比ヶ浜「そうだった…で、でも他にも考えれば何かあるよ!きっと!」

 

雪ノ下「考えるって言ってもなあ…まずこんな漫画みたいな展開自体ありえないだろ…はぁ…」

 

雪ノ下「よっ、と」

 

比企谷「どこに行くのかしら比企谷くん?一応あなたは今私の体なのだけれど?」

 

雪ノ下「いや、ちょっとトイレ行ってくるだけだ」

 

比企谷「…そんな報告いちいちしないでくれるかしら?ああ、でも仕方がないわね比企谷くんの脳内は幼稚園で止まっているのだったわ」

 

雪ノ下「いや、お前が聞いて来たんだろが…」

 

由比ヶ浜「えっ。ゆきのん、ヒッキートイレに行かせていいの?!」オロオロ

 

比企谷「何を言っているの由比ヶ浜さん?」

 

由比ヶ浜「だって今ヒッキーはゆきのんの体なんだよっ!」

 

比企谷「そんなこと知っているわ。…あ」カァァ///

 

比企谷「比企谷くん止まりなさい」

 

雪ノ下「いや、漏れるから…」

 

比企谷「…私の体でトイレにいったら、私のえ..えっ…えっ…なところを見ることになるじゃない」カァァ///

 

雪ノ下「…考えて無かったわ…すまん」

 

雪ノ下「…でも結構限界なんだが。元に戻るまでずっと我慢は正直キツイ」

 

由比ヶ浜「どうしよっ!ヒッキーが漏らしちゃうよっ!」ワクワク

 

比企谷「比企谷くん先に言っておくけれども私の体で漏らしたりなんかしたら死んでもらうから」

 

雪ノ下「いやマジで冗談抜きでヤバイんだが…」モジモジ

 

由比ヶ浜「ゆきのんどうしようっ?!もうヒッキー限界だよっ!」ワクワク

 

比企谷「…分かったわ。比企谷くんこの布で目を隠してちょうだい。これなら私のえ…ちなところを見なくて済むでしょう」

 

雪ノ下「いや、そしたらトイレまでいけないだろ…」

 

比企谷「大丈夫よ。私があなたをトイレまで連れていくから心配いらないわ」

 

由比ヶ浜「おおっ!さすがゆきのん!」

 

雪ノ下「もうなんでもいいからはやくしてくれ…」ジワァ

 

雪ノ下「…よく考えたらトイレまでの道のりは目隠しいらないだろ」

 

比企谷「…そんなことはどうでもいいわ。それよりも早く下着を脱いでくれないかしら」

 

雪ノ下「いや、だから目隠しでなんも見えないから無理だ…」

 

比企谷「なんて無能なの比企谷くん」

 

雪ノ下「いやまじで…」

 

比企谷「分かったわ。私が脱がせるから早く用を足してちょうだい」

 

雪ノ下「おう…っ!冷たっ」

 

比企谷「動かないでくれるかしら。脱がせにくいのだけれども」ワサワサ

 

雪ノ下「いやお前の手が冷たくて…ひっ!あっ、ああっ!」

 

由比ヶ浜「ヒッキー達大丈夫かな?」

 

由比ヶ浜「部室で待ってろって言われたけど心配だから様子見に行こっ!」ヒャッホー

 

雪ノ下「ああっ。ん…あんっ」

 

由比ヶ浜「」

 

比企谷「やっと脱がすことが出来たわ。はやく用をたしてちょうだい」

 

雪ノ下「え。お前個室に残るのか?」

 

比企谷「ええ。あなたがいつ目隠しを取るかわからないもの」

 

雪ノ下「いや…なんか恥ずいんだが」

 

比企谷「恥ずかしいも何も私の身体なのだから関係ないわ。というか比企谷くんに恥ずかしいなんて感情が残っていたなんて驚きだわ」

 

雪ノ下「いや、マジでもうヤバイから…あ….んっ」

 

ピカァァァッ!!!

 

由比ヶ浜「うわっ!まぶしっ!」

 

比企谷「え」

 

雪ノ下「え」

 

比企谷「あれ?…体がもとに戻った…?」

 

雪ノ下「あんっ。ん….見ないで///」

 

比企谷「」

 

雪ノ下「んん….比企谷く、んっ、向こう向いてて///」

 

雪ノ下「はあっ、ん」

 

 

比企谷「…悪い。先に謝っておくわ。」

 

雪ノ下「もう…行けないわ」

 

比企谷「なんだ?」

 

雪ノ下「こんなところ…見られたらもうお嫁にいけないわ。比企谷くん責任とってくれるかしら」カァ///

 

比企谷「いや、これは事故だから大丈夫っ…筈。ノーカンだと思…う…」

 

雪ノ下「なに?私と結婚するのがそんなに嫌なのかしら?」ムスゥ

 

比企谷「いや、そういう訳じゃないけど…順序ってもんがあるだろ…」

 

雪ノ下「順序とはどういうものなのか言いなさい比企谷くん」

 

比企谷「普通…付き…付き合ってからとかだろ…普通は」テレ

 

雪ノ下「なら付き合いましょう。私の恥ずかしいところ見たのだから責任とってもらうわ、は…八幡」カァ///

 

比企谷「今俺のこと名前で…」

 

雪ノ下「付き合う男女が互いのことを名前で呼ぶのは珍しいことではないと思うのだけれども?」

 

比企谷「いや…なんか名前で呼ばれると恥ずかしいな..」

 

雪ノ下「そんなことないわ八幡。これからは私のことも雪乃って呼んでちょうだい」

 

比企谷「いきなりか?雪ノ下。「雪乃!」

 

比企谷「…分かったよ雪乃」

 

由比ヶ浜「」

 

 

 

 

 

 

 

 

元スレ

http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1389012147/

桐乃「アンタってほんと色白いよねー」黒猫「ななな、なに触ってんのよ!!!」【俺妹ss/アニメss】

 

桐乃「じゃあ、とりあえずメルルでも見よっか」

黒猫「なにが、とりあえずなのよ」

黒猫「今日はマスケラのブルーレイを持って来ているわ」

黒猫「それを見ましょう」

桐乃「ここ、アタシの家なんだけど」

桐乃「なんであんな厨二病アニメ、見なきゃなんないし!」

黒猫「来るたびにあーんなお子様アニメ見せられる、こっちの身にもなってみなさいな」

桐乃「そっちのアニメのどこが大人だっつーの!」

黒猫「まず、ストーリーがしっかりしているわ」

黒猫「それに、その」

桐乃「その!?」

黒猫「少しえっちなシーンも、あの、多いし///」もじっ

 

桐乃「あの程度でえっちぃ!?」

桐乃「とんだ、お子ちゃまじゃん!」

かっちーんっ

黒猫「へ、へぇ、それじゃあ、あなた」

黒猫「あれ以上のえっちな事を経験してるというの?」

桐乃「な、なにが?」

黒猫「ある訳ないわよねぇ」

黒猫「あなたも、お子ちゃまなんだもの」

 

桐乃「な、ななな、なぁ」ぱくぱく

黒猫「あーあ、お子ちゃまはこれだから参ってしまうわ」

かっちーんっ

桐乃「アタシをなめんな!」

桐乃「その位の経験、あるに決まってるじゃん!」

黒猫「強がりはみっともないわね」

桐乃「よ、余裕ぶってるけどアンタはどうなのよ!」

 

黒猫「わ、わたし?」

桐乃「経験ある訳ないよねぇ、友達さえ居ないんだもん」

黒猫「な!?」

桐乃「彼氏なんか出来る訳ないじゃん」

黒猫「ば、馬鹿にしないで頂戴!」

桐乃「ふーん」

桐乃「そこまで言うなら、証明してみなよ」

 

黒猫「あ、あなたこそ!」

桐乃「いいよ、じゃあアタシの部屋行こっか」

桐乃(すぐに根を上げるに決まってるし)

黒猫「望むところよ」

黒猫「後悔して、泣いて謝るがいいわ」

黒猫(すぐに根を上げるに決まってるわ)

桐乃「フフフ」

黒猫「フフフフフ」

 

黒猫「さ、さあ、どうするというの?」

黒猫「お子ちゃまには、分からないでしょう」

桐乃「ふざけんな!」

桐乃「全部分かってるっつーの!」

黒猫「へぇ、本当かしら」

桐乃「まずは、キスよ!」

黒猫「きき、キス!?」

桐乃「あれ、あれぇ?」

桐乃「全然知らないんじゃないのぉ?」

 

黒猫「だ、だから経験あるって言ってるじゃない!」

桐乃「もう強がらない方がいいってぇ」にやっ

黒猫「つ、強がってなんかいないわ」

黒猫「いいでしょう、わたしからしてあげるわ」

桐乃「へ?」

黒猫「さぁ、目を閉じなさいな」

桐乃「め、目を!?」

黒猫「あらぁ?」

黒猫「さっきまでの強気な態度はどこに行ってしまったのかしらぁ?」にやっ

 

桐乃「ちょ、ちょっと驚いただけじゃん」

桐乃「ほら、目を閉じた!これでいいっしょ!?」

桐乃(どど、どうしよう)

黒猫「あら、従順で可愛いわ」

黒猫(こここ、このままじゃ、まずいわ)

桐乃「やめたいなら、今の内だからね!」

黒猫「あなたこそ、逃げ出してもいいのよ」

 

黒猫「い、いくわよ」

桐乃「おそ、遅いっつーの!」

桐乃(早く根を上げなさいよ、バカ猫ぉ!)

黒猫「そそ、それじゃあ、遠慮なく」

黒猫(早く逃げ出しなさいな!)

ちゅっ

桐乃・黒猫「!!」びくっ

桐乃「ごごごご、ごめん!」

黒猫「ここ、こっちこそ!」

桐乃・黒猫「!?」

 

黒猫「あ、あら?」

黒猫「何がごめんなのかしら?」

桐乃「ちっ!」

桐乃「んな事、言ってないし!」

桐乃「アンタこそ、こっちこそって何よ!?」

黒猫「空耳でも聞いたんじゃない?」

桐乃「アンタ、意地を張るのもいい加減にしなよ」

黒猫「それは、こっちのセリフよ」

桐乃・黒猫「くっ!」

 

黒猫「まあ、あなたにしては良く頑張ったわ」

黒猫「褒めてあげなくもないわね」

桐乃「褒めてあげなくも・・・ない?」

かっちーんっ

黒猫「さぁ、下に行ってマスケラを見ましょう」

黒猫「下らない事に時間を使ってしまったわ」

桐乃「なにアンタ、逃げんの?」

黒猫「に、逃げる?」

 

黒猫「あ、あなたが可哀そうだと思って気を使っているというのに」

桐乃「はぁ?」

桐乃「んな事、逃げる口実にしてんなっつーの」

かっちーんっ

黒猫「さっきから聞いていれば、逃げる、逃げるって何を言ってるのかしら」

黒猫「わたしは逃げも隠れもしないわ」

桐乃「じゃあ、次行くよ」

桐乃「アンタが土下座して謝るまで、許さないから」

黒猫「望むところよ、この強情女」

 

桐乃「じゃあ、脱ごっか」

黒猫「ぬ、ぬぬぬ、脱ぐ!?」

桐乃「当たり前じゃん」

桐乃「服は邪魔になるっしょ?」

桐乃(こちとら、読モで水着もやってるし)

桐乃(経験のない黒いのにはキツイはず、ひひっ)

黒猫「そ、そうよね、邪魔になるわよね」

黒猫(この女の事、モデルの強味を活かすつもりでしょう)

黒猫(でも残念ね)

黒猫(この世に顕現した時から、視線には慣れっこよ)

 

ぱさっ

黒猫(と、取りあえず下着姿になってはみたけど)

黒猫(まさか、これ以上!?)

桐乃「うーん」じーっ

黒猫「な、なによ」

桐乃「アンタってほんと色白いよねー」

桐乃「そこだけはウラヤマシイわ」

さわっ

黒猫「!?」

黒猫「ななな、なに触ってんのよ!!!」

ずざざざーっ

桐乃「はやっ!」

 

桐乃「ははーん」

黒猫「な、なにかしら?」

桐乃「アンタ、触られるのダメっしょ?」

黒猫「そ、そんなわけないじゃない!」

黒猫「これはあれよ」

黒猫「そう、わたしの肌にあなたごときが触れていいものじゃないわ!」

 

桐乃「あなた・・・ごとき?」

黒猫「え?」

ぶちーっ


桐乃「だーれが、あなたごときだってー!?」

黒猫(き、切れたー!?)

 

黒猫「ちょっと落ち着きなさいな」

桐乃「これが落ち着いていられるかっつーの!」

黒猫「こ、この程度で取り乱すなんて」

黒猫「あなたも程度が知れてるわね」

桐乃「知れてよーが知れてまいが、どーでもいーし!」

桐乃「これはアレだよね、お仕置きが必要だよね」

黒猫「お、お仕置きですって?」

桐乃「覚悟はいーよねぇ?」

黒猫「ななな、なによ覚悟って」

 

桐乃「全身くすぐりの刑!」

黒猫「は?」

桐乃「そりゃー!」

がばあっ

黒猫「ちょっ、待ちなさい!」

桐乃「こちょこちょこちょこちょこちょー!」

黒猫「や、やめっ!」

桐乃「こちょこちょこちょこちょこちょー!」

黒猫「くっ・・・ぷふっ」

桐乃「こちょこちょこちょこちょこちょー!」

黒猫「きゃはははははっ!」

 

桐乃「こちょこちょこちょこちょこちょー!」

黒猫「い、息が出来な・・・」

桐乃「そろそろ謝った方がいいんじゃないのー?」

黒猫「だ、誰が謝ま・・・くっ、ひゃう!」

桐乃「こちょこちょこちょこちょこちょー!」

黒猫「きゃはは・・・はっはっ」

桐乃「こちょこちょこちょこちょこちょー!」

黒猫「んくっ・・・んぁぁぁっ!?///」

桐乃「!?」

 

桐乃「ご、ゴメン!///」

黒猫「あ、あなたが謝ってどうするのよ?///」

桐乃「謝ってなんか・・・ないし///」

黒猫「・・・///」

桐乃「・・・///」

黒猫「へ、へぇ」

黒猫「それが謝ってなくて、どの状態を謝ってるというのかしら」

桐乃「・・・・・・」

黒猫「な、なによ?」

桐乃(やっば、今の表情チョー可愛いんだけど!?)

桐乃(もしかしてアタシ)

桐乃(黒いのの攻略ルートに入った!?) ←ゲーム脳(ただしエロゲに限る)

 

桐乃(良く見るとコイツ、髪とかチョーキレイだし)

桐乃(色は白いし、背もアタシよりちっこいし)

黒猫「な、なにじっと見てるのよ」

桐乃(おまけにツンデレ入ってる)

桐乃(まあ、邪気眼はのはしょうがないとして)

黒猫「・・・なにか凄く失礼なことを考えてる気がするのは、気のせいかしら」

桐乃(これって、ゲームに一人は居るツンデレ系妹そのものじゃん!)

 

桐乃「・・・おまけに部屋に下着姿で二人きり」ぼそっ

黒猫「は、はぁ?」

桐乃「攻略フラグ、キターーーーー!!!」

黒猫「攻略フラグ!?」

桐乃「そーだよ、なんで考えなかったんだろー!?」

桐乃「アタシ自身が妹を攻略するってことを!」

黒猫「あなた、なに言って・・・」

 

桐乃「アンタさっきの、ファーストキスだよね!?」

黒猫「なななな、なにを!?///」

桐乃「ファーストキスかって聞いてんの!」

黒猫「ば、馬鹿にしないで頂戴」

黒猫「わたしには前世からの愛する人が・・・」

桐乃「そんな設定、どうでもいい!」

黒猫「設定ですって!?」

桐乃「いいから答える!ファーストキスでしょ!!?」くわわっ

 

黒猫「げ、現世では・・・その、そうだけど///」

桐乃「よっしゃあ!」

 

■■■お姉ちゃん、選択肢を選んでね■■■

①アタシが責任取るから!

②ゴメン、アタシが悪かった

③お互い、忘れよ?


桐乃「①①①①!①以外、あり得ないっつーの!!!」

黒猫「なに、なにが起こってるの!?」

 

桐乃「あ、アタシが責任取るから!///」

黒猫「は?」

桐乃「だからー」

桐乃「アンタいまから、アタシの妹兼彼女だから!」

黒猫「・・・ご免なさい」

黒猫「ちょっと、なに言ってるか分からないわ」

桐乃「瑠璃ちゃんって呼んでいーよね!?」

黒猫「は、はいー!?」

桐乃「るーりーちゃーん!!!」

がばあっ

黒猫「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!///」

 

 

そして数ヵ月後

桐乃「あ、あのさ」

黒猫「なによ?」

桐乃「そのカッコ、なにかな?」

黒猫「フフッ・・・気付いてしまったようね」

桐乃「そりゃ気付くっしょ、いきなり真っ白なゴスロリになってんだし」

黒猫「あなたというパートナーを得て、わたしは聖天使にクラスチェンジしたわ」

桐乃「へ、へー」

桐乃「だから翼とかついてるんだー」

 

 

 

 

 

 

 

 

元スレ

https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1364818738/

美琴「お風呂にする? ご飯にする? それとも……わ・た・し?///」【とあるss/アニメss】

 

 学園都市。

 学生が八割を超えるこの街で一番空気が重くなるのが夏休み直後だ。

 空はまだ青く太陽は燦々と輝いていて気温も暑苦しいままだというのに学業だけが普通に始まってしまう。

 長期休暇中の開放感とダラけた生活も引き締められて両肩の上に窮屈な生活がのしかかってあちらこちらでため息の音が聞こえてくる。

 そういう空気が蔓延してわずかな隙間からも忍び込んでくるような、そんな時期だ。

 

 もちろん三年生受験生の上条当麻にはそんなものは関係ない。

 関係ないはずなのだが雰囲気とやらは感染する。

 どんよりと顔を暗くする学生たちをあちらこちらで見かけてしまえば、余裕があって羨ましいと思いながらもだんだんと自分の吐く息も重くなってくる。

 ましてや寄り道を含めた学校からの帰宅路。自然、体も草臥れている。

 これはいかんな、と自身を引き締めながらも上条は寮であるマンションのエレベーターのボタンを押した。

 

 ねっとりと肌にこびりつく湿度は相変わらずだ。

 今、上条の右手には学生鞄が、左手にはケーキの紙箱が下げられている。

 中に入っているのは特製特大のシュークリームでケーキではないのだが、まぁシュークリームの箱とは言うまい。

 半同棲の間柄の御坂美琴が注文していたらしい小ぶりなシュー、キャベツサイズのシュークリームが一つ。

 それを受け取るために三十分ぐらい遠回りし崩れないように気をつけながらの帰路だった。

 どうしても疲労している。

 

 しているが。

 まぁ、これでアイツの笑顔が見れるんなら安いもんだよな。

 と、鞄を下げたまま伸ばした人差し指で八階へ上昇するボタンを押した上条の顔には笑みが浮かんでいる。

 いつまでも草臥れたままでいるわけにもいくまい。

 

 軽く足裏が浮かび上がるような感覚の終了と共にエレベーターは八階に到着。

 垂れ下がりつつある前髪をうっとおしいと思いながら両手が塞がっている上条は部屋までのわずかな距離を足早に歩いた。

 ドアの前に立つ。

 学生鞄を持ったままの右手でドアノブを回す。

 

 がちゃ、という音と共にノブが回転――するはずが途中で止まった。

 鍵がかかっている。

 

 おや、と小首を傾げた。

 どう考えても人の気配はある。

 恋人は中にいるらしい。

 そりゃ、無用心だからと鍵を占めるのは構わないがいつもはこんなことはしていないはずだ。

 

 疑問に思っているとぱたぱたとつっかけたスリッパが床を叩く足音がした。

 ドアの覗き窓が黒くなる。

 こんなことをしなくともドアの向こうの存在ぐらい電磁波で理解できるはずなのに。

 

「おい、何してるんですか。上条さんはお帰りですのよ。早く開けてくれよ」

 

 壁越しでも声ぐらいは届く。

 特段恩に着せるつもりはないが受験生の身分で学校帰りにわざわざ寄り道をしてきたのだ。

 締め出される筋合いはない。

 

 が、

 

「当麻、そこに誰もいない?」

 

 とドア向こうの美琴はへんちくりんな確認をしてきた。

 繰り返すが彼女は薄扉の向こう側の人数確認ぐらい何の問題もなくできる能力者である。

 

「あ? なんなんですか、誰も居ないってばさ」

 

 怪訝な顔をした上条がそれでも辺りを見回す。

 狭い通路だ、誰かを見落とすということはありえない。

 隣の部屋の金髪サングラスかその妹のメイドがひょっこり顔を出す可能性もないわけではないがとりあえず無視してもいいだろう。

 

「誰もいないのよね?」

 

「いないってば」

 

 語尾を上げる確認の問いに再び視線を巡らせながら上条が答える。

 若々しさがないかもしれないがそれ相応に疲れているのだ。あまり遊ばないで欲しい。

 そうするうちにがちゃ、とシリンダー錠が回る音がした。

 さらにかちゃり、とチェーンを外す音もした。

 

 どれだけ用心深いんだよ、と流石にうんざりした上条が隙間から中を覗き込む。

 すると、

 

「―――なっ!?」

 

 絶句/唖然/硬直。

 大きく口を開けて上条が固まった。

 この時うっかりと手の力が抜けて学生鞄は落としたがシュークリームを落とさなかったのは素直に褒めていい。

 

「ほら、とうま、入って。はやくはやくっ」

 

 手招きする腕は白く肩まで抜けていて胸元のフリルのついたエプロンまで何も身につけていない。

 ふわふわとしたミント地に恋人お気に入りのカエルが大きくプリントされたエプロン。

 そこからはみずみずしい肢体が伸びていて、首元も大きく開いて細い鎖骨を晒し控えめな胸元のラインをわずかに匂わせて。

 膝への丈は二十センチもない。

 ここで怪しげに風でも吹いたらすべてめくり上がってしまう。

 本当に身一つエプロン一つ。

 正確には左手の薬指には上条のプレゼントしたアトラスのホワイトゴールド。足元はふわふわニットのゲコ太スリッパ。

 

「なっ、なん、なにをっ!」

 

 ここで反射的に鞄を拾って部屋に飛び込んで後ろ手に鍵をかけたのは上条の人生の中で十指に入れていいファインプレーだったかもしれない。

 誰もいないと分かってはいてももし万が一こんな姿を誰かに見せてしまったりしたら、と喉の奥に冷たい空気の塊を飲み込む。

 じわり、と違う汗をかいたことを自覚しながら上条はようやく人語を思い出した。

 

「馬鹿かお前っ! 見られたらどうするっ!超がつく有名人だろうがっ! 雑誌とか変なサイトとかに載ったらどうするんだよっ!」

 

「だから誰もいないか確認したじゃない」

 

 わざとらしく小首を傾けて上目遣い。

 伸ばしている肩甲骨まである明るい髪がさらりと揺れた。

 

「ここは学園都市だぞ!? 詳しくは知らないけれども、超光学望遠レンズとか、能力で撮影されるとか、いくらでもあるだろう!?」

 

「大丈夫大丈夫、電磁データならどこにあっても破壊できるわよ。私は超電磁砲だもの」

 

「そんなことじゃなくってだな!」

 

 顔をしかめながら説教をしようか、と思考し始めた上条だったが、恋人の顔に陰りが浮かぶと言葉が止まる。

 先ほどの態度以上にわざとらしいが、それでも悲しげな表情をされると何も言えなくなる。

 

「驚かせたかった、んだけどなぁ」

 

「いや、それは確かに驚いたんですが」

 

「ちょっとは喜んでくれるかなって思ってたんだけど、自意識過剰だったよね?当麻コスプレ好きだし、これなら衣装汚す心配ないかなって思ったんだけどね」

 

「いや、嬉しいですよ? ただ本当に驚いただけで」

 

 強引で危ういアプローチだがその裏側にある視線を感じてしまえば不快な気はしない。

 より一層魅力が増すだけだ。

 自動販売機に回し蹴りを入れて缶ジュースをギっていたお転婆娘がこうも変わるのだろうか。

 抱きしめたいという気持ちが止まらなくなる。

 

 そうして、わかりきったような演技にわかりきったような言葉を重ねていって、ようやく美琴の機嫌が治る。

 言ってみればゴッコ遊び。

 台本のない予定調和だ。

 男は惚れた女には決してかなわない。

 そういうふうにできている。

 

 ましてや、

 

「お風呂にする? ご飯にする? それとも、わ・た・し?」

 

 なんて昭和枯れススキレベルのお約束を言われた日にはノックアウトは確実だった。

 ぐう、とうなった上条の胸元にどん、と美琴がいいパンチを入れる。

 しかも直後にはかかとを浮かして軽く唇を重ねてきさえした。

 

「一回言ってみたかったんだけどさ、やっぱ恥ずかしいわね、これ」

 

 顔を真っ赤にして虚勢を張って。

 生意気にも程がある可愛らしさに先ほどの疲れはどこへやら、上条の身体の一部に見る間に血流が集まった。

 美琴以上に顔が真っ赤になるのを、ズボンが窮屈になるのを、そして喉がカラカラに乾いているのを自覚しながら。

 まだぶら下げていたシュークリームの入った箱を玄関脇、台所の流し台に置く。

 ふらふら、と少しだけ距離をとって、呼吸を整えて。

 わずかに離れた三歩の距離。振り返ってみれば真っ赤な顔をした恋人が後ろ手に上条を見つめていた。

 

 

「あ、今日は当麻も脱いでね。上半身だけでいいから」

 

「はい? 今日は、って美琴――」

 

「うん。私は今日は一日このまんまです。いやぁ、今の時期じゃないと絶対風邪ひいちゃうもの。ある意味でシーズン限定よね」

 

「そんな解説はどうでもよろしくてですねっ!

 ――マジ、なのか?」

 

「大丈夫。カーテンも閉めてあるしさ。ご飯食べたりテレビ見たりとかだけでもきっとドキドキしちゃうと思うのよねぇ。ある意味すっごく安上がりじゃない?」

 

「そういう問題か?」

 

「あ、あとさ」

 

 言って、美琴がその場でくるりと一回転。

 軽く回って腰下の部分のエプロンがひらりと舞う。

 しかし、丸くて白いヒップや薄い陰りは見えなかった。

 何故ならば、

 

「一応、下は履いているからさ。部屋、汚したくはないし」

 

 青いストライプに愛らしいカエルのバックプリントの下着が下半身を隠していたからだ。

 

 はは、と上条が軽く笑う。

 一方でふざけんなよ、と心のどこかで思う。

 両生類など世界から消滅させてやってもいいとすら思えてしまう。

 常識に竿をさせば喜ぶべきところだが、上条の中にだって情欲に流れている部分もある。

 漱石ではないがとかくこの世は生きにくい。

 

 とかなんとか考えていると。

 

「ほらほら、アンタも脱ぐのっ!一人だけこの格好だと恥ずかしいじゃない」

 

 と、ワイシャツのボタンを外され始めた。

 着ているシャツのボタンを外されるのだから当然上条のすぐ傍に美琴の身体がある。

 そして背が高い方でもない上条だが、オンナノコである美琴よりは背が高い。

 まして、美琴の今の姿は裸にエプロン一枚で胸元は大きく開けている。 

 

「あ、あの上条さんこれでも受験生でして、少しは勉強しないとまずいんですが」

 

 

 乾いた声で言えば、説得力ないな、と上条が自省する。

 何より本当に言い訳の言い訳に過ぎない。

 大体、どうあがいたって既に欲情している。この状況で赤本や黄本を開いたって問題が解けるわけがない。

 

「してこなかったの?」

 

「そりゃ学校ではしてきたけどさ」

 

「じゃあいいじゃない。こないだの模試だって十分合格圏だったじゃない。そのご褒美だとでも思ってさ」

 

 四当五落

 なんて言葉が受験生の当たり前だった時代もあった。

 五時間も眠ったから受験に失敗とか、それって基本的に間違っているよなと思う反面、だからって気を抜きすぎていてもどうだかな、と上条は思う。

 幸いというべきか、今の調子で頑張れば第一志望は狙えるし徹夜をしたから成績が上がるというわけでもない。

 気分を切り替えるため、エンジンをフル回転させるニトロとしてのイベントがあってもいい。

 うん、そうしよう。

 

 とか上条が考えていると。

 何時の間にかカチャカチャと美琴がベルトを外しにかかっていた。

 

「ちょ、ちょっと美琴さん!?上半身だけってお話でせう?」

 

「うん、それ嘘。というか、なんか窮屈そうなんだもの」

 

 

 何が大丈夫なんだ、と心の内で反論してそれでも逆らえない自分に上条は嘆く。

 なんなの、この満面の笑顔。

 そりゃ笑顔が見たいなぁ、なんて思いながら帰宅しましたがそうですかこうですか。

 うん、開き直る。こうなったら思う存分楽しんでやろう。

 

 ようやく覚悟を決めた上条は自分から足を上げてひっかかっていたズボンをするりと脱ぎ捨てた。

 

 ここでいきなり恋人を選択できるほど上条は図太くない。

 とりあえずは食事。というか注文して持ってきたシュークリームである。

 端末で注文した際に美琴が既に代金を払い込んでいたため上条は携帯電話に転送された受け取り票を見せるだけで貰ってくることになった巨大シュークリーム。

 膝の高さのテーブルの上にどかんとのせられたそれは丸々とした小ぶりのキャベツであった。

 保冷剤を入れてあったことを考えても中身は普通に生クリームなのだがこの大きさでどうして生地が壊れないのか。

 おそるべし学園都市、と上条が考えているところを美琴が切り分ける。

 このサイズになるとホールケーキに概念的には近いらしい。

 

 上半身を屈めて包丁を握って真剣な面持ちで八等分していく姿に上条もどうしても真剣にならざるを得ない。

 上体を下ろせば自然、胸元が大きく開いて白い乳房が垣間見えるのだから。

 砂漠を風に踊らされてロール状になった枯れ草が転がる夕方、サボテンやらが存在する乾いた大地。

 テンガロンハットの男が二人。

 空に舞う一枚のコイン。

 そんな西部劇の決闘シーンのような妙な緊張感が漂ったり漂わなかったり。

 

 そうしてようやく切り分けた八分の一をフォークとスプーンでそれぞれ賞味する。

 ふわっとしてしつこくない甘さのクリーム、生地はさくさくと香ばしい。

 固いゼリーがクリームの中に埋もれていて、噛み潰すたびに閉じ込められていた爽やかなフルーツの果汁が口内で新たな音階を奏でる。

 生地全体にかけられた白い粉はアーモンドのようで、それがさほど主張しない割にはしかりと鼻腔の中のハーモニーに加わっていた。

 

「うん、美味しい」

 

 咲桜色に頬を染めた美琴が生地でクリームを掬って口に運んで、言う。

「そうか、よかったな。確かに美味しいよな、これ」

 

 返答する上条だが視線はあちらこちらと彷徨ってどうにも落ち着く場所がない。

 言葉もどこか検討ハズレの匂いがする。

 恋人の顔に集中しようとすればどうしたって身体の方に視線がいってしまう。

 かといって部屋の中に意識を振り向けられるほど目新しいものはない。

 そっちに無理やり意識を持っていってしまっても本能のうちにかちらりと白い四肢へと瞳孔が動いてしまうのだ。

 

 自分もまた下着一つだ。

 舐めるような視線をどうしても感じてしまう。

 細かい汗が背中に張り付いていた。

 どうにも、この部屋は微妙に暑いようだ。顔も火照ってしまっている。

 やっている行為はお互いが裸体に近いという一点以外は日常の範疇。

 だがこの異物が混じっただけで世界が別のものに書き変わっている。

 違和感がフィルターになって、バイアスとなって、当たり前である光景がどことなくピンク色のオーラを放っているように感じてしまう。

 それに慣れたくないのか、そわそわした気分は全く収まらなかった。

 

 どうしたって喉が渇く。

 一緒に淹れた冷たいお茶を一口喉に流し込む。

 それでも身体が熱い。

 

「なんか、暑いかもしんないわね」

 

 言って、火照った顔の美琴がエプロンの胸元を掴んで大きく引き出した。

 パタパタとやって風を入れる仕草をする。

 

「―――っ!」

 

 上条も暑いとは感じている。

 だから恋人のする動作は極めて自然だ。

 

 日常/非日常の境界線に心臓がガンガンと高鳴っている。

 頭がぼうっとなって彼岸へと渡ってしまいそうになる。

 かつて少年のようだった肉体は健康的なまま魅力的な女体へと進化していて、肌はすべすべてシミ一つない。

 強気な反面脆いところもあって妙に保護欲をかき立たせる。

 その癖、年下なのに姉貴ぶって指示してくるところもある。

 とても綺麗/魅力的だ。

 

「あー、ヤラしい目で見てるわねぇ。

 すっかり鼻の下伸ばしてさ」

 

 ごまかすような、からかうような目つきで美琴が上条を見つめた。

 鼻の頭あたりに小さな汗粒が浮かんでいてそれが妙に艶やかに光る。

 

「ほら、私のあげるから、ね? ほら、あーん、して?」

 

 言って、スプーンに乗せた生クリームを上条に差し出してくる美琴。

 ひとつのシュークリームを切り分けたのだから同じ味のはずだ。

 だが、差し出されたクリームは意識が蕩けそうな程に甘くて、そしてそれに負けないほどに胸の奥で甘酸っぱさを感じた。

 

「――甘い、な――」

 

 ただ、それだけの言葉を返すので精一杯。頷くのが精一杯。

 

 汗をかいているのに指先が冷たい。

 前歯の噛み合せ方がわからなくなる。

 それほど上条は追い詰められているのに、

 

「今度は、私」

 

 と、美琴は目をつぶって顎を突き出し、口を開けた。

 自分もやってほしいという意思表示。

 ほかの場所ほかの状況でやってもバカップル間違いなしの無防備な顔。

 出会った頃だったら絶対にしないだろう表情。

 

 かちかち、と前歯と前歯をぶつけながら上条は恋人がやってくれたように生クリームをスプーンですくった。

 そして小さな口へと差し出す。

 舌に匙が触れ、ぱくんと銜えられ。

 次の瞬間には恋人がニコッと笑った。

 

「当麻に食べさせてもらうと一段と美味しいっ!」

 

 その笑顔の愛らしさが上条の心臓を射抜く。

 心臓の加速が止まらない。上昇気流に乗ったかのようにどんどんと切なく愛おしくなる。

 同じぐらいに欲情が膨らんでいく。

 

もう…我慢できそうにない。

「あっ、ちょっと……んっ………ダメ///」

 

 

 

 

 

 

 

 

元スレ

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1350107497/

書記「えっと、比企谷先輩と付き合ってるのかなーって」 いろは「いや無いから」【俺ガイルss/アニメss】

 

書記「一色さん、昨日比企谷先輩と千葉にいなかった?」

 

いろは「え?」

 

書記「あ、昨日・・・、偶然見かけて」

 

いろは「あっちゃー、書記ちゃんの方も気が付いてたのか」

 

書記「え?」

 

いろは「私も昨日副会長とデートしてるの見かけたからね」

 

書記「あ、あはは。み、見られたんだ。あはは。で、でも別にデートってわけじゃあ。はは」

 

いろは「でも大分前から付き合ってるんでしょ?」

 

書記「え?き、気づいてた・・じゃなくって、ど、どうしてそんな事~」

 

いろは「あー、バレバレだから。会議の時とかいつもビミョーな空気出してるし」

 

書記「で、でも、ほら会計さんとか・・、気、気が付いてないというか・・・」

 

いろは「あー、私はもっとビミョーな空気出してる人達見てるからかなー」

 

書記「?」

 

書記「あ、でもホントにデートってわけじゃ・・・。その、買い物に付き合っ・・、手伝ってもらっただけで」

 

いろは「あれ?、千葉で偶然会ったんだ?」

 

書記「そ、それはまあ、確かに約束して出かけたから。一般的にはデートと言えるとかも知れないけど」テレテレ

 

いろは「だよねっ!普通、約束して待ち合わせして二人で遊んだらデートだって思うよねっ!」

 

書記「え、う、うん。それはそうだけど。ど、どうしたの一色さん?」

 

いろは「だよなー。なんで女の子前にしてああいう態度をとれ~」ブツブツ

 

書記「一色さん?」

 

いろは「”デートぉ?”って、普通あんな不思議そうな顔するな~」ブツブツ

 

書記「ねえ、一色さん?」

 

いろは「ん、ああごめんごめん」

 

いろは「で、なんだっけ?」

 

書記「あー、えっと、比企谷先輩と付き合ってるのかなーって」

 

いろは「いや無いから」

 

書記「即答・・・。まあそうだよね。一色さんは葉山先輩にだもんね」

 

いろは「もちろん。だいたい先輩とだなんてー、何でそんな事になるかなー?」

 

書記「でも、だってほら、比企谷先輩ともよく一緒にいるし、一緒に遊んだりもしてるんでしょ?」

 

いろは「あ、デートはまだ一回目だよー」

 

書記(ん?、”まだ”?)

 

いろは「何?」

 

書記「なんでも。でもそうなんだ」

 

書記「あーいや、けどなんか意外っていうか」

 

いろは「何が?」

 

書記「えーと、なんていうか、その、一色さんってそういうの誘われても簡単にOKしそうにないっていうか」

 

いろは「あー酷い、私ってそういうイメージ?」

 

書記「あ、ごめん。そういう意味じゃないんだけど」

 

いろは「うーん、まあそうかなー。でも昨日のは私から誘ったんだけどねー」

 

書記「え?」

 

いろは「だいたいあの先輩が女の子誘えると思う?」

 

書記「う、うん。確かにそんな感じだけど・・・」

 

書記(え?、自分から?、え?)

 

書記「ね、ねえ。なんで比企谷先輩を誘っ~」

 

いろは「それでねー。ちょっと待ち合わせの時間に遅れたんだけど、待ちましたかって聞いたら先輩ったら”超待ったわ“とか言うの」

 

書記「あはは、確かに言いそうではあるよね」

 

いろは「まあ確かにどんな反応するか見たかったからわざと時間に遅れていったんだけどねー」

 

書記「そ、そうなんだ」

 

いろは「テンプレすぎるのも確かに減点要素化もしれないけど~」ブツブツ

 

書記「あの、一色さん?」

 

いろは「あ、でも、本当に時間守らない女の子だと思われたらマイナスだったか~」ブツブツ

 

書記「一色さんってば」

 

いろは「あ、ごめんごめん。何だっけ?」

 

書記「だからぁ、そもそもなんで比企谷先輩を誘っ~」

 

いろは「あ、時間って言えばさー、先輩どこ行きますかって聞いたらいきなり時間つぶす事優先で考えるの。ありえなくない?」

 

書記「・・・」

 

書記「いや、そうじゃなくって」

 

いろは「いやいや、普通そうでしょ」

 

書記「いやだから、それがアリだって意味じゃなくって~」

 

いろは「そもそも普通はデートなら男の人がある程度の予定考えておくものじゃない?」

 

書記「そ、そうとも限らないんじゃ?なんとなく出かけて二人で歩きながら考えるとかもあるんじゃ」

 

いろは「あー、副会長とはそういうデートが多いんだ?」

 

書記「う、うん。だいたいそんな感じ・・・、じゃなくって!一色さん!」

 

いろは「ほらやっぱり何度もデートしてるんじゃない」

 

書記「うー、わ、私の事はいいから。なんで比企谷先~」

 

いろは「まあ昨日は結果的に私たちもそんな感じになっちゃったんだけど~」ブツブツ

 

書記「だから一色さんってば」

 

いろは「いや、でも先輩主導ってお昼ごはんだけだったか?卓球も私からだったし、カフェも私のが行ってみたいって言ったからだし~」ブツブツ

 

書記「一色さーん」

 

いろは「あ、カフェって言えば書記ちゃんも副会長とほら、あそこの評判のカフェから出てこなかった?」

 

書記「だ、だから私の事はいいから~」

書記「も、もうわかったから。それでどうだったの?」

 

いろは「どうって?」

 

書記「デートの事。楽しかったとかダメだったとか」

 

いろは「どうだろうなー?」

 

書記「一日一緒にいて何か感想ってないの?感想じゃなくてもたとえば点数で言えばとかさ」

 

いろは「他の人とデートしたことないからなー。比較対象が無いので採点はできません」

 

書記「え?」

 

いろは「葉山先輩に遊びに連れて行ってもらえたら採点しようかなー」クスクス

 

書記「え?一色さん付き合ってたこと無いの?」

 

いろは「うん。そうだけど?でも葉山先輩基準で減点法なら何点残るかな~」クスクス

 

書記「そ、それはいいから、なおさら何で初めてのデート比企谷先~」

 

いろは「まあ、あれはあれで加点になるところもあるかなー」クスリ

 

書記「一色さん、私の話聞いてる?」

 

いろは「あ、そうだ。生徒会の余った予算でフリーペーパーを作ろうと思うんだけどー」

 

書記「フリーペーパー?」

 

いろは「うん、ほら、余ってる予算を今年度中に使わないといけないし」

 

書記「はー、一色さんって人の話あんまり聞かないよね。まあ、いつもの事だから私は別にいいけど」

 

いろは「えー、そんなことないよ」

 

書記「だったら、ほら、さっきのなんで誘っ~」

 

ガラガラ

 

副会長「あ、会長、書記さん早いね」

 

書記「あ、副会長」

 

いろは「あ、やっと来た。遅いですよ副会長」

 

副会長「は、はい・・・」

 

いろは「でー、今度生徒会でフリーペーパーを作ることになりましたー」

 

副会長「フリーペーパー?」

 

書記「あ、それやっぱ決定なんだ・・・」

 

副会長「・・・」

 

副会長「それでフリーペーパーって、どんなのを考えてるんですか?」

 

いろは「学校近辺と千葉駅周辺で、高校生が良く行くような遊ぶトコとか、おいしいご飯屋さんの紹介とか、それから~」

 

副会長「まあ定番ですね」

 

書記「そうですね。大体の目星はついてるんですよね?」

 

いろは「もちろん。でー、千葉駅北口側は昨日書記ちゃんと副会長が取材してくれたみたいですからー」ニヤリ

 

副会長 ビクッ

 

副会長「あ、あの、書記さん?」

 

書記「あはは、き、昨日その千葉で・・・」

 

いろは「あ、書記ちゃん、それ副会長も見てたんだっけ?」

 

書記「あ、気が付いたのは私の方だけだったけど」

 

いろは「じゃあ副会長には内緒って事で」

 

書記「・・・」

 

副会長「何の話?」

 

いろは「ガールズトークの内容なんで副会長には秘密です」

 

副会長「・・・、はい。で、でも書記さんって会長とガールズトークしたりなんかするんだ」

 

書記「あ、あはは。ま、まあ時々は、ははは」

 

いろは「しますよー。書記ちゃんの恋愛相談とかも何度か~」

 

副会長 ビクッ

 

書記「し、してません。そんな話は!」

 

副会長「ははは、ま、まあその話は置いておいてフリーペーパーの方を」

 

いろは「あ、そうそう。というわけで、学校周辺スポット方の取材を書記ちゃんと副会長に命じます」

 

書記・副会長「え?」

 

いろは「年度末まで時間もない事だし、来週日曜にでも」

 

書記「ちょ、ちょっと一色さん、あの」

 

いろは「あーそうそう。千葉駅の南口側は他の人にお願いする予定なんで心配しなくて大丈夫です」

 

副会長「い、いや、学校周辺って、ほら、うちの学校の生徒に絶対に会う~」

 

いろは「あー、それ気が付いてる人は普通に気づいてるんでこの際カミングアウトしちゃいましょう」

 

書記「こ、この際って、ね、ねえ会長ってば」

 

いろは「あ、じゃあ私奉仕部の部室いって来まーす」

 

ガラガラ

 

副会長「・・・」

 

書記「・・・」

 

副会長「ど、どうしようか?ははは」

 

書記「ど、どうしましょう・・・」

 

副会長「・・・」

 

書記「・・・」

 

副会長「そ、そういえばさっきは会長と何話してたの?」

 

書記「それは、あのー・・・」

 

ガラガラ

 

副会長 ビクッ

 

いろは「副会長ー」

 

副会長「ハ、ハイっ!」

 

いろは「そういうのってサイテーですから」

 

副会長「ほ、ほら。会長は葉山君の事とか結構オープンだから聞いてもいいのかなって。ははは」

 

いろは ジト

 

副会長「き、聞きません。絶対聞きません」アセアセ

 

いろは「そうそう。女の子同士だと結構何でも話しますからねー。たとえば書記ちゃんに変なことしたら結構筒抜けかもですよー。ねー書記ちゃん」ニヤリ

 

副会長 ビクビク

 

書記「そ、そんな話までしませんから」

 

いろは「えー、私は書記ちゃんには結構何でも話してるけどなー。さっきの”なんで”とかも」♪

 

書記「?」

 

いろは「じゃあ今度こそいってきます」

 

ガラガラ

 

書記「?」

 

書記「”なんで”?」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ね、ねえ。なんで比企谷先輩を誘~

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

書記(ああ、あれの事か・・・)

 

書記(そんな話したっけ?)

 

書記(そんな・・・話は・・・?)

 

~~~~~~~~~~~~~~~

いろは「うーん、なんかいいなって思ったらとりあえず手を出し・・・、つないでみたいなーって」

 

 

書記「・・・、今手を出すって言いかけなかった?」

~~~~~~~~~~~~~~~

書記「あ!」

 

書記「え?そういう事?」

 

副会長「ん?」

 

書記「あの一色さんが~・・・、いいなと思ってるんだ~」ブツブツ

 

副会長「書記さん?どうかした?」

 

書記「・・・」

 

副会長「ねえ?どうかした?」

 

書記「ふふ、やっぱり内緒です」

 

副会長「あ、そう・・・」

 

いろは「さてと、雪ノ下先輩はたぶん簡単に食いつかないと思うから~」ブツブツ

 

いろは「何枚か前に猫の写真を入れておけばっと」

 

いろは「これでよし」

 

いろは「・・・」モヤッ

 

いろは「まあ・・・、私だけってフェアじゃないし・・・」

 

いろは モヤモヤ

 

いろは「あ、部室着いちゃった・・・」

 

いろは モヤモヤ

 

いろは「ダメダメ、楽しい事考えよう」

 

いろは「先輩がどんな顔するかはチョット楽しみだし」ニヤリ

 

いろは「よし、いきますか」

 

コンコン

 

雪乃「はい、どなた?」

 

ガラガラ

 

いろは「こんにちはー」

 

結衣「あ、いろはちゃんだー」

 

いろは「先輩方、実はー今度生徒会でフリーペーパー作ろうと思ってるんですよー」

 

 

 

 

 

 

 

元スレ

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